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2006年11月中旬
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11日 ▼おーい、名張市役所のみなさんやー ▼The Black Lizard and ……
12日 ▼ほんとにあんたらどうする気 ▼The Wider World (2): Japan 13日 ▼行政の主体性ってやつはどうよ ▼論理的謎解き日本に移植 14日 ▼ミステリー文庫はまぼろしだったのね ▼〈探偵小説〉から〈推理小説〉へ 15日 ▼十年がかりで完結しました ▼推理小説との長い別れ 16日 ▼山梨知事選が来年1月に迫りました ▼虚栄の市 17日 ▼山梨の横溝正史館は来年3月開館です ▼横溝正史の直筆や愛用品など展示 18日 ▼疑問と憤懣をキープする ▼モーパン嬢(上) 19日 ▼夕張ならびに名張のニュース ▼第四章解説 20日 ▼夕張から青梅へ、そして ▼第16回青梅宿アートフェスティバル2006 |
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とうとう土曜日になってしもうた。しかも雨じゃ。雨の土曜くらいはおとなしくしておいてやるか。お役所も休みじゃしな。 とか考えてきょうは比較的おとなしくしていることにいたしますが、それにしても名張市役所のみなさんはいったい何をお考えなのか。ご町内感覚となあなあ体質にもとづいてうわっつらだけを飾ってみたってどうしようもない、ということにはさすがにお気づきであろうと思うのですが、それともまだなのであるかしら。 お気づきいただくために例示しながらご説明申しあげるならば、身近な例がこれでしょう。 名張市観光協会オフィシャルサイトに掲載された乱歩のページです。このページの動きを追ってみるならば── コピー&ペーストだけで乱歩のページがつくられた。 うわっつらを飾るために英文が添えられた。 それはネット上の翻訳サービスによる変な英文だった。 それが2ちゃんねるミステリー板の乱歩スレで指摘された。 私がそれを話題にするとすぐに英文が削除された。 しかし削除は完全ではなく英文はまだ残っている。 明治27年を1895年とする幼稚なミスも見られる。 私はそれを指摘した。 名張市観光協会はミスを放置している。←いまここ。 これとおなじプロセスをえらく手間ひまかけてたどったのが名張まちなか再生プランです。プランに盛り込まれていた歴史資料館構想がまずインチキでした。名張市観光協会がネット上の情報だけをコピー&ペーストして乱歩のページをつくったのと同様に、歴史資料館などというどこにでも転がってる発想をそのままコピー&ペーストしたのがあのプランでした。うわっつらのことのみを考えただけで、展示すべき歴史資料の確認すら行われることがなかったのですが、歴史資料館構想はプランとして正式に決定されてしまいました。ところが名張まちなか再生委員会によって歴史資料館は初瀬ものがたり交流館に変更されてしまい、来年3月末までにその改修工事が終了することになっています。←いまここ。 私はプランの不備を当初から指摘してきました。好んでかかわりをもったわけではないけれど、「江戸時代の名張城下絵図や江戸川乱歩など名張地区に関係の深い資料を常設展示する」とプランに書かれている以上、つまり乱歩の名前が出てきた以上、名張市民から乱歩のことで月々八万円のお手当をいただいている身としては無縁ではいられません。だから私はプランに対するパブリックコメントを提出し、名張まちなか再生委員会が発足したときにはこちらから事務局に足を運んで協力を申し出もしました。しかし彼らはいっさい耳をかしませんでした。私の指摘を黙殺してミスをミスのまま放置している名張市観光協会同様に、彼らはまったく知らん顔して今日にいたっています。←いまここ。 いやいや、こんなことしつこくくり返していてもしかたないか。しかしくり返しているのは向こうだって同様なのであって、歴史資料館ないしは初瀬ものがたり交流館とおなじ失態をまたくり返そうとしているように見受けられます。