2003年5月
5月2日(金)
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曇りのち雨。花を植える
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4月は、慌しく過ぎた。
「世の中に 絶えて桜のなかりせば 春のこころは のどけからまし」(在原業平)だとか、「たのしみは 朝おきいでて 昨日まで 無かりし花の 咲ける見るとき」(橘曙覧=たちばなのあけみ)と古歌にもあるように、桜のおっかけで忙しかったせいだ。
今年も例年のように、金つなぎの桜イベントは「お天気・開花模様」とも文句なし。「やはり私たち、何かに守られているんだなぁ」と感謝の念を深くし、「これからも"金つなぎの道"を、信じて行けばいいんだよ、ね」と納得した。
有難いことである。
久しぶりの休日。猫を相手に花を植える。
近くのスーパーの花屋さんで買ったサフィニア、テルスター、ガザニア…。好みで、ピンク、赤、黄色ーと、どうしても華やかな彩りになってしまう。
狭い庭に、亡夫が残したシャガ、苧環(おだまき)、エビネ蘭がとりどりの花を競う。切り取って仏壇に供えてひとりで満足する。「我が侭(わがまま)=あるがまま」の幸せ…。
今日もまた、有難い一日だった。
起床:午前8時、就寝:翌日午前1時半
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5月11日(日)
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曇り。 終日、自宅でくつろぐ
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今日は母の日。よく気の付く娘二人から、こころ行き届いた贈り物が届いている。
ママ(長男のカミさん)からは、私好みの新茶、かあさん(次男のカミさん)からは、20連のシルバー・ビーズのネックレスと桜のクッキーだ。 かあさんは、子育ての暇を縫っての手作りである。
いずれもが有難くうれしく、この娘たちとの、この世のご縁に感謝、感謝! 堺のママと福岡のかあさんに、電話でお礼を伝える。 「いつも有難う! ほんとうに、有難う!!!」と。
起床:午前8時、就寝:翌日午前2時
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5月19日(月)
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曇りのち晴れ! 桜花楽しむ♪
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午前中、松阪行き。実家の姉の病院外来に付き添う。
一人暮らしの姉は、糖尿病と軽い心筋症を病んでいるものの、現役の薬剤師で、近くの薬品スーパーで気楽な勤務をさせてもらっている。
検査の結果、Drに「この調子で、頑張って…」と言われて一安心。
午後は、病友のルナママさん(山田さん)宅に集まり、来週開催の抗がんイベント「テリー・フォックス・ラン」協賛の準備を楽しむ。
ルナママさんのほかに、良子さん、ヨネさん、典子さんと、私の5人。
まずは、ルナママさんの入れてくれたおいしい新茶とケーキ、良子さん差し入れの梅砂糖あられ(川原製茶製、すこぶる美味!)を賞味しつつ、再発・転移の闘病話で盛り上がる。
「負けない! 負けられないわ!!」。 それぞれの事情と立場について話す間にも、闘う覚悟と勇気がふつふつと湧き上がる。
病友と触れ合うって、いいなぁ。
良子パパがカンパして下さった模造紙とマーカーで「五つの理念」と「モットー」を書き上げる。残りは、書家の顔を持つ典子さんが、「家で宿題に書くわ」と言ってくれて、午後7時半に、お開き…。
夕食は、良子さんと典子さんとで、ミニ天丼、ミニうどん、生湯葉、だし巻き、赤だし、お漬物ーの食事。今日も、1日30品目をクリア、なんてったって、”食は命の養い”なのだから…。
午後11時に帰宅。
起床:午前8時、就寝:翌日午前2時半
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5月23日(金)
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曇り。 テリー・ランの準備に松阪へ…
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明後日の「テリーフォックス・ラン」の準備に、松阪へ。 友人の典子さんと、ひとまず伊勢山上・飯福田寺(いぶたじ)脇の蕎麦処「悠庵」に落ち着く。 何があろうと、腹ごしらえ。「食は命の養い、養い…」と言いつつ、蕎麦とかき揚げ天ぷら、蕎麦豆腐、蕎麦がきを注文する。
