新世紀はれぶたゲリオン(^^)

第壱話:使徒襲来(笑)

時に西暦2015年

新横須賀市を遠望できる海岸に作られた、海岸道路。
そこの海側の路線には、
水平線の彼方を監視するように戦車大隊が一列になりながら、
砲塔を海側に向け展開していた。
「UN」という標識が、それらの戦車にはついている。
そのとき彼方の海が、泡だった。....

箱根の芦ノ湖に面する第三新東京市、その第三新東京市駅では、
電車の運転がストップし、次のようなアナウンスが流れる。
「本日午前9時30分関東および東海地方を中心にした各地域に
 特別非常事態宣言が発令されました
 住民の方は直ちに最寄りのシェルタ−に避難して下さい
 繰り返しお伝えします.....」

人々はシェルタ−に避難し、ひとけの無くなった街を
1台の車が走っている。運転している女性は、
サングラスをかけた20代の女性。彼女はある丸顔少年を捜しているのだ。
しかし極度の方向音痴で、カ−ナビがあるのに迷っている。

その駅の、ロビ−で学生服姿の丸顔少年が電話をかけようとしていた。しかし。
「特別非常事態発令のため全ての通常回線は回線規制を行っています...」
仕方なく電話から立ち去る少年。
「仕方ない少し歩こう」
その時、彼方の道路の中に、同じ丸顔の少女が蜃気楼のように写る
「?.....」首を傾げるその少年、しかし、それと同時に地面が揺れ、
ビルのシャッタ−がその衝撃で音をたてる。
驚く少年、そして視線を遠くに移したら、
山間から、身長30mぐらいでチュ−リップのエプロンを付けた大柄女性が
「マカエル様〜」という声を出しながら、こっちに歩いてくる....
そうそれは、ケロちゃに出てくるプジリッタさんにそっくりなのだ。

ある機関の地下司令所、
そこのメインスクリ−ンにさっきの大きい女性が映し出される。
そして、サブモニタ−には、彼女の進行予想図等が写る......
「目標を光学で補足」女性オペレ−タ−の声が響く
その地下司令所の司令の座る席に二人の人物がいる。
一人は、指令の席に座りもう一人はその横に立っている。
「15年ぶりだね」起っている副司令らしき人物が喋る。
そして座っている司令らしき人物がそれに答える。「ああ間違いない、使徒だ。」

大柄な女性に向かって、
「UN」の印を付けたアメリカ製のアパッチ戦闘ヘリの部隊が攻撃をする。
ロケット弾、30mmチュ−ンガンを目標に向かって乱射、
しがし、足止めにもならない。
「畜生、全然効いていないぞ!!」
「ATMを使って攻撃する、各機続け!!」「了解」
TOW対戦車ミサイルが放たれる。しかし、これも効かない。
そして彼女にたたき落とされた戦闘ヘリが、さっきの少年のところに落ちてくる。
慌てる少年、そこに先程の女性の運転する車がやってくる。
「早く乗って!!」少年を乗せ、急発進する。

先程の、地下司令所で「戦自」の将校が、檄を飛ばす。
「厚着と入間も全部あげろ、総力戦だ!!」
「出し惜しみは無しだ、何としても目標を潰せ!!」
「NBC兵器以外なら何を使ってもかまわん!!」

爆撃機の胴体から、巨大な空対地ミサイルが放たれる。
しかし、「そんな物効かないわよ〜」の声とともに
近付いてきたミサイルを握りつぶす。
そして、そのミサイルの爆発も大してダメ−ジを与えれない。

「何故だ!直撃のはずだぞ!!」と絶句する戦自の将校。
「ATフィ−ルドかね」副司令がつぶやく。
「ああそうでなければ単独兵器として役にたてんよ。」司令が答える。
「仕方ない気化爆弾を使おう」とまた攻撃の指示を出す。

目標の地域にいた各部隊に退避命令を出し。気化爆弾を投下。
彼女を巨大な爆発が襲い、キノコ雲が立ち上がる.....

「やった!」喜びの声を上がる戦自の将校。しかし効かない...

「湾岸の戦車大隊は壊滅、ミサイルも砲爆撃も効かぬとは....」
彼女の強さに声が出ない、その時電話が鳴り、彼等に上層部からの司令が出される
再び全部隊を退避させ、切り札のN2地雷を使用する....

