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1997.8.22 
鳥羽ビルフィッシュトーナメント

 少し昔の話題だけど、山のようになった書類がついに雪崩を起こし始めた机の上を片づけていたら、ラボに出してあった写真が帰って来ていたので紹介します。
 8月の1〜3日の間、鳥羽市で初のビルフィッシングトーナメントが開催されました。
 ビルフィッシュって、カジキのことだそうで、つまりアメリカで盛んなトローリングによるカジキ釣りの大会です。
 鳥羽の沖なんかで、そんなもん釣れるのか?と思っていたのですが、これがけっこう釣れるらしいのですね。それも大物が。
 今回の優勝者の獲物は、写真のカジキでしたが、トローリングボートを出している鳥羽の旅館で、私は全長5メートルばかりの魚拓を見たことがあります。それには鳥羽沖20マイルとか書いてありました。
 水族館の私が言うのもなんですが、海って、目の前がもうすでに、未知の世界なんですね。


カジキより女の子のサイズが
気になる方は、大きな画像あり




1997.8.17  犬に咬まれた・・・アシカの思い出

 久しぶりに実家に帰って、裏にいた柴犬と遊んであげようと座ったら、鼻面を思い切り咬まれてしまいました。
 上顎の牙が鼻梁に2センチくらいの裂傷を付け、下顎の2本の牙がきれいに鼻の両穴に決まり、私の顔はもう血だらけ。
 家族は、救急車を呼ぶだの保健所を呼ぶだの騒ぎ立てていましたが、「あほ、俺はもっとでかいアシカにいっぱい咬まれとるんじゃ」とか言って、一応大物のフリをしながら痛いのをがまんしたのでした。

 ところで、アシカに咬まれると、それはけっこう痛いのですよ。
 首をムチのようにしならせて、上下4本の牙でたたきつけるように咬むので、きれいに決まると4つの丸い穴が空いて、その周りが局所的な打ち身状態となります。
 一日目は、傷がズキズキと痛くて、二日目からは打たれて痣になったところが、ズキンズキンと痛くなるのです。ひどいときは一週間くらい痛みが続きます。

 また、この傷跡が長く残るのです。3年ほどは消えません。
 最初の頃は、一生傷になるのかもしれないと思っていましたが、しだいに消えていきました。
 でも10年くらいは、お風呂に入ったり、お酒を呑んだりすると、傷跡が赤く浮かび上がってきました。
 その頃から10数年たった今でも、2つの牙の跡が出てきます。
 それをつけたのは、三太っていうアフリカオットセイだったけど、彼はもういません。
 「小指の想い出」とかいう歌があったけど、私の傷跡の想い出の相手はオットセイの三太です。



1997.8.10 鯨と泳いだ!

 ナガスクジラと泳ぎました。しかも親子!
 場所はフランスのサンラファエルという小さなまちの沖50マイルくらいかな?
 一緒に行った海洋写真家の中村庸夫氏によれば、ナガスクジラを水中で撮影するのは日本人で始めてとのこと。 じゃあもしかして、水中VTRに収めた私も、日本人初のビデオカメラマンなのか!
 実は私は、水中で鯨と会ったのは初めてなのですが・・・・。

 ボートから飛び降りて、目を凝らせば、紺碧の壁を破って巨大な影が近づいてくる。
 見る見る大きくなって、手を伸ばせば届くほどのところに来たと思ったら、ギロっと私を睨みつけてわずかにコースを変えて目の前を通り過ぎていきました。
 長い長い、およそ20メートルの巨体が、水中めがねの視界からはみ出て、右から左へと動いていきます。
 自分でも気が付かぬ間に、私は鯨を追いかけてそのまま素潜りをしていたようです。
 耳がきーんと痛くなって気が付きました。
 それでも耳抜きしながらついていって、気がついたら水面ははるかかなた。血液は酸素を求めてどっくんどっくん暴れているし、10メートルばかりを必死に蹴上がりました。
 でも、感動。

 私の命と、彼女の命、同じ命だけど、彼女の命はなんか迫力ありました。
 地球を見たような気がしたなあ。
ナガスクジラの潮吹き(水中の画はビデオだけ)。写真クリックで大きい画像。



1997.8.8 モナコ海洋学博物館

 久しぶりにモナコ海洋学博物館に行って来た。
 博物館の中に、ヨーロッパ屈指の水族館があるのだ。
 彼らがモナコ水槽と呼んでいる、水中の環境を生態系のサイクルからそのま再現した水槽は、4年前に来たときよりずっと状態がよくて、海水もきれいだった。
 最初見たときは、なんだこれは? これなら海中展望台をつくった方が早いぞ!と思っていたのだけど、今じゃなかなかいいじゃない!
 でも、超水族館にだって、同じ原理でいい状態を保って
いる水槽はいくつかある。みなさんご存知でしょうか?
 特にいいのは、サンゴ礁の大水槽の正面にある、サンゴ礁の小水槽とか、ジャングルワールドとかカエルの水槽とか・・・・。
 モナコに行けない方は、鳥羽水族館でその感覚を味わっていただければと思う。

 あ、ぜんぜん関係ないけど、モナコの館長のおうちで、おにぎり食べました。館長の奥さんは日本人なんです。


海からモナコ博物館を望む


有名なモナコ水槽
中は全部生きている造礁サンゴだ




1997.8.7 ついにAQ秘話誕生!
   
 ついにAQ秘話を立ち上げることにしました。
 いろんなこと始めてしまって、その合間にやってる超水族館の仕事もやっぱりそれなりめちゃくちゃにあるし、忙しくて忙しくて、もうどうしようもなくストレスも溜まってきた時に、運良く仕事で地中海にやってくることができました。
 窓から地中海の藍色と、トップレスのプールが見えるリゾートホテルで、デレッと鼻の下を伸ばしたりせずに、こうしてホームページつくるも、いとジャパニーズアクアリストなり。

 でも、このページが面白くなるか面白くなくなるかは、やっぱり最初のノリが肝心でしょう?
 「ノリ」たったそれだけのために、本当はプールサイドとカジノにでもおぼれたいこの地中海の日々を費やそうと、待っていたのです。
 その気持ちだけ、わかってやって下さい。


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