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江戸川乱歩著書目録 SPECIAL THANKS
番犬敬白 1999年10月21日

 このページでは、大正14年発行の『心理試験』に始まって現在に至るまで、乱歩の著書を刊行順に目録化する作業を進めております。不備や遺漏のご教示をいただければ、たいへんありがたく存じます。
 『江戸川乱歩著書目録』は、いずれデータが充実すれば、名張市立図書館の江戸川乱歩リファレンスブック3として上梓される予定です。
 記載スタイルの概略は、ご覧いただくだけでほぼおわかり願えるものと思いますが、詳細につきましては下の「凡例」をご参照ください。

番犬追記2003年8月10日

 ──と記しましてから早くも四年近くの日月を閲してしまいましたが、おかげさまにて『江戸川乱歩著書目録』、近々上梓の運びとなりました。同書に準じて本ページでも記載スタイルを全面的に改めましたので、同書の凡例にあたる文章をここに「凡例」として転載する次第でございます。
 使用した記号など、刊本『江戸川乱歩著書目録』とは一部異なっているものもございます。また、JIS 漢字にない漢字は■で代用し、〔火+華〕といった要領でその概略を示しております。まことに見苦しい限りで申し訳ございません。

凡例

 本書には、大正十四年から平成十三年まで七十七年のあいだに刊行された江戸川乱歩の著書を記載した。乱歩の著書目録はこれまでにも編まれているが、本書は次の三点を参考に編纂した。

江戸川乱歩著書目録
乱歩の旧宅には、乱歩がみずから作成した手書きの目録が保存されていた。「探偵小説四十年」の昭和二十二年の項(昭和三十二年執筆)に「昨年、私の小説、随筆、評論、講演、座談会、著書、映画化などを全部しらべて、年月順に書きとめ、綴じ合わせて一冊の本を作った」とあるのがそれかと判断される。この目録のうち「江戸川乱歩著書目録」は、翻訳書、編纂書や他人の著作への寄稿、アンソロジーへの収録も押さえたもので、次のデータが記録されている。
 発行年月 叢書名 書名 発行所 判型 頁数 価格
書名には収録作品名を併載。昭和三十一年以降も三十四年までの著作が記録されている。以下、目録Aと称する。

江戸川乱歩作品と著書年度別目録
乱歩がおそらく目録Aを基に作成したもので、『探偵小説四十年』(昭和三十六年七月)巻末に収録された。著作は「著書」「飜訳」「編纂」「序文跋文」「収録本」に分類されている。収録本は「多数の人の作品の収められた本に私の作もはいっているものを意味する」と註されており、いわゆるアンソロジーを指す。対象は昭和三十五年まで。記載されたデータは次のとおり。
 書名 発行所 発行年月
のち中島河太郎氏によって昭和五十四年八月刊行分までが増補され、江戸川乱歩全集第十五巻『月と手袋』(昭和五十四年十一月)に収録。ついで江戸川乱歩推理文庫65『乱歩年譜著作目録集成』(平成元年五月)にも再録された。全集第十五巻版を以下、目録Bと称する。

江戸川乱歩著書目録
目録Aに基づいて新保博久氏と山前譲氏の手で編まれ、『乱歩下』(平成六年九月)に収録された。乱歩が死去した昭和四十年までを対象とし、合集、原作本、翻訳書、編纂書や乱歩のいう収録本は省かれている。記載データは次のとおり。
 書名 叢書名 発行年月日 発行所 判型 外装 頁数 定価 収録作品名
以下、目録Cと称する。

 本書では、対象となる乱歩の著作を著書と収録書に大別し、著書は次の四種類に分類した。

自著 乱歩単独の著作を指す。
共著 乱歩を含む複数の著者による著作を指す。合作や連作のほか、文学全集の合集やそれに類するアンソロジーも含めた。
翻訳書 乱歩が翻訳した著作を指すが、いずれも代訳である。
編纂書 乱歩が編纂した著作を指す。東都書房の日本推理小説大系など、乱歩が編集委員として名を連ねている全集やシリーズは編纂書とは見做していない。乱歩が監修した全集、シリーズも対象とはしなかった。

 収録書は、乱歩が序文や解説を寄せた他人の著書、乱歩作品が収録されたアンソロジーなどを拾った。作品の抄録や抜粋も採ることとし、註記にその旨を記した。
 なお、雑誌類の復刻版やカセットブック、乱歩原作の漫画本などは本書の対象としていない。

 著書と収録書は、それぞれ次のデータを記載した。

著書のデータ

書名
番号
発行日 発行所  判型 外装 頁数 別丁 定価
編著データ 
 意匠データ
収録作品
別冊附録(頁数)
収録作品
典拠

収録書のデータ

書名
収録
発行日 発行所
編著データ
収録の乱歩作品
典拠

 記載は刊行順とした。同日発行の場合は自著、共著、翻訳書、編纂書、収録書の順とし、さらには書名の五十音順に拠った。全集や叢書に巻数またはシリーズ番号などが附されている場合はそれに準じた。

 記載データの概要は次のとおり。

 書名 表紙や扉、奥付から総合的に判断した。副題や全集名、シリーズ名は書名のあとに記した。書名の行末には、自著には刊行順に通し番号を入れ、それ以外の著書は「共著」「翻訳」「編纂」の別を明記した。収録書には「収録」と記した。

