名張まちなか再生プランの真実、ていうかインチキ
名張まちなか再生プランという名の度しがたいインチキをちょこっと検証してみようかな、
みたいな感じで不肖サンデー、一連のできごとを年表ふうにまとめてみることにしました。
2007年1月18日
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5月16日、三重県と伊賀地域七市町村が官民合同で実施する「生誕三六〇年芭蕉さんがゆく秘蔵のくに伊賀の蔵びらき」事業が開幕しました。

サンデーいわく 伊賀の蔵びらき事業こそは諸悪の根源であった。こんな事業はろくなもんじゃねえなということは最初から察しがついておったが、まさかあとになって名張まちなか再生プランにリンクしてこようとは思いも寄らなんだ。
生誕360年芭蕉さんがゆく秘蔵のくに伊賀の蔵びらき(三重県オフィシャルサイト)

伊賀の蔵びらき記念特別大漫才(名張人外境)

2004年6月

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6月23日、名張市役所で第一回名張地区既成市街地再生計画策定委員会が開かれました。右のリンク先から出席者名簿を転載しておきます。
井内 孝太郎
(社)名張青年会議所 理事長
浦山 益郎
国立大学法人三重大学工学部教授
岡田 かる子
名張市老人クラブ連合会 副会長
岡村 信也
名張文化協会 理事
勝林 定義
名張地区まちづくり推進協議会 会長
川上 聰
川の会・名張 顧問
辰巳 雄哉
名張商工会議所 会頭
西 博美
名張市社会福祉協議会 会長
西川 孝雄
国土交通省近畿地方整備局
木津川上流河川事務所 所長
早川 正美
(欠席) 三重県伊賀県民局 局長
福田 みゆき
名張市 PTA 連合会 会長
柳生 大輔
名張市議会議員
山崎 雅章
名張市区長会 会長
山村 博亮
名張市議会議員
(事務局) 西出・朝野・永岡・深井

サンデーいわく なんかもう踵を接するようにして伊賀の蔵びらき事業が開幕し、名張まちなか再生プランの策定がはじまっておったわけなのね。双頭の蛇を連想してしまったではないか。それにしてもこの委員会の構成はよろしくあるまい。委員個々の資質見識はべつにして、あっちこっちの関連団体からメンバーを集めただけでいっちょあがり、みたいな人選はいかがなものであろうか。いやもういかがもなければもたこがもない、こんな旧態依然としたムラ社会的人選はよろしくないに決まっておるのであって、策定されたプランを一瞥するだけで人はそのよろしくなさを了解することになるであろう。
第1回名張地区既成市街地再生計画策定委員会(名張市オフィシャルサイト)
2004年7月

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7月6日、名張地区既成市街地再生計画策定委員会のプレワークショップが開かれました。参加二十六人。

7月14日、名張地区既成市街地再生計画策定委員会の第一回ワークショップが開かれました。参加四十二人。右のリンク先によれば、概要は「これまでの行政などの計画や提案の流れを学習した。最近の計画・提案で取り挙げられている将来地域像が説明された後、名張地区が目指すべき将来像が議論された。目指すべき将来像によって歴史班、暮らし班、自然班、賑わい班に分け、班毎に将来像を実現するためにふさわしいプロジェクトが検討された」。
まちなか再生プランの素案策定に係るワークショップの検討経過(名張市オフィシャルサイト/pdf)
2004年8月

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8月1日、名張地区既成市街地再生計画策定委員会の名張まちなかタウンウォッチングが行われました。参加九人。右のリンク先「名張地区既成市街地再生計画策定委員会等の経過」によれば、目的は「策定委員会および ワークショップのメンバーが、まち歩きをして名張地区の地域資源を確認する」、概要は「名張地区の歴史的環境を中心とする資源およびウォッチングの仕方が説明されました。まち歩きの後、名張地区の個性につながる資源や問題点が議論されました」。右のリンク先「まとめ」の一枚目はこんなぐあい。

 一部引用しておきます。
「乱歩の町」
・誕生地が分かりにくい
・奥まった所にある
・石碑だけではつまらない

サンデーいわく 「まとめ」を眺めてみたけど名張まちなかを生活の場として再生するという視点が欠落しておる。それではまずかろうと不肖サンデーは愚考する。「まとめ」に見える「周遊の要素」「周遊のための銀整備」「来訪者の視点」といったタイトルから案ずるに、どうやら名張まちなかに地区外から人を集めて周遊させることがプランの主眼であったと知るべきか。

8月25日、名張地区既成市街地再生計画策定委員会の第二回ワークショップが開かれました。参加三十四人。右のリンク先「まちなか再生プランの素案策定に係るワークショップの検討経過」によれば、概要は「班毎に名張地区の将来像が再確認された後、プロジェクトに検討が加えられ、優先 度、緊急性、効果の視点から将来像を実現するために重要なプロジェクト群が整理された」。
名張地区既成市街地再生計画策定委員会等の経過(名張市オフィシャルサイト)

まとめ(名張市オフィシャルサイト/pdf)

まちなか再生プランの素案策定に係るワークショップの検討経過(名張市オフィシャルサイト/pdf)

2004年9月

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9月16日、名張地区既成市街地再生計画策定委員会の第三回ワークショップが開かれました。参加三十一人。右のリンク先によれば、概要は「第2回で検討されたプロジェクト群が歴史拠点、生活拠点、ニュービジネス拠点および水辺整備の4つの拠点づくりとして整理され、これらの拠点を実現するために班が再編され、拠点づくりの目標像、実施主体、場所、実現化の課題などが議論された」。

9月23日、「生誕三六〇年芭蕉さんがゆく秘蔵のくに伊賀の蔵びらき」の一環として名張市青少年センターで辻村寿三郎さんの演劇「押絵と旅する男」が上演されました。

9月27日、名張地区既成市街地再生計画策定委員会の第四回ワークショップが開かれました。参加二十九人。右のリンク先「まちなか再生プランの素案策定に係るワークショップの検討経過」によれば、概要は「将来像を再確認し、将来像の実現に資する内容とするための評価軸を検討し、拠点づくりのためのシナリオが整理された。これらの拠点づくりのシナリオを、行政の担当職員や専門家を含めた専門部会において検討することが認められた」。

9月下旬から10月下旬にかけて「(仮)まちなか再生プラン策定のための名張地区既成市街地の利用とまちづくりへの期待に関するアンケート調査」が行われました。対象は二十歳以上の市民二千人、回収率は約49%。右のリンク先「(仮)まちなか再生プラン策定のための名張地区既成市街地の利用とまちづくりへの期待に関するアンケート調査」にある「8. 名張地区のまちづくりの方向性」は、「地域資源を活かした回遊性を高めることが期待されていると考えられる」と結ばれています。
まちなか再生プランの素案策定に係るワークショップの検討経過(名張市オフィシャルサイト/pdf)

江戸川乱歩関連イベント全六件(名張人外境)

(仮)まちなか再生プラン策定のための名張地区既成市街地の利用とまちづくりへの期待に関するアンケート調査(名張市オフィシャルサイト/pdf)

2004年10月

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10月21日、「生誕三六〇年芭蕉さんがゆく秘蔵のくに伊賀の蔵びらき」の一環として『子不語の夢 江戸川乱歩小酒井不木往復書簡集』が刊行されました。

10月25日、名張地区既成市街地再生計画策定委員会の専門部会(歴史拠点部会、水辺整備部会)が開かれました。参加八人。右のリンク先によれば、概要は「歴史拠点部会では歴史資料館の展示と改修、水辺部会では簗瀬水路の整備が検討された」。

10月30日、名張地区既成市街地再生計画策定委員会のまちなかウォッチング(歴史拠点部会、水辺整備部会)が行われました。参加七人。右のリンク先によれば、概要は「歴史拠点部会では歴史資料館として細川邸が活用できるか確認および名張地区の町並みを特徴づける建築物の視察、水辺部会では簗瀬水路の整備対象地区が確認された」。
江戸川乱歩関連イベント全六件(名張人外境)

まちなか再生プランの素案策定に係るワークショップの検討経過(名張市オフィシャルサイト/pdf)

2004年11月

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11月1日、名張地区既成市街地再生計画策定委員会の専門部会(NB 拠点部会、生活拠点部会)が開かれました。参加十三人。

11月2日、名張地区既成市街地再生計画策定委員会の専門部会(歴史拠点部会、水辺整備部会)が開かれました。参加十一人。右のリンク先によれば、概要は「歴史拠点部会では歴史資料館の展示内容および町並み整備の方法と候補、水辺部会では名張川に係る整備が検討された」。

11月5日、名張地区既成市街地再生計画策定委員会の専門部会(NB 拠点部会、生活拠点部会)が開かれました。参加十五人。

11月10日から14日まで、「生誕三六〇年芭蕉さんがゆく秘蔵のくに伊賀の蔵びらき」の一環として名張市総合福祉センターで「乱歩が生きた時代展」が催されました。

11月13日、「生誕三六〇年芭蕉さんがゆく秘蔵のくに伊賀の蔵びらき」の一環として名張市青少年センターでおきつも名張劇場の演劇「怪人二十面相」が上演されました。

11月13日から21日まで、「生誕三六〇年芭蕉さんがゆく秘蔵のくに伊賀の蔵びらき」の一環として名張旧町地区一帯で「なばりカラクリのまちコンテスト」が催されました。

11月14日、「生誕三六〇年芭蕉さんがゆく秘蔵のくに伊賀の蔵びらき」の一環として名張市青少年センターで大蔵流茂山千五郎家による「乱歩狂言」が上演されました。

11月16日、名張地区既成市街地再生計画策定委員会の第五回ワークショップが開かれました。参加二十四人。右のリンク先によれば、概要は「9〜10月に実施した市民アンケート調査の結果が報告された。ワークショップおよび専門部会の検討を踏まえた拠点の内容および整備のための工程が報告され、議論の後、中間案としてまとめられた」。

11月21日、「生誕三六〇年芭蕉さんがゆく秘蔵のくに伊賀の蔵びらき」のフィナーレイベントが名張市の朝日公園で催されました。

11月24日、桝田医院第二病棟の土地と建物が名張市に寄贈されました。右のリンク先「人外境主人伝言2004年12月前半」から12月8日付朝日新聞ネット版記事「乱歩生誕碑ある家 活用して 名張」を引用。
 名張市に生まれ、日本の推理小説の生みの親として知られる江戸川乱歩(1894〜1965)の生誕碑がある同市本町で、空き家となっている医院の施設の所有者が、乱歩に関連した活用を願って、同碑が建っている土地と建物を市に寄贈した。市は今後、活用方法を検討する。
 寄贈したのは、同市新町の桝田医院(田中成典院長)の初代院長で乱歩と交流のあった故・桝田敏明さんの妻の寿子(ひさこ)さん(81)=大阪府高槻市在住。すでに、先月24日に所有権の移転の手続きを終えたという。

 同日付毎日新聞ネット版記事「「江戸川乱歩のために使って」 名張の桝田寿子さん、病棟と土地を市に寄贈 /伊賀」からも引用。
  名張市生誕の推理作家、江戸川乱歩の生誕碑がある名張市本町の桝田医院第2病棟所有者、桝田寿子さん(81)が「乱歩に関することで活用してほしい」と病 棟と土地を名張市に寄贈していたことが7日、分かった。病棟は空き部屋となっており、名張市は「江戸川乱歩記念館」として整備しようと検討を始めている。

サンデーいわく 「名張市は『江戸川乱歩記念館』として整備しようと検討を始めている」と報じられたが、結果としては真っ赤なうそであったというしかあるまい。寄贈から二年あまりが経過した2007年1月の時点で、いまだになーんにも決定されていないのである。おそらく検討そのものさえ行われてはおらぬのであろう。名張市にはそんなことを検討する能力はないのである。これはもう不肖サンデー、天地神明に誓って断言しておく。ろくに乱歩作品を読んだこともないような職員連中にいったいなにができるというのか。

サンデーさらにいわく しかしそれ以前にこれはきわめて不可解な話なのである。名張市は「江戸川乱歩記念館」として整備しようと検討を始めている、というのはどう考えてもおかしい。むろんいきなり乱歩記念館という施設名が出てくるのもおかしいのであるが、それ以上におかしいのはこれがどうして、名張市は策定中の名張まちなか再生プランで桝田医院第二病棟の整備を検討する、みたいな流れになっていないのかという点である。プランとは無関係に桝田医院第二病棟の整備を検討するという名張市側のコメントはとてもおかしい。もしかしたら名張市はプランを策定中であるという事実を忘れていたのか。あるいは策定中のプランがなにをテーマにしているのかを知らなかったのか。いずれにしてももう少ししっかりしてくれなければ困るではないか。
まちなか再生プランの素案策定に係るワークショップの検討経過(名張市オフィシャルサイト/pdf)

江戸川乱歩関連イベント全六件(名張人外境)

人外境主人伝言2004年12月前半(名張人外境)

▲「乱歩が生きた時代展」に展示された乱歩生家の復元模型

2004年12月

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12月6日、第二回名張地区既成市街地再生計画策定委員会が開かれました。右のリンク先「名張地区既成市街地再生計画策定委員会等の経過」によれば、協議内容は「まちなか再生プラン素案にかかるワークショップの経過について」「ワークショップで取りまとめられたまちなか再生プラン素案のための中間案の検討」。右のリンク先「まちなか再生プランのための拠点案」にある中間報告書の歴史資料館関連ページがこれ。

 一部引用。
【計画】
・細川邸を歴史資料館として整備する。
 −初瀬街道沿いの最もまとまりのある町並みを形成している歴史的建築物である。
 −円滑な賃貸契約が見込める。
 −芭蕉生誕360年祭のからくりコンテストの会場として利用され、一部改修済み。
・整備方式は公設民営で進める。
・老朽化した部分を除却し、初瀬街道沿い建築物を歴史資料館として改修する(行政)。
・歴史資料館のほか、物産館や食事処など複合利用をする(名張川側は運営組織が建築する)。
【展示品などの利用計画】
1)常設展示
・江戸川乱歩の資料
・江戸期を中心とした名張地区のまち、暮らしなどの歴史資料
 −絵図(江戸時代の藤堂家を中心とした当時の町割り)、年表など
 −市史編纂室の資料のほか、名張地区の住民などの協力によって展示資料を掘り起す。

 右のリンク先「まちなか再生プラン・中間案プロジェクトマップ」がこれ。

サンデーいわく どうしてプランの中間案を検討する場で桝田医院第二病棟のことがとりあげられなかったのか。首をひねらざるを得ない。8月のタウンウォッチングで「石碑だけではつまらない」とされていた乱歩生誕地碑周辺を活用できるチャンスが訪れたのである。生誕地碑のあるところをつまらなくない場にしましょう。そういってせっせと検討するのが筋ではないか。それをばかどもなにしてやがった。ていうかなにもしなかったのはどういうことだ。寄贈の時期が遅かったせいでプランに反映できなかったなどというのはいいわけにすぎぬ。寄贈の話があったのは9月初旬のことであったし、たとえ寄贈の話なんかなくたって、プラン策定にともなって委員会のほうから生誕地碑周辺にかんする桝田医院サイドの意向を確認するくらいのアプローチはなされてしかるべきであったであろう。それをまあばかがこらろくに検討もしないというのはどういうことだ。どういうことだと訊くまでもあるまい。委員会が無能力だったからである。役立たずぞろいだったからである。うわっつらのことしか考えられぬ不勉強無教養不見識無責任な連中ばかりだったからである。恥を知れ。

サンデーさらにいわく ともあれこの中間案の段階において、プランはすでにしてインチキの馬脚を露わしておったということである。「名張地区の住民などの協力によって展示資料を掘り起す」とはまたなんたるいいぐさか。歴史資料館をつくるにあたって展示資料はこれから掘り起こしますとはよくぞ申した。手前どもはただうわっつらを月並みに整えることだけが仕事でございまして、中味のことはいっさい存じません、そんなことは手前どもには関係ございません、誰かがやってくれまっしゃろ、と依存体質むきだしで自分から告白してしまってどうするの。自分たちはしょせんこの程度の不勉強無教養不見識無責任な人間でございますとみずから明かしたのは正直でいいけれど、しっかしあーもうばか。ばか丸出し。見事にばかだからいっそもう褒めてやろうか。よしよし。いー子だいー子だ。いやいや、やっぱり褒めてなんかやれないぞ。なあこらいまはなき役立たず委員会。おまえら乱歩の資料がどうの名張の歴史資料がどうのというのであれば、一度くらいは名張市立図書館に足を運んでおくべきであったな。図書館には郷土資料室も乱歩コーナーもあるのだ。おまえら市立図書館で資料にかんする基本的なことだけでも頭に入れておくべきであったというのだ。などといまからなにいってもしかたないけど、とにかくこれだけはいっておく。恥を知れ。

12月上旬から下旬にかけて「まちなか再生プラン策定のための名張地区既成市街地の整備に関する意向調査」が行われました。対象は二十歳以上の市民二千人、回収率 は約34%。右のリンク先「(仮)まちなか再生プラン策定のための名張地区既成市街地の整備に関する第2回意向調査」にある「7. まとめ」には「(1)素案で提案された主要なまちづくりに対する市民の期待は高い」などとあります。

名張地区既成市街地再生計画策定委員会等の経過(名張市オフィシャルサイト)

まちなか再生プランのための拠点案(名張市オフィシャルサイト/pdf)

