でもくらしちずん
通信  vol.4 
 1997年10月13日発行


■でもくらしちずんな皆さんへ!■
次回は10月16日です。
場所は鳥羽水族館です!!

 え〜えっ!もうすぐやんか!
 そうなんです。今回はこの通信の発行と塾の日がほとんど同じ、しかも場所はいつもと違って鳥羽水族館ですから気を付けて下さいね。
 第一回目と同じく、鳥羽水族館の4階レクチャーホールが会場です。

 さてさて、前回お配りした村岡先生の「大変革、夜明け前」いかがでしたか?あれからしばらくして、村岡先生のお父上は、内閣官房長官になってしまわれました。
 ちょうどその頃の9月9日に、東京で出版記念パーティーがあったのですが(私は司会やらされたトホホ)、そこでなんとお父上が500冊お買い求めになりました。いろんな方にお配りになるのでしょう。
 あの本の内容は、新しい時代の到来を示したものです。ところが官房長官であるくらいですからお父上はバリバリの保守たる自民党です。しかもご本人が、きちっと精読されての上でのお買い求めだとか。
 また、当時の経済企画庁長官であった麻生太郎代議士からも、ご挨拶の中で絶賛を頂いていました。
 私は、あの内容が自民党の賛同を得られるとは夢にも思っていなかったのですが…。 これからの時代が、本当に大きく変わろうとしているのを感じさせる出来事でした。

■講師の話■
『リサイクル社会』 天野 卓氏

 10月から12月にかけては、鳥羽のまちづくりに関係する、さまざまな分野の勉強をしたいと思います。まず10月はリサイクル社会について…。講師の天野氏は、お仕事もリサイクル事業を営まれている、公私ともにリサイクル人間です。
 氏のお宅に泊めていただいたことがあるのですが、最近建て替えたというご自宅は、雨水の利用設備や浄化槽などを備えているばかりか、高齢社会とエネルギー節減を考慮した2世帯住宅として、市から認定を受けているというほど、徹底して考えた家造りがされていました。
 しかし市の認定基準と、本当のリサイクルや2世帯住宅の追求とは、実状があまりにも違い、ずいぶん苦労をされたということです。
 今回は、リサイクルについてのビデオも用意してくれているそうです。
 観光事業で成り立っているために、人口に比べてゴミの量が極端に多い鳥羽市。私たちのまちにも、リサイクル都市は可能なのでしょうか?

■最近思うこと■
日本一の高度情報離島づくり
『鳥羽コミュニティーアイランド構想』

 「でもくら通信vol.1」でお話した、高度情報化による生涯学習を推進するために、生まれて2度目の神島行きをしてきました。
 市営定期船で片道1時間弱…と言えばそれほど遠く思いませんが、実際に船に乗って出かけてみると、便数が少ない分、とても遠く感じるものですね。つまり行きにくい、帰りにくいのです。
 そのためご存知のように、小中学校の先生方は全員寮に住み込んでの赴任です。しかし先生方は口をそろえて、「ここはいいところですよ」よおっしゃっています。
 話しを聞いていると、どうやら私たちが日帰りで行って帰ってくるのとは、全く違う価値観で島のよさを感じてみえるようです。
 生活することと、訪れることにはすいぶん違いがあるのでしょう。そいつを少しでも理解するために、次回はぜひ宿泊をしたいと思っています。

ところで、この事業のために、最近の私のバッグには常に定期船時刻表が入っているほどなのですが、たいへん困るのが離島間の往来ができないということです。
 今まで本土に対して離島群というふうに思っていたのですが、それは大間違いで、それぞれの離島は、独立して本土と結ばれていることがよく分かりました。
 これは、南鳥羽がパール道路沿いに結ばれていて、南鳥羽という地域を形成しているのと根本的に違うところです。
 離島間の交流を考えても、やっぱり離島には高度情報化された通信環境が必要です。
 今やっている事業を核にして、『日本一の高度情報離島づくり〜鳥羽コミュニティーアイランド計画〜』なんてことに取り組もうと決意新たにしているところです。

■ 人 ■
ジャズミュージシャン 坂田 明氏

 昨日、ジャズのサキソフォン奏者、坂田明氏と、対談をさせていただきました。
 対談と言っても、とても気さくな方なのでフランクなおしゃべりで、以前にも一度コンサートの合間に対談に誘われて、お話をしたことがあるのです。
 ところで坂田氏は、ジャズミュージシャンで有名なだけではなく、市井のミジンコ研究家としてもたいへん有名な方ですが、この前に友人の結婚式で会ってから昨日までの2ヶ月の間に、「オレ、こないださあ、ヒマラヤに行って来たよ」とのこと。
 なんでもヒマラヤの氷河の下を流れる川に「ヒョウガソコ(氷河底)ミジンコ」という奴が住んでいて、それを見にいったのだとか……。う〜ん、水族館に勤めているわれわれにさえ理解できない行動です。
 坂田氏の考え方は、「ミジンコ(動物)にはミジンコ(動物)の都合がある」というのが基本です。だれもがそれぞれの都合で生きているのであって、それを他人の価値観で判断するのは間違っているという訳です。
 だから、ヒマラヤの氷河(標高4千メートル)まで行って、わざわざミジンコ見に行った坂田氏の考えは、誰に理解されなくても一向に構わないというわけ。氏にとってだけ、それはとても重要なことで、最高に幸せなことなんですね。
 これは、これからの社会観だとか、まちづくりを進める上での考え方として、とても大切な考えではないでしょうか。
 鳥羽は鳥羽なりの価値観で豊かさを考えたいものですね。

■NEWS■
さまざまなセミナー

 最近NPOや市民参加のまちづくりへの関心が、各地で高まっているようです。特に三重県は、NPO担当者を置くなどして力を入れていますが、この10月は皆さんも参加のできるセミナーが多いので、ご紹介します。

○『それいけ市民 輝くまちの羅針盤』
日時:10月19日(日)13:00〜17:00
場所:県営サンアリーナ(メイン)
主催:伊勢JC・鳥羽JC・志摩JC
内容:北川知事による基調講演と、パネルディスカッション。入場無料
問い合わせ:(社)鳥羽青年会議所  0599-25-4736 

○『NPOを通して未来が見える』
日時:10月24日(金)18:00〜21:00
場所:三重県文化会館中ホール
   津市一身田 059-233-1111
主催:津JC 共催:三重県
内容:島根大学教授富野揮一郎氏によるNPOに関する基調講演と、実践者によるパネルディスカッション。入場無料
問い合わせ:(社)津青年会議所  059-227-3806

○『第2回NPO学習会』
日時:10月28日 17:15〜19:30
場所:県庁講堂3階(131、132会議室)
主催:自主研究グループ「NPOサークル」
内容:世田谷かちづくりセンター所長卯月盛夫教授の講演
問い合わせ:三重県生活文化政策課NPOサークル事務局
         TEL059-224-2644 FAX059-224-3069
*事前に電話FAX等で申し込んで下さい



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(C) 1996 Hajime Nakamura.