2006年10月下旬
|
|
21日 ▼ 週末芸人オンステージ ▼横溝さんを偲んで
22日 ▼週末芸人オフステージ ▼夜光人間 24日 ▼ふうふういってる休み明け ▼夭折した浪漫趣味者・渡辺温 25日 ▼緊急告知、大宴会のお知らせです ▼初の乱歩特集を編んだ・大慈宗一郎 26日 ▼またしても地域限定のお知らせです ▼名編集長交友録・九鬼紫郎 27日 ▼緊急大宴会をあすに控えて ▼『めどうさ』に託した情熱・阿知波五郎 28日 ▼緊急大宴会の朝に寄せる ▼影絵に浮かぶ名張の歴史 29日 ▼緊急大宴会を終えて遅く起きた朝に ▼「理想を追うということ」追補 30日 ▼サンデー先生特別講義(1) ▼江戸川乱歩の10作×4部門 31日 ▼サンデー先生特別講義(2) ▼人間椅子 |
|
こうなりますと週末芸人とでもいえばいいのか。先日のお寺での先生にひきつづき、本日は伊賀市阿保にあります青山ホールというところでコンサートの司会をつとめることになっております。なんかもう引く手あまたでああ忙しい。
|
おかげさまで昨日、伊賀市阿保にあります青山ホールというところで開催されましたコンサートの司会役、無事につとめてまいりました。客層が異様なほどの高年齢でしたので、はたして自分のトークが通用するのかしらと懸念されぬでもなかったのですが、なんのなんの大の大受けでめでたしめでたし。本日は休養といたします。
|
きのうはよんどころない事情で伝言をお休みしてしまいました。よんどころないといってもたいしたことでは全然なく、ご心配にはおよびません。それにしてもなんだか忙しいなと茫然としているあいだに10月21日の乱歩のお誕生日も過ぎてしまい、きょうはもう24日です。ふうふういってるところへ英訳本『Black Lizard and The Beast in the Shadows』も到着したのですが、そんなこんなはまたあすにでも。
|
身辺の慌ただしさも一段落したところで英訳本『Black Lizard and The Beast in the Shadows』の話題でも、と考えていたのですが、恐縮ながらまたしても地域限定の話題です。 10月28日の土曜日、名張市武道交流館いきいきにミステリ作家の綾辻行人さんをお迎えして開かれる第十六回なぞがたりなばり講演会がお開きになってから、名張市内の会場で大宴会を催すことになりました。私は全然知らなかったのですが、そんなようなことが決定しておるそうです。けさ届いたメールでおまえが幹事をやるようにと悪の結社畸人郷の関係者の方から厳しいお申しつけがありました。知らんがな、と私はいいたい。 しかしそんな薄情なこともいってられません。わざわざ名張くんだりまでおいでくださるとおっしゃるのですから四の五のいわず大宴会を開催することにして、綾辻さんの講演会は午後1時開場、4時15分終了の予定ですから、大宴会は午後5時開始といった見当でしょうか。ただし今回の講演会は今夏誕生したばかりの施設、それも近鉄名張駅からはいささか遠い施設が会場となりますので、とりあえず会場をご案内申しあげておきましょう。下の画像をクリックしていただきますと、名張市オフィシャルサイトに掲載された大きな地図が飛び出します。当日は会場と名張駅東口のあいだにシャトルバスが運行されるそうで(時刻表は名張市オフィシャルサイトのこのページでどうぞ)、復路の便の名張駅到着は午後3時55分、4時40分、5時10分となっておりますから、午後5時開宴では早すぎるか。午後5時10分、名張駅集合ということにしておくか。しかし問題は会場であって、よく考えてみたら参加者数も不明なのだから予約の入れようがないではないか。知らんがなほんまに、と私はいいたい。 いいたいけれどそんなこともいっておられず、もう時間的余裕もないことですから(なにしろしあさってのことです)、会場未定のままで集合の場所と時刻を告知しておきたいと思います。
