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2007年8月上旬
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はよざまーッす。 体育系クラブの朝練に元気よく顔を出した女子高生の挨拶を真似てみました。だからといってどうということもない。夏の一日が爽快になるなどということはない。なんとも調子が出ない。 昔はこうではなかった。名張にはもっと活気があった。8月の2日ともなればそれはもうえらいもので、掲示板「人外境だより」あたりにも──
こんなぐあいに夏祭りの狂騒を思わせる投稿があったものだ。あれからちょうど二年。わずか二年が経過しただけだというのに、この手のばかはすっかりなりを潜めてしまい、名張のまちもまたいっそうひっそりと静まり返ってしまった。「からくりの町 なばり」などというお題目はとうに忘れ去られている。 ちなみに、2005年8月の掲示板「人外境だより」におけるすったもんだはこのページでお読みいただけます。 しかし、しかし調子が出ない。ま、こういうときはあまり無理をしないことだ。 |
本日はひさかたぶりで乱歩関連ニュースから。7月13日付伝言でお知らせしましたとおり、名古屋市にある「文化のみち二葉館」で「名古屋の探偵小説展」が開かれてます。中日新聞の7月31日付記事をどうぞ。 記事を読むかぎりでは、 ──乱歩が自筆で半生を記録した「貼雑(はりまぜ)年譜」の復刻版や、乱歩と不木の業績と、二人の交流を示す年表、井沢さんが江戸川乱歩賞を受賞した際に受けたシャーロック・ホームズ像の実物、生原稿など、数々の貴重な品が並ぶ。 なんて感じですから、びっくりするほど充実した展示内容ではなさそうです。しかし郷土ゆかりの文学資料を保存展示するという目的を掲げて開館した施設なのですから、びっくりするほど充実させられるかどうかは別にして、あれこれ知恵をしぼり資料をかき集めて企画展を打ってゆかなければならないのであろうな。予算はけっして潤沢ではあるまい。たいへんだぞ。だから名張市に乱歩文学館なんかつくったらどんなたいへんなことになるのか、糸よりたやすく察しがつくというものではないか。 そんなことにさえ思いをいたさず、ただ乱歩文学館乱歩文学館とうわっつらのことばかりさえずっていた関係各位はこの際ぜひ「名古屋の探偵小説展」に足を運んで展示を見学し、「文化のみち二葉館」のスタッフからおはなしをお聴きしてきてはいかがなものか。名古屋なんて遠いとおっしゃるのであれば、おとなり伊賀市の芭蕉翁記念館でもいいと思うぞ。 とにかくそこらの不勉強無教養不見識無責任なうすらばかが一人前な顔して妄想ならべまくっているのが名張市というところなのであって、どーしよーもねーなー低能ども。二年前のてめーの姿ながめてあぶら汗でも流してみるか。
いきなり「名張市市議会議員諸氏へ」とありますのは、私が五日後の8月8日に「名張市議会議員の先生方のための乱歩講座」の講師を務めることになっていたからだと思われます。
この怪人22面相の正体はすぐに察しがつきましたので、翌4日の投稿に「ご主人にもよしなにお伝えください」と記しておきましたところ、いっさいの音沙汰が途絶えてしまいました。 かわって登場してきたのがあの伝説のうすらばかでした。
ばかがとうとう歌ってしまいました。正直なのはおおきに結構であるけれど、ここまで本音をさらしてしまうのはまずかろう。 ──そもそも江戸川乱歩みたいなものどうでもええねん。20面相のキャラで又スフインクスのナンチャッテ写真で公益活動を実践しているのだから貴様につべこべ言われる筋合いとちがうねん! うすらばかにとって乱歩とは何か。うすらばかにとって公益とは何か。本音をここまで白状してしまったんですから底抜けのばかとしかいいようがありませんけど、このあたり大河漫才「僕の住民監査請求」の第四部「零落篇」ではこんな感じにあしらっておきました。
