今から7百年余りもの昔、「黄の道観」という長者がいました。黄はみょう字で、黄金の黄だそうです。
 生まれた所は、伊賀の国「一の井」という山近い農村で、近くには赤目滝や香落渓の名所があります。

伊賀の国じゅうで一番ほどのお金持ちで、広い館に住み、九つもの村々を持って、何十人もの召し使いを、どれいのように こき使い、ぜいたくな暮らしをしていました。

 -伝説-
道観長者
「お水取り」が終われば、関西に春が来る
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文 :福地龍夫
絵 :奥 和弘
協力:そみの会