それを双眼鏡で見た、先程の女性は、丸顔少年を車のシ−トに伏せさせる。
そして彼女も伏せる。閃光が走り、巨大な火の玉が現れ、衝撃が彼女の車を襲う。

「やった!!」と再び喜びの声を上げる戦自の将校たち。
「爆破地点での、電波障害の為、確認はしばらくお待ち下さい」
と男性オペレ−タ−がいう。
「あの爆発だ、ケリは付いている。」と自信満面の戦自将校たち。
「モニタ−回復します」「爆心地にエネルギ−反応!!」
「何だと!」驚きの声を上げる戦自の将校達。
そこには、黒こげの状態になりながらも、怒りで目をつり上げ、
「何すんのよ!覚えておきなさい!」と叫んでる彼女の姿があった。

先ほどのN2地雷の爆発のせいで、
ボコボコになって、ひっくり返ってしまった女性の車。
「ロ−ンも残っているのに。あ−−っ!!
せっかく新調したグラサンも割れているじゃない!トホホ...」
しかし愚痴をこねても仕方ないので、丸顔少年と力を合わせて車を立て直す。
「ありがとう、助かったわ畠山則安君」
丸顔の少年に語りかける。「こちらもよろしくお願いします、矢玉さん」
のりやすと呼ばれた少年も答える。

「我々の切り札が....」
モニタ−を見つめ呆然とする、戦時将校たち。
否応も無しに、作戦の指揮権はそのある機関に委託される。
「君達なら出きるのかね」と尋ねる戦自の将校。それに対し、
「心配ありません、その為のネルフです」
と、自信ありげに答える指令

先程の爆発のダメ−ジがよくわかる矢玉さんの車、
しかし、国際公務員の身分をいいことに
徴収したバッテリ−を積んで、何とか道を走っている。
「貴方の父と会うことになる」
と言う矢玉さんの発言に、不快感を示すのりやすくん。
彼は自分を捨てた父を、憎んでさえいる。
しかし矢玉さんも、「貴方の父さんは苦手よ」といった。

トンネルを抜け、途中のゲ−トから乗った専用のカ−トレインの中で、
矢玉さんはのりやすくんに一つのファイルブックを渡す。
「特務機関ネルフ?」「ええ、そうよ」「これが父さんの仕事・・・」
ここに捨てた僕を呼ぶなんて。
「何かするんですか、僕が」質問するの則安君。しかし矢玉さんは答えない。
その時、目の前に巨大なジオフロントの景色が広がる。
「凄いほんとにジオフロントだ!」「ええ、ここがネルフ本部人類最後の砦よ」
「そしてこれからの人類再建の要となる所よ」

ひどく方向音痴の矢玉さん、また本部内で迷う。
しかし同僚の、和子博士に助けられあるゲ−ジに向かう。

玉則司令は初号機という物を動かすと言う。
しかし、岩田副司令は「パイロットがいないぞ」と答える。
しかし司令は、「問題ないすぐに予備が届く」と答える。

ゲ−ジの中に有る巨大なブタ顔のロボットに驚く則安君。
「かお?」「巨大ロボット?!」驚く則安君に、和子博士が答える。
「人の作りし究極の汎用人型決戦兵器、ハレブタゲリオン。その初号機よ」
「これも父の仕事ですか」訪ねる則安君、
その時、「そうだ!」と言う声が上の方から聞こえた。
上を見ると、そこには3年ぶりに見る父の姿があった。
「父さん・・・」「久しぶりだな」と答える父。
そして彼の父は、則安君にこのロボットに乗れと言う。
「何を言うんだよ、見たことも聞いたこともないのに出来るわけないよ!!」
「説明を受けろ」「い・や・だ!!」しごく当然な反応。
すると彼の父は、眼鏡に手をかけ・・・
「そうかい則ちゃん、そんなわがまま言うと、パパは眼鏡を取っちゃうゾ−」
「!!!」驚く則安君、パパが眼鏡を取ったときの怖い顔は、
則安君だけではなく、ネルフの職員みんなに知られている。
だから、そこにいた職員は、みんな彼から顔を背け涙を流しながらこらえる。
「父さんの素顔を見るくらいなら、さっきの怪物(?)と戦った方がまし」
と直ぐにハレブタゲリオンに乗ることを決める。
同じハレブタゲリオンのパイロットである玉ちゃんは、お兄ちゃんに同情する

「A10神経接続、思考形態は日本語を基礎原則としてフィックス」 
「初期コンタクトすべて問題なし、双方向回線開きます、友達率41,3パ−セント」
「ハ−モニクスすべて正常値、暴走ありません」「行けるわ」「発信準備!!」
「第一ロックボルト外せ」「解除確認」「アンビリカルブリッジ移動開始」
「第二ロックボルト外せ」「第一・第二拘束具除去」 
「1番から15番までの安全装置を解除」 「内部電源充電完了」 
「内部電源用コンセント異常なし」「了解」「ハレブタゲリオン初号機射出穴へ」
「進路クリア−、オ−ルグリ−ン、発信準備完了」
テキストどうりに発進作業が進む

そして、則安君の乗ったハレブタゲリオンが出撃するのだった。
このロボット、顔だけでなく全身が豚そのものだった。
そうこのロボットは晴れブタの形をしているのだ・・・(^^;

第弐話につづく。