硫黄尾根 '73.4
H:
連休は北鎌か硫黄かどっちにしようか?
T:
さてね、迷うなあ...技術的には北鎌の方がちょっぴり難しそうだけど、ヒトがウジャウジャ行くからなあ
H:
人が多いとこなら、結局は難しくないってことじゃないの、ルート探しの苦労がないもの...
T:
そうだな、やっぱ俺達には硫黄尾根がピンとくるね。決まり!
(この予感は当りだった。葛温泉から湯俣への林道では、ゾロゾロ歩くほとんどの人が北鎌を目指していた。これじゃあ連休の北鎌は、人を見物に行くようなもんだな)
p.2554を眺める。天気は快晴、静寂そのもの
ガクジンのガイドに「
カクシン部
」と書かれていたところ。いつ
本当の「核心」
になるんかいな、と思っていたら、雪稜になって西鎌稜線へ抜け出てしまった。(一ケ所ルンゼ状の岩場の下りでロープを出した。ひょっとしてここらが「
核心かも
」と思ったからだけど、特にロープが必要でもなかった。しかし、つまらない、という訳でもない。迷路のような岩峰が連続し、楽しませてくれる。後続にに追い立てられることもないし、一服のし放題。
岩稜をそのまま行くのは厄介なので、左右の雪面をトラバースする。細かいルート図はないので、好みでルートを選ぶ。このあと、長い平凡な雪稜が続き、西鎌尾根へ。槍山荘泊のあと、槍頂上を始めて踏む。今後、わざわざ槍の頂上へ来ることはないだろうな、と思うと少し感慨がある。槍沢経由、上高地へ下る。
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