白山 白峰〜御前峰スキー '82.3
右又出合  白山の、中の川の上にそびえる火ノ御子峰の稜線を登れば、記録もあまり見当たらないので面白かろう。スキーもマトモな歩行道具*として使えるものね.... ということで、3月末に白峰から入る。

 この年は3月に入ってからは降雪も少なかったので、あわよくば林道の除雪も進んでいるかもしれない、とのタヌキの皮算用だった。

*滑降だけのためではなく、移動の道具として.... の意味

室堂にて

林道から三峰頂上  しかし、甘い期待はやっぱり裏切られ、白峰のすぐ先からスキーを履かされた。(愛車アコードを雪道で方向転換するのに、雪の壁に当てざるをえず、バンパー周りがさながらジープ並みにボコボコになるという、おまけまでついた。
 てな訳で、出発が遅れたせいもあって、1日目は別当谷出合までがやっとこさ。2日目、甚ノ助避難小屋までのんびりラッセル。スキーは楽だ。避難小屋入り口は屋根まで雪で埋まり、戸口を掘り出すのにえらく苦労した。他人頼みのアテが外れて、登攀にあてる時間がなくなり、翌日スキーで頂上を往復しただけで帰った。

雪質最高、スキー技術最低

林道から三峰頂上  誰一人いない、怖い程静まりかえった白山西面の豪勢な眺めと、ヘタクソスキーで転びまくった事が記憶に刻まれた。

 もう少しじっくり計画して取り組めばよかったと、得意技の「後の反省」しきりの山行だった。3人組というのは、何か計画も行動もあなたまかせのテキトーになるものなのだ。しかしまあ、白山ならではの雪まみれの楽しい時間を持てたことは確かだった。
('82年3月、京都芸大山岳部OB会、T、N(故人)、S)

5月では得られない、白山〜別山の豪勢な眺め