それがミステリー文庫とやらいう構想なのですが、私にはこれもまた歴史資料館構想とおなじく中味のことなど何も考えていないうわっつらだけの構想なのではないかと懸念される次第です。しかもなんだか泥縄ですし。こうなるともう完全に構造的な問題でしょう。名張市にはうわっつらだけを飾っていればそれでいいとする構造が存在しているもののようです。歴史資料館にせよ初瀬ものがたり交流館にせよ、あるいは名張市観光協会のオフィシャルサイトもまた、そうした構造の投影というか具現というか実体化というか、それぞれのあらわれなのであると判断されます。行政の構造そのものに根ざした問題であるというわけさ。 しかしなあ、ご町内感覚となあなあ体質にもとづいてうわっつらだけを飾ってみたってどうしようもないぞ実際。そのへんのことがまだよくおわかりではないのかしら。とにかくミステリー文庫なるものについてお聞かせいただきたいことがあるのですけれど、どうして誰も応えてはくれないのかな。おーい、こんなことやってるとほんとに取り返しのつかないことになりますよー。おーい、名張市役所のみなさんやー。←いまここ。
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さて問題はミステリー文庫とやらです。これはいったい何であるのか。名張まちなか再生プランの一環なのかそうではないのか。運営主体はどこになるのか。桝田医院第二病棟の地に建設されるのかそうではないのか。私にはさっぱりわかりません。これまでの動きを追ってみるならば── 2004年6月 2004年11月 2005年3月 2005年6月 2006年7月 2006年11月 さあ名張市役所のみなさんや、いよいよ進退これ谷まってきましたか。にっちもさっちもどうにもブルドッグ、ってやつですか。しかしフォーリーブスとは私も古い。そんなことはどうだっていいのだけれど、2006年度の実施事業である「(仮称)初瀬ものがたり交流館改修工事」と「(仮称)乱歩文学館基本計画策定」がどうにも進捗していないように見受けられるのは(それどころか乱歩文学館はミステリー文庫に差し替えられたのでしょうか。このアナーキーなまでに無節操な名張市におきましては、そんなのは普通によくあることのようなのですが)、これはもう自業自得というしかない事態でしょう。 そしてこれは必然の事態でもある。すなわち名張まちなか再生プランに内在していた問題が顕在化しているだけの話です。こうなることははなっから火を見るよりも明らかであった。だいたいがあんなインチキプラン、一読するだけで問題点はまるわかりではないか。それくらいすぐに気づけよ。かりにみなさんがお気づきにならなかったのだとしても、しかしみなさんはその問題点をちゃんとご存じであった。プランが正式に決定されるまでに私がパブリックコメントによって問題点二点を指摘していたのですから、知らなかったとはいわせません。私のコメントを読んだ時点で問題に正対してさえいれば、この期に及んでこんなことにはなっておらなんだのじゃ。あんたらのその場しのぎと先送りがこんな結果を招いてしもうたのじゃ。だから自業自得じゃというのじゃよ。 いまごろ吠え面かいたって手遅れである。 しかも名張市役所のみなさんや、もう名張まちなか再生委員会がどうのこうのといってる場合ではありません。名張市という自治体そのものの問題です。ていうかみなさんの頭のなかでは、いまや名張まちなかの再生という課題はどっかへ飛んでいってしまっているのではないでしょうか。みなさんのおつむには体面とか面子とか沽券とか、そんな言葉ばかりが竜巻のごとく渦巻いているのではないかしら。名張市という自治体のうわっつらの体裁を保つことさえ危なくなってきているのではないでしょうか。 しかしいまごろ吠え面かいたって手遅れなのである。 2006年度に「(仮称)初瀬ものがたり交流館改修工事」と「(仮称)乱歩文学館基本計画策定」とを実施するというのであれば、当然そのための予算も組まれていることでしょうから、それは年度内に消化しなければならぬのであろう。