涸沢岳北西稜〜西穂西北尾根 '75.1
右又出合 涸沢岳北西尾根と言いながら、その写真がない。天気が悪かったことが理由だが、何か羊頭狗肉の感がする。お詫びします。

(この尾根は、滝谷出合の避難小屋の裏側から取付く。不人気で、誰と会う事もない。急な樹林帯のラッセルと、上部で痩せた雪稜がある。西尾根より遥かに急だが、この年はロープは必要なかった。ただ、泊まり場の確保は困難で、我々も雪稜の途中で雪の斜面を切りくずしてビバークさせられた。おかげで、炊事中にガソリンコンロの分散器を雪の中に落として見失ってしまった。寝るまで、その応急手当てに費やしてしまった。KGACの冬山。参加:S、Y、T)

涸沢岳直下から西尾根を見下ろす。中央の蒲田富士から右手へ落ちるのが北西尾根。

右又出合 涸沢岳から奥穂を越え、西穂を目指す。問題となるロバの耳の通過は奥穂からだと、急な部分が登りになるので気にならない。氷にさえ注意すればよい。昨日までと違って風も収まったので、のんびり稜線漫歩。

ジャンダルムの頭の通過

林道から三峰頂上 結果的には、この冬のハイライトは西穂西北尾根の下降にあった。何の気なしに、千石尾根よりも近いだろう、という理由だけで踏み込んだのだが、どえらいラッセルをさせられるはめに。
JPを越えて樅の林に入ってからは一層ひどくなり、腰から上まで潜った。予期せず雪まみれになって右又林道へ出た時には、真っ暗だった。予定では、新穂高でビール飲んでる筈なのに・・・
穂高平の小屋で寝てしまった。Sは過労からゲーゲーもどしていた。おまけにそれ以降、冬山に付き合ってくれなくなった。

西穂頂上にて。後は奥穂

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