新青年

大正15・1926年

編輯局より  横溝生
◆此の度森下雨村氏の斡旋によつて、新青年の編輯部に入る事になりました。一々御挨拶を申上ぐべきであるが、暑さの折柄紙上を以つて御勘弁願ひます。
◆入つてみると恰度十月増大号の編輯最中である。早速大童になつてお手伝ひをしてゐるが、何しろ四百数十頁といふ厖大もない頁数だから仲々どうして大へんである。しかもこれだけの頁数を以つてしても、尚且つ不足を歎ぜしむるくらゐに、後から後からと一粒撰りの原稿が集つて来るのだから、愈々以つて大へんだ。とても物凄いものが出来上りさうである。
初出・底本:新青年 大正15・1926年10月号(7巻12号)
掲載:2009/02/12

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