ごらんいただきましたとおり、大宴会のゲストは名張市にお住まいのSF作家、草上仁さん(ゲストといえども割り勘ですが)。今春刊行されて話題を呼んだミステリ小説『文章探偵』(版元オフィシャルサイトの紹介ページはこちら)の謎を語っていただきます。 と書いていて遅ればせながら気がついたのですが、10月28日といえば名張のまちはお祭り騒ぎ。名張市平尾に鎮座する宇流冨志祢神社(社名は「うるふしね」とお読みください)の例大祭の日ではありませんか。そういえばきのう高校の授業で名張のまちを生徒といっしょにぶらぶら歩いてみたところ、まちなかにはいまこんなポスターがでかでかと。 つまり10月28日土曜日の名張市では、お祭りと講演会と大宴会とをまとめてお楽しみいただけるという寸法です。どちらさまもぜひどうぞ。大宴会には悪の結社畸人郷に所属していない善良なみなさんもふるってご参加ください。ただし畸人郷メンバー以外の方は、お手数ながら当方宛メールでご出席の旨お知らせいただければ幸甚です。
|
英訳本『Black Lizard and The Beast in the Shadows』が届いたと思ったら今度は「SRマンスリー」の最新号が到着しました。「江戸川乱歩&乱歩賞」を特集した充実の一冊です。しかし、しかしながら本日もまた地域限定の話題になってしまうのをいかにせん。 まずは10月24日付毎日新聞の記事をどうぞ。熊谷豪記者の記事です。
つまり11月の4日と5日、名張市で「隠街道市(なばりかいどういち)」というコミュニティイベントが開催されるわけです。いわゆる旧町地区、名張まちなかを会場に、特産物の販売や歴史資料の展示が行われるそうです。で、この二日がかりのイベントを主催するのがなッ、なんと名張まちなか再生委員会だというではありませんか。 ああ、懐かしのインチキプラン、懐かしのインチキ委員会。じつに懐かしい気がするではないか名張まちなか再生委員会。元気にしておったのか。結構結構。私はいまや名張まちなか再生委員会にはどんな接点も有しておらず、この委員会がいいようにルールや手続きを無視してインチキを重ねたところでもはや知ったことではない。いまさら事務局に足を運んでおまえらどうしてこんな無茶苦茶ばっかかましてやがるんだと正当な批判を展開することもなければ、委員会の気が遠くなるほどの無能と不見識に腹を立てることもない。好きにしろばーか、てなものなのではあるけれど、しかし困った。どうにも困った。何が困ったのかというと、名張まちなか再生委員会の名前を眼にするや反射的におちょくらずにはいられない体質になってしまった私がここにいる。ご期待の向きもおありでしょうからちょこっとおちょくっておくことにいたしますが、どうもすまんな名張まちなか再生委員会の諸君。 偉いッ。 諸君は偉いッ。 君たちはずいぶん偉くなった。たいしたものだ。 名張まちなか再生委員会の諸君はしばらく見ないあいだにものの道理というやつをわきまえてくれたらしい。身の程や身の丈、あるいは分際という言葉が理解できたらしいではないか。長足の進歩である。私も一時は本気で心配したものだ。歴史のれの字も乱歩のらの字も知らぬ諸君が歴史資料館だの乱歩記念館だのと気のふれたようなことをさえずっていたときには、私は本気でこいつら正気かと心配になった。気は確かかと不安になった。しかしそれも過去の話だ。肝腎の名張まちなか再生プランの具体化はすっかり放棄してしまい、お役所のお先棒をかつぐことにみずからのレゾンデートルを見いだしたというわけか。なーにが協働だばーか、とは私はいわぬぞ。結構である。重畳である。コミュニティイベントの仕切り程度のことならば諸君にだって可能であろう。要するに「生誕三六〇年芭蕉さんがゆく秘蔵のくに伊賀の蔵びらき」みたいなものなのであるからな。その手のことなら諸君のおはこだ。ご町内感覚となあなあ体質で狭い世間をせいぜいにぎやかにしてくれたまえ。 およばずながらこのサイトでも宣伝につとめておこう。 この画像をクリックすると名張市観光協会オフィシャルサイトにある「隠街道市」の PDF ファイルが開きます。ぜひごらんください。 しかし、しかし変だな。名張まちなか再生委員会というのはこんなコミュニティイベントを主催するための組織だったのであろうか。こんなことでいいのであろうか。念のために委員会の規約を確認してみよう。昨年6月26日の委員会設立総会で決定された規約である。
