Linux Conference'99 Report
-IGA UNIX Users' Group-



Linux Conference'99 の参加レポートです。


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  LC'99 というイベントに参加しようと、 sametch が言って来たときには、

 「そんな大きな集まりに、 IUUG が参加しても…」

 という印象を持っていたし、参加しようとも思っていませんでした。

 こう言った消極的な考えだったのですが、「ダメだったらダメなだけ、損はしない」という sametch の意見に動かされ参加することにし、『ユーザグループ報告セッション』での発表を事務局にお願いしました。

 内容と、発表に用いる MagicPoint データ作成については、原案を私 cbtown が、データ作成は sametch が主に担当し、当日は sametch がアドリブで発表、 cbtown が撮影しました。

 具体的 発表内容については、地域の団体などと連係しての活動と言う目標がありますが、こう言った内容は比較的少ないと勝手に予測しテーマとしました。

 また、コミュニティ大集合、 LinuxNight でも同様の意見を元に発言しました。

 こういった IUUG の発言に対し、

  ・自分も地方のユーザで、同じようなことを考えている。
  ・具体的開発事例として挙げた、牛のデータベースについての開発情報
  ・いままでにない、面白い考えかた。

 などといった、意見を頂きました。当初の消極的な考えと、 LC'99 に参加したあとの気持としては、 IUUG のような地方団体でも、アイデア次第で面白い活動ができるのではないかという気持です。

 こう言った気持を大切にしつつ、今後地方ユーザ会として地元団体などとの連係の上での活動を薦め、事例なども紹介、システムの発表などしていきたいと思います。



 「はっきり言って色々と勉強させていただきました。」

 これがまず素直な感想です。

 結局は未収録だった抄録集の原稿作りから、当日の発表用スライド作り、そして当日の発表、 BOF 、懇親会まで全てが Linux の世界をより深く知る過程にほかならなかったと思います。

 何しろ、抄録集原稿を作るために TeX を覚え、スライドを作るために Magic Point を覚えたというくらいですから。

  IUUG という団体の曲がりなりにも副会長などという肩書きを持つ割には、あまりにもタコすぎるのではないかと思ったりもしますが、そこは誰でも最初はタコなんだということで、一歩一歩成長していきたいと思いまする。

 みなさんどうか暖かい眼で見守ってあげてください。


1.きっかけ

 そもそも、私が Linux Conference'99 に参加しようと思ったのは、 6 月に行われた JLA の第一回総会に参加したことがきっかけです。

 あそこで実際に、生越会長をはじめとする Linux 環境を育てて来た人達を間近で見なければ、 LC'99 参加なんて考えもしなかったでしょう。

 何か感じたんですよ。実際に Linux 環境に自分がいることを自覚したとでもいうのでしょうか。何か「あ、そうなんだ。」というような感覚があったんですね。

 で、 7 月末に IUUG を正式に立ち上げる時にもかなり「 JLA みたいなことやりたいよ」という感覚があったんです。

 その感覚を自分だけじゃなくて IUUG のメンバーにも直に感じて欲しいなと思ってたんですね。
 それから数ヶ月して、Linux Conference'99 でユーザグループの発表ができるという情報をつかんで、「これはいけるんじゃないか?」と思ったわけです。

 こう思えたのは、多分に大学での学会発表の経験が影響していると思います。

 立ち上げたばかりでほとんど何もしていない IUUG であるにもかかわらず、いけそうな気が根拠もなくあったわけです。


2.抄録集原稿づくり

 抄録集を作り始めると、案外 IUUG の存在目的にオリジナリティがあって「これは『設立しました』だけでも形になるぞ」的な感想を持ちました。

 ですから、会長の考えていることをいかに活字でうまく表現するかという方に気を配りました。

 また、どうせやるなら LaTeX を使ってみようということで、内容よりはレイアウトなんかに苦労しました。

 結局、 Web のスクリーンショットを何が描いてあるのかわかるクオリティで貼ることができなかったり、指定されたフォーマットにあと一歩近づけることができなかったりというレベルで終わってしまいました。