まちなか再生プラン・中間案プロジェクトマップ(名張市オフィシャルサイト/pdf)

(仮)まちなか再生プラン策定のための名張地区既成市街地の整備に関する第2回意向調査(名張市オフィシャルサイト/pdf)

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1月20日、中日新聞オフィシャルサイトに「「細川邸」を歴史拠点に 名張市のまちなか再生素案」が掲載されました。右のリンク先「人外境主人伝言2005年1月後半」から当該記事を引用。
 名張市の名張地区既成市街地再生計画「まちなか再生プラン」(仮称)の素案がまとまった。地区の歴史拠点として新町の旧家「細川邸」を改修し歴史資料館とすることなどを盛り込んだ内容。二十日開かれる計画策定委員会に提示し、審議を経て正式な計画となる。
 同プランは、商業の空洞化、人口減少などが進む名張地区の本年度から十年間のまちづくりの方向性や具体的事業を示す計画。
 公募した市民や名張商工会議所の関係者ら四十九人で昨年七月から素案の策定作業を進めてきた。

1月20日、名張市役所で第三回名張地区既成市街地再生計画策定委員会が開かれ、「名張地区既成市街地再生計画『(仮称)まちなか再生プラン』(素案)」が名張市長に提出されました。
人外境主人伝言2005年1月後半(名張人外境)

名張地区既成市街地再生計画策定委員会等の経過(名張市オフィシャルサイト)

名張まちなか再生プラン(名張市オフィシャルサイト)

▲新町の細川邸。名張まちなか再生プランでは「細川邸は円滑な賃貸契約が見込めるほか、平成16年11月の芭蕉生誕360年祭において旧家の風情を活かした魅力的な歴史資料館になりうること、適切な企画によって集客力が期待できることなどが確認できたので、歴史資料館にふさわしい建築物と考えます」とされている。

2005年2月

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2月9日、毎日新聞オフィシャルサイトに「名張市:「乱歩記念館」整備、候補地二つで迷走──イメージもまだ /三重」が掲載されました。右のリンク先「人外境主人伝言2005年2月前半」から当該記事を引用。
 探偵作家、江戸川乱歩(1894〜1965)の生誕地である名張市が、市の活性化につなげようと計画している「乱歩記念館」の整備に頭を悩ませている。市は当初、同市新町の旧家「細川邸」を乱歩も含む歴史資料館として活用する計画を立てていたが、市民から昨年11月に細川邸からわずか約100メートル離れた、乱歩生誕碑がある同市本町の土地・建物の寄贈を受けたからだ。市は「同じ施設を二つ作っても無駄になるし、(乱歩記念館を)どんな中身にするかイメージも出来ていない」と話している。

2月18日、名張市議会の重要施策調査特別委員会が開かれ、「名張地区既成市街地再生計画『名張まちなか再生プラン』(案)について」が審議されました。不肖サンデーこれを傍聴したのですが、議員の質問と市当局の答弁を右のリンク先「人外境主人伝言2005年2月後半」から引きますと、まずプランに盛り込まれた歴史資料館整備事業にかんして福田博行議員(清風クラブ)が、
 「歴史資料館をつくったら人が来てくれるというのはまさに行政的発想。点をつけるとしたら三十点」
 と指摘。プランに盛り込まれていない桝田医院第二病棟にかんしては田郷誠之助議員(無所属)が、
 「桝田医院から生誕地碑がある病棟の寄贈を受けたが、その活用策がプランから抜けている。今後おおいに活用しなければならない施設であり、プランを緊急に修正するつもりで取り組むことが必要だ」
 と要請。これを受けて西出勉建設部長は、
 「寄贈を受けたのが昨年11月であったことから、活用法を具体的にプランに表すことはできなかったが、土地建物の活用方法は今後、細川邸の利用法の詳細なプランとともに検討し、相互補完的な機能をもたせて、歴史的文化的施設として活用したい」
 と答弁しました。

2月21日、名張市は「名張地区既成市街地再生計画名張まちなか再生プラン(案)」を公表し、3月22日までの期間で市民のパブリックコメントを募集しました。
人外境主人伝言2005年2月前半(名張人外境)

人外境主人伝言2005年2月後半(名張人外境)

名張まちなか再生プラン(案)パブリックコメント募集要項(名張市オフィシャルサイト)

2005年3月

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3月15日、不肖サンデー名張まちなか再生プランの素案に対するパブリックコメントを提出いたしました。

3月31日、名張市は名張まちなか再生プランに寄せられたパブリックコメントをとりまとめた結果を発表しました。市民三人が七件の提案を行いましたが、いずれも「参考(素案に盛り込めないが、今後の参考とするもの)」の扱いとなり、プランは素案どおり決定されました。
僕のパブリックコメント(名張人外境)

僕のパブリックコメント(名張人外境/pdf)

名張まちなか再生プラン(案)パブリックコメント結果(名張市オフィシャルサイト)

2005年6月

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6月18日、毎日新聞オフィシャルサイトに「名張市:ショッピングタウン誘致を提案 商議所から不信の声 /三重」が掲載されました。右のリンク先「人外境主人伝言2005年6月下旬」から当該記事を引用。
 名張市が、中央西土地区画整理事業区域(約42ヘクタール)内に飲食店や娯楽施設などのあるショッピングタウン(約6・8ヘクタール)の誘致を地権者に提案していることが16日、分かった。実現すれば既存の商店街は苦境に立たされることになるだけに、名張商工会議所の会員から「市は旧中心市街地の活性化にも取り組みながら、何がしたいのか分からない」などといった不信感が噴出。名張商議所の役員らは市へ具体的な説明を求めており、17日に市担当者から説明を受ける。

6月26日、名張まちなか再生委員会の設立総会がショッピングセンターリバーナ三階リバーナホールで開かれました。右のリンク先「名張まちなか再生委員会規約」から引用。
(目的及び設置)
第1条 名張まちなか再生プランの基本目標である名張の原風景と人情が息づく魅力あるまちをテーマに、名張地区既成市街地の再生を多様な主体の協働により推進していくことを目的として名張まちなか再生委員会(以下「委員会」という。)を設置する。
(所掌事項)
第2条 委員会は、名張まちなか再生プランの実現を目指し、名張地区のまちづくり活動を継続かつ円滑に運営するために、調査、企画及び計画の立案並びにプロジェクト及び事業の具体化、推進、調整を図るものとする。

 右のリンク先「再生整備プロジェクト会則」から引用。
(名称)
第1条 名張まちなか再生委員会規約第6条に基づいて設置する再生整備プロジェクトの名称は、次のとおりとする。
(1)歴史拠点整備プロジェクト
(2)水辺整備プロジェクト
(3)交流拠点整備プロジェクト
(4)生活拠点整備プロジェクト
(5)歩行者空間整備プロジェクト
(組織)
第2条 前条に定める再生整備プロジェクト(以下「各プロジェクト」という。)は、名張まちなか再生委員会の構成員をもって組織する。

 右のリンク先「名張まちなか再生プラン事業推進体制」から委員会の構成を引用。
名張地区まちづくり推進協議会
名張商工会議所
まちづくり関係団体
 からくりのまち名張実行委員会
 とれたて名張実行委員会
 乱歩蔵びらきの会
 川の会・名張
 高岩井堰水利組合
 名張市観光協会
 名張市社会福祉協議会
 名張地区交通安全協会
 名張地区社会福祉協議会 他
学識経験者

 右のリンク先「第1回役員会」から歴史拠点プロジェクトの平成17年度事業計画を引用。
歴史資料館の整備事業
事業内容
・細川邸を活用するにあたっての基本計画を作成する。
・細川邸の活用にむけた基本計画をふまえ、整備にあたって実施設計を行う。(実施予定日:平成17年6月〜平成17年10月)
・細川邸整備後の、施設管理運営体制や、施設運営方針の検討を行う。(実施予定日:平成17年10月〜平成18年3月)
・細川邸の一部除却解体。
桝田医院別館第2病棟跡地活用事業
・桝田医院別館第2病棟跡地を活用するにあたっての基本計画を作成する。(実施予定日:平成17年6月〜平成17年10月)

6月27日、中日新聞オフィシャルサイトに「名張地区活性化 官民一体で再生委スタート」が掲載されました。右のリンク先「人外境主人伝言2005年6月下旬」から当該記事を引用。
 商店街の空洞化や人口減が進む名張市の中心市街地・名張地区の活性化に官民一体で取り組む「名張まちなか再生委員会」の設立総会が二十六日、同市元町のリバーナホールで開かれた。
 委員会は、住民による名張地区まちづくり推進協議会を中心に、市や市内各種団体の代表者四十一人で結成。今年三月に市が策定した活性化計画「まちなか再生プラン」を実践する。
 プランには、旧家「細川邸」の改修による歴史資料館化や、地区を網の目のように走る簗瀬水路周辺の景観整備など、地域の固有資源を活用した事業が盛り込まれた。委員会は改修・整備内容や運営方針などを市からゲタを預けられた形で具体的に決めていく。

6月28日、不肖サンデー名張市役所建設部都市計画室にメールを送り、名張まちなか再生委員会の事務局がどこにあるのかをお訊きしました。その日のうちに電話でお答えをいただきましたので、近いうちにお邪魔したいとお願いしておきました。

6月29日、都市計画室から連絡があり、7月1日にお邪魔することになりました。
人外境主人伝言2005年6月下旬(名張人外境)

名張まちなか再生プラン(名張市オフィシャルサイト)

設置目的(名張市オフィシャルサイト)

名張まちなか再生委員会規約(名張市オフィシャルサイト)

再生整備プロジェクト会則(名張市オフィシャルサイト)

名張まちなか再生プラン事業推進体制(名張市オフィシャルサイト/pdf)

第1回役員会(名張市オフィシャルサイト)

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7月1日、不肖サンデー名張市役所建設部都市計画室にお邪魔して、名張まちなか再生プランならびに名張まちなか再生委員会のことをいろいろお訊きしました。設立総会で配付された資料と委員名簿を頂戴しました。細川邸の整備は歴史拠点整備プロジェクトが担当するとのことでしたので、右のリンク先「再生整備プロジェクト会則」の、
(意見聴取)
第5条 チーフは、必要があるときは、構成員以外の者の出席を求めて意見を聴くことができる。
 という条項にもとづき、乱歩に関する基礎的な知識をプロジェクトのメンバーにレクチャーする場を設けていただくようお願いしました。

7月4日、名張まちなか再生委員会の第一回歴史拠点整備プロジェクトが開会されました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した議事録から転載。
(1)開催の目的と協議事項
1. 目的
 当プロジェクトのサブチーフ・書記の決定と、今後の事業の進め方説明とこれに対する意見交換を行う。
2. 協議事項
 ・再生整備プロジェクトサブチーフ、書記の選出
 ・事業フローの考え方の説明
 ・事業フローの説明
 ・関係まちづくり団体・その他実施予定の活動に関する意見交換
(2)協議決定結果
1. 決定事項
 ・再生整備プロジェクトサブチーフは北村氏、書記は長川氏とした。
 ・細川邸、桝田医院別館第2病棟の利活用方針を検討するにあたって、法的・制度的・運営組織的・予算的な前提条件を次回提示する。
 ・桝田医院別館第2病棟から桝田医院を通り初瀬街道に出る通り抜け路地の活用に関して、再生整備プロジェクトから所有者にお願いする。
2. 課題その他
 ・細川邸の一部除却解体の時期を早めて、整地化した空地をイベントとして活用したい。このことの可能性(施設管理面・使用安全面等)に関して検討を行う必要がある。
 ・桝田医院別館第2病棟の利活用にあたっては、江戸川乱歩をテーマとする必要がある。
 ・まちなか全体の事業プロデュースが必要。

 同じ会合の模様を右のリンク先「人外境主人伝言2007年2月中旬」に転載した名張まちなか再生委員会第一回乱歩関連施設整備事業検討委員会の配付資料「桝田医院第2病棟跡地活用に関するこれまでの協議経過」から引用。
1、
プロジェクトの進め方
 →細川邸検討班と桝田医院第2病棟検討班を設置。
2、
桝田医院第2病棟活用方針
 →桝田医院第2病棟の利活用にあたっては、江戸川乱歩をテーマとする必要がある旨の共有。
3、
その他
 →桝田医院第2病棟から桝田医院通抜路地を通り細川邸を結ぶ動線の確保が有効である旨を確認。

7月10日、名張市の市民公益活動実践事業のひとつとして市民団体「写したくなる町名張をつくる会」が細川邸の裏にスフィンクスとピラミッドの絵を掲げました。

7月15日、名張市観光協会の「なばり夏の観光キャンペーン」の一環として名張市議会議員二十人が怪人二十面相に扮し、大阪・道頓堀で名張への来訪を呼びかけました。

7月20日、不肖サンデー名張市議会事務局にメールを送り、乱歩に関する基礎的な知識を市議会議員にレクチャーする場を設けていただくようお願いしました。

7月29日、名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトの第二回会合が名張市役所で開かれました。7月1日に不肖サンデーが申し入れた乱歩に関するレクチャーのことが検討され、
 「現段階では乱歩に関して外部の人間の話を聴く考えはない」
 との結論が出されました。
 名張市に対する公文書公開請求によって入手した議事録から転載。
(1)開催の目的と協議事項
1. 目的
 細川邸の現況を把握し、利活用の考え方を協議する。
2. 協議事項
 ・細川邸の現況と利活用の考え方
 ・全国事例の紹介
 ・細川邸、桝田医院第2病棟跡地利活用にあたっての協議
(2)協議決定結果
1. 決定事項
 ・細川邸は、歴史資料館ではなく“(仮称)初瀬街道からくり館”を基本テーマとする。
 ・細川邸の利活用に関しては、歴史的意義のある母屋・石庭・中蔵を残し、破損度の高いその他の建物は除却解体する。
 ・新町側に関しては、まちなみ(風情)を継承していくこともふまえ、利活用方針を検討する。
 ・敷地廻りは地場産材を活用した木塀を設ける。
 ・余った敷地には当面常設的な施設は設けず、仮設的な施設を設けソフト事業を展開しながら、利活用方針を検討していく。
 ・母屋・蔵・中庭を残しつつ、トイレ整備の新設も想定し、“(仮称)初瀬街道からくり館”としてのコンセプトや整備方針を検討する。
 ・施設の維持管理・運営は、運営資金捻出方法も含めて、ソフト事業展開しながら検討していく。
 ・桝田医院第2病棟については、乱歩生誕地碑を残し(敷地内移設は可)、既存建物は撤去したうえ、(仮称)乱歩資料館を整備する。
 ・あわせて、江戸川乱歩の生家復元の可能性についても検討していく。
 ・名張図書館の江戸川乱歩コーナーの資料についても当地への移設を検討する。
 ・(仮称)乱歩資料館や江戸川乱歩生家の維持管理・運営にあたっては、民間で行うことを基本に検討していく。
 ・細川邸と桝田医院第2病棟とそれをつなぐ“ひやわい”は一体的な環境整備に配慮していく。
 ・第2回再生整備プロジェクト会議結果をふまえ事務局で、数案を基本に次回利活用方針を検討する。
2. 課題その他
 ・桝田医院第2病棟を建て替える場合は、建築基準法上前面道路が最低1.8m 必要であり、現況を取り急ぎ確認する必要がある。
 ・平成18年2月に細川邸の仮オープンを目指したいが、事業スケジュールやまちづくり交付金事業、その他法的条件等との整合化も必要。
 ・実施設計にあたっては、事業スケジュールやまちづくり交付金事業、その他法的条件等との整合化等も含め、事業コンペの手法が可能か検討する。
 ・9月中には、細川邸の蔵から荷物の搬出を完了する必要がある(事務局から細川氏に依頼済み)。

 同じ会合の模様を右のリンク先「人外境主人伝言2007年2月中旬」に転載した名張まちなか再生委員会第一回乱歩関連施設整備事業検討委員会の配付資料「桝田医院第2病棟跡地活用に関するこれまでの協議経過」から引用。
1、
桝田医院第2病棟活用方針
 →乱歩生誕地碑を残し(敷地内移設は可)、既存建物は撤去したうえ、(仮称)乱歩資料館を整備する。
 →江戸川乱歩生家復元の可能性についても検討していく。
2、
その他
 →名張図書館の江戸川乱歩コーナーの資料の扱いについても検討する。
 →(仮称)乱歩資料館の維持管理・運営に関しても研究していく(市としては民営が望ましい)。
人外境主人伝言2005年7月上旬(名張人外境)

再生整備プロジェクト会則(名張市オフィシャルサイト)

人外境主人伝言2005年7月中旬(名張人外境)

▲細川邸裏に掲げられたエジプトの絵。

▲絵の前の説明板。

平成17年度市民公益活動実践事業実施状況(名張市オフィシャルサイト)

写したくなる町名張(名張市オフィシャルサイト)

人外境主人伝言2005年8月上旬(名張人外境)

人外境主人伝言2005年9月上旬(名張人外境)

人外境主人伝言2007年2月中旬(名張人外境)

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8月2日、名張まちなか再生委員会事務局から不肖サンデーに対し、
 「現段階では乱歩に関して外部の人間の話を聴く考えはない」
 という歴史拠点整備プロジェクトの回答が電話で伝えられました。

8月2日、掲示板「人外境だより」に「新 怪人二十面相」から投稿がありました。一部引用。
ようこそ
からくりの町 なばりへ

8月3日、「人外境だより」に「新 怪人二十面相」から投稿がありました。一部引用。
歴史や文化はこの域でないと語るなと
見受けられるような主、

 同日、「怪人22面相」からも投稿がありました。

8月4日、「人外境だより」に「怪人19面相」から投稿がありました。一部引用。
そもそも江戸川乱歩みたいなものどうでもええねん。20面相のキャラで又スフインクスのナンチャッテ写真で公益活動を実践しているのだから貴様につべこべ言われる筋合いとちがうねん!
回りくどい難しい言い回しでわかりにくいことくどくどゆうな、ボケ!

