1-3 昆虫類

暖かい春の訪れと共に小さな虫たちが動き出します。ミツバチやモンシロチョウも蜜を求めて飛び交います。特に5月ともなると昆虫の殆どが姿を現します。
子どもたちが夏休みに入る頃には、大型トンボのギンヤンマやオニヤンマ、セミの仲間ヒグラシやアブラゼミ、クワガタ、カブトムシなど子どもが喜ぶ昆虫の最盛期です。
コオロギ、キリギリス、スズムシの鳴き声とともに秋も深まり、アカトンボの飛来が昆虫たちの季節の終わりを告げて行きます。

【チョウ】
名張には日本の国蝶で環境庁の環境指標昆虫に指定されている“オオムラサキ”と、同じく環境指標昆虫に指定されている“ギフチョウ”がいます。
“ギフチョウ”などを絶滅の危機から救おうと「名張みどりと生き物の会」(芦田馨会長)・「ギフチョウ保護クラブ」(加納康嗣代表)の皆さんが保護活動をしています。
平成21年2月4日付、名張市教育委員会は、市内のギフチョウの生息地が激減し、現在では八幡と夏秋地区の一部に生息するのみとなったことと、今後具体的な保護策を図るためにギフチョウを市指定文化財(天然記念物)に指定しました。
ギフチョウの捕獲禁止は勿論のこと「里山」の環境維持に意を注ぎましょう。もし見つけても絶対捕獲しないで見て楽しむだけにしましょう。

オオムラサキ
大紫大きな紫の蝶という意味から「大紫」。1952年に日本の国蝶に指定されました。“オオムラサキ”は、はねを広げると8〜10cmもある大型のタテハチョウの仲間です。
雄ははねを開いたとき中央に光沢のある青紫色と白い斑点、そして周辺は黒褐色で大小の黄色の斑点があります。雌は紫色ではなく黒褐色の地に白と黄の斑点があります。また、雄・雌ともに後はねの端に赤い斑点が一対あります。生息環境は、丘陵地から低い山のコナラ・クヌギ・クリなどの落葉広葉樹林にすみ、クヌギの樹液に集まるようです。


オオムラサキの画像をクリックしてみて下さい。“群馬国蝶オオムラサキの会”副会長:高橋文吾さんから送って頂いた素晴らしいオリジナル写真を鑑賞することができます。

ギフチョウ
ギフチョウ環境省および三重県の絶滅危惧U類に指定されている“ギフチョウ”は、岐阜県で多く見つかり研究が進められたことから命名されたもので、江戸時代は黒と黄色の縞模様をしているところから「ダンダラチョウ」と呼ばれていたそうです。
はねを広げると5〜5.5cmほどの小型のアゲハチョウで、黒と黄色のだんだら模様、後はねに赤、橙、青などの斑紋と黒色の尾状の突起があります。特にお尻の赤色が鮮やかです。4月に羽化、年に一回春にだけ姿を現わすので「春の女王」・「春の女神」とも言われています。
生息環境は、丘陵地や山地のコナラ・クヌギなどの落葉広葉樹林で早春に太陽光が地表にさしこむ明るい林にすんでいるようです。また、「里山」に自生しているカンアオイの葉を餌としていることから、雑草に邪魔されずカンアオイだけが茂る良い環境を保つことが大事です。
これまで生息の南限は紀伊半島・和歌山県の竜門山とされていましたが、自然環境の変化に伴い現在は奈良県川上村とされています。
ギフチョウの画像をクリックしてみて下さい。“飯田昆虫友の会”事務局:橋本勝行さんから送って頂いた“飯田昆虫友の会”提供の素晴らしいオリジナル写真を鑑賞することができます。

私たちのギフチョウ
ギフチョウがいつまでも私たちの身近な生き物として生き残ってくれることを願って、地元名張で発行されたパンフレットを紹介します。

私たちのギフチョウ――伊賀のギフチョウを守ろう――
(発行:平成12年1月31日・名張みどりと生き物の会)

