東の川 千石グラ
右又出合  大学4年の秋、部室でヒマそうにしていたSを誘ったら、珍しく同行すると言った。大した準備もせずに取りあえず、紫岳会の開いたノーマルルートを登ることにした。事前の情報では、リスが緻密で普通サイズのハーケンを受け付けないということだったが、対応するような道具の用意もないので、ダメなら引き返すということで登る

千石グラ下のキャンプサイトにて

右又出合  前日は千石グラの下で一泊し、翌日取付く。うまくブッシュ帯やバンドなど弱点を繋いだコース取りには感心した。人工のピッチもあったが、総じてブッシュに助けられる。上部でルンゼ状となり、特注の小型ハーケンが打たれていた。すでに腐りかけていたが、か細いブッシュへプロテクションをとったりしてごまかしながら登り切った

緑色がノーマルルート。弱点を突いた好ルートだが、最近は左端のサマーコレクションが人気と聞く。人気はどうあれ、私は薮だらけのこちらの方が好みだ

右又出合 残置ハーケンとブッシュがなかったら、我々の力量では登りきれなかっただろうと思った。千石グラ展望台直下まで腕力登攀が必要で、腕が棒のように疲れてしまった。
所要時間:7時間(なにぶんヘタなもんで...

登攀終了点にて。ここまで下を見下ろす余裕もなかったが、高度感抜群。(ひどく)動作のにぶいサルの気分くらいにはなれた