8月8日、名張市役所の市議会特別委員会室で「名張市議会議員の先生方のための乱歩講座」を開いていただき、不肖サンデー僭越ながら講師を相務めました。出席は二十議員中十四議員。右のリンク先「人外境主人伝言2005年8月下旬」から引きますと、不肖サンデーこのように申しあげて講座を終えました。
 「名張市はもう乱歩から手を引くべきであると思います」

8月17日、名張まちなか再生委員会の役員会が開かれました。不肖サンデー事務局に対して委員会の協議内容を公表するように要請してあったのですが、右のリンク先「人外境主人伝言録2005年10月中旬」から引きますと、
委員会の審議のプロセスを公表するべきかどうか、公表するとすればどんな方法によるべきか、そういったことを事務局が役員に諮るには至らなかったとのことでした。理由は、事務局側の準備不足と、議題が多かったことによる時間不足だったそうです。

8月29日、不肖サンデー名張市の生活環境部宛にメールを送信し、生活部長に「写したくなる町名張をつくる会」についての見解をお訊きしました。右のリンク先「人外境主人伝言2005年9月上旬」から一部引用。
 今回の問題でとくに重要なのは、彼らの投稿内容が、彼らの活動そのものの愚劣さや欺瞞性を浮き彫りにしているのみならず、市民公益活動実践事業全体を貶める結果を招き、ひいては名張市のイメージまで悪化させてしまうのではないかと懸念されることです。この事業を手がける生活環境部の長という重職にお就きの貴職は、この件に関してどのような見解をお持ちでしょうか。また、何らかの措置をお考えでしょうか。

8月30日、名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトの第三回会合が開かれました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した議事録から転載。
(1)開催の目的と協議事項
1. 目的
 整備に向けて、地区内の資源の確認と、活用できる細川邸や桝田医院等の確認、整備後の維持管理運営について協議する。
2. 協議事項
 ・対象地区のまちづくり資源(都市空間)の確認
 ・細川邸や桝田医院を整備する目的の再確認
 ・目的達成のための維持管理運営についての確認
(2)協議決定結果
1. 決定事項
 ・細川邸の川蔵は、川側からの景観を考えると残すべきであるが、補修費用と効果を考えて今後検討すべき。
 ・乱歩文学館的施設は市町村が運営するか、財団法人化している場合が多い。今後は乱歩文学館の運営方針もあわせて検討が必要。
 ・名張まちなか再生委員会で細川邸などの施設を管理するのは難しい。NPO なども含み公設民営を検討する別の組織づくりが必要である。
 ・細川邸と桝田医院第2病棟跡地活用施設を管理や事業収支も含め一体的に検討していく必要がある。
2. 課題その他
 ・市が管理しているまちなか再生費を、ゆめづくり交付金のような使い方で運用できないのか?
 ・事業の進捗が遅い。細川邸は老朽化して危険な状況である。早期に解体を願いたい。
 ・細川邸を管理運営するにあたっては、行政からのある程度の支援制度も検討願いたい。
 ・藤堂家邸なども含むまちなか全体の管理運営を一体的に検討すべき。名張地区まちづくり推進協議会の位置づけや TMO などの制度に関しても今後検討が必要。
 ・乱歩生家の長屋は三軒つながりであったので、一つは生家、一つは資料館、一つは憩いのスペースとして再生する案も乱歩蔵びらきの会で検討中である。

 同じ会合の模様を右のリンク先「人外境主人伝言2007年2月中旬」に転載した名張まちなか再生委員会第一回乱歩関連施設整備事業検討委員会の配付資料「桝田医院第2病棟跡地活用に関するこれまでの協議経過」から引用。
1、
桝田医院第2病棟活用方針
 →江戸川乱歩記念館・生家(案)と記念公園(案)を示し、乱歩蔵びらきの会代表から、乱歩生家を復元するとともに、長屋のイメージを活かし2棟(1棟は生家、1棟は資料館)が連なるものとするとの提案がなされた。
2、
その他
 →資料館は通常行政が管理している場合が多いため、整備する施設の内容とも調整を図りながら、今後検討していく必要性が示された。
エジプトの怪人たち(名張人外境)

人外境主人伝言2005年8月下旬(名張人外境)

人外境主人伝言2005年9月上旬(名張人外境)

人外境主人伝言2005年10月中旬(名張人外境)

人外境主人伝言2007年2月中旬(名張人外境)

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9月1日、名張市の生活環境部長から8月29日付メールへの返信を頂戴しました。右のリンク先「人外境主人伝言2005年9月上旬」から引用。
 さて、市民公益活動実践事業は、市民活動団体が先駆性、機動性、独創性、柔軟性などを十分に発揮して、名張市のまちづくりを活発にし、名張市の元気を市内外に発信するために取り組んでいただいている事業であります。
 この事業のひとつに「写したくなる町名張」があり、奇抜なアイデアにより名張の情報を市内外に発信いただいているものです。
 貴殿から当該事業に一定の評価をいただき、また、今回の投稿が与える影響についてもご心労を煩わせているところでありますが、事業の途中でもあり、この事業が良い方向で、その効果も現れてくるものと期待しているところです。

9月2日、不肖サンデー生活環境部長に再度メールを送信しました。右のリンク先「人外境主人伝言2005年9月上旬」から引用。
 私が「今回の投稿が与える影響」を懸念しているのは仰せのとおりなのですが、私はその点に関して、貴職のご見解をお訊きした次第です。その点はいかがでしょうか。行政当局の責任者として、貴職ご自身はどうお考えなのか、それをお知らせいただきたく存じます。ただ「事業の途中でもあり、この事業が良い方向で、その効果も現れてくるものと期待しているところです」とおっしゃるだけでは、当事者意識皆無の無責任きわまりないお答えであると申しあげざるを得ません。
 「新怪人二十面相」「怪人22面相」「怪人19面相」を名乗った投稿者が「写したくなる町名張をつくる会」のメンバーであるのなら、彼らの標榜する「公益」にはおおきに疑問が生じます。「写したくなる町名張をつくる会」のメンバーではないのであれば、彼らの投稿は同会の活動を貶めるためのプロパガンダだといっていいでしょう。
 いずれにせよ、行政当局が「事業の途中でもあり、この事業が良い方向で、その効果も現れてくるものと期待しているところです」などと傍観していられる場合ではないと私には思われるのですが、貴職のご判断はいかがなものでしょうか。

9月14日、名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトの第四回会合が開かれました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した議事録から転載。
(1)開催の目的と協議事項
1. 目的
 細川邸及び桝田医院第2病棟跡地活用施設に関して協議・検討し、方向を定める。
2. 協議事項
 ・まちなか再生プランの基本戦略(案)について
 ・細川邸・桝田医院第2病棟跡地活用施設の基本戦略(可能性のある導入機能(各邸の役割)、導入機能の枠組図)について
 ・整備イメージについて
(2)協議決定結果
1. 決定事項
 ・母屋や蔵の整備に加えて、新たに中庭を囲うような外カフェを作るのは面白い。二期工事になってもいいので、絵としては表現しておくべき。
 ・細川邸は、あくまでも公設民営によるまちなか再生の契機となることが前提である。行政として全く支援しないということではないが、基本は民営で検討する。
 ・(仮称)初瀬街道からくり館、(仮称)江戸川乱歩記念館の公設民営における民側の組織設立にむけた、研究会準備会のような組織が必要である。
2. 課題その他
 ・細川邸の井戸や土間、土蔵は活かすべきであるが、整備するにあたっては、まず何をやりたいか、継続するための戦略と運営主体を決めることが重要である。
 ・細川邸は、公設公営でなく、公設民営が基本である。だからまず運営主体を明確にすべき。
 ・細川邸は、地区のコミュニティを満足させる施設にするのか、経営の視点で整備するのかで大きく異なることになるが、みんなで参加できるまちづくりに資することが重要である。
 ・桝田医院第2病棟跡地については、生家の復元と展示室や子供たちが乱歩作品を読める場所を確保したい。
 ・桝田医院第2病棟跡地活用施設の整備方針は、本 PJ でも十分に協議してきていない。現在の案をたたき台にして、案を煮詰めていく必要がある。
 ・桝田医院第2病棟跡地活用施設に関しては、細川邸と同じ公設民営の視点でも性格は異なる。財源の問題も含めて運営の母体となる組織で具体的に検討していきたい。
 ・この PJ 委員は気楽なイメージで参画している。長い目で徐々に管理組織を立ち上げていくべきである。

 同じ会合の模様を右のリンク先「人外境主人伝言2007年2月中旬」に転載した名張まちなか再生委員会第一回乱歩関連施設整備事業検討委員会の配付資料「桝田医院第2病棟跡地活用に関するこれまでの協議経過」から引用。
1、
桝田医院第2病棟活用方針
 →第3回での提案内容を踏まえ、長屋だったと思われる生家のイメージを活かし2棟が連なるものとする案が協議用として提示された。
2、
その他
 →公設民営における民側の組織設立にむけた、研究会準備会の必要性を共有した。

9月20日、不肖サンデー名張まちなか再生委員会事務局にメールを送信しました。右のリンク先「人外境主人伝言2005年9月中旬」から引用。
 どうもお世話さまです。過日お電話を頂戴したおり、名張まちなか再生委員会の審議内容をどんな形で公表してゆくか、8月開催の役員会で検討が行われるとお教えいただきました。どんな結論が出たのでしょうか。ご多用中恐縮ですが、メールでお知らせいただければ幸甚です。

9月30日、名張まちなか再生委員会の役員会が開かれ、不肖サンデーが問い合わせた審議内容の公開に関する検討が行われました。
人外境主人伝言2005年9月上旬(名張人外境)

人外境主人伝言2005年9月中旬(名張人外境)

人外境主人伝言2007年2月中旬(名張人外境)

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10月6日、名張まちなか再生委員会事務局からメールが届き、9月30日に行われた審議内容の公開に関する検討の結果をご報告いただきました。右のリンク先「人外境主人伝言2005年10月上旬」から引用。
 名張まちなか再生委員会の開催状況等の公開につきましては、進捗状況及び検討経過等を市民の皆さまにお知らせするために、名張市ホ−ムペ−ジへの掲載を考えており、現在、事務局で公開に向けた準備をしている段階であります。

10月13日、名張市の市民公益活動実践事業のひとつとして市民団体「写したくなる町名張をつくる会」が近鉄名張駅東口にニューヨークの写真を掲げました。

10月13日、名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトの第五回会合が開かれました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した議事録から転載。
(1)開催の目的と協議事項
1. 目的
 名張まちなか再生委員会・再生整備プロジェクトにおけるこれまでの活動実績を確認するとともに、細川邸や桝田医院第2病棟跡地活用施設の整備方向に関して再確認する。
2. 協議事項
 ・名張まちなか再生委員会・再生整備プロジェクトにおけるこれまでの活動実績について
 ・細川邸や桝田医院第2病棟跡地活用施設の整備方向について
(2)協議決定結果
1. 決定事項
 ・細川邸整備後の維持管理方針に関しては、交流拠点整備 PJ との連携により、運営に関する実行委員会的組織の設置を検討していく。
 ・細川邸の改修費に関しては、地元住民による管理運営体制をふまえながら予算化を検討していく。
 ・細川邸の解体除却工事は、11月に業者が決まり、年内には解体除却工事に着工する予定である。
2. 課題その他
 ・桝田医院第2病棟跡地活用施設に関しては、方向として生家の復元と、資料館的な施設整備を行うこととなっているが、今後詳細は教育委員会や図書館関係者も加わり、専門組織で煮詰めていく必要がある。
 ・桝田医院第2病棟跡地活用施設に関しては、東京都豊島区の幻影城との関係にもこだわって検討していくべき。
 ・細川邸と桝田医院第2病棟跡地活用施設は一体的に検討するのが有効である。
 ・歴史拠点整備 PJ に関して施設の整備方向は概ねそろった。あとは管理運営面を検討していく必要がある。
 ・青蓮寺湖や赤目四十八滝への観光客が酒蔵の見学に来る際に、大型駐車場の有無の問い合わせがある。名張まちなか再生には駐車場の問題も今後検討する必要がある。

10月14日、不肖サンデー名張まちなか再生委員会事務局を訪れました。右のリンク先「人外境主人伝言2005年10月中旬」から引きますと、
10月下旬から11月上旬にかけて役員会が開催され、五つのプロジェクト(この場合、プロジェクトという言葉はプロジェクトチームの意で使用されているとご理解ください)からの報告を受けて何らかの計画がまとまる見込みであるとのことでした。
 といったことと、
細川邸を歴史資料館として整備する構想が白紙に戻されたと伝えられるが、どうよ、と質問しましたところ、果たしてそのような雲行きになっているみたいです。つまり歴史資料館は整備されないらしい。
 といったことを確認しました。細川邸に関しては、
名張まちなか再生プランにおける歴史資料館整備構想には、歴史資料の展示という要素のほかに地域住民の交流という要素も含まれていた。だからもともと想定されていた交流という機能に軸足を置いて細川邸を整備すれば、歴史資料以外のものを展示することになってもプランを変更したことにはならない、というのが名張まちなか再生委員会の認識らしいのですが、苦しい苦しい。
 といったようなことでしたので、
それならば細川邸はどのような名称のもとに整備されることになるのか、と問い質しましたところ、事務局からは、これはむろんまだ仮称でしかないのですけれど、たとえば初瀬街道ものがたり館、からくり館……
 「あーあかんあかん。からくりはあきません。初瀬街道はまだ地域に根差したものと見ることが可能ですけど、からくりはあきません。あんなもん、名張には何の関係もない大嘘やがな」
 私は事務局職員の説明を遮るようにしてそう告げました。

10月15・16日、名張旧町地区で「からくりのまち名張秋事業」が催されました。右のリンク先「あんどん迷路やまちなか昭和村 15、16の両日に名張でからくりイベント」から引用。
 古い町並みが今も残る名張市の新町、本町、鍛冶町、中町の初瀬街道沿いを舞台にしたイベント「からくりのまち名張秋事業」が10月15(土)、16 (日)の両日、街道沿いで開かれます。からくりのまち名張実行委員会の主催で、5日午前11時から名張市役所2階庁議室で記者発表が開かれました。イベント両日は250基のあんどんが町を浮かび上がらせ、怪人二十面相が神出鬼没に現れます。

10月20日、中日新聞オフィシャルサイトに「江戸川乱歩生まれた長屋復元 名張市が検討」が掲載されました。右のリンク先「人外境主人伝言2005年10月中旬」から当該記事を引用。
 名張市は、地元出身の推理小説家江戸川乱歩の生誕地碑が立つ同市本町の旧桝田医院第二病棟の土地に、乱歩が生まれた長屋を復元する方向で検討している。年度内に復元の基本方針をまとめ、来年度には実施設計に入る予定だ。
 さらに引用。
 市の呼び掛けで6月に発足した、名張商工会議所、地元まちづくりグループなどの関係者でつくる「まちなか再生委員会」の歴史拠点整備プロジェクトチームは旧第二病棟を、乱歩生誕地にちなんだ歴史拠点に活用する方法を協議。旧第二病棟の建物を再利用する案も消えてはいないが、老朽化が進んでいることなどから、今のところ建物は取り壊し、更地に生家の長屋を復元する案を軸に検討が進んでいる。