ろくな成算もないプランにさっさと予算つけたあげくがこのざまかよ。なんだか大変そうですねとは思いますものの、いまから何やったってそんなものは市民のコンセンサスなどどこにも見あたらぬ泥縄の弥縫策でしかないのである。弥縫というなら何から何まで弥縫なのであるが。 要するにいまごろ吠え面かいたって手遅れなのである。 さあ名張市役所のみなさんや、あんたらほんとにどうする気なの。なんたら委員会だろうがかんたら委員会だろうが、不勉強無教養不見識無責任な連中を何十人あつめてみたってどうにもなりゃせんぞ。そこらじゅう見まわしたって役に立ちそうな人間なんかひとりもおらんであろうが。それでいったい何をしようっていうの。ミステリーのみの字も知らぬ人間がミステリー文庫をプランニングしようっていうのか。いい加減にしなさい。 歴史のれの字も知らぬ人間が歴史資料館を検討して暗礁に乗りあげ、うってかわって初瀬ものがたり交流館がどうのこうのと騒ぎ立てる。それをそのままなぞったかのように、乱歩のらの字も知らぬ人間が乱歩文学館を構想し、それが座礁したからと今度はミステリー文庫をもちだしてきたというわけなのか。そういうことなのか。まったく何をやっておるのか。あのインチキ委員会にそんなことを何回くり返させたら気がすむのだ。 みたいなことばかりもいっておれません。なにしろ私は名張市立図書館の嘱託なんですから(少なくとも来年3月末までは)、このミステリー文庫とやらに直接関係するらしいお仕事のお鉢がまわってきているわけなんです。ですからミステリー文庫の担当セクションがどこなのかをお訊きしているというわけじゃなのに。 まあしかたないか。あしたはミステリー文庫の不可能性、みたいなことを話題にして、それから再度、もう一度だけ名張市役所にご挨拶を申しあげることにいたしましょうか。
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なんだか誤解をしていらっしゃる向きもおありのようですから(と掲示板「人外境だより」の最近の投稿から推測される次第なのですが)、ひとこと記しておきましょう。少し以前から述べていることですが、私はもう名張まちなか再生委員会相手にどーたらこーたらする気はまったくありません。何いったって通用せんわと観念しております。 私が最後に委員会の事務局を訪れたのは6月26日のことでした。私はそれ以前に事務局に対して、 ──名張まちなか再生プランに名張市みずからが変更を加えるためのもっとも合理的な手法を考える。 という宿題をお出ししてありました。そのお答えをうかがいに名張市役所まで足を運んだわけです。 つまりは行政の主体性の問題です。名張まちなか再生プランにかんしてふり返りますならば、名張市が行政としての主体性を明確に示すべきときが三回ありました。それが果たされることは一度だってありませんでしたが。 三回のうちの一回目は、いうまでもなく名張まちなか再生プランを正式に決定するときでした。名張地区既成市街地再生計画策定委員会が提出したプランには、その前年に寄贈されていた桝田医院第二病棟にかんする言及がいっさい見られませんでした。こんなばかなことはありません。まちなか再生の目玉になるかもしれない素材がむこうから飛び込んできてくれたわけです。にもかかわらずその活用策がまったく検討されていなかったのですから、名張市はその点を指摘して委員会にプランの練り直しを要求するべきでした。 しかし実際には、プランは原案どおり決定されました。名張地区既成市街地再生計画策定委員会は解散してしまい、新たに名張まちなか再生委員会が発足しました。その新しい委員会が桝田医院第二病棟の活用について協議をはじめました。プランを具体化するために組織された委員会がプランに盛り込まれていない事項を検討するのは、どこからどう考えても不自然なことです。明らかにおかしい。ルールに違反し、手続きを無視した話です。 ですから私は委員会事務局に対して、もしも桝田医院第二病棟のことを検討するのであれば、名張地区既成市街地再生計画策定委員会を再招集してプランの練り直しを求めるべきであると申し入れました。