新青年

昭和7・1932年

編輯だより J・M・
◇心臓が震へると云へば、増刊でも予告したやうに、いよいよ六月号あたりから江戸川乱歩氏が畢生の大作を寄せる筈であるし、それに加へて又も巨弾、森下雨村氏がワ゛ン・ダインを向うに廻す態の大作を、これも六月号あたりから「新青年」に寄せる約束をして下さつた。氏自身の口を借りて云ふならば、「今まで日本人の書いたことのない探偵小説」なのである。さういふものがまだあるのか? などと質問せらるゝを止めたまへ、期してたゞ待たれよと申上げる
初出・底本:新青年 昭和7・1932年3月号(13巻4号)
掲載:2009/05/31

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