10月22日、不肖サンデー名張まちなか再生委員会事務局に委員長宛の文書を送信しました。右のリンク先「人外境主人伝言2005年10月下旬」から引用。
 過日、事務局で承ったところによれば、名張まちなか再生プランに盛り込まれているさまざまな構想のうち、細川邸を歴史資料館として整備する構想が白紙に戻され、細川邸の活用策はあらためて検討されているとのことです。
 また、同プランに記されていなかった桝田医院別館第二病棟跡地の活用も、貴委員会による検討の対象とされております。10月20日付中日新聞には、跡地には乱歩が生まれた長屋を復元するという方向で検討が進められ、年度内にその基本方針がまとめられる見込みだと報じられていました。
 これらの検討内容に関しては、名張市から市民に対して、現時点ではどのような情報も開示されておりません。このまま推移すれば、市民のまったく与り知らないところで、名張まちなか再生プランの実質的な核となるはずの細川邸と桝田医院第二病棟の整備計画がまとめられ、そのまま実施に移されてしまうことになります。
 換言すれば、ふたつの施設に関する整備計画の決定から実施に至るプロセスには、市民の声も届かなければ、目も届かない。そういった驚くべき状況がげんに存在していると判断せざるを得ません。整備計画のすべてはわずか十人ほどの貴委員会歴史拠点整備プロジェクトの恣意に委ねられ、市民の関与とは無縁な密室のなかで不公正な検討が進められていると申しあげるしかありません。
 もしも細川邸と桝田医院第二病棟の整備計画が、市議会の承認を得るでもなければ、市民に公表してパブリックコメントを募るでもなく、ただ歴史拠点整備プロジェクトの恣意のままに決定されてしまうのであれば、そこには紛れもない手続き上の不備が存在することになります。それは看過しがたい不備です。市民不在の決定であると申しあげざるを得ません。かかる密室性はもとより望ましいものではなく、かかる不公正もまたあってはならないものでしょう。
 そもそも名張まちなか再生委員会は、計画策定のための機関ではありません。名張地区既成市街地再生計画策定委員会によってまとめられたプランを実施するための組織に過ぎません。そうした役割しか有していない委員会が、細川邸と桝田医院第二病棟の整備計画を一から決定しようとすることには、明らかに無理があり、矛盾があります。市民は貴委員会に、そこまでの権限を認めているわけではないと思います。
 端的に申しあげてしまえば、歴史拠点整備プロジェクトによる細川邸と桝田医院第二病棟の整備計画の策定は、何ら有効なものではありません。明白に無効であると断言いたします。少なくとも私にはそのように判断される次第ですし、多くの市民の見るところも同様ではないかと推測するものでもあります。
 つきましては、私がいま指摘した点に関して、貴職はどのようなご見解をお持ちでしょうか。貴委員会に、細川邸ならびに桝田医院第二病棟の整備計画を策定する権限があるのかないのか。すなわち、ふたつの施設に関する貴委員会の決定は有効なのか、それとも無効なのか。ぜひともお考えをお聞かせいただきたく、勝手ながらお願いを申しあげる次第です。
人外境主人伝言2005年10月上旬(名張人外境)

▲名張駅東口に掲げられたニューヨークの写真。

▲写真の前の説明板。

人外境主人伝言2005年10月中旬(名張人外境)

あんどん迷路やまちなか昭和村 15、16の両日に名張でからくりイベント(伊賀タウン情報 YOU)

“からくり”でまちづくり(Iwa Net)

人外境主人伝言2005年10月下旬(名張人外境)

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11月3日、名張まちなか再生委員会による「歩行者ネットワーク等社会実験」が行われ、桝田医院第二病棟には「(仮称)乱歩文学館」との案内板が掲げられました。

11月4日、不肖サンデー名張まちなか再生委員会事務局を訪れ、前日の実験について質しました。右のリンク先「人外境主人伝言11月上旬」から事務局で入手した資料を引用。
 今回の社会実験は、将来の名張地区を想定し、まちなかの、特に名張地区の都市構造として特徴的な、旧名張城郭区域、城下川及び高岩井堰碑、寺町周辺のひやわい、及び将来まちなか再生の新しい拠点となる、(仮称)初瀬ものがたり館、(仮称)乱歩文学館、水辺の公園とそれらを結ぶ初瀬街道を中心として、仮サインを設置したまちなかを、参加者に散策体験してもらう。

 さらに事務局でのやりとりを引用。
 まず最初に確認したのは、委員長に提出した文書の回答はいついただけるのか、ということです。文書は委員長にお読みいただけたそうなのですが、回答はまあそのうちに、みたいな感じでした。

11月10日、名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトの第六回会合が開かれました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した議事録から転載。
(1)開催の目的と協議事項
1. 目的
 これまでの再生整備プロジェクトにおける活動実績をふまえ、その成果を共有するとともに、今後の活動方向に関して意見交換をする。
2. 協議事項
 ・細川邸と桝田医院第2病棟跡地活用施設について
 ・今後の再生整備プロジェクトの活動計画について
(2)協議決定結果
1. 決定事項
 ・細川邸や桝田医院第2病棟跡地活用施設はまちづくり交付金事業で整備していくことは決まっている。
2. 課題その他
 ・まちづくり交付金事業の残りの年度で、早く成果が目にみえるものとなるよう地元に事業計画を示してほしい。
 ・細川邸の整備費に関しては、行政側は費用対効果の話をせざるをえない状況もある。このため、民側において管理運営面の検討をお願いしたい。
 ・細川邸の解体除却工事受注業者も決まり、今後は管理運営面を検討していく必要があるが、歴史拠点整備 PJ ではこれ以上議論が難しい。
 ・(仮称)まちづくり研究会のような専門組織で管理運営面を検討していく必要がある。

▲社会実験当日の桝田医院第二病棟。

▲社会実験で掲げられた説明板。「乱歩生誕地碑をふくみ、将来は乱歩に関する様々な情報を集めた、乱歩文学館として整備を予定しています」と記されている。

人外境主人伝言2005年11月上旬(名張人外境)

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12月7日、朝日新聞大阪本社版のコラム「青鉛筆」に名張市が登場しました。右のリンク先「人外境主人伝言2005年12月上旬」から引用。
 ▽推理小説の生みの親、江戸川乱歩の生誕地である三重県名張市は5日、古今東西の推理小説を一堂に集めた「ミステリー文庫」を設置する方針を明らかにした。
 ▽同市は、乱歩に関する街おこし事業が盛ん。08年までに完成させる予定で、市立図書館の乱歩関係の蔵書約千冊を移し、寄贈も受け付けるという。
 ▽「全国の推理小説ファンの集まる場に」と同市。しかし、具体的な運営方法や設置場所は未定だ。行政側の思惑通りにいくか、それもまた「ミステリー」。

 同日付名古屋本社版では社会面に「世界の推理小説一堂に/乱歩生誕地にミステリー文庫」という見出しでほぼ同内容の記事が掲載されました。

12月11日、名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトの第七回会合が開かれました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した議事録から転載。
(1)開催の目的と協議事項
1. 目的
 細川邸の解体除却現場をみながら、川蔵の必要性等に関して協議するとともに、今後の協議・検討の進め方に関して意見交換する。
2. 協議事項
 ・細川邸解体除却現場の確認
 ・今後の進め方について意見交換
(2)協議決定結果
1. 決定事項
 ・プロジェクトとしては母屋を改修し蔵も残していく方向での結論を整理したが、川側の土蔵を含み細川邸整備の具体的な判断は、実際に細川邸を活用して事業を展開する(仮称)管理運営委員会的組織が検討していく必要がある。
2. 課題その他
 ・川蔵は景観的な意味からは残すべきであるが、使い方が決まっていないのに単に残すのはおかしい。
 ・細川邸の解体除却は12月22日が工期となっているが、蔵やアオギリなどの対処もあるため工期延長なども含めて検討している。
 ・現場にある自然石は活かすべきである。
 ・今後3年間の事業予算の具体案を提示すべきである。
 ・H16〜H20年度でまちなか再生は3億円程度に事業規模を絞り込んでいくこととしたが、予算ありきの議論ではなく、今後まちづくりにどう取り組んで行くのかが重要である。
 ・H21年度以降は国の事業メニューも検討しながら事業を継続していきたい。
 ・名張の観光地として赤目四十八滝と青蓮寺ぶどう園に加えて旧町内が重要な位置づけとなるはずである。その意味で細川邸の活用は重要である。

12月16日、毎日新聞オフィシャルサイトに「皇學館大:フィールドワーク拠点、「まちなか研究室」開設へ──来年4月 /三重」が掲載されました。右のリンク先「人外境主人伝言2005年12月中旬」から当該記事を引用。
 皇學館大学(名張市春日丘7)は来年4月にも、旧町(名張地区)の空き家か空き店舗を利用し、学生の研究・調査拠点となる「まちなか研究室」の開設を計画している。「旧町の活性化につながれば」と市や地域住民らでつくる「名張まちなか再生委員会」(多田昭太郎委員長)が計画に協力している。

12月21日、毎日新聞オフィシャルサイトに「旧家・細川邸:歴史資料館へ、家屋解体始まる──名張 /三重」が掲載されました。右のリンク先「人外境主人伝言2007年1月上旬」から当該記事を引用。
 名張市新町にある旧家・細川邸を歴史資料館「初瀬ものがたり館(仮称)」に整備する計画で、市は母屋と蔵2棟を残し、老朽化した家屋の解体工事を始めた。来年度には母屋の改修に取り掛かり、07年度オープンを目指す。
 約800平方メートルの敷地に家屋が数棟あったが、一部は老朽化していたため市が550万円かけて解体を始めた。残された母屋や蔵を利用し、具体的にどのような施設にするかは検討中で、「町屋風情を生かした交流施設」という構想が上がっている。

同日、不肖サンデー名張市役所を訪れ、生活環境部長に9月2日付メールでお訊きしたことへのご回答を催促申しあげました。

同日、不肖サンデー名張まちなか再生委員会事務局にも足を運び、7日付朝日新聞の「青鉛筆」に関して質問を行いました。右のリンク先「人外境主人伝言2005年12月下旬」から引用。
 私の質問は、ここに記された「ミステリー文庫」は名張まちなか再生プランの一環として整備されるのかというものでした。答えはイエスでしたが、いまだ具体的な検討には入っていないとのことでした。

同日、名張まちなか再生委員会の役員会が開かれました。右のリンク先「人外境主人伝言2005年12月下旬」から引用。
夜に委員会の役員会が開かれるとのことでしたので(10月下旬か11月上旬に開かれる予定だったのが12月21日にずれ込んでしまったそうで、私はこの委員会、もしかしたら「役立たずフォーッ!」とか叫んで解散してしまったのではないかと心配していたのですが、無事に存続していたようです)、その席で委員長さんに確認していただくようにお願いを申しあげておきました。

12月22日、朝日新聞オフィシャルサイトに2005年の回顧記事「【2】名張の街おこし」が掲載されました。右のリンク先「人外境主人伝言2005年12月下旬」から河野隆二記者による当該記事を引用。
 9月に愛媛県四国中央市から、名張市に来た。街の話題を中心に、日々の取材に走り回っていて、あっという間に3カ月が過ぎた。
 前任地の管内は人口約9万6千人。名張市は約8万2千人(国勢調査)。人口差を単純に比較して、街の話題は少ないだろうと思っていたら、予想はよい意味で裏切られた。
 特に、名張生まれの推理小説の生みの親・江戸川乱歩を生かした「街おこし」に取り組む人たちが多いことに驚いた。

 私のコメントも載せてもらってありまして、
 一方で、名張市立図書館の嘱託職員で、乱歩研究家の中相作さんは「イベントの主催者として携わりながら、乱歩作品を読んでいない人がけっこう多いんです。内容が上滑りな催しも目につきました」と苦言を呈す。
 みたいな感じだったのですが、じつは、
 読者諸兄姉がご賢察のとおり、取材時における私の苦言というのはこんなにソフトでマイルドでジェントルなものではありません。それはもう口をきわめて東西南北上下左右、前後不覚になるまで以下省略。
 といったようなことでした。
人外境主人伝言2005年12月上旬(名張人外境)

人外境主人伝言2005年12月中旬(名張人外境)

人外境主人伝言2005年12月下旬(名張人外境)

人外境主人伝言2006年1月上旬(名張人外境)

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1月3日、不肖サンデーお正月休みにもかかわらず名張まちなか再生委員会事務局にメールを送信しました。右のリンク先「人外境主人伝言2006年1月上旬」から引用。
 さっそくですが、昨年10月22日、貴事務局に委員長宛の文書をメールでお送りし、ご回答をお願いしております。委員長にご一読いただいたことまではお聞きしているものの、お答えはいまだに頂戴できておりません。
 あるいは、ご多用のためになかなかご回答のペンをおとりいただけないのかとも拝察されますので、委員長から拝眉の機を頂戴し、お考えを直接お聞かせいただきたいと考えるにいたりました。
 つきましては、そのご手配をお願いできないでしょうか。とりあえず委員長のご都合にしたがって、お目にかかれる日時と場所をご指定いただければと思います。

1月19日、名張市の市民生活部長が前年12月21日に行った不肖サンデーの要請を容れ、「写したくなる町名張をつくる会」の代表との面談を行ってくださいました。

1月22日、不肖サンデー名張市役所を訪れ、市民生活部長から「写したくなる町名張をつくる会」の代表との面談の結果をお聞かせいただきました。不肖サンデーが託した質問を右のリンク先「人外境主人伝言2006年1月上旬」から引くならば、
 一)一連の投稿を行ったのは、写したくなる町名張をつくる会の会員および関係者であったのか、そうではなかったのか。
 二)名張のまちにエジプトの絵やニューヨークの写真を掲げることに、いったいどんな効果や公益が期待できるのか、このさいだから説明をうけたまわりたい。
 三)この事業によってどんな成果がもたらされたのか。
 四)怪人二十面相を事業のシンボルキャラクターとして使用しつづければよかったのに、最初のエジプトの絵だけでひっこめてしまったのはなぜ?
 との四点で、市民生活部長から会代表のご回答をお伝えいただいたのですが、くだくだしければ引用は省略。

1月27日、前年10月22日に文書で見解を質問し、1月3日にはメールで面談を要請した名張まちなか再生委員会の委員長にようやくお会いできることになり、不肖サンデー名張市役所に足を運びました。私の述べたところを右のリンク先「人外境主人伝言2006年1月下旬」から引きますと、
 非は名張まちなか再生プランを策定した名張地区既成市街地再生計画策定委員会にある。それはあきらかなことである。彼らのつくったプランにはもっとも重要な箇所に致命的な不備がある。ろくな歴史資料もないのに細川邸を歴史資料館にするなどというのはリフォーム詐欺である。名張市が寄贈を受けた桝田医院第二病棟のことに片言隻語も触れていないのは決定的な落ち度である。この二点の不備のせいで、そもそもプランの策定を担当する組織ではない名張まちなか再生委員会がああでもないこうでもないと無効な協議を重ねているのである。そんな協議には根本的な無理がある。インチキである。詐欺である。でたらめである。名張地区既成市街地再生計画策定委員会を再招集してもういちど協議させろ。それが私の考えである。だいたい連中はまともに協議したのか。歴史資料がどうの乱歩資料がこうのというのであれば、何はともあれ名張市立図書館に足を運んで協議に必要な知識を身につけるのが先決ではないか。歴史にしろ乱歩にしろ、名張市における拠点は市立図書館なのである。それがどうだ連中は。市立図書館にはいっさい顔を出さず、つまりは歴史資料や乱歩資料に関する一知半解の知識すらなしに歴史資料館がああだこうだと適当なプランをつくりおっただけの話ではないのか。いやもうそうに決まっておるのだ。だいたいがおかしいではないか。組織のあり方じたいがおかしいではないか。プランをつくった委員会の責任を追及しようとしてもとっくに解散しているから矛先の向けようがない。いくらお役所の名物であるとはいえ、こんなあからさまな責任回避があっていいものか。とにかく連中はまともに協議しなければならぬことをまともに協議しなかったのである。自分たちが果たさねばならぬ責任を果たさなかったのである。だから名張地区既成市街地再生計画策定委員会を再招集しろというのだ。再招集してもっと真剣に協議させろというのだ。
 といったことであり、委員長から事務局に対して、
 「名張地区既成市街地再生計画策定委員会の再招集を早急に検討するように」
 との指示を出していただくことを得ました。
人外境主人伝言2006年1月上旬(名張人外境)

人外境主人伝言2006年1月下旬(名張人外境)

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3月20日、名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトの第八回会合が開かれました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した議事録から転載。
(1)開催の目的と協議事項
1. 目的
 平成17年度の全体の活動報告と次年度の進め方について協議する。
2. 協議事項
 ・平成17年度活動の総括について(名張まちなか再生委員会・再生整備プロジェクト活動の総括、まちづくり研究会検討委員会設置の経緯、まちなか研究室連絡協議会の発足)
 ・今後の進め方について
(2)協議決定結果
1. 決定事項
1)平成17年度事業総括について
 ・事務局が、昨年6月の名張まちなか再生委員会設立総会以降の各再生プロジェクト活動の経緯等について説明を行うとともに、細川邸実施設計予算を平成18年度に繰り越した旨の報告を行った。
 ・昨年11月に行った歩行者ネットワーク等社会実験結果について共有した。
 ・事務局が、まちづくり研究会検討委員会設置の経緯について説明を行い共有した。
 ・事務局が、皇學館大学が名張地区に開設を目指している教育拠点施設「まちなか研究室」で、同大学と地域の交流を強化する「まちなか研究室連絡協議会」が3月15日に発足した旨の報告を行い共有した。
2)今後の進め方について
 ・細川邸の整備の基本的な考え方は、まず瀬街道側の家並(街なみ)の修景と耐震補強をしっかり、次にトイレの整備で、その次が中蔵の整備である。母屋の2階は使えるようにするが、庭園は作らない。川蔵は、修復にかなり費用がかかるので、解体する方向で考える。
 ・次回の歴史拠点プロジェクトの開催は、名張まちなか再生委員会の総会までにもう一度開催し、今後まちづくり研究会検討委員会で整理される内容について協議する。
 ・歴史拠点プロジェクトでは、細川邸に関する整備はまちづくり研究会検討委員会と連携して進めるが、桝田については、昨年の本プロジェクト会議以降、話がとぎれた状態になっており、庁内でも名張図書館の乱歩資料の扱い等を含め検討中である。
 ・平成18年度の本プロジェクトの予算枠については、役員会に示す予定であるが、予算自体は名張市各部局の持っている予算を有効に活用するスタンスで考えている。
2. 課題その他
 ・なぜ細川邸の整備を行うかという本来の目的についても整理されているとはいえず、また情報公開も十分でないため、市民には何も伝わっていない。
 ・本日欠席の歴史拠点整備プロジェクトメンバーにも、川蔵を壊すことを了解してもらう必要がある。
 ・細川邸の実施設計にあたっては、基本計画とは別の次元の詳細な図が必要になるので、実施設計業者の選定については、単に価格競争になり設計の質が落ちないよう、設計業者に細川邸のプレゼンテーションをさせる等優秀な設計業者に業務委託する方法も検討する必要がある。
 ・桝田第二病棟地での乱歩記念館の整備計画を迅速に進めていく。