うーん。ようわからん。いくら読んでもこの委員会が何をしようというのか、はっきりいって理解が届かぬ。お役所の作成する文章というのはどうしてこんなにわかりにくいのか。あんまりわかりにくいものだから私はなんだか腹が立ってきたではないか。いかんいかん。いまさら名張まちなか再生委員会相手に腹を立ててみたとてどうにもなりはせぬ。しかし、しかしなあ。 ともあれ11月4日と5日の「隠街道市」、お近くのみなさんはどんどんにぎにぎしくお運びください。名張のまちには例によって怪人二十面相が出没するのかな、それとももうしないのかな。私にはそのあたりの事情がさっぱりわかりませんし、残念ながらエジプトの絵ももうないけれどまあどうぞ。
|
まずお知らせ。このほど発行されました「SRマンスリー」の乱歩特集号、一冊あたり五百円プラス送料でどなたにも入手していただけるそうです。ご希望の方はSRの会事務局へどうぞ。といったって事務局の連絡先がわかりません。とりあえず当方宛メールで入手希望をお寄せいただきましょうか。 ついでにもう一件。一昨日緊急告知いたしました10月28日の(つまりあしたのことですが)第十六回なぞがたりなばり講演会記念大宴会、関西地区のミステリファンの方から参加希望がちらほらと寄せられております。当日の名張市では綾辻行人さんと草上仁さんのおはなしがダブルで堪能できるといやもうたいへんな評判なんだかどうだかは不明です。名張市内からの参加者は私以外にゼロなのですが、乱歩がどうのミステリがこうのとほざくのであれば名張市役所の関係者だの名張まちなか再生委員会のメンバーだのはいつまでも閉鎖的排他的になっておらずにこういう場に顔を出してミステリファンのみなさんのご厚誼を頂戴すればいいではないか。そんなやつはおらんか。おらぬであろうな。このあんぽんたんめ。ともあれ参加希望は当方宛メールでお寄せください。 ああ、また名前が出てしまいました。きのう軽くおちょくるだけでおしまいにしようと考えていたのですが、名前が出てしまったのですからしかたありません。こら元気かインチキ委員会、名張まちなか再生委員会の能なしども、地域社会に巣くう害虫どもこら元気かと申しておるのだ、みたいなことを私はいっさい申しません。名張まちなか再生委員会のみなさんどうもご苦労さまです。隠街道市の準備万端まことにご苦労さまでございます。隠街道市というのもまたなんともインチキくさいネーミングだと思われますが、べつにかまいません。みなさんの存在自体がインチキなわけなんですから、いくらでも好きなだけインチキかましてくださいな。 私はきのう名張まちなか再生委員会の規約を引用して考えてみたのですけれど、つまりこれなわけなんですが──
この規約のどこをどう読めば名張まちなか再生委員会が隠街道市の主催団体になることが可能なのか。むろん名張まちなか再生ブランの目玉事業である細川邸の整備とプランのどこにも書かれていない桝田医院第二病棟の活用とはとてものことに委員会の考えが及ばぬ難題。だからせめてお役所のお先棒かついでコミュニティイベントの仕切りを担当するというのはそれはそれでいい。民の立場に立つ人間がどうしてこうも簡単かつ無批判に唯々諾々と官のお先棒をかつげるのかと、私は「生誕三六〇年芭蕉さんがゆく秘蔵のくに伊賀の蔵びらき」に際しておおいに疑問に思い驚き呆れしまいにゃ絶望的な気分になったものであったが、それはそれでしかたあるまい。名張まちなか再生委員会がお役所のお先棒をかついだりコミュニティイベントを主催したりすることはそれはそれでいいとしてみてもだな、世の中には原理原則というものが存在しているということを忘れるな。