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2009年8月28日(金)

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7月11日 読売新聞社
「第62回名古屋をどり」 鯉三郎生誕百年で記念企画
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「第62回名古屋をどり」 鯉三郎生誕百年で記念企画

SFタッチの新作も

(手前左から)大沢、右近、千雅の各氏

 日本舞踊西川流の「名古屋をどり」公演(9月5〜14日、中日劇場)を前に、家元の西川右近さんや長男の千雅さん、ゲストの俳優大沢健さんら出演者が名古屋市瑞穂区の同流けいこ場に集い、記者会見した。

 終戦の年の秋に始まった同公演も今年で62回目。初回から出演している家元は、「時節柄、今年は無理ではないかという声が私の耳にまで届いているが、苦しい時こそ頑張らなければ。62回を第一歩として次につなげたい」と力をこめた。

 今年は先代家元・2世西川鯉三郎(1909〜1983)の生誕百年。節目を記念し、映像や写真を使って足跡をたどる「名古屋をどりに歴史あり」を昼・夜に配した。このほか、先代の当たり役「隅田川」の班女の前に当代が初めて挑むほか、長女まさ子さんが先代振り付けの「紀州道成寺」を踊る。

 看板の舞踊劇は、夜の部が青井陽治さんの新作「穴」で、昼の部が15年ぶりとなる「蔵の中〜うつし世は夢」(原作=江戸川乱歩、作=久世光彦)。ともに家元の作舞で、千雅さんと大沢さんは両方に出演する。

 大沢さんは花柳流の名取で、舞踊会では難曲「二人椀久」なども踊っているが、舞踊劇は初めてという。「光栄であると同時にプレッシャーも感じています。『蔵の中』は人形役で久々の女形。精いっぱいつとめたい」と語った。

 青井さんも舞踊劇は初めてだが、「『名古屋をどり』を固定観念で見ない方に入っていただくのが面白い。新たな魅力を引き出してくれれば」と家元は期待する。新作「穴」は時空を越えた友情と恋をテーマにした、SFタッチの作品になりそうだという。

 ほかに歌舞伎の人気狂言「対面」を舞踊劇化した「寿曽我物語 廓の対面」、舞踊詩「たけくらべ」、古典の小品など。問い合わせは名古屋をどりの会(052・831・7106)。

(2009年7月11日 読売新聞)

 
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