第三回 35万画素クラスの機器達
35万画素クラスのモデルは、各社からたくさん出ていますが、画質のレベル、発売モデル数、実績、などを考えると、富士フィルムとリコーの二社の製品がよさそうでした、実際店頭でも良く見掛けます。
この二社の製品を以下、順に紹介して行こうと思います。
- 富士フィルムの場合
富士には35万画素、単焦点モデル、としてDS−10、DS−20、三倍ズームモデルとしてDS−30があります。
- DS−10
このモデルは、1/3インチという35万画素モデルにしては大き目で、感度がISO150程度という、明るめのCCDチップを搭載しています。但し液晶モニターがついていないので、デジカメらしさ、と言う点では、マイナス要素です。まあ、現在(98年十一月時点)では店頭で見かける事はほとんどありませんが。
- DS−20
DS−10に1.8インチのモニターをプラスした、必要な物は全て装備し、かつ操作性も洗練された、完結したモデルです。私が買ったのもこれです、98年の6月時点では店頭に山と積まれており、19800円と値段も安かったので(後で定価は63000円と知りました)、最初は、おもちゃレベルの製品かと思いましたが、実際使ってみると、定価通りの、かなりいい出来です。これには、少なくとも、買った後にがっかりする要素は無いと言って良いでしょう。
注)DS−10と同様に急速に店頭から姿を消しています。
- DS−30
搭載しているCCDは1/4インチと、DS-10、DS−20より小さくなってはいますが、32mm〜96mmの焦点距離を持つ、三倍ズームを搭載し、液晶モニターには2インチ低温ポリシリコンを採用、明るい画面を実現していることは、大きなアドバンテージだと思います。(ちなみに、DS−20は1.8インチMIM液晶です)
とりあえず文句はないですね。
- リコーの場合
リコーには単焦点モデルとしてDC−2E/L、DC−3が有り、三倍ズームモデルとしてDC−3Zが有ります。リコーのモデルの特色は、なんといっても、全モデルに共通の1cmまで接写可能なマクロ機能、そして、はっきりした発色でしょう。
DC−2L
1/4インチ、41万画素のCCDを採用していますが、感度はISO90程度とやや暗めです、しかし、液晶は1.8インチTFTを採用していますし、その独特のボディーデザインは注目です、また、静止画像の他に、音声を記録できる事も特徴です、機能的には充実していると言えるでしょう。
DC−2E
これはDC−2Lの廉価版として登場した機種ですが、音声記録機能がないだけで、撮影枚数自体はむしろDC−2Lより若干増えています。これはDC−2Lも同じですが、画像のフォーマットがJPEG(j6I)と言う、一般的なJPEG(Exif)とは異なる方式なので、ソフトに読み込む際には変換が必要となります。
DC−3
記録フォーマットがJPEG(Exif)に改められ、内臓メモリーも4MBと増えましたが、DC−2L/Eにあった交換メディアが廃止されてしまったのは、ちょっともったいない所です。
DC−3Z
これは、結局の所DS−30同様に、35万画素モデルに望まれ得る機能をすべてそなえた、モデルと言えるでしょう、3倍ズームを備え、液晶モニターはもちろんTFT方式、内臓メモリを廃して、主流のスマートメディアに対応、リコーのお家芸、1cmマクロも健在。とりあえず言う事無しでしょう。
以上7機種、紹介しましたが、
フジは、DS−30の発売後、35万画素モデルの決定版としてCLIP−IT50を発売しました、今回では紹介しませんでしたが、単焦点で、特に目立った特徴は無いようですが、フジはこれで、ひとまず35万画素モデルに区切りをつけたようで、
CLIP−ITシリーズの新製品には、85万画素CCD搭載のCLIP−IT80を投入してきました。
リコーもまた、DC−3Zを、35万画素モデルの最上位機種としたのか、次のモデルである、DC−4には、一挙に132万画素のCCDを搭載してきました。
このように、35万画素モデルで争う2社が、ひとまず35万画素モデルを完成させた今、価格の安定してきそうな、このクラスは、買い、と見てよいでしょう。
個人的な意見を言わせてもらえば。
お買い特は、コストパフォーマンスのDS−20、そして、お金に余裕があれば、間違いなく、機能充実のDC−3Zでしょう。もちろん、DS−30でもいいですが、あのDC−3Zの、デジカメ然としたデザインと比べると、もう一つと言う気がします。
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今回はここまでですが、次回は写真を交えてDS−20についての使用レポートを書こうかと思っています。
第四回掲載までもう少し待ってください。