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| 田楽座”わかや 名前の通り”座”には店主のこだわりがある。自家製手造り豆腐、みそ、炭火による味噌の焦げるにおいがたまらない。伊賀上野のにぎわいを呼び込もうと平成11年1月から 改築オープンしている。つきな粉色の壁とむし子窓が印象に残る建物です。内部は木組の吹抜もあり、壁は全て珪藻土塗で照明器具もハダカ電球、ガイシ引配線と昔懐かしい簡素なしつらえである。 古い話ですが昔、店の前の道路拡張工事で居所を無くした地蔵さんの、引取手にこまっていたところ店主さんのご好意で屋敷の隅に居所を求めることになったとかそれ以来田楽のにおいに満足げの様子である。 | |||
伊賀に伝わる、でんがく。 味噌を塗って焙るという料理法は豆腐だけでなく、のちにはこんにゃくや里芋、なすびから魚にも応用され、さらには竹串を失った現在の煮込みでんがく(おでん)にまで至ります。 魚介類の乏しい伊賀地方では、古くから栄養価の高い豆腐作りが盛んでした。真夏を除いて、人々は安くておいしいでんがくの味をたのしんでいました。 いろりのまわりには、味噌の焼ける香ばしい匂いが立ちこめ、灰に突き刺したでんがくを順に抜き取って、お年よりも子供も舌づつみ打っている ーそのような光景が目に浮かびます。 家庭や寄合で好まれたでんがく豆腐ですが、味噌の配合や焼き方には、それなりの技術を必要とします。 それで江戸中期になると、都会の盛り場や街道筋にでんがくの専門店ができ、それぞれがきそいあったので、いっそうその風味に磨きがかかったものと思われます。京都祇園の二軒茶屋とか、近江の目川などが名代のでんがく料理として知られていました。 わかやは文化年間の創業ですが、当時から伊賀の名物として評判になり、わざわざ遠方からお越しになるお客様も多かったと伝えております。 (文・華芳良輔)
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