 発行日 不明の場合は「―日」とした。

 発行所 海外の発行所には所在都市名を附記した。文庫、新書などの叢書は発行所名のあとにその名称を掲げた。

 判型 表紙のサイズに拠り、昭和十六年四月の用紙規格改定を境として、それ以前は旧称の菊判(21・8cm×15・2cm)、四六判(18・8×12・7)、三六判(18・5×10・5)、菊半截判(15・1×10・9)で、それ以後はB5判(25・7×18・2)、A5判(21・0×14・8)、B6判(18・2×12・8)、新書判(18・2×10・3=B40)、小B6判(16・8×11・2)、A6判(14・8×10・5)、B7判(12・8×9・1)で示した。変型判や著しく規格外のものは縦×横のサイズをセンチメートル単位で記した。

 外装 函、カバーの別を示し、ない場合は「なし」とした。

 頁数 ノンブルの最後の数字を採り、巻末の索引などが別建てとなっている場合は本文頁数のあとに「+」で併記した。巻頭の序文や目次が別建ての場合は記載の対象としていない。

 別丁 本文と異なる用紙に刷られた口絵などの別丁があれば、その枚数を「丁」を単位として記した。

 定価 戦前の予約出版などで価格が明記されていない場合は予約定価を掲げた。

 編著データ 著、編、共著、共編、訳などの名義を記した。自著の「著」は省いた。共著には「共著」として乱歩以外のすべての共著者名を挙げ、奥付などに示された名義を「著」として記した。翻訳書では乱歩が著者となっている場合もあるが、一般の書籍は「著」、児童書は「作」として原著者名を記した。

 意匠データ 装幀、挿画などの担当者名を記した。海外で出版された著作では、担当者が日本人の場合のみ名義を記した。

 収録作品 原則として収録順に記載し、序文や解説など執筆者の記されている文章はその名義も掲げた。内容に応じて適宜改行を設けた。複数の収録作品に統一したタイトルが設けられている場合はゴシック体でそれを示した。〔  〕を用いて当該作品の章題などを記した場合もある。初刊作品は右肩にアステリスクひとつのルビを、初刊以降に改題された作品は最初の収録時にアステリスクふたつのルビを附した。無題の場合は便宜的にタイトルをつけ、末尾にアステリスクひとつのルビを附した。海外で出版された著作は収録作品に原題を附記した。

 別冊附録 タイトルと頁数を示し、収録作品と執筆者名を記した。

 典拠 記載データを確認した原本、ないしは依拠した資料を掲げた。名張市立図書館が当該書籍を所蔵している場合はに、未所蔵の書籍でも公共図書館や個人の蔵書で確認できたものはにその版数を記し、初版でない場合は発行年月日を附記した。が重版だった場合、定価などの初版データを確認するために参照した版をに記した。初版、第一刷などの呼称は原本に従ったが、版数が記されていない場合はすべて「初版」と表記した。目録A、B、Cに記録されている著作はにその目録の略号を示した。原本を参照できなかった場合は依拠した目録などの資料名をに掲げた。重版しか確認できなかった書籍も目録A、B、Cとそれらの資料に拠って初版のデータを記載し、に略号または資料名を記した。参照した資料は次のとおり。

ブックエンド通信第一号 昭和五十三年十二月、青山毅発行。青山毅編。には「ブックエンド通信」と記した。
春陽堂書店発行図書総目録 平成三年六月、春陽堂書店発行。久保欽哉編。には「春陽堂書店」と記した。
角川書店図書目録 平成七年十月、角川書店発行。角川書店創立五十周年記念出版編纂委員会編。には「角川書店」と記した。
ポプラ社資料 本書編纂に際し、元ポプラ社編集者の秋山憲司氏からご提供いただいた資料である。秋山さんが記録しておられた乱歩の著作に関するメモで、公刊されたものではない。には「ポプラ社」と記した。

 註記はに先がけて記したが、最小限にとどめた。
 初刊以降の新装版、改装版、改訂版、文庫版、復刻版などはいずれも新刊と見做し、復刻版のみ註記にその旨を明記した。
 各年末にはにそれぞれの年の刊行点数を記した。

 表記は現代仮名遣いと新字体に統一したが、それらを採用した書籍で敢えて歴史的仮名遣いや旧字体が使用されている場合はそれを踏襲した。中国語の簡体字は繁体字に改めることとし、国内の書籍と同じく新字体によった。乱歩作品のタイトル表記の異同はそのまま記載したが、他の作品名や人名などの明らかな誤記は訂した場合がある。

 著作総数は千四百二十四点。内訳は次のようになる。

著書    九〇九点
 自著   八〇八点
 共著    三一点
 翻訳書   四〇点
 編纂書   三〇点
収録書   五二二点

 編纂書には自作を採ったアンソロジーが収録書七点として含まれるため、著書と収録書の合計は延べ千四百三十一点となる。編纂書に乱歩の序文や解説など編纂に伴って執筆された文章が収録されている場合、その書籍を収録書とは見做していない。

番犬追記2003年10月26日
 『江戸川乱歩著書目録』刊行後に新たに確認された著書は、書名横の通し番号の欄に「」を記載して書誌データを掲げることにいたします。

 2007年5月10日現在の著作総数は千四百三十一点。内訳は次のとおりです。

著書    九一一点
 自著   八一〇点
 共著    三一点
 翻訳書   四〇点
 編纂書   三〇点
収録書   五二七点

掲載1999年10月21日