PGP & Cryptogram Almanac Return to Parent Menu 
Last Updated by 02/15/99(Mon)  

 
Tips
 

  PGP と暗号の年表です。
 他にも PGP 関連の史実があればご連絡いただけるとうれしく思います。

 以下の表中の赤字で書かれている部分は PGP に直接関連している出来事です。


 
− 暗号の歴史 −
 

年号 史実備考/参考文献
B.C. 2000エジプト時代(古代エジプト、インド、メソポタミア、バビロン、古代ギリシャ等)暗号が使われ始める。(PGP P.61)
B.C. 100 年代Caesar 暗号が使用される。 
B.C. 10044 年 古代ローマの政治家ジュリアスシーザによって、シーザ暗号 (Caesar Rotation) が考案される。(Network P.46)
16 世紀スコットランドの女王の Mary が獄中から暗号を送り解読されたため処刑される。(PGP P.62)
18 世紀末アメリカ革命時代 Benedict Arnold はコードブックを用いてイギリスと交信した。(PGP P.62)
1845Samuel F.B. Morse が電信を発明。(PGP P.118)
 イギリスの数学者 Alan Turing の指揮の元、連合軍はドイツが使用していた「エニグマ」の解読という大仕事に乗り出した。(PGP P.62)
1918アメリカ連邦政府が第一次世界大戦中のスパイ活動に対して盗聴を許可する最初の盗聴法を可決する。(PGP P.118)
1934有線及び無線通信の傍受を禁止する特殊条項を含む、連邦通信法をアメリカ議会が可決する。(PGP P.119)
1941日本軍の真珠湾攻撃で暗号が使われる。 
20 世紀初頭第二次世界大戦中暗号が急激な進歩を遂げる。
(PGP P.62)
1952大統領 Harry Truman の命により軍部安全保障局 (Armed Forces Security Agency) を引き継ぐ形でメリーランド州の FortMeadeNSA (National Security Agency) が設立される。(PGP P.62)
1954アメリカで武器規制法が制定される。(PGP P.76)
 ニュージャージー州カムデンにて Philip Zimmermann 誕生。(PGP P.86)
1955321 アルバニア国境に近いギリシャの山間の小さな村で Demeprios James Bidzos 誕生。(PGP P.92)
1960 年代後半IBM 社長 Thomas Watson, Jr. はニューヨークの Yorktown Heights 研究所に Horst Feistel が率いた暗号研究グループ Lucifer を開設。(PGP P.64)
1968規格基準局 (NBS) は、アメリカにおける民間及び政府のコンピュータセキュリティーに関するニーズを把握するための調査を開始。(PGP P.64)
1973515 NBSFederal Register 誌上で暗号化アルゴリズムを公募した。 
1974827 暗号化アルゴリズムの 2 回目の公募。NSA から DES が提出される。(PGP P.65)
1974 年秋カリフォルニア大学バークレー校 (UCLA)Lance Hoffman 教授のコンピュータ科学の講義を Ralph Merkle が受講し、「安全でないチャネル上での安全な通信」を研究。内容を第一級のコンピュータ論文誌 Communications of the ACM に提出。(PGP P.69)
1975317 Federal Register 誌に DES が掲載される。(PGP P.66)
1975 年秋スタンフォード大学電子工学部の研究員 Whitfield DiffieMartin E. Hellman が「 Multi-User Cryptgraphic Techniques (マルチユーザ暗号方式 )」という論文を発表。(PGP P.71)
19766コンピュータ会議 (NCC: National Computer Conferrence)Diffie-Hellman 鍵交換方式の実演。参加者は 200 人を越える。(PGP P.72)
19768Whitfield DiffieMartin E. Hellman が共同論文 「 New Directions in Cryptography 」を発表。(PGP P.72)
19761123 DES 暗号が政府の非機密通信で使用されることが正式に決定。(PGP P.72)
1977コンピュータ販売会社の技術部長だった Charlie Merritt がヒューストンで暗号に取り組み始める。(PGP P.88)
1977322 Philip R. Zimmermann ご結婚、おめでとう!(PGP P.86)
197776 スタンフォード大学は、鍵交換方式の特許を申請。(PGP P.72)
19778Scientific American 誌の Martin Gardner のコラムに「破るのに数百万年かかる新しい暗号」という題で Ronald L. RivestAdi ShamirLeonald L. Adleman3 人が RSA 解読問題を載せ 100 ドルの賞金をかける。(PGP P.75)
1977 年夏Ronald L. RivestAdi ShamirLeonald L. Adleman3 人が RSA をコーネル大学の会議で発表。(PGP P.76)
1977106 スタンフォードの Martin E. Hellman とパロアルトの Ralph C. Merkle は一緒にナップサック暗号のアルゴリズムに対する特許を申請した。(PGP P.79)
19771214 RivestMIT の特許局と協力して RSA アルゴリズムの特許申請書を作成し、外部の弁護士である Mark Lappin が清書してアメリカ特許商標局に提出した。(PGP P.77)