 同じ会合の模様を右のリンク先「人外境主人伝言2007年2月中旬」に転載した名張まちなか再生委員会第一回乱歩関連施設整備事業検討委員会の配付資料「桝田医院第2病棟跡地活用に関するこれまでの協議経過」から引用。
1、
桝田医院第2病棟活用方針
 →長屋(案)に関しては本 PJ で十分協議したものではないため、跡地活用にむけた専門協議組織の設置及び基本計画案検討の必要性を共有した。
2、
その他
 →専門協議組織の設置にあたっては、行政と民間側でその枠組みを検討することとした。

3月23日、名張まちなか再生委員会の役員会が開かれました。右のリンク先「人外境主人伝言2007年2月中旬」に転載した名張まちなか再生委員会第一回乱歩関連施設整備事業検討委員会の配付資料「桝田医院第2病棟跡地活用に関するこれまでの協議経過」から引用。

今後の活動
 →(仮称)乱歩文学館整備にむけた専門協議組織を設置し迅速に基本計画案の検討を行う必要性を確認した。
人外境主人伝言2007年2月中旬(名張人外境)
2006年5月

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5月16日、名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトの第九回会合が開かれました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した議事録から転載。
(1)開催の目的と協議事項
1. 目的
 まちづくり研究会検討委員会の報告を共有するとともに、NPO なばり実行委員会の設立趣旨を確認する。
2. 協議事項
 ・まちづくり研究会検討委員会の報告
 ・今後の歴史拠点整備 PJ の活動方向について
(2)協議決定結果
1. 決定事項
 ・名張まちなか再生委員会で議論され整備された施設に関しては、今後 NPO なばり実行委員会で、その管理運営に関して議論していくこととした。
 ・橋本チーフは個人的な都合により辞任を表明している。このため新たにチーフを選任することとし、サブチーフである北村氏にお願いすることとした。
 ・NPO なばり実行委員会の発起人として歴史拠点整備 PJ のメンバーの名前を加えたい。
 ・桝田医院第2病棟跡地活用計画に関しては平成17年度にある程度の方向を協議した。H18年度は基本設計、実施設計に向けてより詳細に検討していくこととした。
 ・市史編さん室の山口氏にも歴史 PJ に加わってもらいたい。
2. 課題その他
 ・桝田医院第2病棟跡地活用施設の整備にあたっては、実質的にはまだ何も決まっていない。ミステリー文庫の位置づけ、周辺の道路の整備、居住環境を含む周辺住民との調節等今後検討すべき内容は多い。このため、的場氏を中心としたより総合的な検討ができる体制作り((仮称)乱歩検討委員会)が必要である。
 ・できれば NPO なばり実行委員会のメンバーに歴史拠点整備 PJ 委員も参画願いたい。
 ・細川邸は漆喰がはがれかけている。内部の粗壁に雨水が浸透し、問題であるため改修工事までの間は、ブルーシート等による養生などの検討を急いでほしい。
 ・NPO なばり実行委員会に多くの行政職員が入るのは問題である。

5月18日、市民団体「乱歩蔵びらきの会」の新年度総会が開かれ、不肖サンデー来賓として招かれました。右のリンク先「人外境主人伝言2006年5月中旬」から引きますと、
乱歩蔵びらきの会が二年目を迎えたのはご同慶のいたりである、名張まちなか再生プランはインチキである、プランのことで名張市の建設部長にお会いしたいと申し込んであるのだが、いまだに返事がない、みたいなことをおはなししてまいりました。

5月18日、名張まちなか再生委員会の役員会が開かれました。右のリンク先「人外境主人伝言2007年2月中旬」に転載した名張まちなか再生委員会第一回乱歩関連施設整備事業検討委員会の配付資料「桝田医院第2病棟跡地活用に関するこれまでの協議経過」から引用。

平成18年度活動
 →(仮称)乱歩文学館整備にむけた基本計画・実施設計を継続的に行っていく旨を確認した。
 →桝田医院第2病棟の解体除却を行う旨を確認した。

5月23日、不肖サンデー名張まちなか再生プランを担当する名張市建設部の部長ならびに名張まちなか再生委員会の委員長との面談の機会を頂戴しました。右のリンク先「人外境主人伝言2006年5月下旬」から引きますと、まず1月27日に申し入れた名張地区既成市街地再生計画策定委員会の再招集に関する結論は、
再招集はできないとのことでした。
 といったあんばい。また、名張まちなか再生委員会は歴史拠点プロジェクトの内部委員会として乱歩記念館(仮称)の検討委員会を発足させるそうで、私もそのメンバーに予定されているとお伝えいただいたのですが、
 むろん私は、それはできません、とお答えしました。できるわけがありません。私は以前から名張まちなか再生委員会に対して、おまえらに桝田医院第二病棟の整備計画を検討する権限はない、とお伝えしております。おまえらの役目は名張まちなか再生プランの具体化であり、プランにひとこともふれられていない桝田医院第二病棟のことをおまえらがいくら協議してもそんなものは無効である、と一貫して批判してきた人間が、名張まちなか再生委員会に新しく桝田医院第二病棟の整備計画を検討する委員会ができたからといって、そんなところにほいほい加われる道理がありません。
 ということになりました。こんなインチキに加担できるわけがありません。そこで私は、
 ではいったい、どうすればいいのか。そこで出番なわけです。行政の主体性ってやつの出番なわけです。そもそも名張まちなか再生プランはいったいどこが決めたものなのか。名張市ではないか。名張市が決めたものではないか。策定の実務を名張地区既成市街地再生計画策定委員会が担当し、まとめられた素案を市議会がチェックし、公開されたプランを読んだ市民がパブリックコメントを寄せ、つまりは所定のルールを守り必要な手続きを踏んだそのうえで、ほかならぬ名張市がみずからの主体的な判断としてあのプランを正式決定したのではないか。だとすれば、行政の主体的な判断にもとづいてあのプランに変更を加えることはいくらだって可能なはずである。だったらそれをすればいいだけの話である。
 行政が主体性を発揮し、名張まちなか再生プランに遅ればせながらみずからの手で修正を加える。それが私のいう光明です。不可能なはずはありません。むろんそのためにはなんらかの手続きが要請されるでしょうし、桝田医院第二病棟の整備構想がそうしたハードルをいっさいクリアすることなく進められてきたところの、議会のチェックやパブリックコメントの募集も必要になってくるかもしれません。それは当然のことでしょう。当然のことは当然のこととして受け容れるしかありません。で、名張まちなか再生プランに名張市みずからが変更を加えるためのもっとも合理的な手法を考える。それを名張市サイドの宿題にしていただいて、おとといの会見はつつがなく終了した。私はそのように理解しております。
 といった宿題をお出ししておきました。
5月25日、名張まちなか再生委員会の再生整備プロジェクト合同会議が開かれました。右のリンク先「人外境主人伝言2007年2月中旬」に転載した名張まちなか再生委員会第一回乱歩関連施設整備事業検討委員会の配付資料「桝田医院第2病棟跡地活用に関するこれまでの協議経過」から引用。

歴史拠点整備 PJ 活動
 →平成18年度の歴史拠点整備 PJ の活動は、NPO なばり実行委員会との連携活動と乱歩検討会の運営の2つを柱に進める旨を確認した。
人外境主人伝言2006年5月中旬(名張人外境)

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人外境主人伝言2007年2月中旬(名張人外境)

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6月2日、名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトの第十回会合が開かれました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した議事録から転載。
(1)開催の目的と協議事項
1. 目的
 平成17年度の活動概要を総括するとともに、18年度事業計画や平成18年度事業体制について協議する
2. 協議事項
 ・平成18年度事業計画について
 ・平成18年度体制について
(2)協議決定結果
1. 決定事項
 ・事務局から以下の報告があり内容を共有した。
 ○平成17年度の名張まちなか再生活動の概要
 ○平成16年度・平成17年度のまちなか再生事業の予算執行状況
 ・歴史拠点整備 PJ は、平成18年度は NPO なばり実行委員会と乱歩検討会の2つを柱に進める。
 ・細川邸については、6月の総会を経て、7月中旬から9月頃にかけて基本方針の作成及び実施設計を行い、来年1月頃から改修工事にかかる予定。
 ・平成18年度の活動目的は、細川邸は、初瀬街道の風情あるまちなみを再生する先導モデルとして修景整備し、そのノウハウを初瀬街道のまちなみ再生事業に活かしていくとともに、まちなかの集客交流機能を備えた“おもてなしの場”として整備し、住民自らの手により自主運営していくための検討を継続する。
 また、桝田医院第2病棟は、江戸川乱歩生誕地碑のある敷地という好立地条件を活かして、江戸川乱歩に関係する施設に建て替えるべく計画を具体化する。
 そしてこれら2つの施設をネットワークさせるなど、まちなか再生に関し、より効果の高い連携手法を検討していくこととした。
 ・名張まちなか再生委員会規約の変更について、以下の部分の変更を委員に報告し共有した。
 第4条 委員会は、必要に応じて若干名の参与を置くことができる。
 第6条 3 役員会は、必要に応じて専門会議等を置くことができる。
 ・(仮称)NPO なばり実行委員会は、名張まちなか再生委員会規約に基づき、(仮称)設置され、細川邸を中心に、まちなか再生活動の企画・実践を行うことになったことを共有した。
2. 課題その他
 ・6月18日、午10時からの総会への出席を確認した。

 同じ会合の模様を右のリンク先「人外境主人伝言2007年2月中旬」に転載した名張まちなか再生委員会第一回乱歩関連施設整備事業検討委員会の配付資料「桝田医院第2病棟跡地活用に関するこれまでの協議経過」から引用。
1、
桝田医院第2病棟活用目的
 →桝田医院第2病棟は、江戸川乱歩生誕地碑のある敷地という好立地条件を活かして、江戸川乱歩に関係する施設に建て替え、細川邸とネットワークさせるなど、まちなか再生に関し、より効果の高い連携手法を検討していくことを確認した。
2、
平成18年度事業計画
 →(仮称)乱歩文学館整備検討組織の設置及び基本計画・実施設計を行う旨を確認した。
 →桝田医院第2病棟の解体除却を行う旨を確認した。

6月6日、名張まちなか再生委員会の役員会が開かれました。右のリンク先「人外境主人伝言2007年2月中旬」に転載した名張まちなか再生委員会第一回乱歩関連施設整備事業検討委員会の配付資料「桝田医院第2病棟跡地活用に関するこれまでの協議経過」から引用。
1、
桝田医院第2病棟活用目的
 →桝田医院第2病棟は、江戸川乱歩生誕地碑のある敷地という好立地条件を活かして、江戸川乱歩に関係する施設に建て替え、細川邸とネットワークさせるなど、まちなか再生に関し、より効果の高い連携手法を検討していくことを確認した。
2、
平成18年度事業計画
 →(仮称)乱歩文学館整備検討組織の設置及び基本計画・実施設計を行う旨を確認した。
 →桝田医院第2病棟の解体除却を行う旨を確認した。

6月18日、名張まちなか再生委員会の2006年度総会が名張市役所で開かれました。右のリンク先「平成18年度名張まちなか再生委員会総会資料」では「平成17年度事業経過報告」のうち歴史拠点プロジェクトの「活動の総括」が、
(仮称)初瀬ものがたり交流館基本計画検討
・桝田医院第2病棟跡地活用方針((仮称)乱歩文学館の考え方)の検討
・公設民営にかかる事業計画の協議・公設民営体制等の研究(継続)→まちづくり研究会検討委員会に委任
・細川邸の解体除却
・歴史拠点整備プロジェクトの開催(9回)
【継続協議事項】
・(仮称)初瀬ものがたり交流館基本計画・実施設計
 とされており、同プロジェクトの「H16年度〜H17年度実績」は、
約1千9百万円
 となっています。

 同じく右のリンク先「平成18年度名張まちなか再生委員会総会資料」の「役員改選について」から新年度役員の名簿を転載。
参与
山村博亮
柳生大輔
梶田淑子
永岡禎
多田昭太郎
委員長
田畑純也
副委員長
亀井喜久雄
浦山益郎
木津義明
再生整備プロジェクトチーフ
北村嘉孝
小野彰則
中森久夫
田畑純也
市橋多聞

 同じく右のリンク先「平成18年度名張まちなか再生委員会総会資料」の「平成18年度各再生整備プロジェクト名簿」から歴史拠点整備プロジェクトの名簿を転載。
北村嘉孝
名張地区まちづくり推進協議会
長川精孝
からくりのまち名張実行委員会
辻本武久
名張地区まちづくり推進協議会
山口勝義
名張地区まちづくり推進協議会
岡村忠世
名張地区まちづくり推進協議会
福田哲明
名張商工会議所
大西武夫
名張市観光協会
的場敏訓
乱歩蔵びらきの会
山口浩司
乱歩蔵びらきの会
東川元信
名張市
山崎惠子
名張市

 同じく右のリンク先「平成18年度名張まちなか再生委員会総会資料」の「(仮称)NPOなばり実行委員会設立趣旨書」から引用。
 名張地区では、地区の再生・活性化を目的として、平成17 年6月26日に、名張まちなか再生プラン(以下「プラン」とする。)を実現化するための住民主導組織である、名張まちなか再生委員会を設立し、プランの事業スケジュールに基づき、名張地区再生のために有効な事業を、5つの再生再整備プロジェクトを設け、事業展開しているところです。
 この中で、「歴史拠点整備プロジェクト」の柱として検討中の「細川邸」を活用した公設民営を前提とする「(仮称)初瀬ものがたり交流館」整備にあたって、その基本計画を案として提言される際に、細川邸を維持管理運営する組織が、最終的な基本計画の決定を行う必要性を提示され、名張まちなか再生委員会役員会の確認を経て、この組織の核となる、「まちづくり研究会・検討委員会」が、平成18 年1月16 日に組織されました。
 これに基づき、これまでに、細川邸の整備方針(基本計画)や、細川邸の維持管理組織、その他の名張地区における、再生整備プロジェクトや名張地区まちづくり推進協議会等との連携方針、将来のまちなか全体のマネージメントのあり方などに関して、協議・検討を重ね検討を継続しているところです。
 そしてこの度、細川邸の再生を起点として、名張地区のまちなか全体の活性化もふまえた事業を早期に実施するために、「まちづくり研究会・検討委員会」及び「歴史拠点整備プロジェクト」会員を発起人とし、実践的組織である、(仮称)NPOなばり実行委員会を設立することとします。

 同じく右のリンク先「平成18年度名張まちなか再生委員会総会資料」から「(仮称)NPOなばり実行委員会設立趣旨書」の設立発起人名簿を転載。
北村嘉孝
田畑純也
中森久夫
辻本武久
山口勝義
長川精孝
浦山益郎
木津義明
東川元信
中出文夫
山口伴尚
朝野陽助
深井克治

 同じく右のリンク先「平成18年度名張まちなか再生委員会総会資料」の「平成18年度事業計画(案)について」から歴史拠点プロジェクトの関連事項を引用。
活動の目的
 細川邸は、初瀬街道の風情あるまちなみを再生する先導モデルとして修景整備し、そのノウハウを初瀬街道のまちなみ再生事業に活かしていくとともに、まちなかの集客交流機能を備えたおもてなしの場として整備し、住民自らの手により自主運営していきます。
 また、桝田医院第2病棟は、江戸川乱歩生誕地碑のある敷地という好立地条件を活かして、江戸川乱歩に関係する施設を整備します。
 そしてこれら2つの施設をネットワークさせるなど、まちなか再生に関し、より効果の高い連携手法を検討していきます。
平成18年度事業計画
(仮称)初瀬ものがたり交流館整備事業
・細川邸改修等工事の実施。
・(仮称)初瀬ものがたり交流館の維持管理運営内容の検討。
乱歩関連施設整備事業
・乱歩関連施設の整備にむけた専門的検討組織の設置及び計画及び維持管理・運営方針の検討。
・桝田医院第2病棟の解体除却。
概算予算枠
(仮)初瀬ものがたり交流館整備事業 約60,000千円
(仮)乱歩文学館整備 約17,000千円

 同じ会合の模様を右のリンク先「人外境主人伝言2007年2月中旬」に転載した名張まちなか再生委員会第一回乱歩関連施設整備事業検討委員会の配付資料「桝田医院第2病棟跡地活用に関するこれまでの協議経過」から引用。
1、
桝田医院第2病棟活用目的
 →桝田医院第2病棟は、江戸川乱歩生誕地碑のある敷地という好立地条件を活かして、江戸川乱歩に関係する施設を整備し、細川邸とネットワークさせるなど、まちなか再生に関し、より効果の高い連携手法を検討していく旨を確認した。
2、
平成18年度事業計画
 →乱歩関連施設の整備にむけた専門的検討組織の設置及び維持管理・運営方針の検討を行っていく旨を確認した。基本計画・実施設計を行う旨を確認した。
 →桝田医院第2病棟の解体除却を行う旨を確認した。
3、
名張まちなか再生プランの時点更新
 →桝田医院第2病棟については、「また所有者より寄贈のあった乱歩生誕地碑に隣接する桝田医院第2病棟は、江戸川乱歩に関係の深い資料を展示できるよう、適正な施設の更新を行い、『初瀬ものがたり交流館』との相乗効果を図ります。」との記述を追記する旨を確認した。