まあこんなことはどうでもいいとして、自分でもさすがにまずいことを書き込んでしまったと思ったのか、怪人19面相の投稿は8月4日を最後にふっつりと消えてしまいました。 私はそのあとも掲示板「人外境だより」で怪人19面相に呼びかけたのですが、このページをお読みいただければおわかりのとおり── あのうすらばかは二度と姿を見せませんでした。だから私は8月25日の投稿にこんな予言を記しておきました。
それで二年が経過して、まさしく「すっかり一網に」という言葉のとおり、怪人19面相一味だけではなくて官民学のトライアングルを一網打尽にしてしまうことになったわけなのね。いやまだ住民監査請求が正式に受理されたわけではないのですから「すっかり一網に」とはいえないな。請求は受理されるのかな、却下されるのかな。いったいどうなってしまうのかな。 |
本日も乱歩関連ニュースから。 三重県鳥羽市で乱歩の書簡が見つかったそうです。私はそんなことまったく知らなかったのですが、きのうの夕刻、某ローカルメディアからその乱歩書簡のことで名張市立図書館に問い合わせの電話が入ったのだとお思いください。 「新聞でごらんになったと思いますけど江戸川乱歩の書簡が見つかりまして」 いやごらんではないごらんではない。私はごらんになってなどおりませんでした。 「どの新聞ですか」 「毎日のきのうの夕刊ですが」 名張市には統合版しかありませんから夕刊を読むことができません。それでだいたいの事情を教えてもらい、そのうえで書簡に関する見解を申し述べました。まあ要するに、たいして価値のある書簡ではないだろうという見解です。 そのあと毎日新聞のオフィシャルサイトを調べてみたところ、「地域ニュース」ではなくて「社会」のカテゴリにこんな記事が。 引用しときます。
むろん乱歩が書いた書簡であるというただそれだけでおおいに価値はあるのですが、この書簡によって乱歩の作家像に新たな照明があてられるとか秘められていた戦中の日常が明らかになるとか、そういったことはおそらくありません。ごく儀礼的な手紙だといっていいでしょう。そんなどうということのない書簡でさえも発見されたとなれば新聞記事になってしまうのですから乱歩というのはえらいものですけど、その乱歩をいったいどうするのかな名張市は。 手許のスクラップによりますと、これは6月16日付中日新聞の伊賀版なのですが、伊賀市と名張市の定例会一般質問について報じる「議会だより」にこうあります。
これがまあ、乱歩をいったいどうするのかな名張市は、みたいなことの一端が報じられた最新の新聞記事のひとつです。名張市というところではどいつもこいつもあったま腐りきっておりますから質問も質問なら答弁も答弁、てんこ盛りになったうすらばかがうわっつらのことだけあーでもないこーでもないと口走っているのだという嘆かわしい事実がこうしたベタ記事からも明瞭にうかがえる次第なのですが、しかしいったいどうするのかな名張市は。 「近くの初瀬街道沿いに展示する場所が必要」とあるのはおそらく細川邸を想定した答弁だと思われるのですが、だいたいあの細川邸はどうなってしまうのか。現在ただいま監査委員事務局からの連絡待ちとなっている私の住民監査請求にはこんなことが記されていて──
要するに細川邸の実施設計は完全に無効なんだから、あの設計にもとづいて工事を発注したりなんかできるわけねーよなという寸法です。私の措置請求が認められれば細川邸の整備工事は一歩も前へ進まないことになり、名張旧町地区の再生をコミュニティイベントのレベルでしか考えることができなかった名張まちなか再生委員会の悪だくみは水泡に帰してしまいます。つまり私が二年前、掲示板「人外境だより」で怪人19面相君に、 「いずれ君を捕らえる時には、名張エジプト化事件も、君が関係しているほかの事件も、すっかり一網に解決してしまうつもりだよ」 と明智小五郎のせりふをパクリつつ伝えた約束がようやく帰結を見ることになるのですが、そんなことになったら「近くの初瀬街道沿いに展示する場所が必要」なんてうわっつらのことさえ口走れなくなってしまうぞ。さあどうするのかな名張市は。 ていうか、どうするもこうするもありません。乱歩に関してなにごとかを考えるなんてことは名張市にはできません。乱歩に関してこれっぱかりの知識もありませんし、だいたいがものを考えるという習慣がありません。やる気がない、知恵がない、お金がない。名張市名物三重苦です。だからできないのなら何もしなければいいわけなんですが、あれはいったいどういう習性なのか、なーんにも考えられない人間にかぎって恰好をつけたがるものですからなにごとか考えているふりをする、あるいは考えようとしているふりをする。ばかがかっこつけてるからよけい泥沼にはまるのだということがまだわからんのか。 というわけで、住民監査請求が一段落したらいよいよ──