197712Ronald L. RivestAdi ShamirLeonald L. Adleman は、 545 Technology Square8 回で盛大にピザパーティーを開き大学院生がピザを食べながら論文を送り、そのうちの 1 つが Philip R. Zimmermann に届く。(PGP P.77)
1977 年後半Philip R. Zimmermann 大学を卒業!(PGP P.86)
1978T. Herlestam は公開鍵暗号に対する批評 Critical Remarks on Same Public-Key Cryptosystems と題する記事の中でナップサックで暗号かされた 1 bit のメッセージは超増加ナップサックを知らない人でも解読できる可能性があると指摘する。(PGP P.79)
 Ronald L. RivestAdi ShamirLeonald L. Adleman3 人が「 A Method for Obtaining Digital Signatures and Public-Key Cryptosystems 」という論文を発表。
1979Adi Shamir はコンピュータ理論がテーマの第 11ACM シンポジウムでナップサックで暗号化されたメッセージは条件によっては破ることができるという内容の論文を発表する。(PGP P.79)
1980Charlie Merritt がフェイエットビルに移り 2 人の友人と一緒に CP/M が動作する Z80 ベースのコンピュータ上で暗号システム (RSA) の開発をするための会社を設立する。(PGP P.88)
 Charlie Merritt と彼の友人は 32 Bytes の鍵で暗号化する DEDICATE/32 というシステムの販売を開始する。(PGP P.88)
1980819 ナップサック暗号「 Public-Key Cryptographic Apparatus and Method (公開鍵暗号の装置と手法)」という特許がスタンフォード大学評議会に与えられる。(PGP P.79)
1981DESANSI 標準となる。(Internet)
1982 年夏Crypto '82 会議でナップサックアルゴリズムに規則的に現れる致命的な欠陥が発見される。このときの暗号解読セッションの議長が Whitfield Diffie だった。(PGP P.79)
19821115 Time 誌に複数変換を繰り返すナップサックを破った者に 1,000 ドルの賞金を支払うという手紙を Merkle が掲載する。(PGP P.80)
1983RSA Data Security 社設立。(PGP P.90)
1983920 アメリカ特許商標局は暗号通信システムとその手法の発明に対して特許番号 4,405,829MIT 、マサチューセッツ州ベルモントの Ronald L. Rivest 、マサチューセッツ州ケンブリッジの Adi Shamir 、マサチューセッツ州アーリントンの Leonald L. Adleman に与える。(PGP P.77)
1984100 個の詰め物(重さ)を使用した 40 回変換を繰り返すナップサック暗号を Cray-1 スーパーコンピュータ上で 1 時間で解いた Ernie Brichel1,000 ドルの賞金が支払われる。(PGP P.80)
 Philip R. ZimmermannPGP 作成に着手。 
1985Philip R. ZimmermannC のバイブルである K&RCharlie Merritt に送る。(PGP P.90)
1986RSA Data Security 社つぶれかけ・・・人員削減、コストを徹底的に切りつめた。(PGP P.83)
19862RSA Data Security 社は Jim Bidzos を社長に雇用し 1 年以内で同社を立て直した。(PGP P.90)
198611コロラド州ボルダーで Ronald L. RivestAdi ShamirLeonald L. Adleman3 人が一緒に食事をして RSA について話し合う。(PGP P.91)
1988MIT はスタンフォード大学と交渉して、 RSA ライセンスを取得し、そのライセンスを RSA Data Security に譲渡する。(PGP P.141)
199046 RSADSICylink 社 ( Diffie-Hellman 及び Hellman-Merkle の特許を有している)が Public Key Partners (PKP) という協定を結ぶ。(PGP P.95)
1991Philip R. Zimmermann により PGP (Pritty Good Privercy) がインターネットで無料配布される。(C Mag P.39)
 スイスの ETH チューリッヒで、 James MasseyXuejia Lai によって IDEA (International Data Encryption Algorithm) が考案される。(e-mail P.37)
 RSADSI のツールキットの特許使用料がエンドユーザ向けプログラムの売り上げを上回る。(PGP P.94)
 電子通信サービスの提供者及び電子通信サービス機器の製造者は法により適切であると認められた場合、音声、データ及び他の通信内容を政府が平文系式で取得できるよう通信システムを設計しなければならないという条項を含んだ一括犯罪防止法案 S.266 が上院に提出される。(PGP P.97)
19918Philip R. ZimmermannCrypto '91 に参加して彼が開発した Bass-O-MaticEli Biham に見てもらい、欠陥を指摘される。役に立つ暗号は一流の暗号学者だけにしか作れないと解る。(PGP P.102)
1991830 国家標準技術研究所 (NIST) が、連邦情報処理標準 (FIPS) として提案された DSS (電子署名規格 : Digital Signature Standard)Federal Register 誌上に公表する。(PGP P.138)
19921NISTFederal Register 誌に DSS のメッセージ要約関数として SHA (Secure Hash Algorithm) を使用することを提案する。(PGP P.139)
