伊賀市・名張市広域行政事務組合 伊賀の国
 ホーム>> 特集 伊賀の伝説・民話紹介>> 島ヶ原村 夫婦井戸と姫物語り
島ヶ原村 夫婦井戸と姫物語り

姫山(島ヶ原村中村区) 昔むかし、島ヶ原村中村区の日根山(村の人はいつからか姫山と呼んでいます)に美しいお姫さまが住んでいたそうです。
 そのお姫さまは毎朝手桶をさげて一町(約100メートル)ほど離れた平田(地名)の山かげにある夫婦井戸へ水を汲みに来ていました。夫婦井戸は大小二つの小判型をした、屋根のない野井戸ですが、付近の者もこの水を使って生活をしていました。
 ある朝、付近の若い男がこのお姫さまを驚かせてやろうと思い、懐に石を入れて井戸の横手の高い木に登り、お姫さまの来るのを待ち受けていました。そんなことを知らないお姫さまは、いつものように手桶を下げて来て水を汲もうと腰をかがめたとき、突然井戸の中へ石が投げ込まれ水しぶきを浴びたのです。
 お姫さまはたいそうびっくりして、手桶を置いたまま日根山の方に走りさったのですが、それ以降、お姫さまはすっかり姿を見せなくなってしまいました。そうしてその井戸の水もそれっきり湧かなくなってしまったそうです。

〔参考文献〕島ヶ原村史(昭和58年2月26日発行)


目次へもどる

  ホームに戻る