伊賀市・名張市広域行政事務組合 伊賀の国
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名張市 弁慶のひきずり鐘

弁慶のひきずり鐘 昔、黒田のカネガシバ(金ヶ芝)という所でつくった立派な釣り鐘が、無動寺の鐘つき堂にあったのや。
 あるとき、弁慶がやって来て「おお、なかなか良い鐘じゃのう」といって、力ずくでこの鐘をひきずって山を越えようとしたんや。山の上でひと休みのときに、この鐘を鳴らすと「イガイノー、イガイノー」と鳴ったのや。弁慶は腹が立って「この鐘め。伊賀へ帰りたいのなら帰してやるわい」といって、山の上から谷底めがけて、鐘を突き落としたそうや。そして、ゴロンゴロンと落ちていった所が、ちょうど無動寺やったそうや。

話・森岡長吉(明治39年生まれ)「続なばりの昔話」より

かくりょう山(名張市神屋)

かくりょう山 神屋の山には、昔から天狗がいましてな、ある日、村の子供たちが、かくれんぼをしておりましたのや。ところが、夕方になって金太郎という子が、急にいなくなってしもうたので、子供らが泣きながら金太郎の家に連絡したんです。鐘を打ち鳴らし、「金太郎を返せ!」と村人皆で叫びながら捜したんです。すると、山の奥から泣きながら金太郎が出てきたんですのや。最近まで、夕暮れに遊ぶ子がいたら「天狗に連れて行かれるで」というてあげましたわ。天狗の住む山を「かくりょう」と呼ぶのやが、子供を「隠す」という意味だそうですのや。

話・杉森きくへ(大正2年生まれ)「続なばりの昔話」より


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