国立劇場１０月歌舞伎「京乱噂鉤爪（きょうをみだすうわさのかぎづめ）」の製作発表会見に出席した（左から）中村梅玉、脚本・岩豪友樹子さん、松本幸四郎、市川染五郎

　歌舞伎俳優・松本幸四郎（６７）、市川染五郎（３６）親子が出演する国立劇場１０月歌舞伎公演「京乱噂鉤爪（きょうをみだすうわさのかぎづめ）」（４〜２７日）の製作発表会見が２５日、東京・グランドアーク半蔵門で行われた。

　昨年１１月に好評を博した江戸川乱歩作品原作の乱歩歌舞伎の第２弾で、今回は原作にない続編を染五郎の発案で歌舞伎化する。人間豹・恩田乱学を演じる染五郎は「小説のイメージから立体化された恩田のイメージの落とし前を付けないといけない」と恩田の死までを描く。九代琴松として演出も担当する幸四郎は「前回、国立さんのスタッフは国家公務員とは思えない情熱でやってくれた」とスタッフに感謝。敵役で登場する中村梅玉（６３）は「憎たらしく演じたい」と抱負。染五郎によれば、通常ならクライマックスに用いる宙乗りを前半に行い「後半はそれ以上の迫力になるよう作りたい」とプランを明かした。

（2009年8月25日16時19分 スポーツ報知）