イルカショートレーナーの本:恋人はイルカ〜ドルフィントレーナーにあこがれて〜


イルカショーのトレーナーになりたい。
かつて水族館の海獣トレーナーにあこがれていた。
そんなみなさんにはもちろんのこと、水族館で一度でもイルカショーをご覧になった方には、きっと夢中になってもらえる本です。

『恋人はイルカ〜ドルフィントレーナーにあこがれて〜』は、 イルカのトレーナーになるための専門学校を卒業し、横浜八景島シーパラダイスのイルカショーのトレーナーとして活躍する福田智己さんが主人公のドキュメンタリー。
イルカショーの現役トレーナーの日々や心を通して、トレーナーへの道、トレーナーの仕事、トレーナーの喜びや悩みなどが、まるで自分のことのように実感できます。
シロイルカをはじめとして、 8種類の海獣たちとトレーナーの親密な写真がカラーで満載され、水族館動物の写真集としても楽しめます。


■さて、水族館でイルカショーのトレーナーになりたい!というみなさんへ…。
この本の著者であり、専門学校TCAのドルフィントレーナー専攻クラスの教育顧問でもある中村元より、少しばかりアドバイスを。

イルカショーのトレーナーの仕事は、華やかな場面ばかりではなく、もちろん自分のイルカが好きな気持ちを満足させるためのものでもありません。
トレーナーは、イルカショーの主役であるイルカたちの脇役であり、観客にイルカの素晴らしさを伝える展示係であり、イルカたちの生活や気持ちに気を遣う母親でもあるのです。
ですから、イルカショートレーナーに必要な素養は、

 ショーを演じ観客を惹きつけことのできる素質。
 イルカたちの気持ちを理解し学習をさせる能力。
 イルカの生態や生理はもちろんのこと、動物全般や海の環境などについての知識。


…など多岐に渡ります。
さらに、イルカたちの食事の準備や健康を維持するためのさまざまな裏方仕事は、体力も根気も必要な仕事です。

そして、けっこう厳しい問題は、イルカショーのトレーナーへの道は狭き門だということです。
トレーナーになりたい人の数がとても多いのに対して、イルカショーをやっている水族館の数が限られているからです。

しかし、イルカショーのトレーナーになるために必要な学歴も資格もありません。
ただ「トレーナーになりたい!」と思い、あきらめず努力する人だけに、イルカショートレーナーへの道は開けているのです。

もしあなたがイルカショーのトレーナーにあこがれているなら、ぜひ『恋人はイルカ〜ドルフィントレーナーにあこがれて〜』を読んでみて下さい。
主人公の生活を疑似体験しながら、トレーナーの仕事がどんな仕事なのか、あなたがその道に進むべきなのかどうか、じっくりと考えることができるようになることでしょう。

恋人はイルカ
ドルフィントレーナーにあこがれて

中村 元 著
マイクロマガジン社
2008年4月発刊

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(C) 2008Hajime Nakamura.