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2010年1月16日(土)

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1月15日 産経新聞社、産経デジタル
双葉十三郎氏(映画評論家)
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双葉十三郎氏(映画評論家)

2010.1.15 12:51

死去した双葉十三郎さん

 最長老の映画評論家で、ミステリーの翻訳・評論活動でも知られた双葉十三郎(ふたば・じゅうざぶろう、本名=小川一彦=おがわ・かずひこ)さんが昨年12月12日に心不全のため死去していたことが15日、分かった。99歳。葬儀・告別式は近親者のみで済ませた。喪主は長男、小川光彦(おがわ・てるひこ)氏。

 明治43年10月、東京・高輪生まれ。旧制浦和高校時代から映画評論を書き、東大経済学部を経て住友本社に入社後も執筆を続けて、終戦を機に文筆業に専念するようになる。

 江戸川乱歩と親交があり、探偵小説の翻訳・評論も多い。レイモンド・チャンドラー「大いなる眠り」の翻訳、テレビ草創期の連続ドラマ第1号「日真名氏飛び出す」の原案も書いた。筆名の「双葉十三郎」は高校時代にトム・ソーヤ(トミー・ソーヨー)をもじって付けた。

 戦前から見た映画は2万本以上。映画雑誌「スクリーン」に新作映画10本ほどを星マークで採点し、批評する名物コラム「ぼくの採点表」を昭和27年から連載。半世紀にわたって書いた8867本の批評を「西洋シネマ大系 ぼくの採点表」全6巻にまとめた。この業績で平成2年度の日本映画ペンクラブ賞、平成13年には菊池寛賞を受賞。

 15、16年には「外国映画ぼくの500本」「日本映画ぼくの300本」を出版した。昭和60年、勲四等瑞宝章。

 
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