仙丈岳西面 三軒岩小屋沢'76.1
右又出合  伊那谷から見ると、前山が低いせいもあって、仙丈の西面は雄大だ。北沢での冬合宿以来、いつか入って見たいと考えていた。記録は当時、ほとんどなく、かろうじて中央ルンゼと三ノ沢(の不完全な記録)だけが見つかった。ほかに理由はなかったが、未知の谷で自分たちの力を試したかった。入山は地蔵尾根経由の長丁場をとった。三軒岩小屋下降点付近にBCを設置、中央ルンゼと一ノ沢を登った。N、Sは(止めたにも拘わらず)、森林限界まで進んでツェルトを張った。彼等が夜、霜が降って毎晩ビショ濡れになったのは自業自得というべきか。(パーティー:京都芸大山岳部OB会T、N、S、Y)

中央ルンゼ最初の滝。ミックス。落ちても下は柔らかい雪なので、ノーザイル

右又出合 左: 容易な氷をほいほい登るS。サレワのアイゼンが自慢だったんだよな。いいよな、年寄りが古いカドタの鍛造アイゼンだったのにさ!

右: まだまだ氷が続く(ように見えて実はラッセルの多い)中央ルンゼ。こらN、振り向くんじゃない、緊迫感が出んじゃないか! たまにはこういうルートもええじゃないか。上からS、N、Y

林道から三峰頂上  詰めで谷芯のラッセルを避け、右手の雪壁を、三々五々登る。気分はアルプスじゃ。
 最後は右手の岩稜に追い上げられ、アンザイレンし、本峰やや南の主稜線へ飛び出した
林道から三峰頂上  一ノ沢の詰めは岩壁に消えていた。洞穴左手のカンバの生えた壁を巻いて抜け出る

*OB会のみなさんには、詳細記録、概念図をKGAC記録ページに掲載します。気長にお待ち下さい(^^;