3.発表スライドづくり

 最初は「抄録集原稿に肉付けすればいいや」と思ってなめてたんですが、こっちもやっぱり Power Point じゃ様にならんぞということで、 Magic Point の採用を決めてから一気に作業が難航しました。

 日本語表示がおかしい原因が、ソースを JIS エンコードしてないことであると気付くまで、 mgp はわけがわからんソフトでした。まったくあきれるほどタコな話です。

 内容もそのままでは 20 分の発表時間には足らないので会長と二人でミーティングを重ね、練りこんでみたら 40 分もの内容になってしまい、どうやって短くするか四苦八苦しました。

 また、 XGA サイズでコーディングしたものを、本番で使用する予定のノート PCSVGA サイズだったため、作りなおすということもありました。

 結果的に、 Magic Point の機能をすべて引き出せず、こんなことなら Power Point でも良かったなと思う今日このごろです。  まあ、次回に乞うご期待ですかね。


4.当日 〜 IUUG 設立発表 〜

 当日は午前中に設立発表をやらかしました。
 会場のパシフィコ横浜は、半年前に学会発表で行ったことがあってある程度分かっていたので、会場関係で不便は感じませんでした。かなり広くて設備が充実しててバブリーな建物です。

  IUUG の前に TLUG, YLUG, CLUG というかなりレベルの高い LUG の発表があったので、圧倒されたのか見とれていて忘れてたのかよくわかりませんがノート PC を起動し忘れるというハプニングがありました。

 チェアの能城さんがホスト名ネタで間を持たせてくださり、気を取りなおして発表が始まりました。

 始まってみると、こと私個人については「インターネットを通じて全世界に生中継されているぞ」などと気負うこともなく、学会発表と同じ感覚で進めることができたと思います。

 オフィシャルな場で伊賀弁をしゃべるのは何年ぶりかで、少し違和感がありました。

 その後の lilo, LLUG, CLUK などの発表を見ていると「発表内容もやり方もちょっと堅すぎたな」という感想を持ちました。

 発表時間については、私には珍しく(いつも少しオーバーするんです)少し短めに終えることができました。アドリブだったので少し言い忘れたことがあったかもしれません。 しかし、 CLUK さんの発表はかなりすごいことになってましたね。

 あの寸劇のノリには、会長ともどもついていけなかったですよ。
 個人的にはメイド服を見た瞬間から「さてはこやつら『萌え萌え』な人達やな(^^;」と期待を込めて見てたんですが、懇親会もそうですが凄いテンションでした。「うぇい!」

 会長は感激しちゃってお近づきになりたいと申しております。

  lilo さんのこてこて関西弁発表も、同じ関西弁をしゃべる地方としてはやられたなという感じでした。やっぱり普段しゃべってないとぎこちなくなるものなんですね。自分の関西弁がだんだん怪しくなってきていると思いました。

 っていうかスライドもうちはクオリティが低かったです。やっぱり・・・。

 ところで、伊賀地方で活発な活動をしている団体を紹介したんですが、どのように紹介したのか紹介します。

  IUUG を設立してみて、伊賀地方にもコンピュータと関わって活発な活動を行っている団体がいくつかあることが分かった。

<<伊賀地方で活発な活動を展開している各種団体>>

(1) HANZOU-NET
   社会福祉協議会のコンピュータネットワーク組織

(2) いがくり(伊賀クリエーターズクラブ)
    SOHO を志す人達の自助組織

(3) 電脳蕉下村塾
   伊賀の人が集まるネットワーカーズミーティング
   かなり高いスキルを持つ方が参加されています。
    Windows のフリー/シェアウェアで NextFTP などを作られている Toxsoft さんもその一人です。