6月19日、中日新聞オフィシャルサイトに「市街地再生へNPO 名張の委員会 来年度の設立確認」が掲載されました。右のリンク先「人外境主人伝言2006年6月中旬」から当該記事を引用。
 名張市の既存市街地再生事業の立案に取り組む官民共同組織「名張まちなか再生委員会」の本年度総会が十八日、市役所であった。市街地再生の“実動部隊”となる民間非営利団体「NPOなばり」(仮称)を来年度設立することを確認した。
 名張市の既存市街地に当たる名張地区では、新町の旧家細川邸を郷土資料展示や物販機能を備えた「初瀬ものがたり交流館」(仮称)に改修する計画や、本町の民間病棟跡地に「江戸川乱歩文学記念館」(仮称)を建設する計画などの再生事業が進んでいる。

6月26日、不肖サンデー名張市役所の名張まちなか再生委員会事務局に赴き、5月23日にお出しした「名張まちなか再生プランに名張市みずからが変更を加えるためのもっとも合理的な手法を考える」という宿題のお答えを頂戴しました。示された回答は「名張まちなか再生プランの時点更新(再生プロジェクト更新調書)について」というもので、右のリンク先「人外境主人伝言2006年6月下旬」から引きますと、
 「名張まちなか再生プラン(以下「プラン」という。)」は、名張地区既成市街地(以降「名張地区」という。)のまちづくりを進めるうえで、市民、事業者、各種団体、市など、多様な主体の共通するまちづくり指針として重要な役割を担っており、さまざまな主体の参加と協働によってはじめて成果が得られます。
 このような中、名張地区の再生を多様な主体の協働により推進していくことを目的として名張まちなか再生委員会(以下「委員会」という。)を設置し、早期実現可能なものから検討、具体化に努め、実現化に向けた課題が大きいものに関しては、ある程度長期的な視点にたって、必要な調査、調整を行い着実に実現に向けた取り組みを進めています。
 委員会は、プランの実現を目指し、役員会を設置し、プラン全体の執行管理に関すること、再生整備プロジェクト全体の事業調整及び推進を図るとともに、再生整備プロジェクトを設置し、プランに掲げたプロジェクト事業の企画、計画の立案、実施、運営管理、合意形成を行っています。
 これにより、プラン実現のためのより実効性のある事業を現在も展開しているところですが、プランは、市民と行政が共に尊重し、共に育む計画として位置づけているため、名張市としては、委員会が担う機能により育まれるプランの内容を対象として、1つの単位を1年と定め(委員会総会の単位)、育まれたプランや組織の内容を“再生プロジェクト更新調書”として補完し、より市民にわかりやすい状態で管理する必要があると考えているところです。
※再生プロジェクト更新調書=あくまでもプラン策定にご参画いただいた市民の皆さまの思いや、まちづくりに取り組む姿勢等を大切にするため、プラン策定委員会から提案いただいた表現を尊重し策定したプランの内容には変更を加えず、委員会運営の中で、より実効性のある事業内容として展開がなされ、表現や内容が育まれた部分のみを抽出し、とりまとめたもの。
 とほとんど意味不明。いったいなにがいいたいのかまるでわからない文章なのですが、あれこれ質してみたところ結局は名張まちなか再生委員会と名張市の両者だけでプランの「更新」ができるようにする、といったことであるようで、
 そもそも私は名張まちなか再生委員会における桝田医院第二病棟の整備構想にかんして、それが議会のチェックを経ることもなければ市民に公表してパブリックコメントを募集することもなく、完全なノーチェックのままいつのまにか検討されていることがおかしいと批判してきたわけです。名張まちなか再生プランに片言隻句も記されていなかった構想を名張まちなか再生委員会が検討するというのであれば、その構想もプランと同様のハードルをクリアすることが必要であろうと、だから必要な手順を踏んでプランを変更するべきであろうと、しごくあたりまえでこのうえなくまっとうなことをずーっとばかみたいに主張してきたわけです。委員会と市という当事者だけで好きなように更新ができる、ありていにいえば自由にプランを変更してしまえるというのでは、私の批判はこれっぽっちも生かされていないことになります。むしろもっとも望ましくない方向へ向けて制度化が進められつつあるといってもいいでしょう。
 しかし、しかしそんなこと以前にもっと重要な問題がここには存在しています。それは、いくらフィードバックシステムを確立したとしてもフィードバックできないものはフィードバックできない、ということです。プランに記されていた細川邸の問題をプランにフィードバックすることは可能であっても、プランに記されていない桝田医院第二病棟の問題はいったいどこにフィードバックさせるというのか。そんなものはどこにもできない。できるはずがないではないか。まったく困った話である。
 というしかありません。不肖サンデーこれにはすっかりあきれ返り、もうこんな連中の相手はしてらんない、話になんない、好きにしろばーか、とか思って、
 いやもういい。もういいもういい。もういいんだ。月は晴れても心は暗闇だ(この「暗闇」は「やみ」とお読みください)。ええ、そりゃ、世間も暗闇でも構いませんわ。どうせ日蔭の身体ですもの。お蔦。あい。済まないな、今更ながら。水臭い、貴方は……。いやいや、こんなとこでひとり婦系図湯島の境内をやってる場合じゃありません。しかしまあ早瀬主税ではなけれども、おれもそろそろ別れを切りだすべきころおいではあるだろう、これからはもう名張まちなか再生プランに対して助言やアドバイスを行うこともないであろうなと私は思い、これは名張まちなか再生委員会の事務局に伝えても意味のないことではあったのですが、結局何が悪いのかというもっとも本質的な問題をいわば置きみやげとして厳しく指摘してまいりました。
 何が悪いのか。名張市が悪いのである。私は名張市立図書館の嘱託を拝命して十年あまりになるのであるが、その間ずっと名張市は悪かった。てまえども名張市は乱歩にかんしてこのように考えております、このようなことをしたいと思っておりますと、明確なビジョンを示すことがついになかった。乱歩にかんしてはあくまでもその場その場の思いつき、それもろくに乱歩作品を読んだこともない人間の思いつきでことを進めてきただけなのである。だから私は、
 ──名張市は乱歩から手を引け。
 と以前から主張しているわけなのであって、名張まちなか再生プランの場合も本来であれば、つまり名張市に乱歩にかんする明確なビジョンがあったのであれば、まちがってもこんなことにはならなかった。そのビジョンに照らしてプランを策定すればいいだけの話だったのである。しかし現実はまったく逆であった。名張市にはビジョンが存在しない。名張地区既成市街地再生計画策定委員会はプランのなかに桝田医院第二病棟のことをまったく盛りこまない。その結果どうなったのか。乱歩のことを考える知識も見識もない、そしてそれ以前にそんな資格も権限も与えられてはいないはずの名張まちなか再生委員会にすべてが押しつけられ、おまえらそんなことでいいのか実際、というしかないような委員によって桝田医院第二病棟の整備計画が検討され、見事なまでにうわっつらだけを飾った文学館構想が決定されてしまったのである。いい加減にしなさい。おれはほんとにもう知らん。とにかく私は以前から、
 ──名張市は乱歩から手を引け。
 と主張してきたのであるけれど、名張市がこのうえまーだ乱歩をどうこういうのであれば、文学館のことなんかよりいったい乱歩をどうしたいのか、それを明確にすることが必要である。庁舎内の乱歩関連セクションに密接な横のつながりをつくって、そのうえでじっくり考えてみなさい。考えるったって名張市役所のみなさんにはそもそも乱歩にかんする知識がないのだから困ったものではあるのだが、私は乱歩のことならいくらだっておはなししてさしあげることができるのである。むろん私は、
 ──名張市は乱歩から手を引け。
 と本気で考えているのであるけれど、これはあくまでも個人的な考えなのであって、名張市が悔い改めて乱歩のことを本気で考えたいというのであれば、そのための助言やアドバイスを惜しむつもりは毛頭ない。いつでも訪ねてこられよ。あらあらかしこ。
平成18年度名張まちなか再生委員会総会資料(名張市オフィシャルサイト/pdf)

人外境主人伝言2006年6月中旬(名張人外境)

人外境主人伝言2006年6月下旬(名張人外境)

名張まちなか再生プランの時点更新(再生プロジェクト更新調書)について(名張市オフィシャルサイト/pdf)

人外境主人伝言2007年2月中旬(名張人外境)

2006年7月

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7月23日、「広報なばり」7月4週号が発行され、「−検証− 名張のまちなか再生は進んでいるのか?」が掲載されました。右のリンク先「広報なばり(テキスト版)7月4週号」から歴史拠点プロジェクトの関連事項を引用。
 旧細川邸を改修して「(仮称)初瀬ものがたり交流館」を整備します。旧家の風情を生かした魅力的な交流拠点として、企画展示・イベントなどを催し、多くの人に来館いただけるような施設づくりを目指します。
 また、寄付いただいた、江戸川乱歩生誕地碑のある桝田医院第2病棟跡と、「(仮称)初瀬ものがたり交流館」とを有効活用することにより歴史文化の薫る空間づくりを行います。
〔17年度実施事業〕
・ 旧細川邸の老朽、危険部分の除去解体
・(仮称)初瀬ものがたり交流館基本計画の検討
〔18年度実施事業〕
・(仮称)初瀬ものがたり交流館改修工事
・(仮称)乱歩文学館基本計画策定

7月26日、名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトの第十一回会合が名張市役所一階大会議室で開かれました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した議事録から転載。
▼確認・決定事項
(1)平成18年度「細川邸」活動方針について
 ○■■■■■■■■が、細川邸の実施設計予算を平成18年度に繰り越した旨の報告を行い、今年度は 「NPO なばりマネジメント委員会」を設立し、三重大学教授浦山先生を中心に、細川邸の最終設計方針を決め、今年度内に実施設計を完了し、工事発注することを報告・確定した。
 ○「(仮称)初瀬ものがたり交流館」の正式名称を、NPO なばり実行委員会で検討・確定の予定。
(2)平成18年度「桝田医院第2病棟」について
 ○桝田医院第2病棟については、本年度内に周辺住民や自治会との調整も含め、跡地の利活用方針を定め、解体除却することを確認した。
(3)平成18年度「おもてなし事業」について
 ○ NPO なばり実行委員会が予定している11月4・5日と2月(戎まつり)のおもてなし事業については、本プロジェクトとして協力していくことを確認した。
▼その他の留意点・今後にむけて・課題等
(1)「細川邸」について
 ○「(仮称)初瀬ものがたり交流館」の正式名称を、NPO なばり実行委員会で検討・確認の予定。
(2)平成18年度「桝田医院第2病棟」について
 ○桝田医院第2病棟実施検討にむけては、昨年の本プロジェクト会議以降、具体的な話がとぎれた状態になっており、計画の前提条件が未整理な状態であるため、名張市としての参画方針も含め、事務局で再度基本的な枠組みを整理する。

 同じ会合の模様を右のリンク先「人外境主人伝言2007年2月下旬」に転載した名張まちなか再生委員会第一回乱歩関連施設整備事業検討委員会の配付資料「桝田医院第2病棟跡地活用に関するこれまでの協議経過」から引用。
1、
平成18年度活動
 →桝田医院第2病棟については、本年度内に周辺住民や自治会との調整も含め跡地の活用方針を定め、解体除却することを確認した。
2、
課題
 →桝田医院第2病棟実施検討にむけては、昨年の本プロジェクト会議以降、具体的な話がとぎれた状態になっており、計画の前提条件が未整理な状態であるため、名張市としての参画方針も含め、事務局で再度基本的な枠組みを整理することとした。
広報なばり(テキスト版)7月4週号(名張市オフィシャルサイト)

広報なばり7月4週号(名張市オフィシャルサイト/pdf)

人外境主人伝言2007年2月下旬(名張人外境)

2006年8月

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8月2日、NPO なばり実行委員会のマネジメント委員会が第一回ワークショップを開きました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した報告書「歴史・交流拠点としての旧細川邸改修に向けて」の「ワークショップ編」から引用。
(1)第1回ワークショップ(2006年8月2日)
1)目的
 旧細川邸の活用に関する将来シナリオを共有した上で、改修のための条件として利用方法、収容人員、使用する場所を検討する。
2)検討の手順
 まず、図1-6に示す市民活動重視および収益性重視の2つの視点から、旧細川邸活用のための将来シナリオの検討を行った。次に、名張地区で行われる花火や祭礼といった大規模なイベント時の利用方法およびイベント時以外の際に行う飲食や体験教室などの定期的な利用方法を検討した。さらに、旧細川邸の平面図を用いて、それらを行う場所の検討を行った。

3)成果
 旧細川邸の運営方針として、市民が参加できる活動の受け皿であると同時に、運営組織が収益事業を展開して、「旧細川邸がまちなか再生の核として、NPO なばり実行委員会によって持続的に経営される」ことの重要性が確認された。そのために、地域行事として行われる大規模なイベントのタイアップ事業や運営組織が行う自主事業を拾い出し、表1-1のようにまとめることができた。
 さらに、それらの事業を行うべき場所として、母屋・蔵・外部空間の利用方法が議論された。収益事業として飲食提供を行うためには、飲食棟を新築することが必要とされた。飲食棟は NPO なばり実行委員会が直営する方法と第3者に貸して家賃収入を得る方法があり、後者の場合、経営リスクが小さいことなどが議論されたが、結論には至らなかった。また、母屋では収容しきれない催事に、柔軟に対応できるように外部空間を活用することが確認された。

(2)歴史的建造物の改修について
 旧細川邸の改修のために、名張市は6,000万円程度を見込んでいた。既述したように旧細川邸は歴史・文化拠点として再生させ、さらに旧初瀬街道沿いの街並み修景のモデルとなることが期待されている。このような役割を達成するために必要な改修および概算費用を把握するために、歴史的建造物の改修の経験が豊富な(有)伊藤平左エ門建築事務所に土台廻り、屋根、外壁などの改修に必要な箇所の視認および費用の予想をしてもらったところ、歴史的建造物として母屋を改修するためには、4,000〜5,000万円を要する可能性があることがわかった。
 母屋の改修に予算の大部分が費やされると、飲食棟の新築は困難となる。改修案を検討するためには、まず既存部分にどのような改修を施し、どの程度の費用がかかるのかを把握する必要があった。名張市は旧細川邸の改修に必要な箇所、方法、費用に関する資料を持っていなかったので、緊急にマネジメント委員会および名張市と協議して、既存部分の調査を行い、なるべく早急に改修方法と費用を把握する必要があること、将来、飲食棟を建築するスペースを残しておくが、今回の改修と同時に新築することを留保して改修計画案の検討を続けることの了解をえた。その後、三重大学浦山研究室は(有)伊藤平左エ門建築事務所の協力を得て、かなりの時間と費用を割いて既存部分の調査を行うこととなった。


8月28日、NPO なばり実行委員会のマネジメント委員会が第二回ワークショップを開きました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した報告書「歴史・交流拠点としての旧細川邸改修に向けて」の「ワークショップ編」から引用。
(3)第2回ワークショップ(2006年8月28日)
1)目的
 旧細川邸および街並みの模型を用いてデザインゲームを行い、全体配置、旧初瀬街道および名張川の両側からの景観に配慮した建物配置を決定する。
2)検討の手順
 前記(2)の経緯を踏まえて、事務局から飲食棟を除く、母屋・中蔵・川蔵の改修とトイレ棟の新築を内容とするA〜Cの3案(図1-7)が代替案として提示された。次に、それぞれの案について模型と CCD カメラを用いて、旧初瀬街道側および名張川側からの景観に配慮した建物配置とファサードについて検討した。その後、平面図を用いて母屋の使い方を検討した。

3)成果
 全体配置、母屋の使い方、旧初瀬街道・名張川側からの景観を再生・維持するという視点から、3案の中からA案に絞ることができた。マネジメント委員会がA案を取り上げた背景には、費用の制約の中で旧初瀬街道の景観を優先して整備する、すなわち空き地となっている場所にトイレ棟およびポケットパークを優先的に整備する意志が確認されたことがある(写真1-5)。名張川側については、旧細川邸としての景観のまとまりを確保するために、川蔵の重要性を確認し、さらに駐車場前に屋根付きの門扉を設けることとなった(写真1-6)。

 また、母屋の使い方として、カマドのある土間と奥の間を一体的に使用したい、カマドは屋外に移設して再利用したい、2階もギャラリーなどに使用したいという意見があった。2階の使用については、法的規制の視点から再検討が必要となった。また、中庭の使い方は、当初から固定的に決めないで、利用しながらすこしずつ整備したい、中蔵はこの施設の飲食提供機能(喫茶)のために整備したいとの意見が強かった。

