登山事故訴訟 - 朝日新聞の記事に思う
 私がリンクを張らせてもらっているサイトに、名古屋のクライミングジムのオーナー、宗宮さんの「登山事故の法的責任について考えるページ」というのがある。ほんとうのところ、このサイトへは、ツアー登山に参加するシニアの方々に行ってもらいたいと思っているのだけれど、それは無理筋というものかもしれない。

 さて、2月23日付朝日の朝刊、opinion@news project 欄に表題のようなテーマで論説があった。朝日にしては、と言うのも失礼な話だが、登山事故の訴訟問題について、一歩踏み込んだ前向きな提案がされているので紹介したい。記者はスポーツ部兼総合研究本部の山田新氏。

 冒頭の宗宮さんのサイトの主旨は、一言で言うと、「登山というものは基本的には自己責任においてなすべきものであり、一部商業(観光産業的)登山を除き、裁判にはそぐわない」と、個人的には解釈している。そして、今回の朝日の論説は、これを裏打ちするものであった。論説に取り上げられている事例も、宗宮サイトで詳述されている事例そのものであり、言い換えれば宗宮論をもとに裁判に替わる紛争解決手段(ADR)の導入を提唱するものである。

 事故に関係したものを処罰するとか言うよりも、もっと大事なことは、なぜ(その)事故が起きたのか、どうすれば事故は回避できるのか、を分析することが将来的には重要なことだと思われる。

 登山事故訴訟に興味をお持ちの方に、そのような観点から、登山事故当該の朝日の記事、ならびに宗宮サイトを詳しくお読みいただくことをお勧めしたい。

 なお、当日の記事を入手困難な方は iga_walker@yahoo.co.jpまでメール下さい。

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