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昭和17年− (1942− )
木の語る中世 2 春日山の木が枯れる 5 柿と栗と殖栗連えぐりのむらじ 薦生の栗林 鹿島の神が二番目に足を止め数か月滞在した伊賀国薦生こもお山(薦生中山)は、時風・秀行が「殖栗連」の名をもらい、神に仕える子孫の永続性を約束された場であった。薦生は名張盆地で合流した川が名張川となって蛇行しながら流れ下り、次の峡谷部に入っていく前辺りに位置している。平安時代には薦生牧こもおのまきといわれて馬の放牧がされていたようである。 |
- 初出 歴史を読みなおす11『木の語る中世』平成7年(1995)10月、朝日新聞社
- 底本 『木の語る中世』朝日選書、平成12年(2000)11月、朝日新聞社/p.98
- 採録 2001年1月10日