人外境主人伝言2007年2月下旬(名張人外境)
2006年9月

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9月7日、名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトの第十二回会合が名張市役所301会議室で開かれました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した議事録から転載。
▼出席者
北村、長川、山口、辻本、大西、岡村、山口、山崎、門田、岩本(敬称略)
(事務局)荒木、雪岡、今村 (都市環境研究所)西田(会議メモ作成)
▼協議結果(概要)
(1)「まちなかイベント(11/4・5)」の開催について
 ・■■■■■■■■「まちなかイベント(11/4・5)」について
 ○9月1日の名張まちなか再生委員会・役員会をうけて、名張まちなか再生委員会主催及び名張地区まちづくり推進協議会協賛により、「とれたて!なばり 産業フェスタ あんど 消防フェスタ」及び県事業「ほんまもんイベント」との合同イベントとして、「まちなか再生合同イベント『隠(なばり)街道市』」が11月4・5日に開催される。
 ○当歴史 PJ として、11月4・5日当日に細川邸を活用した社会実験を行うため、本日、具体的な社会実験の内容について検討を行う。
(2)「細川邸を活用した社会実験」実施(11/4・5)にかかる検討・協議について
 ・市の従来の産業フェスタはこれまで市役所敷地内で行われてきたが、今年は名張地区のまちなかにおいて行い、「とれたて名張」は名張川の堤防沿いで、「消防フェスタ」は本町の市職員駐車場で、また県事業の「ほんまもん」はふれあいホールで行われる。
 ・初瀬街道は、行燈等でにぎわいをつくり出す。
 ・今回の産業フェスタはまちなかで行われることから、当歴史 PJ 会議では細川邸を最大限利用することを考える。例えば、歴史 PJ としてどのように、「場所づくり」「人づくり」を展開していくのかを検討する。
 〜細川邸(交流拠点施設)の参加メンバーリストづくり
 □周辺住民への P.R □桝田病院跡地との連携 □各町商店街への呼びかけ
 □障害者の方々の喫茶体験 □市(いち)の実験
 ・案として、細川邸を次のように利用することを検討する。
 〜板間は、三重大製作の細川邸計画模型を展示し、他都市のまちづくり事例についても紹介する。
 8畳2間は、休憩所とする。
 3畳2間は、「名張地区」の情報発信コーナーとする。
 (注. 3畳1間は、細川邸の“いわれ”や歴史等の P.R コーナーとする。)
 中蔵は、映像スペースとする。川蔵は、イベント関係者等の物置とする。
 その他の場所は、物産スペース、或いは各町の出品スペースとする。また、障害者の方の参加スペースも確保する。ベンチの設置やライトアップも検討する。
 ・提示のA案(各町協力体制の一環としてのイベントの実施)を中心に考え、東町まで参加を呼びかける。
 ・現在、細川邸は雑草が生い茂っており、母屋の蔵の中の清掃やトイレ等と併せて細川邸の敷地内の環境整備を行う。
 ・仮称初瀬ものがたり交流館の名称募集をこの機会に行う。
 ・歴史拠点 PJ として、テント代等必要な予算を次回の当会議までに計上する。
 (テントのリース代は、1間×2間で1万円/日、2間×3間で2万円/日。)
 ・当細川邸社会実験の企画原案の検討については、北村チーフと事務局に一任し、9月19日の具体的内容の締め切り日までに意見を調整し、9月28日に当歴史 PJ 会議を開催し、企画案を発表するとともに協議を行い、企画内容を確認する。
 ・企画の具体的な細部の検討は、10月に入ってから行う。(注. 10月27・28日は名張地区の秋祭りにあたるので、予め、イベント準備の日程については、その配慮が必要である。)
(3)その他(平成18年度下半期の歴史拠点整備プロジェクト事業スケジュールについて)
 ・細川邸の整備については、今、マネジメント会議で同邸の実施設計に向けた検討を行っている。年内に川蔵の問題も含めて結論がでる予定であるが、実施設計自体、来年の3月頃までかかるので、着工は来年4月になりそうな状況である。
 ・桝田の整備については、名張市側に基本的な整備条件等考え方の整理が委ねられており、まだ市側からその回答がなされていないため、等歴史 PJ 会議において桝田医院に関する協議を行うためには、もう少し時間が必要である。

9月11日、NPO なばり実行委員会のマネジメント委員会が第三回ワークショップを開きました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した報告書「歴史・交流拠点としての旧細川邸改修に向けて」の「ワークショップ編」から引用。
(4)第3回ワークショップ(2006年9月11日)
1)目的
 第2回ワークショップで絞り込まれたA案について、利用方法を再確認し、改修案をさらに改善する。
2)検討の手順
 事務局から前回の検討結果を踏まえて制作された模型と図面を提示した。さらに、CCD カメラを用いて制作した模型のビデオ映像を用いて、旧初瀬街道からの見え方、名張川側の見え方を検討した(図1-8)。

3)成果
 前回のワークショップで絞りこまれたA案を、大幅な修正をすることなく改修計画の案とすること(図1-9)、この改修案では費用面が未検討なので、予算を考慮しない理想案(費用的に許せばすべて整備したい)であることが確認された。
 運営面では、飲食機能が不可欠であり、飲食機能と同時にいつも施設が利用できることが大切であることが議論され、飲食と体験と情報発信の3つを軸に事業展開することが確認された。また、2006年11月に開催される「隠街道市」において、旧細川邸を会場として、将来出店してもらう物産(手作り作家)などを確認するための社会実験として取り組むことが報告された。


9月26日、名張市と三重大学浦山研究室とのあいだで「歴史的建造物改修に係る基本設計業務ならびに当該建造物を活用した管理運営モデルの開発、運営効果の測定に関する研究及び実践」の受託契約が結ばれました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した報告書「歴史・交流拠点としての旧細川邸改修に向けて」の「はじめに」から引用。
 本報告書は、ワークショップ(NPO なばりマネジメント委員会など)の開催支援および歴史的建造物(旧細川邸)改修にかかる基本設計業務とともに、当該建造物の管理主体となるまちづくり組織の運営モデルの開発、運営効果の測定など専門的・技術的な支援を目的に、2006年9月26日に受託研究の契約を結んだ「歴史的建造物改修に係る基本設計業務ならびに当該建造物を活用した管理運営モデルの開発、運営効果の測定に関する研究及び実践」の研究成果である。

9月29日、名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトの第十三回会合が名張市役所304会議室で開かれました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した議事録から転載。
▼確認・決定事項
(1)「隠(なばり)街道市」について
 事務局から「隠(なばり)街道市」について説明が行われ、以下の内容を共有した。
 ○名張市産業部、都市環境部、伊賀県民局の3つの事業主体が取り組む合同イベントである。
 ○名張市産業部は「とれたて名張」「産業フェスタ・消防フェスタ」をふれあい、新町川原、旧百五銀行跡駐車場で行う。都市環境部は空家・空き店舗を活用した事業、散策ルートの実験、公共サインの実験、細川邸活用の実験事業を各場所にて行う。伊賀県民局はふれあいを拠点に11/4のみ実施する。
(2)「細川邸を活用した社会実験」実施について
 ○細川邸を活用した社会実験について■■■■■■細川邸の各部屋や外構部における各コーナーでの実験内容の説明を行い、以下の内容を確認した。
 ・今回の細川邸における社会実験の最大の目的は、細川邸を中心として今後展開するまちなか再生活動に必要な団体や人材をリスト化することである。
 ・細川邸整備イメージの模型展示コーナーでは併せて計画検討ビデオも上映し、見て頂いた来館者には(仮称)初瀬ものがたり交流館の愛称募集に協力してもらう。そして応募案も含め本 PJ で最終決定する。
 ・細川邸の清掃を10/8に本 PJ メンバーで行う。
(3)細川邸整備方針等について
 ○ ■■■■■■細川邸の整備方針について「母屋は最低限必要な修繕・耐震補強を行い、中蔵や川蔵の整備費を確保、外構は予算配分の結果地元の皆様の協力により整備する方法も要検討。」などの説明がなされ以下の内容を確認した。
 ・予算の範囲内で(6,000万円)できる限り良いものをつくる。
 ・細川邸の伝統的建築様式は可能な限り残す。
 ・実施設計は年度内に設計を終え、平成19年度4月に工事着工し11月頃には竣工予定とする。
(4)桝田医院跡地活用について
 ○現在名張市で活用の方針に関して整理している。整理出来次第報告する。
▼その他の留意点・今後にむけて・課題等
(1)細川邸整備イメージについて
 ○桝田医院跡地活用方針と細川邸の整備方針とは関連させるべき。■■■■■■
(2)名張まちなか再生のあり方について
 ○名張川の堤水護岸を上手く活用し、親水性のある復水路の整備を長期的に検討するなども、本歴史 PJ で提案すべき。
 ○再生整備 PJ の枠組みを越えた名張地区全体に係るまちなか再生のあり方に関して協議する全体協議会のような場が必要。本 PJ から役員会に提案する。
 ○旧百五銀行跡地の本町駐車場の大型バス利用に関して、名張市担当所管により回答が異なるため、事務局で調整をしてほしい。
2006年10月

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10月26日、NPO なばり実行委員会のマネジメント委員会が第四回ワークショップを開きました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した報告書「歴史・交流拠点としての旧細川邸改修に向けて」の「ワークショップ編」から引用。
(5)第4回ワークショップ(2006年10月26日)
1)目的
 (有)伊藤平左エ門建築事務所・名古屋事務所の協力を得て行った調査結果を踏まえた改修案および概算費用にもとづいて、改修箇所の優先順位を検討する。
2)検討の手順
 まず、前回のワークショップの検討結果にもとづいて修正した箇所の確認をした。(有)伊藤平左エ門建築事務所・名古屋事務所から提案された改修方法、棟毎の概算費用を報告し、整備の優先順位を検討した。
3)成果
 町屋の開放性を維持しつつ、耐震補強するために採用された外壁に沿って鉄骨柱を建てる方式を採用すること、そのために母屋に付属するトイレを除却すること、構造的な面から奥の間と土間の間の壁は存置することが了解された。
 次に、概算見積もりにもとづき、案1(トイレ棟の建設を優先する)、案2(仮設トイレを設置し、中蔵・川蔵改修と渡り廊下の新設を優先する)、案3(トイレ棟の建築費を減額し、さらに浄化槽の設置を取りやめ、中蔵の改修を選択する)の3案について検討した。その結果、母屋で飲食サービスをする限り、雑排水処理のために浄化槽設置は必須となるので、トイレ棟は建てざるをえないことが確認された。
2006年11月

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11月4・5両日、名張まちなか再生委員会の主催による「隠(なばり)街道市」が名張旧町地区で催されました。

11月29日、NPO なばり実行委員会のマネジメント委員会が第五回ワークショップを開きました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した報告書「歴史・交流拠点としての旧細川邸改修に向けて」の「ワークショップ編」から引用。
(6)第5回ワークショップ(2006年11月29日)
1)目的
 改修のための基本計画案を決定する。
2)成果
 第4回ワークショップまでの検討結果を踏まえ、事務局が取りまとめた「旧細川邸改修実施設計のための条件整理」(本報告書の〈提案編〉)を報告し、改修のための基本計画案とすることが確認された。概算費用は外構を含め約7,500万円となるが、この改修計画案を名張市に提案することとなった。
 また、12月中に名張まちなか再生委員会および NPO なばり実行委員会に報告すると同時に、この案に沿って実施設計を発注するための行政手続きに入ることが確認された。
2006年12月

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12月14日、名張まちなか再生委員会再生整備プロジェクトの合同チーフ・サブチーフ会議が名張市役所301・302会議室で開かれました。詳細は不明。
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2007年平成19年
▼1月 2月 3月 4月 ▼5月 6月 7月
2007年2月

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2月1日、名張まちなか再生委員会乱歩関連施設整備事業検討委員会の第一回会合が名張市役所303会議室と306会議室で開かれました。 人外境主人伝言2007年2月上旬(名張人外境)
2007年3月

