光子の日々是好日 金つなぎ

2002年4月

4月1日(火) 曇りのち雨。花冷えの一日
春の始まりは、雨。
午前中、NHKラジオ深夜便のリスナーさんに返信を12通。このところ、毎日のわが日課になっている。

午後に入って、疲れを自覚したため、夕方からベッド・イン。2時間ほど眠って目覚め、吐いてまた眠って、その間、頭痛に苦しむ。

目覚めている間は、ひたすら腹式深呼吸とイメージ療法を。
爛漫の桜花と抜けるような青い空。その下で、気持ち良くまどろむ私のイメージ…。 幸せだなぁ〜!

起床:午前8時、就寝:午後7時半

4月2日(水) 曇り、夕刻より雨。花冷えが続く
明日の「金つなぎ・ふれあい観桜の旅」を前に、おりから公演中の「ウェスタンカーニバル2003」を楽しむ。
昨日の体調不良はどこかに消え、気分すこぶる良好だ。毎年、春先のわが体調は、日々のお天気のように気まぐれだ。
昨日の私は他人の私…、体調が良くて、理屈抜きにうれしいな。

新潟の大島さんと二人のお孫さん、静岡の薬剤師・林さん、名古屋の玉ちゃんと楯さん、四日市からは琢ちゃん夫妻。
ほか、節子さん、悦子さん、加代子さん、私…の総勢12人が、午後4時半、大阪厚生年金会館前に集合した。

「季刊・金つなぎ」16号の"人生観・死生観"の欄にご寄稿くださった、山下敬二郎さんの楽屋を訪問。約30分ほど、わくわくトークに盛り上がる。
これで免疫力をぐんっとアップさせ、平尾昌晃、ミッキ−・カーチス、弘田三枝子、森山加代子ほか、往年のロカビリアン達の熱狂の舞台に酔うひとときを…。

平成6年春から7年夏にかけ、抗がん闘病中だった私は、毎日のように病室でクラシック、ポップス、ロカビリー、ハードロックなどのCDやテープを聴いて過ごした。
ショパンや モーツァルトの小品集、ダークダックスの抒情歌や小学唱歌などのほか、ロカビリーの山下敬二郎「バルコニーに座って」、米々クラブ・石井竜也「浪漫飛行」といったお気に入りの数々に聴き入っては、がんと闘うための強い意思を確かめていたのだった。

さて、ウェスタンカーニバル。思いっきりハジケて応援して、最後はステージに上がってkeijiroと優しくハグして、し・あ・わ・せ!!!

それにしてもkeijiro、「う〜、うまい!」。
リリカルでのびやかなクリスタルヴォイスに、繊細なビブラートを存分に効かせた"keijiro唱法"で表現される「バルコニーに座って」は、本家、エデイ・コクランをはるかに凌ぐ。
しかも、往年の歌唱力が少しも衰えていない!
そして、ほんとうに、うまいっ。  天才だね、彼は。

午後9時終了。遠方からご参加の病友を中心に、大阪の温泉施設「スパワールド」に宿泊。明日に備える。

起床:午前8時、就寝:午後11時半

4月3日(木) 曇りのち晴れ! 桜花楽しむ♪
「金つなぎ・ふれあい観桜の旅」。

今回は日帰りだが、3.75ヘルツから100キロヘルツの響きで命の根幹を揺さぶり癒すオルゴール療法(生演奏など40分)、炭酸含有量日本一の温泉入浴、駒ノ旺山荘の昼食など、盛りだくさんの内容がうれしい旅である。
もちろん、死生を確かめる5000本の爛漫の桜との対話も忘れない。

午前7時半難波集合。参加費=1万500円(子どもは1人4000円!)。
車中、逝かれた病友がたのお話や不参加の皆さんからのメッセージ紹介など、たくさんたくさん楽しいお喋りに盛り込んでの非日常旅だ。

久しぶりにご参加のぼちぼちおばさん、照枝さん、岩林さん、浅野さん、83歳の霞さん、81歳の隆子さん…。
逝かれた愛妻の写真を胸にしたHIROSHIさん、初参加の原節子さん!
「金の玉ちゃん」も、前日に抗がん注射を受けた身で元気にご参加。楽しんで楽しんで、免疫力をぐっとUPさせて、また、病院に直行されるとのこと。いつもながらの果敢な闘病姿勢に尊敬の念を禁じ得ない。
玉ちゃんgamba!!!  玉ちゃんgamba!!!

