2007年7月中旬
|
|
まず、 ──名張市職員措置請求書 と書く。そこまではわかる。しかしそのあとがわからない。まるでわからない。 住民監査請求のおはなしです。名張市役所でもらってきた「住民監査請求の手引き」にしたがって書類を書きはじめてみたのですが、いきなりつまずいてしまいました。 「名張市職員措置請求書」という標題を書くまではいいのですが、そのあとに「名張市○○○○(職員)に関する措置請求の要旨」なんてのを記さねばなりません。これがわからん。職員って何? 住民監査請求の主旨や背景経緯その他は大河漫才「僕の住民監査請求」にまとめてありますので、まだの方はぜひお読みいただきたいと思いますが──
あらためて確認しておきましょう。細川邸整備をめぐる丸投げの流れです。詳細は第三部「猜疑篇」でどうぞ。 A)名張市 ↓ B)名張まちなか再生委員会 ↓ (役員会で決定) C)NPO なばり実行委員会 ↓ (世話人会で決定) D)マネジメント委員会 まずAからBへ、つまり名張市が名張まちなか再生委員会に対して丸投げしました。委員会の発足は2005年6月26日。この日に丸投げされたと理解しておきましょう。で、この丸投げには問題がなかったということにしておきます。名張市がひとつの委員会を発足させ、細川邸整備に関する検討を委託したわけです。 つづいて一年後の2006年6月18日、名張まちなか再生委員会の2006年度総会が開かれました。三重大学浦山研究室から提出された受託研究の報告書「歴史・交流拠点としての旧細川邸改修に向けて」にはこうあります。
これがBからCへの丸投げです。再生委員会の役員会が開催された時期は不明ですが、総会が開かれた6月18日から7月26日までのあいだだと考えられます。7月26日という日付の根拠は再生委員会歴史拠点整備プロジェクトの議事録です。そこには7月26日の第十一回会合の内容が次のように記録されています。
■で示したのは個人情報保護の目的で黒く塗りつぶされた箇所です。詳細は当サイト「名張まちなか再生プランの真実、ていうかインチキ」でご確認ください。 このBからCへという丸投げは、名張市には何の関係もないものです。名張まちなか再生委員会の2006年度総会で NPO なばり実行委員会の設立が承認され、そのあとすぐに再生委員会の役員会が開かれて、三重大学浦山研究室の報告書によれば──
ということになったわけなのですが、この丸投げには名張市の意志は介在していません。あくまでも名張まちなか再生委員会の役員会が決定したことです。 ちなみに再生委員会の役員とは、委員会の規約によれば委員長、副委員長、再生整備プロジェクトチーフのことをいい、名張市オフィシャルサイトで公開されている総会資料によれば2006年度役員は次のみなさんでした(敬称略)。当サイト「名張まちなか再生プランの真実、ていうかインチキ」から転載いたします。
この役員のなかには名張市職員の方がひとりだけいらっしゃいますが、その職員が名張市の全権を担っていたなんてことはありえません。その職員が名張市を代表して丸投げの決定に加わったと見ることは不可能です。再生委員会から NPO なばり実行委員会への丸投げには、名張市の意志はいっさい介在していなかったということをあらためて指摘しておきます。 そしてCからD。浦山研究室の報告書にはこうあります。
ここに記された世話人会も開催時期は不明ですが、マネジメント委員会が第一回ワークショップを催した8月2日までに開かれていたことはいうまでもありません。細川邸整備のすべてはこうしてマネジメント委員会に丸投げされたわけです。もとよりこの丸投げにも名張市はまったく関係がありません。誰によって組織されているのかもわからない世話人会によって勝手に決定されたことです。 ちなみに、名張市オフィシャルサイトに掲載された再生委員会2006年度総会資料の「(仮称)NPO なばり実行委員会設立趣旨書」に設立発起人として名前が列記されているのは次のみなさんでした(敬称略)。当サイト「名張まちなか再生プランの真実、ていうかインチキ」から転載いたします。
