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1997.9.11 「東京都の世界水族館会議」を読んで  (TAKIさんより) 
その@HIROBAのビデオを先ほど見直しまして、この話こそが番組テーマの「怒る!」にあっていたかな?と思いました。
「順路の無い超水族館が日本にまだ無い」と思っていた発表者の方にはきっと鳥羽郵便局の消し印で、「水族館へ行こうよ!」ほか中村元3部作が送られてのでしょう。
 AQ秘話楽しみにしています。
それにしても本当にバイタリティある超先輩ですね。
今日は、会頭出版パーティーに行けず残念でした。ぐすん。
今度出版会社教えて下さい。買って読みます。                        TAKI
 初めて、このコーナーにメールが来ました。嬉しい!(地球流民)
タイトルが「怒る!」だったので、思い出してしまったのですね。きっと。
TAKIさんは、青年会議所の私の後輩ですが、お住まいは東京ですね。
最近は東京からも、鳥羽水族館にずいぶん来ていただいています。ありがとう。
ところで、日本JC会頭の著書の出版社はパロル舎。
題名は「大変革夜明け前」、副題が「メダカたちのデモクラシー」で、私が中の挿話をいくつか書いているのですが、動物ネタ、環境ネタ、ばかりです。
まちづくりと、動物に興味のある方は、どうぞお求め下さい。いい本ですよ。
(地球流民)
 
1997.9.6 東京都の世界水族館会議 
 今日朝日ニュースターというCS放送の「@ひろば」という番組で、水族館の話しをしていたら、突然、昨年東京で行われた世界水族館会議のことを思い出して頭に来た。
 あの会議は日本の水族館をひどくバカにしたものだった。
 のっけから青島知事の挨拶で始まり、海外の水族館の挨拶はあっても、開催国である当の水族館関係者代表の挨拶はまったくなし、動物園水族館協会という公に認められた財団法人だってあるのに、その会長の挨拶さえもなかった。
 都のたかだか担当課長だかの挨拶や、海外の水族館の飼育部長の挨拶などはあったのにである。
 まるで東京都と海外の水族館が行っているかのような印象で始まった。
 そしてパネルディスカッションでは、日本の水族館のことをほとんど知らないような知識人とやらが、海外の水族館を褒め称え、日本の水族館は遅れているという。(その人たちは近くに遅れている水族館しかないか、子どもの頃から水族館に行ったことがないのだろう。)
 笑わせることに基調講演をしたどこかの教授は、「これからは超水族館をつくらねばならない」と言い、環境水槽のことや、順路のない水族館はまだ世界中にないなどと得意げに話してくれた。(鳥羽水族館はすでに超水族館だ!)
 鳥羽水族館が「超水族館」と銘打っていて、環境水槽どころか、順路のない水族館であることさえも、彼は知らなかったのか、あるいはどこかで、新鳥羽水族館建設時に私の書いた企画書かレポートを読んで、それが実際の水族館の企画書であることを知らずに、参考にしてしまったのかもしれない。
 とにかく、そんな日本の事情も知らない気の毒な人ばかりを集めて、日本の水族館は遅れているなどと言わせる企画は、私にはどうしても理解ができなかった。
 極めつけは、その後に研究発表をした教授だった。彼は、水族館は公立か教育機関が持っているべきものであって、私立の水族館はダメだと言い出した。
 これにはさすがに私も黙っていられなくなって、質問の時間に挙手をして、今までの日本の水族館を支えてきたのは私立の水族館であること、さらにフィールドでの研究や、希少動物の保護について莫大なお金を使ってきたのは、公立ではなく私立の水族館であることを述べ、意見を求めたが、答えにならないとんちんかんなことを答えてくれて、場内の失笑を買っていた。
 この会議は、日本の水族館がやろうと言って誘致したのではなく、都市博のプレイベントで東京都が勝手にやると決めて、勝手に開催したものなのだから、まあ主催者の勝手と言えば勝手なのだが、各地の水族館には参加要請がしつこく来ていた。
 私は葛西臨海水族園は、たいへんお気に入りの水族館なのだが、東京都はどうもあの水族館をつくったことで、日本の水族館の頂点に立ったと勘違いしているのではないかと思う。 しかも水族館は行政が管理するものだと信じているきらいもある。
 海外の水族館をそれほど誉めたいのであれば、まず、海外の水族館が、たとえ公立であっても行政の意志ではなく、館長や専門の理事会制度の意志によって、運営されていることを学ぶべきだろう。
 