とくに税金の具体的なつかいみちを考えるにあたって原理原則を踏みにじってはいかんのであると私は思う。名張まちなか再生委員会が遵守すべき原理原則はまず第一に委員会の規約そのものであり、それは市民に対する委員会のいわば約束なのであるけれどその規約に照らして名張まちなか再生委員会が隠街道市の主催団体になることがはたして可能なのかどうか。 といったようなことを私は考えてみようとしたのであったけれど、それは毛筋ほどの意味もないことであった。委員会の諸君に規約だのへったくれだのはまったく無縁なのである。彼らは完全に自由なのである。規約なんかには縛られぬ。ルール無用で手続き無視というのが彼らの常道なのである。いくらなんでもそれはあるまい、そんなことがまかり通っていいわけがない、と見えることでも名張まちなか再生委員会の諸君にかかれば掟破りの原爆頭突き(いささか脈絡不明ながら大木金太郎さんのご冥福をお祈りしたいと思います)、朝飯前でやってくれるのだから私は何度も驚かされた。ただしそのインチキぶりは私がこうやってことあるごとに全国発信しておるわけなのであるからして、このサイトの常連閲覧者のみなさんには名張まちなか再生委員会? ああ、あのインチキ委員会、みたいな認識はすっかり定着しているのではないかしら。だから関西地方のミステリファンがつどう第十六回なぞがたりなばり講演会記念大宴会には、委員会の諸君はやはり顔をお出しにならぬほうが賢明なのかもしれません。ま、好きになさい。
|
英訳本『Black Lizard and The Beast in the Shadows』の話も「SRマンスリー」乱歩特集号(入手希望は当方宛メールでどうぞ)の話もどっかへ飛んでいってしまい、いよいよ大宴会の朝を迎えました。 2004年と2005年にはたしか「からくりのまち」だったはずなのですが、今年はなぜか「隠(なばり)」ということになってしまっている名張のまちで宇流冨志祢(うるふしね)神社例大祭が営まれるきょう10月28日、こんな催しがみなさんをお迎えいたします。
つづきまして掲示板「人外境だより」から転載。
そんなこんなで──
ここでひとこと書き添えておきますと、以前からこの伝言板で表明しておりますとおり、これは名張まちなか再生委員会事務局にきっちり申し伝えたことでもあるのですが、いまの私は名張まちなか再生委員会に対してどんな協力もする気はありません。よほど思案にあまることがあるのであれば話くらいは聴いてやらぬでもありませんが、あんなうすらばかどもまともに相手にするつもりはまったくありません。笑いものにならいくらでもしてやりますけど。ははは。やーい。ばーか。 |
さあこらインチキ野郎ども、名張まちなか再生委員会という名のうすらばかども、地域社会の害虫ども、きょうもおまえらがどんなにばかなのかを全国発信してやるからありがたく思いやがれ、などと私はいいません。そんなこというつもりは全然ないにもかかわらず、当サイト閲覧者の方から名張まちなか再生委員会というのはそんなにばかなのですか、どんなばかなのかと考えているうち私は名張まちなか再生委員会にすっごく興味を抱いてしまいました、とのメールを頂戴いたしました。どうやら人気がうなぎのぼりのようでほんとによかったなあ名張まちなか再生委員会のみなさんや。恥も外聞もなくさんざっぱらインチキかましつづけてきた甲斐があったというものではないか。心からありがたく思わなければならんぞ。 しかしよく考えてみたら名張まちなか再生委員会には限りません。 ばかが見たけりゃ名張へおいで 右も左もばかばかり はあちょいなちょいな と歌の文句にもありますとおり、それはもう名張市というところはばかを豊富に取り揃えております。よりどりみどりの状態です。はあちょいなちょいな。とはいえこんなのは決して自慢できることではありません。読者諸兄姉がお住まいの地域にだってばかはおそらく充満していることでしょう。ばかが充ち満ちていることでしょう。