こうした丸投げに次ぐ丸投げの結果として、2006年9月26日に名張市と三重大学浦山研究室とのあいだで「歴史的建造物改修に係る基本設計業務ならびに当該建造物を活用した管理運営モデルの開発、運営効果の測定に関する研究及び実践」の受託契約が結ばれ、翌年3月31日にその報告書「歴史・交流拠点としての旧細川邸改修に向けて」が提出されました。つまりは「名張まちづくり塾」などといういかにも市民を瞞着する気満々な事業名のもと、委託研究の対価として名張市から三重大学に百四十九万九千円が支払われたわけです。 で、名張市がそんな契約を結んだりその対価を支払ったりする必要がどこにあるってんだばーか、というのが私の住民監査請求の主旨なのである。そこらの NPO が勝手に決めたことになんで税金つかってんだこのすっとこどっこい。そんな理屈もわからんのかこのとんちき。あったま腐っとるのかこののーたりん。それならあれか、おれが NPO つくって番じゃ屋敷のツケを回したら名張市が飲み代全部払ってくれるっていうのかよ。冗談じゃねーやこのインチキ自治体。 ここで冒頭の疑問に戻ります。職員って何? という疑問です。 名張市の「住民監査請求の手引き」に記されたところをいちいちチェックしてゆきますと、「2 住民監査請求の要件」ではまず、 ──(1)監査の請求権者 というのがあって、「名張市の住民であること」と「法律上の行為能力の認められているものであること」が必要なのですが、これは問題ありません。次が、 ──(2)監査の請求対象者 この項目はこんなふうに説明されています。
職員って何? 財務会計上の行為を行ったってのはどういう意味? それが私にはさっぱりわかりません。だから様式にしたがって監査の請求書を書こうと思っても、「名張市職員措置請求書」という標題だけ書いてあとはまだ白紙の状態なんですから困ってしまう。 いやー、住民監査請求ってとっても難しいものなんですね。 |
まずはメールでお知らせいただいた乱歩情報をどうぞ。 一件目。神奈川近代文学館の閲覧室ミニ展示は6月30日から8月30日まで「日本の怪奇幻想文学」の特集となっております。「日本の怪奇幻想文学の一世紀余をふり返り、選りすぐった名作からその一部を紹介いたします」とのことですが、上田秋成「雨月物語」から澁澤龍彦「ねむり姫」にいたるラインナップには乱歩の「押絵と旅する男」がピックアップされていて、しかしこんなのはいまやごく普通の光景だといえるでしょう。乱歩は、なかんずく「押絵と旅する男」は、一世紀余にわたる本邦怪奇幻想文学史上に不動の地位を占めるにいたっているという寸法です。せめてそれくらいのこと理解してから乱歩文学館がどうのこうのと騒ぎましょうねうわっつらばかのみなさんや。さのよいよい。 つづいては名古屋。旧川上貞奴邸を移築復元した「文化のみち二葉館」で7月18日から9月9日まで「名古屋の探偵小説展」が開かれます。となると一は不木、二は乱歩、三が岡戸武平で四が井上良夫なのかと思ったら、世にいうとおり三四がなくて五は井沢元彦さんと大沢在昌さんのコンビだがや。下のページの「トピックス」にある「名古屋の探偵小説展」をクリックしてみてちょ。 上記ふたつはあたりまえといえばあたりまえのネタですが、お次はちょいと仰天もの。手術台のうえでミシンと蝙蝠傘が出会った程度には驚かれぬる展示会、「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展〜アリス、あるいは快楽原則〜」がまだちょっと先なんですけど8月25日から9月12日までラフォーレミュージアム原宿で開催されます。ラフォーレ原宿のオフィシャルサイトによれば──
ってんですから、何がなんだかいまひとつ不明なれどもとにかくお知らせしておく次第です。詳細は下のページから「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展〜アリス、あるいは快楽原則〜」へどうぞ。まだ「coming soon...」のページが多いんですけど。 それでは神奈川県横浜市中区山手町、愛知県名古屋市東区橦木町、東京都渋谷区神宮前を結んでお送りした乱歩情報三件のあとは、例によって三重県名張市における住民監査請求の話題となります。 ひきつづき名張市の「住民監査請求の手引き」にもとづいてチェックを進めます。 ──(2)監査の請求対象者 この問題は難しいため、とりあえずスルーして「名張市職員措置請求書」を書き進めている次第です。それでこのあとは、 ──(3)監査請求の対象となる行為 これは簡単。名張市が三重大学浦山研究室と結んだ契約ということになります。 ──(4)監査請求の対象となる行為等の特定性・具体性 これも問題はないでしょう。契約にもとづいて提出された浦山研究室の報告書が特定性と具体性を示しています。 ──(5)違法性・不当性 この点についてはこの── 「名張市職員措置請求書」において、未定稿なれど一応の説明を終えております。 ──(6)損害の発生 百四十九万九千円の損害が発生したことも「名張市職員措置請求書」に指摘してあります。 ──(7)監査請求で求める措置 いまここ。で、ここでもってまた悩んでるわけです。この項目の説明はこんな感じなのですが──
