荒島岳 初冬
右又出合

 荒島岳は雪の訓練によく通った。頂上付近の小尾根の登攀なども楽しんだものだ。だいたい佐開から西尾根をたどることが多かった。当時はまだ頂上にでかい構築物なぞなく、静かな山だった。今では、100名山のこともあって、いつも混み合っているし、荒れた頂上は、見るたび悲しい。

 訓練合宿の帰りには重荷を背負って、オンボロスキーで勝原尾根をスキー場へ下るなどと、今から思えば無謀なことをした。数年前に行った時は、しゃくなげ平から上部の薮が心持ち嵩高く感じたのは、気のせいか?はたまた、背が縮みだしたのか?

12月、積雪の勝原尾根。この日はほんとうに静かだった