でもくらしちずん
通信  vol.1 
 1997年7月15日発行




■でもくらしちずんな皆さんへ!■
7月17日に再会を!

 まちづくり塾『でもくらしちずん』が立ち上がって、すでに3回の月例塾が開催されました。
 熱心な皆さんの姿とお会いできるのが楽しみなこの頃ですが、実は未だ持ってスタッフ共々、今度
は皆さん来てくれるだろうか?とビクビクしているのも事実です。
 まちや社会に対して意識と行動力を持った市民づくりを目標にしていた『でもくらしちずん』です
が、育成どころか、私なんかよりずっと積極的に市民活動をしておられる方々がたくさんおられます
し、その高い意識に至っては、私たちの方がいつも学ばさせていただいています。
 でもこうやって、お互いに学び合っていくことが、それぞれの今後のよりよい行動につながるもの
であると信じています。
 今のところ、まちづくり塾『でもくらしちずん』は、その名の通り塾であって、提言をしたり行動
をするというようなものではありません。この集まりを通して、より深い意識と知識を得、副次的に
互いに協力しあえるような仲間づくりを目指しているのですが、将来的には、NPO支援セクターと
しての機能も考えています。
 とにかく、今このまちにとっては、まちづくりに責任感のある仲間を増やすことが大切です。
 今後もぜひ、お友達などにお声かけしていただきお越し下さい。

■講師の話■ 7月はガッツな実践者、白石徹氏  4月は三重県理事の野村氏、5月は文部省の徳増氏、6月は放送ジャーナリストのばばこういち氏。 行政の立場からとジャーナリストの立場という、市民からは一歩置いた立場のみなさんに、今変革し つつある時代を語っていただくという主旨でした。  次回はいよいよ地域における実践の人、白石徹氏です。  白石氏は愛媛県の新居浜市において、市民参加のまちづくり協議会を早くから立ち上げて、市民の 意見を行政に反映させることを実践しています。  また注目すべきは、今「NPO支援セクター」を立ち上げようと、努力をしているところで、私が 知る限り、NPO法案実施に先駆けた、日本でもっとも早く適切な動きではないかと思います。  彼のいいところは、とにかくすぐに行動すること。  新居浜市内には、一緒に行動することによって得た彼の仲間がたくさんいますし、霞ヶ関の省庁に も、彼のシンパはたくさんいます。  地域にとって下手な政治家よりは、ずっと役に立つ存在かもしれません。  風貌は、ちょっと危ない人系の白石氏ですが、きっと皆さんの心にも新たなやる気を与えてくれる でしょう。
■塾長近況■ 生涯学習で、離島の高度情報化推進を!  今地方にとって、高度情報化は最優先事項です。  それで今まで鳥羽市にそれを強く訴え、いくつもの高度情報化のいい補助金話しを探しては持ちか けてきたのですが、すべてできないと言われてきてくさっていました。  でもくさっているだけなら誰でもできます。そこで、ついに自分で文部省の財源を引っ張ってきて、 自分で責任持って推進することにしました。  文部省の博物館に対する地域生涯学習推進事業に目を付けて、鳥羽の3つの海洋系博物館(鳥羽水 族館・ミキモト真珠島・海の博物館)と、離島の小中学校や別の地域の小中学校、そして鳥羽商船高 専などをインターネットでリンクした生涯学習システムを構築しようという計画を推進しているので す。  何度も文部省に足を運んだ結果、各学校への多数のパソコン導入費や、サーバーコンピューターの 設営費、あるいはそれぞれの通信費などに数千万円、その他の事業に数千万円が、文部省から委託さ れることになりました。  初年度は、神島の小中学校学童と、名張の山間にある僻地校との間で、パソコン通信による交流な どをはじめ、離島に住んでいても世界とのコミュニケーションが可能な子供たちを育成していくこと を目指しています。  また、三重県が推進している「デジタルコミュニティーズ」の、教育関係のメイン事業も鳥羽に引 っ張ってきました。  これは、米国ノースカロライナ州の中学校の1クラスと、三重県の中学校1クラスを、2年間に渡 ってインターネットで交流させ、その途中なんとクラス単位で相互ホームステイをするという、高度 情報化も国際理解も英語教育もできて、その上おまけにクラス全員渡米できるという実験事業です。  こちらの方は、先方と規模が近い答志中学で話しを進めている最中です。  これらの事業のために、霞ヶ関・県庁・離島などへ行く間を縫って、企画書書きやら打ち合わせや ら、ほとんど寝る暇もない毎日ですが、きっとこれがきっかけとなって、鳥羽の高度情報時代が始ま ることと楽しみにしています。
■ 人 ■ 北川知事の行政改革  4月末北川知事に2時間の時間をとっていただき、8月の『でもくらしちずん』の講師である村岡 兼幸氏とともに、鼎談をさせていただきました。  野村先生の話しにもあったように、北川県政による三重県は日本でもっとも注目されている、行革 推進県です。  よく知られているのは、原則情報公開の姿勢やマトリックス予算などの、慣例をものともしない改 革ですが、実はそこに至るまでに、県庁内での職員の大変な意識改革があったことはあまり知られて いません。  官官接待の情報完全公開や、給料からの返済などは、知事から「組織ぐるみであったことは確か。 県民の誰もが納得できる方法を、自分たちで考えてほしい」と申し渡され、深夜におよぶ部長会議を 何度も開いて、自ら導き出された結果なのだそうです。  この意識改革を成功させたキーワードは「県民の満足度」です。  今も、県行政の行っているサービスが、顧客としての県民の満足度にどれほど応えているか?とい う尺度で、事業の組み直しが進められています。  三重県の行革に対して、地方行政や私たち県民がいかに応えることができるかが、今後の課題だと 思います。
■NEWS■ でもくらしちずんのホームページ開設  『でもくらしちずん』のホームページを塾長個人のホームページの中に開設しました。  日本各地で、様々なまちづくり団体が、ホームページを開設し、互いに情報交換をしています。ま た、インターネットは資金の乏しいボランタリーな団体やNPO組織にとって、最適な情報公開・情 報交換・交流などの場であるとも指摘されています。  当まちづくり塾でも、資金に余裕が出てきたら、独自のホームページを持ちたいと思っていますが、 今は、間借りでお許し下さい。  URLは下記の通りです。 http://www.e-net.or.jp/user/rumin/demo/demo-m.html
でもくらしちずん通信に何かメッセージがあれば、表題に『でもくら通信』と書いてお送り下さい。


hajime@aquarium.co.jp


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(C) 1996 Hajime Nakamura.