このメールの件で名張市教育委員会に乗り込むことになると思います。それにしても2月28日に出したメールへの返事がいまだに届かんのか。こんなことでいいのか名張市教育委員会。いいわけねーよな名張市教育委員会。なーにやってんだ名張市教育委員会。ばかなのかこら名張市教育委員会。 名張市教育委員会はあとでたっぷりいたぶってやるとして、監査委員事務局は何を手間取っているのかな。住民監査請求の必要書類を提出したのは7月30日月曜のことだというのに、しかも事前に未定稿の請求書を見てもらってあったというのに、いったいどうなるのかな私の住民監査請求は。 |
いったいどうなるのかな私の住民監査請求は、とかいってたらきのう名張市役所の監査委員事務局から郵便物が届きました。 開封してみると書類が四枚。 うち一枚が名張市監査委員おふたかたの連名による8月2日付「措置請求書の受理について(通知)」。 つまりこれ。 本文は次のとおり。
私の提出した7月30日付「名張市長に対する措置請求書」がこれ。 ![]() 文言その他を補正する必要はなかったようです。 本文は次のとおり。
以上、段落間に一行アキを設けて転載いたしました。 おまけで提出した「提出書類一覧 付関連ウェブページ一覧」の内容がこれ。
以上、関連ウェブページにはそれぞれ URL を記載してありましたが、ページ名にリンクを設定し、URL は省略して転載いたしました。 参考資料として提出した「僕の住民監査請求」がこれ。
フッタに「2007-7-30」という日付やタイトルの入っているのが決定稿ということになっとります。 7月30日に提出した請求をその日のうちに受理していただけたのは、やはり谷崎忌のご利益というべきか。ぼつぼつと読み返している「細雪」はそろそろ終盤で、蒔岡家のこいさんが鯖ずしを食べて赤痢を発症したあたりです。 で、郵送されてきた四枚の書類の残り三枚は、まず「受領書」。つまり措置請求受理通知をたしかに受領しましたという領収書みたいな書類で、署名捺印のうえ監査委員事務局に返送することになります。 もう一枚は「名張市長に対する措置請求に伴う証拠の提出及び陳述の機会の付与について(通知)」。新たな証拠を提出するとか、あるいは口頭で説明するとか、こちらが希望すればそんな機会が設けられることになっていて、この通知によりますと8月9日の午後にその場を設定していただいてあるのですが、新証拠なんてありませんし陳述の必要もないように思われますので、これは水に流してしまいます。 それで四枚目、「名張市長に対する措置請求に係る証拠の提出及び陳述の出席について(通知)」は、8月9日の陳述は欠席いたしますとの意思を記してやはり署名捺印のうえ返送することになります。 まあそういったような次第です。 |
名張市の監査委員おふたかたに住民監査請求を受理していただけましたので、あとは監査の結果が出るまで夏休みということにしようかなとも考えたのですが、地方自治法によれば監査結果が明らかにされるのは請求が受理された日から六十日以内、つまり今回の請求の場合は長ければほぼ9月いっぱいかかってしまうことになるわけで、夏休みとしてはいささか長きにすぎるみたい。 とはいえ、こんな監査はごく簡単に終わってしまうのではないかしら、とも私には思われます。だって煎じ詰めていってしまえば、 ──そこらの NPO が勝手に決めたことにどうして市民の税金つかってるわけ? これが私の主張なのである。とっても単純、いたって明快。そして私のこの主張は、ごく一般的な市民感覚とか住民感情に照らして考えれば、いやいや感覚とか感情といったレベルのみならず論理や合理を基準にして考えた場合でも、きわめて正当なものであると判断するしかないのではないか。