Another Entry 2008
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2009年1月4日(日)

書籍
山からお宝 南陀楼綾繁&積ん読フレンズ

 昨年創刊された「けものみち文庫」の第二弾『山からお宝 本を積まずにはいられない人のために』が出ました。版元はライターにして編集者の南陀楼綾繁(なんだろうあやしげ、とお読みください)さんが主宰する「けものみち計画」。「けものみち」とは何か。巻頭に収められた南陀楼綾繁さんの「まぼろしの書斎を求めて」にはこうあります。
 
本棚はとっくに埋まり、通路に本を積み上げるようになる。本の山の裏にある棚の本は取り出しにくくなり、手前にまた別の山を築く。それを繰り返していくうちに、部屋の入り口から奥の机にたどり着くまでに、いくつもの本の山を飛び越えなければならなくなる。妻が名づけて曰く、「けものみち」と。
 
 けものみちという名の本の山に愛着や懊悩や恐怖や諦念やその他もろもろの感情を抱いた面々が心情を切々と吐露した一冊がこの『山からお宝』。私も寄稿いたしましたが、雑魚のととまじりの観は否めません。
 
山からお宝 本を積まずにはいられない人のために

 著者:南陀楼綾繁&積ん読フレンズ
 発行日:2008年12月30日
 発行所:けものみち計画
 体裁:A5判 72ページ カラー表紙+カラー口絵1ページ
 表紙イラスト:グレゴリ青山
 定価:本体1000円

南陀楼綾繁さんのメッセージ
 「本棚」本、「書斎」本にはもう飽きた!? 「本の山」こそが読書生活のリアルである。この信念のもと、本を積まずにはいられない南陀楼+17人が自らの積ん読生活を写真入りで大公開。さらに、24人へのアンケートも収録! カラー口絵を含め、図版多数。
 ナンダロウアヤシゲな日々:けものみち文庫2発行のお知らせ(2008/12/14)

内容
はじめに 南陀楼綾繁
第一部 「本の山」回想録
 まぼろしの書斎を求めて 南陀楼綾繁
第二部 「本の山」と私
 本箱の前の毎日動く大きな山 山本善行
 熟成中の本 能町みね子
 小さな工夫を重ねて 退屈男
 山は消えてしまった 中相作
 わからない Pippo
 感化されやすい私 藤原努
 全治一生 空想書店 書肆紅屋
 本の山なんて、ない 塩山芳明
 妖怪つんでくれ グレゴリ青山
 古本監獄 須賀章雅
 武藤家の山たち 武藤良子
 山よ、早くなくなれ 青柳隆雄
 「あぁ、本の多い人ね」 書物蔵
 積読人生・横浜編 今柊二
 本の山、LOVE 畠中理恵子
 山を守る人 高野麻結子
 パチクターの伽藍 栗原裕一郎
コラム 「積ん読」の語誌 岡島昭浩
第三部 アンケート 我が家の「本の山」
 高野ひろし、楠瀬啓之、豊崎由美、三休、クボデラユミ、藤本亘、ぶーやん、くもり山、etsula、芝田文乃、栗田朋子、u-sen(正式の証明)、キシダエリ、みさきたまゑ、五十嵐洋之、神原智子、坂東有子、オイカワユキコ、ブライアン・ウィルソン、下妻久美、東川正彦、樋口玲子、栗田修、向井透史

 
 東京のごくごく一部の書店にはすでに並んでいるみたいですが、いずれ仙台、名古屋、京都、大阪、倉敷、出雲、福岡などでも販売されるとのこと。通販は模索舎で取り扱いが始まったみたいです。
 模索舎:新着入荷アイテム 山からお宝──本を積まずにはいられない人のために
 ビレッジプレス:著者別インデックス ビレッジプレスで取り扱っている南陀楼綾繁の本。[2009年1月8日追記]
 ナンダロウアヤシゲな日々:『山からお宝』の買える店(2009/01/06)[2009年1月8日追記]