2009.6.29 21:04

山田風太郎の書評やスクラップブックなどを初めて公開している兵庫県養父市の山田風太郎記念館（谷下秀洋撮影）

　作家、山田風太郎を顕彰する「山田風太郎記念館」（兵庫県養父市関宮）で、風太郎が収集した映画や芝居、書評などのスクラップブックなどが初公開されている。

　スクラップブックのタイトルは「風評集」。敬愛した江戸川乱歩も関心がある探偵小説などの書評を集めていたことから、風太郎も「江戸川乱歩の貼雑（はりまぜ）年譜に倣（なら）う」としている。

　展示しているのは、昭和３７年５月から始めたスクラップブック（４８冊）の一部。作品に対する書評や対談などには、風太郎自身のコメントも書き込んで、風太郎のきちょうめんな一面を知ることができる。記念館は「自分の作品がどう読まれているかに関心があり、それを次回作に生かしていたらしい」と話している。

山田風太郎記念館で初公開されているスクラップ（谷下秀洋撮影）