地域の名門名張小学校のお子供衆だって私の述べるところに深くうなずいてくれるに相違ない。したがって監査の結果がもたらされるのにさほどの時間は要さぬであろうと思われるのだが、なにしろ初めてのことでもあり、とどのつまりいつのことになるのやら私にはさっぱりわからぬ。 さるにても、住民監査請求を提出し、受理され、そのあと監査結果が出るまでの時間というのはなんとも悩ましいものである。それはまあこの名張市が人口何十万とか百何十万とかいう大都市であるのなら話は別である。あるいは人口八万五千の名張市においてであっても私がたとえば関西圏から桔梗が丘あたりに転入してきて大阪のほうにでも通勤しているニューカマーであるならばやはり話は別である。しかしそうではなく、私は名張に生まれ育ってげんに住まいし、市内には繋累もあればさまざまな関係性も存在している。ひと皮むくだけで村社会だの前近代だのがすぐ顔を出してくる狭い狭い地域社会で生きているのであり、何より名張市立図書館を接点として市行政と直接かかわっておるのである。 そういう人間が住民監査請求をぶちかますというのは、やはりそれなりの覚悟を要することなのであって、むろん私にはことのなりゆきを純粋に面白がる気持ちもあるのだが、どうしてこんなばかげたことに時間と労力をそそがねばならぬのかと暗然たる気分で思い返してしまうことがないでもない。この住民監査請求によって私の人生に何かしらの変転がもたらされるという可能性は少なからずあり、しかしその変転は私にとってけっして望ましいものでないであろうことは想像にかたくない。かりに眼に見えるかたちの変転はなかったとしても、もとより私個人が得るものなどは何ひとつなく、狭い地域社会で白い眼で見られたり蛇蝎のごとく嫌われたり、その度合がいよいよ増してくるだけであろうということは百も承知の二百も合点。 しかしもうほっとくわけにはいかんのである。官民双方のうすらばかがここまでインチキにインチキを重ねて税金の具体的なつかいみちを決めてることを、私はもう見すごしにはできんのである。しかもさらに難儀なことには、いつかも記したとおりこの住民監査請求はいわばサブであり、メインはあくまでも名張市は乱歩のことどうする気よ、ということなのである。 いかんいかん。また腹が立ってきた。休憩休憩。本日はこれまで。 |
さて、住民監査請求の件は一段落したことにして、名張市は乱歩のことをどうする気よ、というメインテーマを追究するべく、私はきのう名張市役所を訪れて公文書公開請求をかましてまいりました。 私がはじめて公文書の公開を請求したのは今年4月のことでした。当時はさっぱり要領がわからなくて戸惑うことも多かったのですが、いまやすっかりベテランの域。行きつけの喫茶店に立ち寄る感覚で名張市役所一階の総合窓口センターを訪れ、スタッフに何も質問することなく公文書公開請求書をすらすら書きあげてさっと提出できるまでになりました。気分はもう公文書公開請求ジャンキーさ。 きのう請求した公文書はこんなんでおました。 ──名張市教育委員会の職掌内において、江戸川乱歩への言及があるすべての公文書 話の流れをふり返っておきますと──
これが2月28日に名張市教育委員会の教育次長にお出ししたメールです。文面をお読みいただければおわかりのとおり、 ──いいかこら教育次長だかなんだか知らんがろくに経緯や事情もわきまえぬ人間が横からしゃしゃり出てきて人に偉そうな説教かましてんじゃねーぞたこ。 というフレーズでおなじみの教育次長が2月1日、私にとってはとても聞き捨てにならないお言葉を口になさったわけなのね。 いいかこらろくに経緯や事情もわきまえていないというのなら耳の穴かっぽじってよっく聞け。名張市立図書館が乱歩に関して何をしたらいいのかよくわからないなどと情けないことほざくから私は慫慂をかたじけなくして図書館の嘱託を拝命したわけなのね。1995年の10月のことでしたけど。それで話はごく簡単。名張市立図書館というのは日本でただひとつ乱歩の著作や関連書籍を収集している図書館なんですから、収集資料にもとづいたサービスを進めればいいだけの話なのである。そのサービスの対象を名張市民に限定する必要などまったくないのである。