名張市なんてまだかわいいほうかもしれません。まったく困ったものですなあ。 さてその名張市で昨28日、第十六回なぞがたりなばり講演会が催されました。日本推理作家協会の協力を得て開催している秋の恒例行事なのですが、おそらくは今年が最後になるはずです。だって名張市にはお金がないんだもの。ばかは多いがお金はない。だからもうやめてしまえばいいではないか。予算額はきわめて小さいものであるけれど、乱歩を利用した自治体の人気取りイベント、なんてものはもういい加減にしてはどうかと私は思う。これを機に名張市は乱歩から手を引きますと、官民双方ばかばかりでどいつもこいつもろくに乱歩作品を読んでもおらぬていたらくですからもう乱歩からは手を引きますと、きっぱり宣言してしまえばすっきりするのではないかと私は思う。 お隣の伊賀市では行政評価の結果が発表され、市主催の植樹祭や市民大学講座など三十七の事業が廃止されるべきだとの判断が示されたそうです。昨日付中日新聞の原田晃成記者の記事をどうぞ。
行政評価は結構なことであるとは思いますけれど、しかしこんなものはあくまでもお役所の内部における評価でしかありませんから、ないよりましだがろくなものではないであろう。私は伊賀市の事情をまったく知りませんゆえ単なる臆測でものをいうわけなのですが、伊賀市の職員のみなさんもたぶんおそらくばかなのではないかしら。なにしろ私の知る公務員というのは公務員のくせに「公」という概念からおよそほど遠い人種なのである。そういう人種をばかというのである。そうした認識にもとづいて判断することが許されるのであれば、伊賀市職員のみなさんもきっとばかなのであるにちがいない。そんな連中に公正で冷静な行政評価なんてできない相談であろう。ごくごくうわっつらの評価しかできぬであろう。 事情は名張市だって似たようなものでしょうから、なぞがたりなばり講演会という事業を正当に評価できる人間なんて名張市役所にはひとりもおらんのではないかと私には思われます。そこで伊賀地域を代表する知性がただひとこと、あの講演会はもう廃止してしまってはいかがなものかとあえて書き記しておく次第です。 そんなことはともかくきのうの講演会のことですが、まず会場が不評でした。会場はここだったわけですが。 なにしろ駅から遠い。徒歩三十分はかかるでしょうか。施設は立派なのに椅子が安物だ、もうちょっとなんとかしろというご批判も頂戴いたしました。はあちょいなちょいな。講演では講師の綾辻行人さんが乱歩へのリスペクトを捧げた自作として「フリークス」と「暗黒館の殺人」とをあげていらっしゃいました。私はどちらも未読なれど、前者に登場する「J・M」は「孤島の鬼」の諸戸丈五郎のイニシャルをそのまま使用したものだそうです。 つづきまして第十六回なぞがたりなばり講演会記念大宴会の報告です。愛媛県、兵庫県、大阪府、奈良県からご参加をいただき、近鉄名張駅西口から徒歩一分の居酒屋が開店前だったにもかかわらず無理やりあがりこんで盛りあがりました。自腹ゲストの草上仁さんをはじめとして総勢は九人。悪の結社畸人郷の悪の巨頭が草上さんの『文章探偵』を持参してサインをもらっていらっしゃった姿が印象的でした。 ひきつづいては11月25日、神戸を舞台に大宴会が開催されます。10月は名張で乱歩、11月は神戸で正史、とおぼえておくといいでしょう。詳細は「番犬情報」でどうぞ。
|
10月もあしたでおしまいか。よーし。ここはひとつ今月いっぱい、毎日のように笑いものにされてお気の毒といえばお気の毒な名張まちなか再生委員会のみなさんに特別サービスとしゃれこみましょう。10月15日、伊賀市上野寺町の大超寺で開催された寺子屋歴史講座の講演要旨をまとめる必要が生じましたのであわただしく書き記した次第なのですが、これも世のため人のため、名張まちなか再生委員会に捧げる意味で掲載しておきます。委員会のみなさんはこれを読んでよくお勉強するように。