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3月31日、三重大学浦山研究室から名張市に対し、「歴史的建造物改修に係る基本設計業務ならびに当該建造物を活用した管理運営モデルの開発、運営効果の測定に関する研究及び実践」の受託契約にもとづく報告書「歴史・交流拠点としての旧細川邸改修に向けて」が提出されました。名張市に対する公文書公開請求によって入手した同報告書の概要は次のとおり。
目次
〈ワークショップ編〉NPO なばり実行委員会・マネジメント委員会の活動記録
 1. はじめに
 2. 名張地区の概要
 3. 旧細川邸の概要
 4. 名張まちなか再生プランにおける旧細川邸改修計画
 5. 旧細川邸改修案づくりの検討プロセス
 6. まとめ
〈提案編〉旧細川邸改修実施設計のための条件整理
 1. はじめに
 2. 旧細川邸改修のねらい
 3. 棟別の改修・新築の方針
 4. 外構工事の方針
 5. 実施設計のための基本計画
 6. 概算費用
〈市民評価編〉旧細川邸改修案に対する市民評価
 1. はじめに
 2. 隠街道市の概要
 3. 旧細川邸の改修と運営に対する住民意識
 4. まとめ
〈事例編〉公設民営による歴史的建造物を活かした地域交流施設の管理運営
 1. はじめに
 2. 公設民営施設整備の全国的な状況〜メールアンケート調査結果より
 3. 施設の概要〜郵送アンケート調査結果より
 4. 施設の管理運営モデルの類型化および各モデルの特徴の整理
 5. 施設を運営管理する上での留意点
〈資料編〉
 1. メールアンケート調査票
 2. 郵送アンケート調査票
 3. 郵送アンケート調査結果表
調査研究組織
名張市都市環境部
 荒木雅夫 まちなか再生担当
 雪岡太 市街地整備推進室
三重大学大学院工学研究科建築学専攻 都市計画・浦山研究室
 総括 浦山益郎 三重大学大学院工学研究科建築学専攻・教授
 幹事 松浦健治郎 三重大学大学院工学研究科建築学専攻・助教
    巌佐朋広 三重大学大学院工学研究科・博士前期課程1年
    喜田由布子 同上
    丸登健史 同上
報告書執筆分担
全体構成・全体編集 :松浦
〈ワークショップ編〉:浦山・巌佐
〈提案編〉     :浦山・松浦・巌佐・喜田・丸登
〈市民評価編〉   :浦山・喜田
〈事例編〉     :松浦・浦山・喜田・巌佐・丸登
 同報告書の「はじめに」から引用。
 本受託研究の主要対象である歴史的建造物である旧細川邸の改修について、まちなか再生委員会および NPO なばり実行委員会の了解を得て、マネジメント委員会が中心となって改修計画案づくりを行った。研究実施の過程において、名張市が想定している事業予算内に改修を納めるためには、既存部分の老朽度等の調査を改めて実施する必要が生じ、既存部分の構造の歪みや老朽度の調査、それらを踏まえた耐震補強策の検討にかなりの時間と費用を割くこととなった。しかし、マネジメント委員会と5回のワークショップを開催し、その間に、歴史的建造物の調査研究の実績がある(有)伊藤平左エ門建築事務所の協力を得て、既存部分の調査および耐震補強の提案を受け、改修計画案をまとめることができた。その間の経緯を〈ワークショップ編〉、検討成果を〈提案編〉としてまとめてある。
 改修後の当該施設の管理主体となる運営組織について、NPO なばりマネジメント委員会あるいは名張地区のまちづくりにおける中心人物と議論を重ねてきた。未だ運営組織の構成や事業内容等について成案を見ていないが、検討過程の中で、年に数回、旧細川邸を主要会場とするイベントを開催し、名張地区の活性化に貢献するとともに、イベント以外の日常時においても運営組織が自主事業等によって集客を図る方針が中心的に議論されてきた。どのような自主事業を展開すべきかについて議論を深める段階にあるといえる。このような運営モデルの妥当性を検証するための社会実験として、2006年11月に「隠街道市」が旧細川邸を含む名張地区を舞台に実施された。また、2007年1月に蛭子神社の祭礼時にタイアップ事業を実施する予定であったが、諸般の事情で実施できなかった。そこで運営効果を測定する試みとして、「隠街道市」において旧細川邸の改修案と運営イメージを提示し、来場者に期待する運営内容を問う調査を行った。その内容を〈市民評価編〉としてまとめた。
 同報告書「ワークショップ編」の「1. はじめに」から引用。
 2003年度に策定された名張地区既成市街地再生計画「名張まちなか再生プラン」において、旧細川邸を改修し、歴史・交流拠点として整備することが提案されている。2005年6月のまちなか再生委員会総会において NPO なばり実行委員会の設立が認められ、同役員会において NPO なばり実行委員会に対して旧細川邸の運営および改修案を検討することが付託された。そして、NPO なばり実行委員会の世話人会において、NPO なばり実行委員会の代表者や名張市職員、市民から構成されるマネジメント委員会において具体的な改修計画案を検討することが了承された。
 三重大学浦山研究室は、受託研究「歴史的建造物改修に係る基本設計業務ならびに当該建造物を活用した管理運営モデルの開発、運営効果の測定に関する研究及び実践」の一環として、マネジメント委員会の事務局として改修計画案を支援した。
 〈ワークショップ編〉では、マネジメント委員会における旧細川邸の運営方法と改修案の検討プロセスおよび検討した利用方法について取りまとめる。
 同報告書「提案編」の「1. はじめに」から引用。
 本〈提案編〉は、名張市から2006年9月26日に受託した「歴史的建造物改修に係る基本設計業務ならびに当該建造物を活用した管理運営モデルの開発、運営効果の測定に関する研究及び実践」の成果として、旧細川邸改修の実施設計を進める際に必要となる条件を整理したものである。
(1)研究の概要
 ここでは、2003年度策定の「名張まちなか再生プラン」において歴史拠点および交流拠点として位置づけられた旧細川邸について、名張らしい街並みを継承し、また、交流拠点としての多様な市民利用が可能となるように、改修計画の提案とそれを実現するために必要となる以下の1〜5の事項について検討した。
 1 将来、旧細川邸の運営組織となる「NPO なばり実行委員会」の要望把握
 2 既存建築物を改築する上で必要となる調査および改修方法の提案
 3 旧初瀬街道および名張川からみた名張らしい景観を維持向上するための提案
 4 以上の計画案の実現を可能とするための法規チェック
 5 概算費用
 概算費用については、大学の研究室としての制約から参考値として求めたものであり、この事情に配慮して取り扱っていただきたい。
 なお、既存建築物に関する図面および耐震性能は、今西建築設計事務所の「平成17年度 木造住宅耐震診断報告書 細川邸耐震診断業務委託」を根拠資料とした。
(2)研究の進め方
 NPO なばり実行委員会のマネジメント委員会および名張市都市環境部市街地整備推進室とワークショップ形式で旧細川邸の活用計画および改修計画案を検討するとともに、限定特定行政庁準備担当室、営繕住宅室と打ち合わせをしながら改修計画案の検討を行った。
 なお、既存建築物の改修方法を提案するために、歴史的建築物の保存、改修のための調査設計に関する専門家である(有)伊藤平左エ門建築事務所から、既存建築物の現況調査および改修方法の検討に協力を得た。
第1回ワークショップ(8月2日)
・細川邸活用の将来シナリオ、開催予定のイベントを整理し、それらを踏まえたスペース利用について検討した。
第2回ワークショップ(8月22日)
・改修のために母屋の使い方、初瀬街道および名張川からの見え方を検討した。
第3回ワークショップ(9月11日)
・改修計画を提示し、修正箇所を検討した。
第4回ワークショップ(10月16日)
・母屋の改修方法と改修費を提示し、改修の順番や内容について検討した。
第5回ワークショップ(11月26日)
・改修計画案および実施設計を進めるために整理した条件について検討した。
(3)研究体制
NPO 名張実行委員会 マネジメント委員会
  代表  北村 嘉孝
      田畑 純也
      中森 久夫
      山口 伴尚
      奥村 和子
      宮城久美子
三重大学大学院工学研究科建築学専攻 浦山研究室
  教授    浦山 益郎
  助教    松浦健治郎
  大学院生  巌佐 朋広
  同     喜田由布子
  同     丸登 健史
(有)伊藤平左エ門建築事務所 名古屋事務所
  所長  望月 義伸
      野村 俊也
      佐藤 徳英
名張市都市環境部
  まちなか再生担当      荒木 雅夫
  市街地整備推進室      雪岡 太
  限定特定行政庁準備担当室  藤田 章義
  営繕住宅室         前川 肇
 同報告書「提案編」の「2. 旧細川邸改修のねらい」から引用。
(1)旧細川邸改修計画の位置づけと改修の基本的な考え方
 「名張まちなか再生プラン」において、旧細川邸は名張藤堂家邸に対峙するまちなかの歴史拠点および交流拠点として整備するとの位置づけがある。具体的には、旧細川邸が街並みを構成する重要な要素であると同時に、名張らしい街並みの再生に寄与するために、周囲の町家の更新時に参照される改修のモデルとなること、また、市民が名張地区に訪れる機会と場を提供し、名張地区の賑わいづくりに貢献することなどが期待されている。
 そのために、
 1 旧細川邸がもつ歴史的建築物としての価値を継承すること
 2 旧初瀬街道および名張川からみた景観の連続性を回復すること
 3 交流拠点として多様な市民利用を可能とすること
 を改修計画の基本とする。
(2)仮称「初瀬ものがたり交流館」の利用イメージ
 NPO なばり実行委員会のマネジメント委員会などとワークショップを行い、歴史拠点および交流拠点となる旧細川邸(仮称『初瀬ものがたり交流館』)の使い方について検討した結果、提案にあたって以下の利用イメージを想定する。
1)利用区分ごとにみた活用イメージ
1 イベント利用
 NPO なばり実行委員会が名張のまちなかを売り出すために、年に数回、まちなか全域を舞台にしたイベントを企画実施し、イベントの拠点会場として使用する。例えば、2006年11月に実施された隠街道市のように、展示や催事の会場などに利用する。駐車場および堤防道路では青空市が開催される。また、「初瀬ものがたり交流館」はイベントの事務局としても利用される。
 また、春のおひな様、夏の花火大会、秋の宇流伏祢神社の祭礼、冬の蛭子神社の祭礼などにタイアップしてミニ・イベントを企画実施する。街道から眺めることができるように展示(例、おひな様飾り)したり、催事の会場(例、地域の人が収集した懐かしの写真展)として利用する。駐車場などの屋外スペースは青空市のほか、オープンカフェなどにも利用する。
2 日常的利用
 イベント以外の日常的な利用として、第1に NPO なばり実行委員会が運営する事業(例、腕利きおばさんが運営する総菜バイキングのレストラン、腕利きの市民が参加するコミュニティレストラン、地域の人が収集した懐かしの写真展)の会場、第2に市民活動組織やボランティア組織の活動の場(例、ボランティアサークルが行う福祉のパンつくり講座、そばうち講座)、第3に冠婚葬祭などに利用したい市民への貸館が想定される。
3 まちなかの案内所、お休み処
 「初瀬ものがたり交流館」に語部や名張地区のことをよく知っている地域住民が待機する場を設け、市民や観光客のまち歩きをエスコートする。また、常設の喫茶コーナーを設けることによって、飲食可能なお店が少ない名張地区のお休み処として役割を発揮する。
4 NPO なばり実行委員会の事務局
 「初瀬ものがたり交流館」を NPO なばり実行委員会の事務局として利用する。
2)既存建築物の特徴と利用および改修のイメージ
 以上の活用イメージを棟毎に整理すると以下のようになる。
1 母屋
 母屋は切妻平入りの厨子2階建ての町家である。旧初瀬街道の正面中央から入る通り土間があり、その東側に1列3室、西側に1列3室(後方の1室は後補造作)をもつ。通り土間は3つに区画されており、旧初瀬街道寄りからミセニワ、ゲンカンニワ、トオリニワと呼ぶと、中庭につながるトオリニワにカマドとナガシが設置されている。2階には、正面に厨子が2室(天井高さ2.1m 未満)、奥寄りに納戸および屋根裏がある。
 旧初瀬街道に面した店の間と中の間を展示中心の使い方、奥の間はトオリニワの厨房でつくられたものの飲食を中心とした利用と想定する。正面西側の2室は NPO なばり実行委員会の事務室として利用する。同時に語部の待機所としても使用する。なお、2階は不特定多数の人は利用せず、収納を中心とした非居室として扱う。
 したがって改修計画案は、旧細川邸がもつ町家の空間特性を継承するため、間仕切り壁や耐震壁の追加をせず、現状の間取りを維持する。ただし、交流拠点としての使い勝手から既存の西側3室目にあるガラスの建具で区画された部屋を除却して、トオリニワを拡張し、カウンターで土間と区画された厨房コーナーを設ける。ただし、飲食業の営業許可が可能となるように設備を施すものとする。
2 中蔵
 中蔵は中庭を挟んで母屋に正対する切妻平入り2階建ての土蔵である。
 名張地区に来街した市民、細川邸に来館した人のお休み処として常設の喫茶コーナーとする。飲食業の営業許可が可能な設備を施すものとする。なお、厨房上部を残して、2階床を除去し、吹き抜け1層に改修する。
3 川蔵
 川蔵は敷地内の最も奥にあり、名張川に妻面をむける切妻妻入り2階建ての土蔵である。鰻の寝床型の敷地にたつ町家の奥深い空間構成、名張川から眺めたときの細川邸の存在感を維持するために重要な要素になっている。
 基礎、柱の歪みから、耐震改修には大規模な工事が必要と考えられる。公共施設として利用者の安全性を確保するためには、相当額の費用および改修に長時間を要すると考えられるので、軽微な改修に止め、不特定多数の利用者を入れない収蔵庫として使用する。
3)確認申請上の各棟の扱い
 本改修計画案は、町家を不特定多数の市民が利用する展示機能および飲食機能をもつ複数の棟からなる特殊建築物へ用途変更するものである。しかし、複数の棟からなる「初瀬ものがたり交流館」は以上のような用途不可分の利用が想定されているため、確認申請上は一体の建物として取り扱うものとする。

▲三重大学浦山研究所の報告書「歴史・交流拠点としての旧細川邸改修に向けて」の表紙コピー。

▲報告書の裏表紙(?)コピー。

人外境主人伝言2007年6月上旬(名張人外境)

人外境主人伝言2007年6月中旬(名張人外境)

2007年4月

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4月13日、中日新聞オフィシャルサイトに「旧桝田医院の第二病棟跡地 名張市の整備協議が難航」が掲載されました。右のリンク先「人外境主人伝言2007年4月中旬」から当該記事を引用。
 推理小説家江戸川乱歩の生誕記念碑が立つ名張市本町の旧桝田医院第二病棟の跡地利用の話が進んでいない。市が2006年度に計上した跡地利用関連予算は07年度に繰り越された。乱歩の生家復元を軸に検討されてきたが、ここにきて市は、維持管理費などの面から復元に慎重になり、先行き不透明な状況だ。
 第二病棟の土地約四百平方メートルと木造平屋の建物約二百六十平方メートルは〇四年十一月に所有者の桝田寿子さんから「まちづくりに生かして」と市に寄贈があった。
 亀井利克市長は、この土地に乱歩の生家を復元する考えを表明し、生家復元の方向で話は進展。〇六年度に病棟解体費七百万円と跡地利用の実施設計費二百五十万円を一般会計予算に盛った。
 しかし、市が〇六年十一月にまとめた〇七年度から〇九年度までの中期財政見通しで、この三年間に市財政に二十一億円の財源不足が生じることが判明。各大型事業費を見直す必要性が生じた。

4月28日、毎日新聞オフィシャルサイトに「名張市:乱歩の生家復元断念、記念公園に方針変更へ /三重」が掲載されました。右のリンク先「人外境主人伝言2007年4月下旬」から当該記事を引用。
 名張市は推理作家・江戸川乱歩(1894〜1965)の生誕地である同市本町の旧桝田医院第2病棟の活用策について、財政難を理由に当初検討していた「乱歩文学館」構想を断念し、記念公園に変更する方針を固めた。活用策を検討していた官民共同組織「名張まちなか再生委員会」のメンバーらは「公園案では乱歩顕彰という当初の目的が達成できない」と反発している。【金森崇之】
 旧桝田医院第2病棟の敷地内には乱歩生誕碑があり、所有者が04年、「乱歩顕彰のために有効活用してほしい」と旧病棟の土地と建物を市に寄贈したことから活用策の検討が始まった。市職員を含む「名張まちなか再生委員会」(田畑純也委員長)の下部組織「歴史拠点整備プロジェクト」で議論が重ねられ、木造長屋の乱歩生家を復元した乱歩文学館を整備する構想がまとまった。
 しかし、市は今年度からの3年間で21億円の財源不足が見込まれるとして、大幅な歳出の見直しを実施。建設費に数千万円かかり、完成後も人件費などの維持管理費が必要なため、計画の規模を縮小する方針を固めた。このため、文学館構想を具体的に話し合うために組織された「乱歩関連施設整備事業検討委員会」は2月1日に1度開かれただけで、協議がストップしている。
人外境主人伝言2007年4月中旬(名張人外境)

人外境主人伝言2007年4月下旬(名張人外境)

2007年6月

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6月2日、名張まちなか再生委員会の2007年度総会が名張市役所で開かれました。

6月3日、朝日新聞伊賀版に「乱歩文学館建設を断念/名張市方針 財政難など理由/計画変更 市の説明なく反発も」、中日新聞伊賀版に「委員から不満や疑問/乱歩生家復元 実現困難に/名張の再生委総会 役員会で再度審議へ」、毎日新聞伊賀版に「名張まちなか再生委総会/乱歩施設巡り紛糾/事業計画案、承認先送り」が掲載されました。毎日オフィシャルサイトに掲載された「名張まちなか再生委:総会で乱歩施設巡り紛糾 事業計画案、承認先送り /三重」から引用。
 官民一体で名張市の活性化推進を目指す「名張まちなか再生委員会」(田畑純也委員長)の07年度総会が2日、同市役所で開かれ、関係者約50人が出席した。市財源での実現が困難とされる江戸川乱歩顕彰施設の整備計画を巡り議論がまとまらず、今年度の事業計画案は、同事業を除いて承認される異例の事態となった。【傳田賢史】
 冒頭、来賓として出席した亀井利克市長が「全国に例のない試み。住民が支えあう、まちなか再生を成功させたい」と力説した。その後、今年度役員の改選や、施設整備後の管理運営に当たる「まちなか運営協議会」設置が承認された。
 続いて、事業計画案の検討に入った。乱歩関連施設整備事業で、生誕地の「旧桝田医院第2病棟」(同市本町)の解体工事費などに計950万円が計上された計画案に対し、出席者から「昨年度の計画案では乱歩文学館の整備が明記され、総会で承認もされた。変更に関し、なぜ何の情報もないのか」「市長が『乱歩』をどうしたいのかが見えてこない」などと不満の声が相次ぎ、承認が先送りされた。

6月6日、産経新聞オフィシャルサイトに「改修整備後の細川邸 名称「やなせ宿」に 年度内オープンを」が掲載されました。右のリンク先「人外境主人伝言2007年6月上旬」から当該記事を引用。
 明治時代の日本家屋のおもかげを残す「細川邸」(名張市新町)の再利用を検討しているNPO「なばり」(北村嘉孝・理事長)は、改修整備後の施設名称を「やなせ宿」にすることを決めた。母屋を切り妻屋根と出格子の趣あるイメージに演出し、年度内のオープンを目指している。
 細川邸は明治中ごろに建設された家屋で、平成17年春に所有者が敷地(約1000平方メートル)を市に無償提供し、建物は寄贈。建物の寄贈を受けて旧市街地の住民らでつくる同NPOが、再活用の方法などを検討してきた。
 細川邸の近くを流れる名張川は古くから、アユを取る仕掛けである簗(やな)が多く設けられ、周辺は平安時代に「簗瀬」の地名で呼ばれていたとされる。
 また、江戸時代には伊勢神宮詣での旅人を泊める宿場としても栄えたため、細川邸の新名称を歴史的な背景を考慮して「やなせ宿」に決めた。
 現状の細川邸は、母屋と土蔵2棟が残っており、市市街地整備推進室は改修整備工事を行う業者を8月中に一般競争入札で選定。早ければ9月に着工し、耐震補強をして年度末までのオープンを見込んでいる。

6月13日、名張市議会定例会の一般質問が行われました。右のリンク先「人外境主人伝言2007年6月中旬」から中日新聞オフィシャルサイトに掲載された6月14日付記事「江戸川乱歩の生家復元計画を断念 名張市長が表明」を引用。
 名張市の亀井利克市長は十三日、本町の旧桝田医院第二病棟跡地に地元出身の作家江戸川乱歩の生家を復元して「乱歩文学館(仮称)」を整備する計画を断念し、跡地は広場として記念碑を建立する程度にとどめる考えを示した。市議会一般質問で明らかにした。
 亀井市長は「二〇〇六年度のまちなか再生委員会総会で、生家復元をイメージした乱歩関連施設の整備に向け、施設計画や維持管理運営方針などを検討していくことになったが、その後、住環境面への配慮や維持管理費の在り方などから、市として施設整備計画を見直すことになった」と説明した。
 跡地は「広場として乱歩生誕地碑や生誕の証しが分かるモニュメント的な整備にとどめ、乱歩顕彰の場として整備する方向でまちなか再生委員会役員会などと引き続き協議を進めたい」との考えを示した。

6月19日、不詳サンデー「名張人外境」に大河漫才「僕の住民監査請求」第一部「迷走篇」未定稿を掲載いたしました。

6月24日、不詳サンデー「名張人外境」に大河漫才「僕の住民監査請求」第二部「惑乱篇」未定稿を掲載いたしました。

6月29日、不詳サンデー「名張人外境」に大河漫才「僕の住民監査請求」第三部「猜疑篇」未定稿を掲載いたしました。
人外境主人伝言2007年6月上旬(名張人外境)

人外境主人伝言2007年6月中旬(名張人外境)

僕の住民監査請求第一部迷走篇未定稿(名張人外境/pdf)

▲第一部迷走篇

僕の住民監査請求第二部惑乱篇未定稿(名張人外境/pdf)

▲第二部惑乱篇

僕の住民監査請求第三部猜疑篇未定稿(名張人外境/pdf)

▲第三部猜疑篇

2007年7月

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7月5日、不詳サンデー「名張人外境」に大河漫才「僕の住民監査請求」第四部「零落篇」未定稿を掲載いたしました。これにより四部作が完結し、「アレキサンドリアカルテット」にも比すべき(うそうそ)「名張まちなかカルテット」が誕生しました。

僕の住民監査請求第四部零落篇未定稿(名張人外境/pdf)

▲第四部零落篇

名張まちなか再生プランの真実、ていうかインチキ
開設日
2007年1月18日
開設者
中 相作 NAKA Shosaku
御意見無用
名張人外境
E-Mail
stako@e-net.or.jp
最終更新
2007年 7月 15日 (日)