だから私は乱歩の関連文献とか作品とか著書とかの目録をつくったわけなんですけど、するうちインターネットが急速に普及して、それならインターネットを利用しない手はありません。名張市立図書館が発行した江戸川乱歩リファレンスブックのデータをネット上で公開するべきだとごく当然のことを提案したところ、それをあっさり断りやがったのが名張市教育委員会のうすらばかどもだったわけなのね。それも一度ならず二度までも断りやがったわけなのね。ばかなのかこら名張市教育委員会の腐れ公務員ども。だから私は著作権法違反に問われるのを承知のうえで(つまり江戸川乱歩リファレンスブックの著作権は名張市立図書館に帰属してるわけなのね。それから目録にだって著作権はあるわけなのね)、こうやって自分でサイトつくってデータの公開を進めてきたわけなのね。 ところが2月1日、 ──いいかこら教育次長だかなんだか知らんがろくに経緯や事情もわきまえぬ人間が横からしゃしゃり出てきて人に偉そうな説教かましてんじゃねーぞたこ。 というフレーズでおなじみの方がいったいなんとおっしゃったのか。上のメールから引きますと、 ──貴職は私の考えを必ずしもそのまま受け容れるとはかぎらないという旨のご発言をなさいました。 何をわけのわからんことおっしゃっているのやら。受け容れるも何も話はすっかり進んでおるのじゃ。名張市立図書館はとっくの昔に江戸川乱歩リファレンスブック三巻を刊行しており、そのデータは私のこのサイトで公開されており、いま現在もぼちぼちとメンテナンスが重ねられておるというのにどうよそれ。いまごろなーに脳天気なことを口走っていらっしゃるのかこの方は。 しかしまあそれならそれでいいでしょう。私は自分の示した方向性が乱歩に関して名張市立図書館が提供するべきサービスの王道をゆくものであると信じて疑いませんけど、ほかの考え方を否定するつもりはありません。教育次長が、 ──私が示した方向性を100%受け容れるかそうでないか、それはこれから考えることである とおっしゃるのならそれはそれで結構なことであり、しかしそれは本当か。本当なのか。そんなのはその場しのぎの先送りで弄した言辞ではないかいなと私は思いましたので、 ──名張市教育委員会は市立図書館の運営における江戸川乱歩の扱いについて、構想や方向性のようなものをおもちなのでしょうか。 とメールでお訊きした次第でした。それがどうした。まったく回答が寄せられないままきょうという日を迎えておるのじゃ。ですから私はきのうのこと、 ──名張市教育委員会の職掌内において、江戸川乱歩への言及があるすべての公文書 の公開を請求したわけなのね。 で、請求書を提出したあと総合窓口センターのスタッフが名張市教育委員会の事務局へ電話で問い合わせてくれたその結果、名張市教育委員会にはそんな文書は一枚もないということが判明いたしました。これは早かったなあ。文字どおりの即答でした。私は名張市教育委員会がなんらかの質問に対してこれほど即座に、まさしく打てば響くように回答した例をほかに知りません。やればできるではないかいな。 そんなことはともかくとしてこれでいったい何がわかったのかといいますと、少なくとも文書上では名張市教育委員会が乱歩に関して何かしらの協議検討を行ったことはいっさいないということです。つまり乱歩に関して何も考えてなんかいないということです。私がメールで送った、 ──名張市教育委員会は市立図書館の運営における江戸川乱歩の扱いについて、構想や方向性のようなものをおもちなのでしょうか。おもちなのであれば、それを示していただきたく思います。また、これからお考えになるというのであればその時期はいつごろなのか、構想や方向性は存在しないというのであればその旨をお知らせいただきたく思います。 という質問に即していうならば、そんな構想や方向性は毛筋ほども存在しないということが明々白々になったという寸法です。 まあそんなことはとっくの昔から察しがついていたのですけれど、しかしちょっと困ったぞ、と私は思いました。名張市教育委員会には乱歩に関する言及のある公文書がただの一枚も存在していないのだという事実を証明するにはどうしたらいいのであろうか。その点を総合窓口センタースタッフに相談してみたところ、このまま公文書公開請求書を提出すれば公文書は「不存在」であるという返事が返ってくるとのことでしたので、ありがたくそのアドバイスにしたがっておくことにいたしました。 私はこうしてまたひとつ、公文書公開請求の新たな知識を身につけて帰ってきたというわけです。気分はすっかり公文書公開請求ジャンキーさ。 |