(4) 伊賀 4H クラブ
   正式名称農業青少年クラブ
   会長も参加しています。

 この (3) 番の発言は、正確には紹介の許可を「電脳蕉下村塾」さんから得ないで行ったものなので、この場を借りて関係者の皆様にお詫びしたいと思います。

 勝手に紹介してしまってすみませんでした。
 


5. BOF コミュニティ大集合

 午後は少し外の風に当たろうということで(かなり動揺していたのかな?)「あれが P2 で落されたベイブリッジだ。」などとよく分からない会話をしつつぶらぶら散歩してから会場に戻りました。

 で、「コミュニティ大集合」が始まりました。
 昼食の時に某ファミレスで、どんな話が出るのか、どんな質問をされるのか、どう答えるのか、会長と二人で「あーでもない、こーでもない」と脂汗を流しながら議論しての参加でした。

 「下手するとパネルディスカッション形式かもしれんぞ」とか、「結論を先に言ってだな、それから説明しないといかんぜ。最後まで聴かないとわからない話は煙たがられるぞ」とか、はっきりいって「とんでもないところへ来てしまった」ってな具合だったんですが、始まってみると案外いけるもんですね。

 同じようなことを考えている地域 LUG と意気投合したり、とにかく言いたいことが言えました。

 各地域 LUG の状況や、コミュニティが持つ雰囲気・物の考え方が直に伝わってくる非常にエキサイティングな空間でした。

 各地域 LUG でアクティブに活動している方々って凄く考えがしっかりしていて尊敬したくなる人が多いですね。 TV でやってるような何の成果も示さないでただ熱くなるだけの討論番組とは違って、論理的に進められる非常に気持ちの良い討論でした。

 前半の石川さんも風邪薬を飲みながら、それでも半ズボンなところがいかしてました (^^;


6.懇親会 〜 Linux Night

 当初の予定を変更してもう一泊することにし、 Linux Night に参加しました。

  Debian Project の武籐さんに会って一緒に写真を撮ってもらったり、 Project BLUE の人達にチラシを配って、岡田さん達とお近づきになれたり、ハッスル本を吉田智子さんを初めとする 3 人の著者の方々のサイン入りで手に入れたりいろんな凄い方々と名刺を交わしたり話をしたり、かなりとんでもない時間を過ごしました。

 最後も、いきなりマイクを奪って「巨人の星」を歌い出したコンダラーズの誰かさんに対してどこからともなく聞こえた「誰が歌ってるんだ」というボソッとしたつぶやきはとってもシュールでした。「みなさーん!一緒に重いコンダラひきましょーっ!」と叫びつつ歌いつづけるコンダラーズの方が凄く輝いて見えました。(実際姿は見えなかったんですが)

 しかしやっぱり CLUK の方々が「うぇい!」ってなもんで盛り上げてましたね。なんだか見ててほほえましいというかなんと言うか。貴重な人材ですよ。

 とりあえず、抽選で sgi さんの EWS は当たりませんでしたが、サイン入りハッスル本 ( Hop! Step! Linux! ) がもらえたので大満足ですね。会長は sgi 製携帯ストラップだったっけ。


7.総評

 当日の会場は、生越さん吉田さん佐渡さん能城さん石川さん岡田さん武藤さんなどなど、マスコミに露出度の高い方々がそこいらじゅうに出没してたんですが、終わる頃にはそんな環境が当たり前に感じられるようになっていました。

 ちなみにこういうイベントに参加すると必ず誰かと間違えられる sametch ですが、今回もめでたく「どこかでお会いしましたよね。 BLUE の方でしょ?」「いえ、IUUGsametch です。」という場面がありました (^^;

 とんでもなくレベルの差を感じた LC'99 だったけど参加して良かったです。
 これで確実に一歩踏み出せたんじゃないでしょうか。

 少なくともこれで何かを成し遂げないと終われなくなりました。

 本当は今回のような大舞台に出るのは時期尚早なのかも知れませんが、そんなことをやっちゃうのが IUUG の個性でもあるわけで、これは財産だし大事にしていきたいですね。

 何はともあれメンバーがもっと増えて、色々と企画できるようになって欲しいですな。

 みなさん今後とも IUUG をよろしく。

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