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2009年10月17日(土)

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10月9日 産経新聞社、産経デジタル
染五郎の「人間豹」発想新たに第2弾
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染五郎の「人間豹」発想新たに第2弾

2009.10.9 07:48

人間豹を演じる市川染五郎

 市川染五郎が企画、出演する「京乱噂鉤爪(きょうをみだすうわさのかぎづめ)−人間豹(ひょう)の最期−」が、東京・隼町の国立大劇場で上演されている。江戸川乱歩作「人間豹」の世界が江戸末期の設定に移して展開される新作歌舞伎で、染五郎の父、松本幸四郎が明智小五郎役で出演するとともに、九代琴松の名で演出も担当。

 昨年の「江戸宵闇妖鉤爪(えどのやみあやしのかぎづめ)」に続く乱歩歌舞伎の第2弾で、染五郎が引き続き人間豹・恩田乱学を演じる。前回、美女を殺して江戸を去った人間豹が京都に現れ、大文字の送り火がともる夏の京都の闇夜を舞台に、人間豹と明智が死闘を繰り広げる。

 「欠点、矛盾があってこそ人間らしくなる。悪には悪の哲学というか、人間豹には独特の美学がある。幕末の時代には、どっちが正義でどっちが悪なのか、わからないものがあった。舞台を江戸末期にした意味はあったと思う」

 こう話す染五郎にとって乱歩作品の歌舞伎化は10年来の夢。昨年の第1弾は「国立(劇場)さんも父(幸四郎)も、ぼくから見て楽しんでいるように写った。形にすることが目標だったが、もう1回やれることになった」と喜ぶ。

 今回は原作にはない展開で、染五郎のアイデアも取り入れて脚本の岩豪友樹子が新たに書き下ろした。「役名などもぼくが考え、つけた。乱歩の歌舞伎はこれで終わりになるが、これからも新作には挑戦したい」と話している。

 27日まで。TEL0570・07・9900(生田誠)

 
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