あまり呑み込みやすい文章ではありません。住民監査請求という制度をもっと市民に近いものとするために、名張市は「住民監査請求の手引き」を漫才形式にしてしまったりしてはいかがなものか。面白く読み進むうち住民監査請求の知識がぐんぐん身につく驚異の手引き書、なんてのを発表したら名張市は全国の自治体から注目を集めるものと予想されますし、そうなると近い将来われらが名張市は、 ──人口一万人あたりの住民監査請求件数が日本一の自治体 なんてものに躍り出るかもしれません。これはいい。とてもいい。すこぶるいい。日本一を目指そうぜ。そのためにも地域住民の立場に立った「住民監査請求の手引き」が切に望まれる次第なのですが、今回の住民監査請求には間に合いません。そこでこのあまり親切ではない手引き書に沿って考えてみることにいたします。 いきなり「ウ」から行きましょう。名張市は百四十九万九千円の損害をげんにこうむっているわけですから、まずはその補填を考えることが必要でしょう。しかし、名張市が三重大学浦山研究室と結んだ契約はすでに履行され完了しているわけですから、私には契約内容はまったくわからないのですけれど、いまからさかのぼって契約を破棄することは相当に困難なのではないでしょうか。 しかし名張市はげんに損害をこうむっている。 どう考えればいいのかな。 ここで経緯をふり返っておきますと、大河漫才「僕の住民監査請求」にも記しましたとおり──
NPO なばり実行委員会が三重大学浦山研究室と協力連携することには何の問題もないわけです。第三部「猜疑篇」から引いときましょう。
まったくこのとおりなのであって(と私には愚考されるのですが)、NPO と研究室の協力連携なんて名張市には毛筋ほどの関係もない話です。ところが、NPO なばり実行委員会と三重大学浦山研究室が人知れず結んだ契約であるはずなのに、その対価をなぜか名張市が支払っているのですからずいぶんとおかしい。そのあたりの経緯は「名張市職員措置請求書」にこう記しておきました。
毎度ややこしくって申しわけありませんけど、NPO なばり実行委員会が三重大学浦山研究室とつるむことは「NPO の世話人会において」決められたわけです。この世話人会に名張市の職員が含まれていようといまいと、そんなことは問題ではありません。かりに職員が含まれており、その職員が NPO なばり実行委員会から三重大学浦山研究室に委託された研究の対価は名張市が支払うと確約していたとしても、その職員にそもそもそんな権限はありません。世話人会の決定は名張市には関係のないものであり、だからこそ、 ──(2)監査の請求対象者 なんてものが難問として立ちはだかってるわけなのね。 だからもういい。NPO と研究室がつるんだ時点のことを問題にするのはやめましょう。両者がつるんだその結果、NPO が研究室に支払うべき対価をなぜか名張市が支払ってしまったという結果を問題にしてみます。ならば話は簡単です。名張市と三重大学浦山研究室との契約における名張市側の最高責任者はいうまでもなく名張市長なんですから、 ──(7)監査請求で求める措置 の「ウ 当該行為又は怠る事実によって、当該地方公共団体がこうむった損害を補填するために必要な措置」に関しては、 ──名張市がこうむった損害百四十九万九千円の補填を名張市長に求める。 ということになるでしょう。経緯の詳細はすべて無視してしまい、名張市長がこの契約のことをどの程度了知していたのかということも関係なしに、ただ事実として表面に現れている結果だけから判断すれば、NPO なばり実行委員会と三重大学浦山研究室との契約に名張市がのこのこ首を突っ込んで、どういう理由からかその契約を自身に引き受けてしまったために百四十九万九千円の損害が生じたわけなのですから、損害を発生させたのが契約における名張市の最高責任者であることは論を俟ちません。すなわち、 ──名張市がこうむった損害百四十九万九千円の補填を名張市長に求める。 ということになるはずなんですけど、どっかおかしいかな。 |
