新青年

大正14・1925年

編輯局より  雨村生
◆創作と云へば、江戸川君の連続短篇は果然異常なる好評を博し、読者諸君は素より文壇諸家の間にも非常なる興味と期待を以て、迎へられてゐる。事実、江戸川君の作品は、記者も云つたとほり、外国にもその例を見出し難いもので、同君の如き豊なる天分を有つた作家が、忽然としてわが文壇に現れたことは、一つの驚異と云ふべきである。
◆因に二月号掲載の「心理試験」は英訳して、英米の探偵雑誌へ発表するつもりで、牧逸馬氏の手で目下飜訳中である。
初出・底本:新青年 大正14・1925年3月号(6巻4号)
掲載:2009/02/11

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