木屋谷川支流 スゲノ谷
右又出合  木屋谷川の千秋林道が、取水口あたりで左岸をジグザグをきって急登しだすところがスゲノ谷の出合だ。坂の上には何故かだだっ広いスペースが整備されている。貯木や木材運搬ヘリの発着にも使うのだろうか?駐車場のすぐ上で、木梶山へ向かう林道が別れているが、一般車は通行禁止になっている。
 駐車場から谷筋はすぐに砂防堰堤があるので、高捲きしないと奥へは行けない。小さく捲いて谷へ降りると、予想外にさっぱりした谷相になる。気に入った。冬間近の谷は薮が暗くなくていいものだ。時折現われる小滝はいづれも簡単に越える。古い堰堤や、石垣跡などもあるので、昔は人の出入りも多かったのだろうが、今は人影もなく自然に戻りつつあるようだ。のんびりする。
中流域の小滝
右又出合 やや傾斜が強くなると、谷が荒れはじめる。崩壊地をすぎると、ひょっこり林道に出てしまった。そうか、谷筋の道が使われなくなったのはこの林道のおかげなのか、とひとり納得。
 ゆるやかになった沢に沿って続く林道をしばらくたどると、右岸から林道のない支流が出合う。これをとってしばらく薮を伝うと、5mくらいの斜滝があり、この上で流れはすっかりおだやかになった。辺りはなだらかなので、植林が目立つ。最後に植林帯の中を登ると、木梶山から国見岳へ続く稜線に飛び出した。

小春日和なら、のんびりした谷歩きができる

右又出合  ここから出発点へは、木梶山を回って先程の林道めがけて下るのもよし、尾根を西へたどり、木屋谷林道支線を下ることもできる。後者の方が時間的には早いだろう。

 下部、上部とも開発されてしまったスゲノ谷だが、中間部はわりと静かな谷歩きが味わえた。

所要時間:稜線まで2時間

右へ分岐したあとの斜滝。ここをすぎれば源流帯になる