7月最強、とも伝えられる大型台風の今後がおおきに心配される土曜日の朝ぼらけですが、不謹慎な話ながら私は台風のニュースが大好きで、きのうの夜のテレビニュースなんかもわくわくもので見てしまいました。こっち来い台風、こっち来い台風、とテレビ見ながら悪魔でも召喚するような気分になってわくわくしてるわけですからばかっちゃばかなんですけど、台風の猛威によって個人の無力感が普遍化されてしまう快感、みたいなものを識閾下で感じているのかもしれません。げんに台風見物が好きだという人間は、私の知る限りではけっして少なくありません。 台風に心躍る一夜が明け、きのうの朝からは丸一日が経過したいまの時点でもなお、 ──名張市がこうむった損害百四十九万九千円の補填を名張市長に求める。 ということにするしかないのかなやっぱ、という考えしか私には思い浮かびません。この── 「名張市職員措置請求書」における、 ──(7)監査請求で求める措置 の問題です。 それから補填の問題とは別に、これは措置ということになるのどうか、とにかく名張市と三重大学浦山研究室との契約が不当なものだったわけであり、その契約にもとづいて行われた研究もまた不当なものだったわけですから、つまり「名張市職員措置請求書」から引くならば──
ということであり、さらには──
ということだったわけなんですから、この契約ならびに研究にもとづいて行われた細川邸の実施設計は当然ながら無効ということになります。尾形建築事務所が四百六十九万七千円で行った実施設計のことです。 するとどうなるのか。名張市と尾形建築事務所との契約もすでに履行され、実施設計は終了しているわけですから、三重大学との契約同様この契約もさかのぼって破棄することは困難でしょう。しかしこの設計が無効なものである以上、この設計にもとづいて細川邸の改修工事を行うことはできないということになります。そうなるはずだと私には思われるのですが、実際のところはどうなのかしら。つまり、 ──(7)監査請求で求める措置 としては、8月に予定されているという細川邸改修工事入札の延期を求める、といったことになるのでしょうか。ならないのかな。なるのかな。やっぱならないのかな。あんまよくわかんねーや。 ついでにもう一点、きのうの夕方ある方と電話で話していて、談たまたま住民監査請求の件にもおよんだ次第だったのですが、そのとき思いついたことがあります。三重大学浦山研究室の報告書の件です。報告書によれば名張市と研究室が正式に契約を結ぶ以前に研究室をまじえたワークショップが開始されていたわけなのですが、その事実はこの伝言板ではお知らせいたしましたものの、大河漫才「僕の住民監査請求」にはいっさい記しませんでした。
下書きの段階では「労働もしないのにワークなんです」とか「ものも売らないのにショップなんです」とかワークショップのこともネタにしてはいたのですが、紙幅の都合ですべて割愛してしまいました次第。 しかし「名張市職員措置請求書」ではそのあたりの事情にもふれておいたほうがいいのではないかと思いあたりましたので──
このあたりに追記することにいたしました。 それにしてもけさは考えがまとまらねーなと思って自分をよくふり返ってみたならば、なーんか結構二日酔いじゃん。そんなこんなでまたあした。 |
台風いかがっすか。うちはまだです。雨も降ってなければ風も吹いてない朝を迎えております。ていうか、当地名張は台風からも見放されたのか、7月最強の台風四号は昨夜予想されていたよりもちょいと南に進路を取っているようです。三重県民の頼もしい味方「防災みえ.jp」によりますと、われらが伊賀地方のきょうのお天気はくもり一時雨、暴風警報と大雨注意報と洪水注意報が出されてはいるのですが、県内他地域はよっつもいつつも各種警報の椀飯振舞だっていうのにどうよこの伊賀のていたらくは。伊賀に県政なしとはこのことか(古ッ)。それはそれとして、現在ただいま県庁をはじめとして県内十四市十五町にそれぞれ災害対策本部が設置されておりますので、待機中で暇だからってんで2ちゃんねるの「三重県庁職員集まれ!13」に投稿するくらいのことはまあいいとしても、関係各位はふらふらゴルフにお出かけになったりなさいませんように。 さて、台風にも見放されてしまったのであればおれが人間台風になるしかないなとか、誰が人間台風ドン・レオ・ジョナサンだばーかとか、いろんなこと考えながら住民監査請求の準備を進めることにいたします。 名張市の「住民監査請求の手引き」に記された「2 住民監査請求の要件」にしたがってチェックをつづけてまいった次第ですが、これまでのところ、 ──(2)監査の請求対象者 それから、 ──(7)監査請求で求める措置 この二点にはいささか疑問も残りますものの、とりあえず最後まで行ってしまいます。お次は、 ──(8)請求の期限 これにはまったく問題ありません。