事務局からは再招集できないという回答が返ってきました。これが二回目です。行政が主体性を発揮して名張地区既成市街地再生計画策定委員会を再招集し、桝田医院第二病棟にかんする構想を集中して練りあげるように話を進めていたならば、少なくともルール違反だの手続き無視だのと批判されることはなかったはずです。 つづいて三回目。誰の眼から見ても名張まちなか再生委員会が桝田医院第二病棟の活用を検討するのは不合理な話なのではないか。プランそのものは議会のチェックや市民のパブリックコメントという一定のプロセスを経て決定されたものである。しかし桝田医院第二病棟の件はそうではない。名張まちなか再生委員会のごくわずかな数の人間が何から何までをまったく恣意的に決めてしまうことになります。ですから私は事務局に対し、名張地区既成市街地再生計画策定委員会を再招集できないのであれば、名張市が主体的な判断にもとづいてルール違反や手続き無視の問題をクリアするために、 ──名張まちなか再生プランに名張市みずからが変更を加えるためのもっとも合理的な手法を考える。 という宿題をお出ししました。6月26日に示された回答はフィードバックの制度化とでも呼ぶべきものでしたが、とても承服しがたい内容でした。名張市が行政の主体性を発揮する三回目の機会も、こうしてあたら失われてしまいました。6月28日付伝言から引きましょう(できればこの日の伝言全文をお読みください)。
おなじ日の伝言にはこんなことも書いております。名張まちなか再生委員会が乱歩文学館の整備計画を検討しているという新聞記事を引いて──
とにかくこの日、6月26日に名張まちなか再生委員会事務局を訪れて、それをかぎりに私は委員会にもプランにもいっさい無縁な人間になりました。自分でそう決めました。もうやってらんない。6月30日付伝言ではこんなふうなことも書いております。
ですから私は名張まちなか再生ブランのことなどもう知らぬ。名張まちなか再生委員会のお相手などまっぴらごめんである。掲示板「人外境だより」に委員会の委員長に会ってみろといったご助言をいただくのはありがたいことではありますけれど、いまの私にはそんなつもりはさらさらありません。名張まちなか再生委員会の検討内容に異を唱え、事務局に異議を申し入れたのはすでにして過去の話。いまの私は名張市における行政の主体性を問題にしております。 つまり四回目なわけです。名張市が名張まちなかの再生にかんして主体性を示すべき四回目の機会、それがいまです。「(仮称)初瀬ものがたり交流館改修工事」が実施されるという2006年度があと四か月あまりしか残されていないいま、それは名張市がまちなか再生のための主体的な判断を示すべきときであろうと私には判断されます。たぶん最後のチャンスでしょう。 こんなことでいいのかどうか。名張市はそれをみずからの主体性のもとに考えなければなりません。そのためにはまず失敗を認めなければならない。名張地区既成市街地再生計画策定委員会と名張まちなか再生委員会によるまちなか再生のための検討は失敗に終わった。それを認めなければなりません。 ごたいそうな委員会をふたつもつくってまちなか再生の道を探っていただいたわけではありますが、細川邸ならびに桝田医院第二病棟の整備活用についてはろくなプランがまとまりませんでした。つまりは失敗です。これは疑いようのない事実です。たとえば今年7月の時点で「広報なばり」に、 ──(仮称)初瀬ものがたり交流館改修工事 ──(仮称)乱歩文学館基本計画策定 などとまーだ「仮称」という留保をつけた記事が掲載されている事実ひとつにも、ふたつの委員会の検討が見事に失敗したことは覆いようなく露顕しております。語るに落ちたとはこのことでしょう。ですから失敗を失敗と認めたうえで、さて名張市はいったいどのような主体的判断をくだすのかな。 だいたいが名張まちなか再生委員会にしたところで、そろそろさじを投げてもいいころなのではないか。