新潟の大島さんはお孫さんと。名古屋の玉ちゃんと友人の楯さん、袋井からは少美さん、高松からはより子さんも…。
金つなぎの旅は、いつも多彩な顔、顔、顔。春休みのこととて、大島こういちくん・てっぺいくん。ぼちぼちおばさんちのみずきくん、"金の息子"宅からはゆきちゃん・はるちゃん。
5人の「金の孫たち」が元気いっぱいに参加。喜びのお福分けをしてくれた。

本日の天気予報は「曇り・雨!」。その上、岡山・鶴山公園の「桜の開花予想はゼロ%!!」
ところが!!! 当日朝までの惨憺たる予報を見事に覆し、♪そ〜らは青いよ 日本晴れ… 咲いた桜に誘われて… の、まるで絵に描いたような桜日和。しかも、鶴山公園の爛漫のピンクの桜の美しかったことといったら…!  なんで? なんで? 
なぜだか理由は判らない。
けれど今回もまた、金つなぎお約束の「満足」を頂いて帰った。

午後7時半過ぎ、大阪に帰着。琢ちゃん・和代さん夫妻と若旦那と私、堺からこの旅に参加した"金の息子"たち8人で食事。
午後10時過ぎ、自宅に帰着。

起床:午前5時半、就寝:午後11時半

4月7日(月) お約束!の、金つなぎ晴れ…
今年で4回目の開催となる、恒例の「金つなぎ 東京・新宿御苑観桜会」。

起き抜けに快晴を確認して、喜ぶ。同時に、身内の免疫力が"ぐんっ"と上がるのを自覚す。

午前7時過ぎの近鉄特急で名古屋へ。四日市から、琢ちゃんが同行。
新幹線に乗り継ぎ、途中、見事な富士山を息を殺して眺め続ける。夫が好きだった、というだけで、私は富士と桜がこよなく好きなのだ。我ながら、変な女…。

正午前に、新宿門前に到着。

先着の、神奈川の寿幸さんが「金つなぎのハッピを着れば、よく目立つから…」と、ピンクのハッピを着用されると、すぐに周囲に病友の輪が出来た。

今年は、NHKラジオ深夜便「こころの時代」放送でお世話になった上野重喜ディレクター、平原照郎ディレクター、岩坂優子さんがご参加。リスナーさんもたくさん参加され、途中で帰られた方を含めると、過去最多の総勢43人!

爛漫の桜の下で、今日まで生き延びたことを喜び、また、互いの確かな死生観を語りあう、金つなぎならではの"非日常の集い"に、心身が心地よく癒されていくのが判る。

今年は、病友で茶道家の中塚京子さんが社中の皆さまと優雅な"野点"でおもてなしを…。あぁ、なんと、うれしいことだろう。

千葉の佳代子さん手作りの紫芋の和菓子30個が、あっという間に売り切れ、新座市の恭子さんが気合を入れて揚げてきてくれた鶏の唐揚げが、今年も皆さんに喜ばれた。

毎年ご参加の東京理事・美恵子さん、のり子さん、土浦の佳子さん夫妻。
そして、川崎大師参道の松月庵さんから差し入れの、名代・久寿餅を携えた晴夫さん。
初参加の基次さんと弟の令二さん・竹子さん夫妻。greeenさん、なんしーさん、かず子さん。
みんなの顔が、爛漫の桜に映えて美しい!

大丈夫! みんな、今日の出会いの感激を忘れずに、生き延びようねっ。

午後6時過ぎの新幹線にて、名張着午後11時半
起床:午前8時、就寝:翌日午前1時



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