とのことなのですが、三重大学浦山研究所の報告書の奥付には2007年3月31日という日付が記載されていますから、時間的にはまだまだ余裕。 ──(9)事実証明書の添付 これが簡単なんだか難問なんだかよくわかんない。「住民監査請求の手引き」によれば──
だから簡単といえばとても簡単。証拠書類は二点あれば OK です。 一点目は名張まちなか再生委員会事務局に提出してもらったこの書類。 これがどういう書類かというと、毎度おなじみの大河漫才「僕の住民監査請求」にちゃんと記してありますけれど──
第二部「惑乱篇」から引きましょう。
「二〇〇五年度と二〇〇六年度に委員会がどんなことで予算をつかったのか」がわかるのがこの書類です。2006年度分にはきっちりと、「名張まちづくり塾」という事業のために国立大学法人三重大学と契約し、その契約金額は百四十九万九千円であったことが記されています。 証拠書類二点目は、いうまでもなく三重大学浦山研究室の報告書です。私の手許には名張市に対する公文書公開請求で入手した A4サイズ百三十七ページ分のコピーがあります。表紙がこれ。 6月5日付伝言に引いた奥付を再度引用しておきましょう。
このコピーをすべてそっくりそのまま証拠書類として提出することになります。 これでいい。 これでいいのだ。 これでいいはずなのだ。 一点目の証拠書類では名張市が契約にしたがって三重大学に百四十九万九千円を支払ったということがわかります。そして二点目の証拠書類をつぶさに読めば──
ということも、そして──
ということもよくわかります。報告書がすべてを物語ってくれているわけです。報告書さえしっかり読めば、すべての問題点は白日のもとにさらされてきます。 しかし、読めるのか。 しっかり読めるのか。 しっかり読み取れるのか。 なんか偉そうなこといいますけど、普通の人間が(「普通」ってのも曖昧な表現ですけど)普通に読んでも(だから「普通」って何よ)、この報告書から矛盾や問題点を剔出して住民監査請求に結びつけることは無理なのではないかしら。だからほんとに偉そうなこといってるんですけど、多少なりとも眼光が紙背に徹したりなんかする必要があるわけなのねこの場合。でもって普通の人が普通に読んでもあまり眼光は紙背に徹しませんから、だからこそ普通の人に理解していただくための一助として大河漫才「僕の住民監査請求」を参考資料として提出することにしてるわけなんですけど、しかし大丈夫かなあ。 ポイントはただ一点。大河漫才第三部「猜疑篇」から引くならば──
これだけです。で、別の角度から補強しておく意味で、第四部「零落篇」にありますとおり──
という点も問題にしておいたわけであって、このふたつ衝いとけばほぼ完璧なはずなんだけど、しかしわかってもらえるかなあ。なんか不安だなあ。 ともあれこれで、「住民監査請求の手引き」にある「2 住民監査請求の要件」の要件九点はすべてチェックを終えたことになります。 さーあ。こっち来い台風。こっち来い台風。 末筆ながら、台風四号の被害に遭った地域にお住まいのみなさんにお見舞いを申しあげます。 |
台風四号による被害はいかがだったでしょうか。当地は全然でした。きのうは雨らしい雨も降らず、午後4時前には晴れ間ものぞいて、それでも夕刻にはやや強い風が台風通過の余波みたいなものを感じさせはしたのですが、まったくどこが台風だばーか。 台風といえば、この大河漫才「僕の住民監査請求」には──
台風、河島英五、名張市教育委員会教育次長、という三題噺みたいなネタも料理しておいたのですが、紙幅の都合で割愛する結果となってしまいました。寝かしといていつかつかおっと。 しかし寝かしといてということになると、いったいいつのことになるのやら。たとえば第三部「猜疑篇」に出てきました──
この NPO ネタなんて八年も前に思いついたものなのですが、披露するのは今回がはじめてです。定期的に漫才やる場を確保したほうがいいのかなあ。名張市の「広報なばり」あたりが毎号一ページでいいいから、私の漫才を連載してくれたりしたらありがたいのだがなあ。無理なのであろうなあ。 そんなこんなで住民監査請求めざして鋭意へろへろ執筆中の「名張市職員措置請求書」、書き直し書き直ししてだいたいこんなところまで進みました。 ほんともうへろへろになっちゃう。なにしろはじめてのことだものなあ。 |