これはあくまでも要旨ですから、実際にはこれほど理路整然と話が展開されたわけではありません。横光利一の「旅愁」に出てくる古神道のことを話しながらありゃりゃ、よく考えてみたらここはお寺ではないか、お寺で神道の話もなあと結構焦りながらそれならばと仏教に敬意を表してキリスト教的世界観の批判に話柄を転じたことを恥ずかしさとともに私はいま思い出す次第なのですが、横光のことは割愛しました。ギャグのたぐいもすべて省略いたしましたが、 ──松尾芭蕉生誕360年記念事業の例からも知れるとおり、官と民による「協働」の試みはいまだ着実な成果をもたらすに至っていない。 と惨憺たる結果に終わった官民合同事業「生誕三六〇年芭蕉さんがゆく秘蔵のくに伊賀の蔵びらき」のことはちゃんとおはなししております。三重県知事によって「新しい時代の公」のモデル事業と位置づけられながらものの見事に失敗に終わり、ただ三億円をどぶに捨てただけの話であったなんちゃって事業の関係者はせめてあの失敗から何かを学んでくれたのかな。何も学んではおらんのだろうな。ああ悲しい。先生は悲しいぞ。 ──その理由のひとつは、地域住民が「公」という概念を理解できていないことに求められる。 とも先生は話した。二〇〇四伊賀びと委員会であれ名張まちなか再生委員会であれ、おまえらはどうしてそれほど公という概念から遠いところに立っておるのか。ばかでもいい。まぬけでもいい。あほうでもよろしい。とにかく公金つかって何かをやるのであれば、公ないしは公益というものについてちっとは考えをめぐらせてみてくれんかね。この爆笑都市名張市においてはたとえば名張のまちにエジプトの絵を掲げることが公益につながると認識され、そんなとんでもない事業の費用の一部が公金によってまかなわれたりしているのであるが、ばかかこら。おまえらの公はいったいどこにあるのだ。おまえらの公益はどこにあるというのだ。ばかなことをいうものじゃない。ばかがばかなこというのはあたりまえの話ではあるのだけれど、しかし先生は悲しい。先生は悲しいぞ。
|
きのうのつづきです。 この講演要旨は二回連載の原稿として執筆いたしましたので、当サイトへの掲載も二回にわけて行いました。二回目の原稿を書くときには講演から十日ほどたっており、なんだか記憶があやふやだったのですが、まあいたしかたありません。
そういった次第なんですから、公益のこの字も念頭にありゃしなかったいまはなき二〇〇四伊賀びと委員会のみなさんも、その残党として伊賀地域各地で何かしらよからぬことに携わっている芭蕉チルドレンのみなさんも、それからもちろんわれらが爆笑都市名張市の名張まちなか再生委員会のみなさんも、インチキかまして調子こいてる暇があったらひとつ確認してみなさい。 みなさんは地域社会の問題にどう主体的に向き合っているのか、その解決のために他人とどう連帯しているのか、公益という観点から問題を正しく認識することができているのか。ぜーんぜんできてないじゃありませんか。先生はほんっとに悲しい。 みなさんがやったのは、あるいはやっているのは、やろうとしているのは、田中善助とはまったく正反対のことばかりではないか。たとえばここに名張まちなかの再生という問題がある。その問題の本質がみなさんには理解できているのかな。うわっつらのことしか見えていないのではないのかな。みなさんに主体性はあるのかな。官民の協働というお題目のかげで相も変わらぬ責任放棄、主体性の問題なんておよそ考えたことすらなく、他者との連帯などはもとより不可能、おなじ穴のむじなだけが寄り集まって閉鎖的排他的な委員会をつくるしか能がないから善助のように軽やかに境界を飛び越えるなんてことは逆立ちしたってできまいて。まったくどうしようもないなこのすっとこどっこいども。先生は呆れ返るぞ。 なんてこといっててもしかたありません。名張まちなか再生委員会に捧げる特別講義は本日で終了し、月が替わったあすあたりからいよいよ爆笑都市の本丸、インチキの牙城、うわっつらの総本山、われらが名張市役所にご挨拶を申しあげることにでもしましょうか。
|