1997.9.4 鳥羽水族館の制服 
 今日は、来年の夏の制服を決める打ち合わせをしました。
 鳥羽水族館の制服は、2年に1度変わり、私がその責任者なのですが、これって決めるのがなかなか大変です。
 超水族館を未来志向の博物館として、また海の世界へのエントランスゾーンとして演出したい私としては、ゲストを迎える女性スタッフにはそれなりの格好をして欲しいわけです。(下のビルフィッシングの女性たちとまでもいかなくてもね)
 ところが、女性職員にも、10代のギャルから50代のマダムまで幅があって、若い女性に合わせた制服にすれば、若くない女性職員からは不評をいただくし、着たとしてもお客さんのほうがびっくりしてしまうでしょう。
 また、案内をする女性スタッフだけでなく、売店で働くスタッフも、ウェイトレスのスタッフもいて、体の動かし方が違うから、スカートが短すぎてしゃがめないとか、脇の下がきつくて棚の上の品物を取ろうとすると、背中が丸見えになるとか、これがまたいろいろ難関があるのですね。
 余裕があれば、年齢や職場に合わせてバリエーションをつくれるのだけど・・・。
 制服を決める時期になると、「見られる」ことを意識しなくちゃならない女性の大変さが分かるような気がします。
 
1997.8.22  
鳥羽ビルフィッシュトーナメント
 少し昔の話題だけど、山のようになった書類がついに雪崩を起こし始めた机の上を片づけていたら、ラボに出してあった写真が帰って来ていたので紹介します。
 8月の1〜3日の間、鳥羽市で初のビルフィッシングトーナメントが開催されました。
 ビルフィッシュって、カジキのことだそうで、つまりアメリカで盛んなトローリングによるカジキ釣りの大会です。
 鳥羽の沖なんかで、そんなもん釣れるのか?と思っていたのですが、これがけっこう釣れるらしいのですね。それも大物が。
 今回の優勝者の獲物は、写真のカジキでしたが、トローリングボートを出している鳥羽の旅館で、私は全長5メートルばかりの魚拓を見たことがあります。それには鳥羽沖20マイルとか書いてありました。
 水族館の私が言うのもなんですが、海って、目の前がもうすでに、未知の世界なんですね。
 
カジキより女の子のサイズが
気になる方は、大きな画像あり
 
1997.8.17  犬に咬まれた・・・アシカの思い出 
 久しぶりに実家に帰って、裏にいた柴犬と遊んであげようと座ったら、鼻面を思い切り咬まれてしまいました。
 上顎の牙が鼻梁に2センチくらいの裂傷を付け、下顎の2本の牙がきれいに鼻の両穴に決まり、私の顔はもう血だらけ。
 家族は、救急車を呼ぶだの保健所を呼ぶだの騒ぎ立てていましたが、「あほ、俺はもっとでかいアシカにいっぱい咬まれとるんじゃ」とか言って、一応大物のフリをしながら痛いのをがまんしたのでした。
 ところで、アシカに咬まれると、それはけっこう痛いのですよ。
 首をムチのようにしならせて、上下4本の牙でたたきつけるように咬むので、きれいに決まると4つの丸い穴が空いて、その周りが局所的な打ち身状態となります。
 一日目は、傷がズキズキと痛くて、二日目からは打たれて痣になったところが、ズキンズキンと痛くなるのです。ひどいときは一週間くらい痛みが続きます。
 また、この傷跡が長く残るのです。3年ほどは消えません。
 最初の頃は、一生傷になるのかもしれないと思っていましたが、しだいに消えていきました。
 でも10年くらいは、お風呂に入ったり、お酒を呑んだりすると、傷跡が赤く浮かび上がってきました。
 その頃から10数年たった今でも、2つの牙の跡が出てきます。
 それをつけたのは、三太っていうアフリカオットセイだったけど、彼はもういません。
 「小指の想い出」とかいう歌があったけど、私の傷跡の想い出の相手はオットセイの三太です。
 