台風のあとに地震がつづきました。まずはお見舞いを、なんていってみてもしらじらしいかぎりですけど。 それにしてもほんとにさんざんです。とくに新潟県中越沖地震の惨状をテレビのニュース番組で眼にしたりいたしますと、2004年10月の新潟県中越地震のときにも感じたことなのですが、これはもう御霊信仰の文脈で語られるべき事態であろうと、つまり田中角栄の御霊のしわざであろうと、自民党をぶっ壊すとかいわれて三年前に祟りをなし、いったんは鎮まっていた角栄の御霊がいままたふたたび、戦後レジームからの脱却だの美しい国だのといわれておとなしくしていられなくなったのであろうと、そんなふうに思われてきてなりません。 御霊といえばそろそろ京都じゃ祇園祭だし、なんてこと考えてたらきのうの夕方、当地名張市も弱い地震に見舞われました。震源地は奈良県。当地の震度は二と報じられましたが、ご心配いただかねばならぬようなことは何もありません。なにしろ奈良のことですから御霊なんてさぞやてんこ盛り状態になってるのだろうなと想像される次第ですけど、今回の地震は御霊には関係がなさそうです。 さて、ほんとにさんざんだった連休が明けましたところで、なんとか今週中には住民監査請求の手続きを済ませてしまいたいというのが私の念願です。いつかもお約束しましたとおり手のうちはすべてさらして、つまり情報開示ってやつですか、未定稿の「名張市職員措置請求書」もこれこのとおり── すべてオープンにして準備を進めている次第なのですが、正式に請求する前に名張市役所の監査委員・公平委員会事務局で請求書や提出書類についてアドバイスを仰いでこなければならんだろうな。とくにこの大河漫才「僕の住民監査請求」に関しては──
こんなふざけた書類を受け付けることはできません、とか門前払いくらったらどうしよう。それはたしかにふざけているように見えるかもしれん。いやげんにふざけているわけなのであって、なにしろいきなり、 「ぱんぱかぱーん。ぱぱぱ。ぱんぱかぱーん」 などというギャグではじまる文章がふざけていないわけがない。 しかしこれはとても重要な文書なんですから、とくに名張市役所のみなさんにはプリントアウトして回し読みをしていただきたいくらいのものである。私の住民監査請求は大きくいえば名張まちなか再生プラン全体にレッドカードをつきつけるものなのですが(レッドカードってのも比喩としては死語ですけど)、具体的な局面としては「名張まちづくり塾」とやらのたかだか百四十九万九千円の事業費を問題にしていて、そんなの重箱のすみをつっついてるだけの話じゃんとか思っているそこのあなた、名張市役所のあなた、けっしてそうではありません。 この具体的な局面である「名張まちづくり塾」の問題には行政と NPO、あるいは行政と名張市名物なんたら委員会やかんたら協議会との関係性というたいへん重要なテーマが内包されていて、協働がどうのこうのというのであればこのあたりをきっちり押さえとかなくちゃいけないわけなんですけど、いまの名張市はこのあたりがとてもきつい。きついというかルーズというか。要するになあなあであったりずぶずぶであったり、まるで赤ちゃんのごとく自他未分離なわけなのね。戦後レジームどころか前近代レジームとも呼ぶべき馴れあいもたれ合いからそろそろ脱却してくれんかね。 大河漫才第四部「零落篇」から引くならば──
こういうことになるわけです。いやちょっとちがうか。認めるとか認めないとかいった明確な意志は存在しておらぬか。ただひたすら赤ちゃんのごとく自他未分離な状態なんですから、ここはちょっとばっか斧鉞を加えて──
みたいなことにいたしましょう。大河漫才の決定稿はいずれまとめて掲載いたしますけど、ここは上記のとおり訂正することになります。 さてそれでこの住民監査請求はいったいどういう流れをたどるのか。「住民監査請求の手引き」の「3 住民監査請求の手続」にもとづいてチェックしてみますと、 ──(1)職員措置請求書 とか、 ──(2)事実証明書 とかの問題はクリアできたということにして、そのあとには、 ──(3)受付 というハードルが待ってます。
つまりまず事務局のチェックが入るわけです。つづいて、 ──(4)受理又は却下の決定 ここで監査委員によるチェックが行われます。
ということになるわけですから、最悪の流れとしては請求の却下が想定されます。ただし、 ──(5)補正 てな感じで、事務局とおなじく監査委員から補正が求められる場合もあります。
たとえ補正を求められても、それがクリアされれば請求書が受理されることになります。 ──(6)請求人の証拠の提出及び陳述 これはどういうことか。