1992 年春2 回コンピュータ、自由、プライバシーに関する会議で FBI が国内の全ての通信システムに盗聴を容易にするための簡単アクセスソフトウェアをインストールしなければならないデジタルテレフォニ計画を発表する。(PGP P.121)
1992イスラエルの Weizmann Institute に籍をおく Eli BihamAdi Shamar が弱いバージョンの Lucifer は、差分暗号解析を使用すれば 40 の指定平文と 229 (536,870,912) ステップの処理で破ることができると発表。(PGP P.66)
1992 年秋Intel のエンジニア Tim May と東海岸の企業でパートタイムで働く Eric HughesPGP 2.0 の普及に貢献することになる暗号革命家グループ、サイファーパンクを創始する。(PGP P.103)
19932Zimmermann がコロラド州ボルダーの自宅で、アメリカの関税事務局から 2 度に渡って PGP 1.0 の国外流出について取り調べられる。(PGP P.111)
1993416 ホワイトハウスがクリッパーチップという NSA の秘密暗号規格を公表する。(PGP P.127)
1993 年春PGP 2.3a リリース。(Internet)
 Eric HughesJim Bidzos に会い、Diffie-Hellman 鍵交換方式を RSAREF 2.0 に追加するよう要請し承諾される。(PGP P.105)
1993国際会議で Bell Northern ResearchMichael Wiener 氏は DES を打ち破る専用マシンの構築方法について説明した論文を発表した。(PGP P.67)
 100 社を越える企業が RSADSI のツールキットを自社製品に組み込むようになる。(PGP P.94)
199311ZimmermannViaCrypt PGP 2.4Leonald E. MikusLemcom 社からリリース。(PGP P.105)
1994316 RSADSIRSAFE 2.0 をリリース。 PGP に必要なプログラム・フックが使用可能になる。(PGP P.106)
19945Don CoppersmithIBM Journal of Research and DevelopmentDES の設計基準と DES に対する攻撃のメカニズムについて説明した記事を発表した。(PGP P.66)
1994526 PGP 2.6 リリース。(Internet)
1994630 Cylink 社はサンノゼの連邦裁判所で RSA Data Security Inc を相手に RSA 特許が無効であるという訴訟を起こす。(PGP P.66)
1994国際会議 Crypto '94 で松井充氏は「線形解読法」と呼ばれる新しい DES 破りのテクニックを発表した。(PGP P.67)
1994 年夏多くの暗号アルゴリズムを実装した RSAFE 2.1RSA Data Security Inc が発表。(PGP P.95)
1996118 PGP 2.6.3i リリース。(C Mag P.39)
199634 PGP 2.6.3ia のパッチリリース。(C Mag P.39)
1997114 PGP 5.0 リリース。(Internet)
19974Diffie-Hellman 鍵交換方式の特許の有効期限が切れる。(Internet)
1997811 UNIXPGP 5.0i リリース。(Internet)
19971022 Bovine RC5 Effort という 4,000 のチームから構成され、インターネット上に存在するプログラムグループが 56 bitRC5 解読に成功。(Internet)
1997121 マカフィーが PGP 社を買収し、 Network Assosiates 社になる。(Internet)
Windows 95/NT4.0PGP 5.0i リリース。(Internet)
1997126 Network Assosiates 社がキーリカバリィ関連業界団体である KRA (Key Recovery Alliance) を脱退。(Internet)
19971211 PGP User's Guide のロシア語版リリース。(Internet)
19984日本政府は COCOM の後継者である ワッセナー条約に署名。これにより暗号関連製品の輸出規制が強められることとなる。(Internet)
199847 Windows 95/NT4.0PGP 5.5.3i の自己展開形式バイナリリリース。(Internet)
1998421 MacOSPGP 5.5.3iC8 リリース。(Internet)
1998428 AtariPGP 5.0i リリース。(Internet)
199894 PGP 6.0 リリース。( Diffie-Hellman 形式の鍵のみサポート)(Internet)
19991?? アイルランド人の Sarah FlanneryRSA に匹敵する安全性を提供する可能性を持つ Cayley-Purser Algorithm を発表。(Internet)
20009RSA の特許の有効期限が切れる。(予定)(PGP P.95)
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References
 

 上記表中の「備考/参考文献」欄に記述されているものは以下を参考にしたという意味で記述しています。
  P.?? は該当部分が記述されているページを表しています。

PGP P.?? PGP 暗号メールと電子署名株式会社オライリー・ジャパン\5,050-
C Mag P.?? C MAGAZINE '972 月号SOFTBANK\1,180-
e-mail P.?? E-Mail セキュリティオーム社\3,398-
Network P.?? ネットワークセキュリティ  
Internet インターネット上で調べた情報です    


e-mail: mist@e-net.or.jp
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