名張市教育委員会が何かしら乱歩に関してまともに考えをめぐらせたことなんてただの一度もありません。これからだってないでしょう。少なくとも現時点で確認できる公文書には、乱歩のことを記したものがただの一枚も存在していません。私がおととい提出した公文書公開請求を受けて名張市教育委員会がそうした公文書の「不存在」を明らかにしてくれるまで断言することはできませんものの、そんなふうに思っといてまずまちがいはないであろう。 だったらもうやめたら? というのが私の見解なわけです。したがいまして教育次長にお送りしたメールの第二便はこんな感じになっとりますけん。
3月1日に送信した質問への回答が8月10日になってもまだ寄せられません。それが名張市教育委員会というところです。 しかしなあ、これだけ書くのにたっぷり一時間もかかってしまったではないか。理由はむろん、文章を書いているうちに猛烈に腹が立ってきて寝ころんだり冷たいお茶を飲んだりして気分を静めなければならないからなのであるが、ここまで筆が停滞するのはじつに困ったものである。 これから先の話の流れとしては、やや角度を変えて名張市オフィシャルサイトのこのページ── この「会議録」と題されたページには名張市都市計画審議会とか市政一新市民会議とか総合計画審議会とか市民公益活動促進検討委員会とか市民自治検討委員会とか人にやさしい移動手段検討委員会とか介護保険推進協議会とか名張市地域公共交通会議とか地域福祉計画策定委員会とか健康づくり推進協議会とかその他いろいろ、名張市が発足させた審議会協議会委員会のたぐいの議事録が掲載されているわけですが、なかのひとつに図書館協議会というのを見いだすことができます。 それでもってこの図書館協議会における噴飯ものの協議検討を適当に叩いてやったそのあとは、8月4日付伝言に引いた中日新聞の記事を再度引用して──
いったいどうよこれ、という方向に話を進める予定です。 この名張市議会の一般質問における答弁では、お読みいただいたとおり「市が保管するミステリー図書や江戸川乱歩関連資料の展示場所」について「旧桝田医院第二病棟跡地は地域の生活の場であり難しいが、近くの初瀬街道沿いに展示する場所が必要と考える」との意向が示されてたんですけど、これって要するに名張市立図書館の乱歩コーナーは閉鎖してしまいますという宣言なわけです。「市が保管するミステリー図書や江戸川乱歩関連資料」ってのは現在ただいま図書館の乱歩コーナーに展示されてるわけですから、それを「旧桝田医院第二病棟跡地」の「近くの初瀬街道沿い」に展示するっつーのはすなわち図書館の乱歩コーナーを閉鎖するということなわけなのね。 いったいどうよこれ。まったくわけわかんね。名張市教育委員会はわけわかってんの? というふうに話を進めるつもりなんですが、なんかほんとにわけわかんね。名張まちなか再生プランに関してもまさしくそうだったわけですけど、この名張市においては「考える」とか「決める」とかいった言葉の意味が一般社会とは大きく異なっているとしかいいようがなく、そもそも誰が何を考えて誰が何を決めてんだかさっぱりわかんないわけですねこの名張市では。 ですから教育次長宛メールにも記してありましたとおり、 ──名張市立図書館は乱歩コーナーを閉鎖し、乱歩という作家から手を引くべきであると考えます。 というのが私の見解ではあるのですが、これはもちろん考えるべきことをちゃんと考え、決めるべきことをきっちり決めたその結果としてこういった結論にたどりつくべきだと私には判断されますということなのであって、ただの思いつきやその場しのぎでこんな結論をつかみ取るべきではまったくない。 えーっと、まーた腹が立ってきましたのできょうはこれくらいにしときます。またあしたね。 |