請求人である私は、いまのところ「新たな証拠の提出の機会と陳述の場」を求める必要はあるまいと考えております。7月15日付伝言でお知らせした証拠書類二点を事実証明書として提出しておけば充分でしょう。とくにこの── 三重大学浦山研究所の報告書をつぶさにお読みいただければいいわけなのですが、先日も記したとおりつぶさにお読みいただけるのかしら。お読みいただいて問題点を剔出していただけるのかしら。住民の立場に立って正当に判断をくだしていただけるのかしら。それがどうにも不安です。 つまり今回の住民監査請求は住民の立場から監査委員の監査能力をチェックする機会ともなるわけなのですが、はたして請求が受理されるのか却下されるのか、私にはそれさえ見当がつきません。名張市役所のみなさんにおかれましては受理か却下か、丁半いずれと出るかの庁内賭博をご開帳いただくのも一興ではないかと存じます。私の場合は当然ながら受理に百ガバス、倍率どん、さらに倍。 さあどっちもどっちも。 |
名張市のオフィシャルサイトに「広報なばり」7月三週号が掲載されました。せっかくですからお知らせしておきましょう。6月定例会一般質問の概要がこんな感じで伝えられてます。 一部引用。
乱歩文学館のことが名張市議会の本会議でとりあげられたのはこれがはじめてなのではないかしら。はじめてなのにいきなり断念ってんですから名張市のいい加減さがよくわかります。 何度もしつこく指摘しますけど、そもそも名張まちなか再生プランと乱歩文学館たらいう妄想が何の関係もないものだということは、たとえばこのページをご閲覧いただければ一目瞭然。 むろん大河漫才「僕の住民監査請求」にもはっきりと書いてあって──
第一部「迷走篇」(未発表決定稿)から引用してみます。
第四部「零落篇」(未発表決定稿)からもいっときましょう。
このあたりをもう少しフォローしておきましょうか。名張市オフィシャルサイトに掲載されたこの PDF ファイルをお読みいただければ一目瞭然です。 いや一目瞭然ではありませんでした。とりあえず引用。
こんな意味のわかりにくい日本語が連ねられていてとても一目瞭然とはいいがたいのですが、要するに委員会の都合で名張まちなか再生プランをいくらでも勝手に変えていいことにしちゃったもんということです。なーにが「市民と行政が共に尊重し、共に育む計画として位置づけている」だこのインチキ自治体。こんなプランのどこに市民がいるってんだばーか。 ですから大河漫才に記しましたとおり、 「身内で決めただけで市民のコンセンサスなんかどこにもありません」 というしかないわけで、ここまでインチキ自治体の名をほしいままにして嬉しいのかこら名張市。いつまでも市民無視して好き勝手なことやってんじゃねーぞこのとんちき。 ついでですから「時点更新」とかいうインチキの実態を確認しておくことにして、まずは名張まちなか再生プラン(名張市オフィシャルサイトのこのページ)から引用。図は省略いたします。
これが「時点更新」とやらによってどんなぐあいに変更されたのか。上記 PDF ファイルから引用してみましょう。青い色の文字は変更された箇所なのですが、引用に際しては名張まちなか再生プランにあった変更以前の文言を〔 〕で補っておくことにいたします。図は省略。
まったくまあここまでインチキかまして恥ずかしくないのかあほのみなさんや。大河漫才第四部「零落篇」(未発表決定稿)に──
と書かれてるあほのみなさんや。 おーい。あほのみなさーん。 おーい。 呼べど答えず。 まあいいか。ていうか横道にそれすぎたか。とにかく名張市議会一般質問の話題です。くだんの質問で、 「先般のまちなか再生の総会席上で、突然、建設を断念するとの関係部局からの説明があった」 と指摘されていた事実はいったいどんなものなのか。 じつは名張市のオフィシャルサイトに名張まちなか再生委員会2007年度総会のページがいつのまにかこっそり掲載されていて── 「議事概要」という項目をクリックするとこんな PDF ファイルが開かれます。 関連箇所引用。
