机上理論学会投稿論文その27


図書館の未来

机上理論学会投稿論文(2012.12.08)
Visage Japan



紙資源の枯渇に伴い、
近い将来、世の中のあらゆる書籍(雑誌、同人誌も含む)が電子書籍に置換わるだろう。
フィルムや磁気テープ等に記録されたアナログコンテンツがデジタル化されていくのと同様、
既存の書籍も全て電子化されていくことが予想される。
コンテンツ保護の観点から、電子書籍は販売が主流となり、貸与・複製に関する規制は厳しく
なっていくものと考える。図書の貸出・閲覧がNGになると、図書館の主要業務が困難となり、
存続が危ぶまれる。

そこで今回、書籍の読み聞かせサービスというのを考えてみた。
図書館から本を借りる代わりに、一定期間、読み聞かせをしてもらう権利を得るというサービスである。
専任スタッフや音声合成技術、ネットワーク技術等を駆使することで、24時間体制のサポートを実現する。
本サービスは、視力が低下した高齢者、活字離れした若者といったユーザーに広く普及するだろう。
本サービスが普及し、ビジネス化すれば、供給過多な声優業の雇用機会も増え、経済不況も一掃される。
私の独自調査によれば、10年後の日本は、3人に1人が老人、10人に1人が声優という、
深刻な高齢化&声優化社会となる(図1参照)。読み聞かせサービスの早期実現が望まれる。

図1.深刻な高齢化&声優化社会

ここで問題は、漫画の読み聞かせをどうするかである。
オノマトペとか、絵やデザインで表現された微妙なニュアンスを声でどのように伝えるかが課題となる。

【口頭での説明が難しいオノマトペ・デザインの例】
・集中線!!稲妻!!炎!! …島本和彦先生の作品
・驚きのあまり白目に!! …美内すずえ先生の作品
・この場面のどこかにフチコマがいます …士郎正宗先生の作品
・のた魚やDr.不気味の目 …吾妻ひでお先生の作品
・おっさんのすね毛 …安永航一郎先生の作品

したがって、今後は「紙芝居師」や「漫読家」のような人材が、重宝されることになる。
一人で何役もこなしたり、果ては、効果音やBGMを再現したりと、様々なスキルが必要になる。
まさにオリジナリティの勝負である。

一つ気がかりなことがある。図書館にとどまらず、読み聞かせサービス・業者が氾濫し、
競争が激化した場合、原作を逸脱した脚色・改変が横行することは、容易に想像できる。
これを防ぐために、社団法人「ギャップ防止協会」(通称GAPRAC)が発足し、
世の中のありとあらゆるギャップを取り締まるようになるだろう。

【規制対象となるギャップの例】
・選挙公約と、実際の政策
・内容と全然合っていないオープニング
・眼鏡を外したら超美人
・野良猫に餌をあげる不良
・老人に席を譲るパンクなお兄さん
・◯◯◯◯
・△△△△△

※GAPRACの検閲により、一部伏字となりましたことをお詫び致します。

ギャップ萌え&ツンデレをこよなく愛する私としては、とても困った事態である。



あとがき
谷山浩子さんの「オールナイトニッポンモバイル」に投稿したネタです。没になりましたが(^^;;。