1997.8.10 鯨と泳いだ! 
 ナガスクジラと泳ぎました。しかも親子!
 場所は
フランスのサンラファエルという小さなまちの沖50マイルくらいかな?
 一緒に行った海洋写真家の中村庸夫氏によれば、ナガスクジラを水中で撮影するのは日本人で始めてとのこと。 じゃあもしかして、水中VTRに収めた私も、日本人初のビデオカメラマンなのか!
 実は私は、水中で鯨と会ったのは初めてなのですが・・・・。
 ボートから飛び降りて、目を凝らせば、紺碧の壁を破って巨大な影が近づいてくる。
 見る見る大きくなって、手を伸ばせば届くほどのところに来たと思ったら、ギロっと私を睨みつけてわずかにコースを変えて目の前を通り過ぎていきました。
 長い長い、およそ20メートルの巨体が、水中めがねの視界からはみ出て、右から左へと動いていきます。
 自分でも気が付かぬ間に、私は鯨を追いかけてそのまま素潜りをしていたようです。
 耳がきーんと痛くなって気が付きました。
 それでも耳抜きしながらついていって、気がついたら水面ははるかかなた。血液は酸素を求めてどっくんどっくん暴れているし、10メートルばかりを必死に蹴上がりました。
 でも、感動。
 私の命と、彼女の命、同じ命だけど、彼女の命はなんか迫力ありました。
 地球を見たような気がしたなあ。
ナガスクジラの潮吹き(水中の画はビデオだけ)。写真クリックで大きい画像。
無断転載をお断りします
 
1997.8.8 モナコ海洋学博物館 
 久しぶりにモナコ海洋学博物館に行って来た。
 博物館の中に、ヨーロッパ屈指の水族館があるのだ。
 彼らがモナコ水槽と呼んでいる、水中の環境を生態系のサイクルからそのま再現した水槽は、4年前に来たときよりずっと状態がよくて、海水もきれいだった。
 最初見たときは、なんだこれは? これなら海中展望台をつくった方が早いぞ!と思っていたのだけど、今じゃなかなかいいじゃない!
 でも、超水族館にだって、同じ原理でいい状態を保って
いる水槽はいくつかある。みなさんご存知でしょうか?
 特にいいのは、サンゴ礁の大水槽の正面にある、サンゴ礁の小水槽とか、ジャングルワールドとかカエルの水槽とか・・・・。
 モナコに行けない方は、鳥羽水族館でその感覚を味わっていただければと思う。
 あ、ぜんぜん関係ないけど、モナコの館長のおうちで、おにぎり食べました。館長の奥さんは日本人なんです。
 
海からモナコ博物館を望む

有名なモナコ水槽
中は全部生きている造礁サンゴだ
 
1997.8.7 ついにAQ秘話誕生! 
   
 ついにAQ秘話を立ち上げることにしました。
 いろんなこと始めてしまって、その合間にやってる超水族館の仕事もやっぱりそれなりめちゃくちゃにあるし、忙しくて忙しくて、もうどうしようもなくストレスも溜まってきた時に、運良く仕事で地中海にやってくることができました。
 窓から地中海の藍色と、トップレスのプールが見えるリゾートホテルで、デレッと鼻の下を伸ばしたりせずに、こうしてホームページつくるも、いとジャパニーズアクアリストなり。
 でも、このページが面白くなるか面白くなくなるかは、やっぱり最初のノリが肝心でしょう?
 「ノリ」たったそれだけのために、本当はプールサイドとカジノにでもおぼれたいこの地中海の日々を費やそうと、待っていたのです。
 その気持ちだけ、わかってやって下さい。
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