うーん。あほ? いやまああほであることにはまちがいないんですけど、このあほのみなさんが、 「乱歩文学館整備が、昨年度総会で確認・承認済みのため」 なんて勝手なことおっしゃってるその根拠はいったい何なのかといいますと、さきほど来ご紹介申しあげてまいりました「時点更新」という眼もくらむほどのインチキであるわけです。ていうか、インチキでしかないわけです。 それでそのインチキを根拠にして6月2日の名張まちなか再生委員会2007年度総会で茶番が演じられ、さらにその茶番にもとづいて6月13日の名張市議会定例会一般質問でも茶番が演じられたというわけで、月に二回もいったい何ばかなことをやっておるのか。 どいつもこいつもあったま腐っとるのか。 いやまあいいか。当面の目標は住民監査請求である。この未定稿の「名張市職員措置請求書」を書きあげて提出しなければならんのである。 さて、きょうの午後にでも名張市役所へ行ってくるか。 |
朝から大騒ぎしてしまいました。パソコンのキーボード(ワイヤレスです)の調子が悪く、とうとう反応しなくなったので乾電池を交換しました(ワイヤレスですから)。ところがそれでも反応しません。大騒ぎしまくったあげくふと気がついてみれば、交換した四本の乾電池のうち一本だけプラスとマイナスが逆になっておりました。わずか電池一本のことで世界の意味が一変してしまうという稀有な経験をした朝でした。 そんなようなことに時間を取られましたのであとは手短に済ませますと、きのう18日の午後、地域の名門三重県立名張高等学校でちょこっと用事を済ませてから地域のすっとこどっこい名張市役所を訪れました。名張市役所なんていまの私にとってはいつどこから石が飛んできてもふしぎではない危険地帯であるわけなのですが(いやもうかなり以前からそうだったわけですけど)、顔面に意味不明の絆創膏を貼っつけなくちゃならなくなるような事態に遭遇することもなく、三階にある監査委員・公平委員会事務局で住民監査請求に関するアドバイスを仰いできました。 まず請求書の標題ですが、「住民監査請求の手引き」に様式として示されていた「名張市職員措置請求書」というのは一例にすぎず、そのまま踏襲する必要は少しもないとのことでした。ですから今回の場合は、 ──名張市長に対する住民監査請求書 みたいな感じでいいそうです。請求書の内容についてもひととおり説明を聞いてもらったのですが、結局は未定稿の請求書を事務局に預け、記されている数字や文言や事実関係などをチェックしてもらうことになりました。その作業にいささかの時間を要しますので、今週中に請求を行うことは不可能。事務局からは週明けに連絡が入ることになってますから、あとの流れはその連絡内容によって決まります。 ほかに請求の証拠書類二点も事務局に預けてきましたし、大河漫才「僕の住民監査請求」を参考資料として提出することも可能だとのことでしたから、喜び勇んで四部作の未発表決定稿をすべて置いてきました。つまり提出を予定している文書のたぐいをみんな事務局に預けてきたわけで、きのうのところはすっとこどっこい名張市役所からすっからかんになって帰ってきたという次第です。 以上、手短ながら報告終了。 |
てめーこら乱歩はどうしたんだこのやろー、とかいったお叱りのメールをあなたこなたから頂戴しないでもない昨今なのですが、住民監査請求にかまけて乱歩のことがほったらかしになっております。うーん。ごめんあそばせ。 掲示板「人外境だより」で大熊宏俊さんに教えていただいた堀晃さんのブログ「マッドサイエンティストの手帳」で紹介されていた佐藤清彦さんのエッセイ「江戸川乱歩は二人いる」が掲載された「ジャーロ」2007年冬号もブックスアルデ名張本店に取り寄せを依頼してあったのがきのう届いたのですけれど、酔っ払って眼を通したら内容が結構複雑でよく理解できませんでした。しらふのときに読み直さなければなりません。ていうか、調査にかなりの手間をかけたとおぼしいこういう作品に編集部はもう少し紙幅の余裕を提供すべきではないのか。机上の空論をころっころころっころ転がしてるだけみたいなミステリ評論にとんと興味をもてない私はそう思います。まあミステリ小説にだってあんまり興味はねーんだけどよー。あれ。まだ酔ってるのかな。うーん。ごめんあそばせ。 いっぽうこちらはどんなに酔っ払ってても圧倒されてしまうに相違ない大冊、平山雄一さんの『江戸川乱歩小説キーワード辞典』がついに出版されました。監修は新保博久さんと山前譲さん。とりあえず版元の紹介ページをごらんください。 おめでたいところで本文が七百七十七ページ、きりのいいところで索引が百ページという文字どおりの大冊で、乱歩作品に登場する人名地名はいうにおよばずごく普通の一般名詞まで、手当たり次第に立項して解説を加えたうえそれがどの作品に出てくるのかを示した労作です。乱歩名彙の誕生を心から嬉しく喜ばしく思う次第です。 つづきはまたあした。どうもごめんあそばせ。 |