2009.3.6 20:41

乱歩生誕地碑広場の完成記念式

　江戸川乱歩が生まれた三重県名張市で、市が整備していた乱歩生誕地碑広場の完成記念式が行われ、用地寄贈者や乱歩の親族ら約２０人が出席した。

　乱歩は明治２７年、同市新町にあった長屋で出生。約８カ月後に引っ越したが、晩年に同市を訪れて、随筆で生誕地として紹介したりした。

　広場は、出生地に隣接する同市本町にあった病院の跡地、約３５０平方メートルに整備。敷地内で生誕地碑を約１５メートル移動させ、一帯や乱歩を紹介する看板やベンチ、街路灯を設け、植樹した。市が昨年、開設した案内施設「やなせ宿」の行事などと連携。付近を訪れる人の憩いの場として開放している。

　整備は、昨年９月から約９００万円をかけて実施。土地が寄贈された平成１６年には、敷地に生家を復元して文学館を建てる案もあったが、市は財政難などから断念した。

　完成式は広場で行われ、乱歩の孫の平井憲太郎さんが来賓で出席。用地寄贈者の長男、桝田慎一さんに感謝状が手渡された。