丹生神社・神宮寺(にうじんじゃ・じんぐうじ)

◆御鎮座地:多気郡多気町丹生(たきぐん たきちょうにう)
◆解説:神仏習合思想の歴史を学ぶ。
「丹生大師(にうだいし)」が通称。「神宮寺」は仏法によって神祇(じんぎ=神様)に仕える目的で設けられた神社に附属する寺院のこと。
神宮寺の記録は『続日本紀(しょくにほんぎ)』にある文武(もんむ)天皇二年十二月の条にある「多気大神宮寺(たきだいじんぐうじ)を度会郡(わたらいのこおり)にうつす」(神宮文庫本)が初見。
歴史的には、八世紀初頭に設けられた福井県の気比神宮寺(けひじんぐうじ)が有名で、このころから神仏習合(しゅうごう)思想が始まったとされる。
神宮寺はおおむね天台宗か真言宗のいずれかの宗派に属した。(以上、國史大辞典)
丹生の神宮寺も丹生神社と一体として歩んだ歴史をもっている。宗派は真言宗で山号を丹生山成就院と称する。(写真・上:丹生神社、下:神宮寺山門)


こうした神社と神宮寺との関係は全国各地にあったが、明治元年三月の神仏分離令により、神社、寺院のどちらかの立場をとって現在にいたっている。

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