鉄人2005号は鉄人格納庫の中で座り込み、一人静かに歌っていました。 「敵〜にわたすな、大事なリモコン♪鉄人、鉄人、早くゆけ〜♪」
鉄人2005号は、初代モデルの鉄人28号から、さらにパワーアップされた新型です。 でも、リモコンが必要なのは今も同じなので、悪人の手にリモコンが渡ってしまうと、悪の手先になってしまいます。 鉄人はそれが嫌で出動を拒否していたのです。 それを知った正太郎少年は、金田博士と敷島博士にお願いしました。 「鉄人2005号のコンピューターは、正義と悪とを十分判断できます。 リモコンが無くても動けるようにしてください。 ほら、外ではあんなにたくさんの人たちが、鉄人の出動を待っているじゃありませんか。」 正太郎の提案は聞き入れられ、鉄人2005号はリモコンから解放されました。 これで鉄人は、正義のために自由に活躍できるのです。 それからの鉄人2005号は大忙しです。 東で悪の手先のロボットをやっつけ、西で悪党の基地をぶっつぶし、北で背中のロケットで炊き出しをし、南で観光客を大きな手にのせて案内・・・・。あれっ?鉄人お前はいったい何してるんだ? 鉄人は、正義の人から頼まれると断れないお人好しロボットだったのです。 そんなことをしているうちに、悪役ロボットが暴れています。 鉄人は、自分のパワーが本当に役に立つところで使えないことに、ひどく悩んでしまいました。 そして再び、格納庫に戻って座り込むと、歌い始めたのでした。 「鉄人、鉄人、どこへ行く〜♪」 (おしまい) |
ボランティアの能力やヤル気を持っている人が、必ずしもその力を出せる場所を持っているわけではありません。 多様な個人ボランティアの多様な能力やヤル気を出せる場所づくり。 それが、本年度の新しい事業、個人ボランティアとNPOを繋ぐ事業「こじボラ」です。 自由でヤル気もありながら、悶々と悩んでいる数多くのボランティアの鉄人たち。 彼らのパワーを解放できるのは、ポンポンのネットワークなのです。 |