おあつらえ向きの新緑と涼風、川のせせらぎ…。心安らぐひとときに蕎麦はうってつけだ。
一日10食限定の蕎麦は”1尺27切り”の細麺で、コシがあってすこぶる美味! 店主は、松阪駅前で欧風料理の店を持ちながら、趣味の蕎麦処をここに開いたばかりという。 最後に蕎麦粉ベースのチーズケーキと薫り高いコーヒーをご馳走になって、お開き。「金つなぎの皆と、また来たいね」と言いつつ山を下りる。
途中、両面テープや画鋲などを買って、典子さん宅へ。午後7時半まで、お茶も飲まずトイレにも行かず、理念やモットー、活動記録などのパネル製作。典子さんに手伝ってもらって、大いに助かった。
午後10時に名張着。
起床:午前8時、就寝:翌日午前2時半
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5月25日(日)
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大雨のち曇り、晴。 テリー・ランに、病友各地から…
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9回目の「テリーフォックス・ラン」。 骨肉腫を病んだカナダの青年、テリー・フォックスは、22歳で亡くなるまで、がんの研究と撲滅を訴えて走り続けた、という。 その遺志を継いで、毎年開催されるこの催しに、主催の上村真由さんに誘われ、金つなぎの会が参加するようになって、はや5年になる。
メーン会場の松阪市中部台公園に、今年はテント一張りを貰って、松阪の病友がたと作ったパネルや写真集などを展示。 華やかで元気な患者会の活動記録が披露できて、良かった、良かった。
松阪では、終日「雨」との天気予報で、早朝に大雨も降ったそうだが、金つなぎが参加すれば、「必ず晴れる!」のジンクスどおり。ねっ、うふふ…!
地元の保さん、ルナママさん、ヨネさん、典子さん、佳代子さん、一光先生ご一家。 大阪からeikoさん、悦子さん、美幸さん。奈良からパンダママさん(初参加の美女・熟女!)。 名古屋の玉ちゃん。名張から若旦那と私。
同級生の佳代子さんは、千葉から里帰り中で、ご主人の元さんが丹精こめた”元さん野菜”のお弁当をた〜くさん差し入れ。4月の新宿御苑観桜会を思い出して、感謝、感謝!
主催の上村先生夫妻、大会委員長の太田Dr、継松Dr、村田Dr。ご参加の皆さま。テントを訪ねて下さって、金つなぎの闘病記やカセットなどもお買い上げ頂き、ありがとうございました。
午後4時、猪の倉温泉着。一部屋借りて、さっそく露天風呂へ。 「ん〜、幸せ!」
うどん、冷奴、サラダの夕食を済ませ、満足印の総勢5人、名張の我が家に落ち着く。 eikoさん、悦子さん、美幸さん、ニノさん、今夜は我が家で”お泊り”となった。
「幸せ、幸せ!」を繰り返しつつ、シンデレラ就寝。
起床:午前8時、就寝:午前0時
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5月26日(月)
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曇りのち小雨。 病友相和し、温泉三昧
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ゆっくり朝食ののち、一駅隣りの赤目温泉・対泉閣へ。 昨日に続き、温泉三昧。皆さま、ごめんなさいね。
「伊賀牛の朴葉焼、天ぷら、マグロとホタテのつくり、ピーナッツ豆腐、茶碗蒸、椎茸の辛子漬、オレンジ」の昼食に、露天風呂入浴付きで3650円。「命の洗濯、有難う」「秋の紅葉狩は、金つなぎの皆で赤目温泉に来ましょう!」。
温泉をあとに、予約ギリギリの午後5時、NTT大阪西日本病院の第二外科外来へ。 「クスリだけでも下さい」と頼んだら、主治医の、糖尿病の若き専門医・元村卓嗣Drがいて下さって、診察を受けられることになった。 Drは開口一番、「今日は顔色が良くないですね」と。 「スミマセン。温泉に入って、そのままここにきたものですから…」とすっぴんで来た言い訳をする私。 でもね、患者の全体を見てくださるDrが、ほんとうに、嬉しい!!!
皆さま、あなたのDrは、まず、あなたの顔色を見ることから、診察を始めてくださいますか?
本来Drは、患者の全体を観察して、しかる後に、検査結果を参考に、診断・治療して下さるべきだと、改めて思ったことでした。
起床:午前8時、就寝:午前0時
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