モンシロチョウ
紋白蝶春の訪れを告げるかのように、日当たりのよい場所に咲く色々な花をヒラヒラと飛び交うチョウ。白地に黒紋をつけた3cmほどの中型のモンシロチョウを見つけることができます。真夏には一時姿を消しますが、秋には再び見つけることができます。
このチョウは一般にもなじみ深く、40円の通常切手のモデルにもなりました。

アゲハチョウ
揚羽蝶 私たちの一番なじみ深いチョウ。淡黄色と黒のダンダラ模様の羽で街並みや庭先を軽快に飛びぬけて行くあの大きなチョウ。そうですアゲハチョウです。春から秋まで見ることができますが、春のチョウは小型で4cm位、夏から秋のチョウは7cm位の大きさだそうです。
住みかであるカラタチの木を守りましょう。


【トンボ】

とんぼトンボの幼虫はすべて水の中で生活しますので、降水量の多い三重県下にも沢山の種類のトンボがすんでいます。
つつじが丘では、4月から5月にかけて胸や腹の背面に白粉をまとったシオカラトンボが沢山現れ、6月から7月には日本で一番大きなトンボのオニヤンマも飛来し始めます
オニヤンマは体長が10cmほどもあり、みどり色の大きな目玉を光らせながら路上をスウ−ッと飛び抜けたかと思うと、また戻って来ては何度か同じ飛行をくり返しているのをよく見かけます。この頃からが子どもたちのトンボ採りのシ−ズンです。
8月のお盆も過ぎて秋風を感じる頃には真っ赤な体色のアカトンボが目立つようになります。
10月ともなるとトンボの姿はめっきり減って、わずかに、体が緑色の金属のような輝きをした細い細いアオイトトンボが見られるだけです。翌年が待ちどうしく思えます。

【ホタル】

ホタルホタルといえば夜光るものと思いがちですが、光るホタルと光らないホタルがいます。
光るホタルの有名なものがゲンジボタルやヘイケボタルです。光るホタルは澄んだ水辺にしか生息しません。かつては名張各所の水辺で夜空いっぱいに飛ぶ様子が見られたと言います。今は名張川の支流・滝川の上流(赤目四十八滝の下流)でその美しい光を観ることができます。
その昔名張には沢山のホタルがいて、江戸表に献上していたという記録があると聞いています。それほどに有名だった数多い名張ホタルを、市が推進する自然環境保護にみんなが協力して再現し、子どもたちにホタルの飛ぶ様子を見せてやりたいと思います。


【セミ】

蝉春に出現することから「春蝉」と呼ばれる別名マツゼミは、5月上旬から7月にかけてつつじが丘周辺の松林からも「ギ−ギ−ギ−」の鳴き声が聞こえて来ます。
6月の下旬から7月に入ると、夏の到来を告げるかのようにニイニイゼミやヒグラシが鳴き始めます。子どもたちが夏休みに入る頃にはアブラゼミやミンミンゼミ、ツクツクボウシの声も聴かれるようになり、ある時は暑さを掻き立て、またある時は涼しさを送るように鳴いて存分に季節感を味合わせてくれます。
夏休みが終わった頃には、大方のセミは徐々に姿を消してわずかにツクツクボウシの声だけが残り、やがて知らぬ間にセミのシ−ズンも終っています。

【カブトムシ】

甲虫カブトムシは最近夏になるとデパ−トやペットショップでも売られるようになり、子どもたちにもよく知られている昆虫の一つです。
卵から1・2年かかって成虫になります。夕方からがカブトムシの活動の始まりで、クヌギやタブノキの樹液などによく集まり、ここ「つつじが丘」でもコクワガタやノコギリクワガタが庭先の灯火や街灯にもよく飛んで来るので捕獲するのも比較的容易です。


★ 「伊賀ふるさとギフチョウネットワーク」のホームページにリンクしています。ここをクリックして下さい。三重県名張市・上野市を中心として活動する「絶滅の危機にあるギフチョウを守るためのネットワーク」を紹介しています。

★ 「群馬国蝶オオムラサキの会」のホームページにリンクしています。ここをクリックして下さい。国蝶オオムラサキについて、その生態を素晴らしい写真と共に詳しく説明しています。また、ほかの蝶の写真も沢山掲載されています。お楽しみ下さい。

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