細川邸と桝田医院第二病棟の整備活用という課題をインチキにインチキを重ねて鋭意検討してまいりましたが、手前どもの手にあまるテーマであることが判明いたしました、と潔く撤退を表明すればいいではないのかな。 みたいなこといってみたって名張市も名張まちなか再生委員会もともに聞く耳はもたぬでしょう。前者が主体性を発揮することも後者がプランから撤退することも、ともに不可能なことでしょう。さっさと予算も組んであることですからなりふりかまわずインチキプランに税金を投じるしか道はないということでしょう。だから私はわしゃもう何も知らんといってるわけです。 ところがここへ来て、ミステリー文庫とやらが浮上してきました。名張市立図書館の嘱託たる私にもなにやらお鉢がまわってきました。ですから私はとりあえず、先週の火曜日に名張まちなか再生プラン担当セクションである市街地整備推進室にこんなメールをお出ししました。
お返事はいまだにいただけません。どうなっているのかな。 昨日の伝言であすはミステリー文庫の不可能性について述べると予告いたしましたが、予定を変更して行政の主体性にかんする所見を記しました。ミステリー文庫の不可能性についてひとこと記しておきますと、そんなものができるわけがない、というのが私の見解です。いずれ名張市役所のミステリー文庫担当セクションからくわしいおはなしをうかがうことになるはずですが、現時点での私見がこれです。できるわけねーじゃん。悪あがきもたいがいにしなさい。
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さて、名張市役所の名張まちなか再生プラン担当セクションである市街地整備推進室に、 ──ミステリー文庫の担当室はどこになるのでしょうか。 という問い合わせのメールをお出ししてからちょうど一週間が経過しました。何の音沙汰もありません。再度ご挨拶を申しあげようかと考えていたのですが、けさの寒さに意気が阻喪してしまったのか、なんかもうばからしいなという気がしてました。 私はそもそもミステリー文庫とかいう悪あがきのことなどどうでもよろしく、そんなものにかかわりをもつのは願いさげなのである。しかしあにはからんや名張市立図書館嘱託である私にこのミステリー文庫とやら関連のお仕事のお鉢がまわってきてしまいましたので、それならばミステリー文庫とやらがどんな施設として構想されているのか、まずそれを教えてもらわなくちゃ話が前に進まない。私はそんなふうに考えているわけなのですが、どうやらそれはできない相談らしい。何も教えてはもらえぬらしい。 ならいい。もういい。もうほんとに知らない。これはもう名張市役所にはミステリー文庫の担当セクションが存在しないということなのだと勝手に解釈することにして、うわっつらだけをインチキでとりつくろうためのものでしかないミステリー文庫とかいう泥縄式の悪あがきは結局存在しなかった、とどのつまりミステリー文庫とやらの構想そのものがまぼろしであったのだと認識しておくことにしようかな、といまは思う。 それにしても名張市役所のみなさんや、あんたらほんとに正気なのか。ミステリー文庫なんて市民のコンセンサスなどどこにもないプランを本気で考えておるのかいな。何の成算もないくせにたったかたったか先走ってうわっつらばかりとりつくろってるとどんなことになるのか、あんたらは名張まちなか再生プランの歴史資料館整備構想でいやになるほど学習したのではなかったのか。名張市役所には学習能力というものがないのかいな。 名張市における官民双方の精鋭をよりすぐってミステリー文庫とやらをプランニングしてみたところで、せいぜいがそこらの小学校の学級文庫とおなじレベルのものでしかできぬことであろう。そんなことすらわかりませんか。不勉強無教養不見識無責任な人間が寄り集まってご町内感覚となあなあ体質でものごとを進めれば。結局はそうなってしまうしかないのである。そんなばかげたことに税金つかわないでおくれよ。なーにがミステリー文庫か。そもそもみなさんにミステリーへの愛があるのか。 いやいや、やっぱりやめておきましょう。ぐだぐだいったってしかたない。とにかく名張市役所のみなさんや、いまごろになって吠え面かいたってもう手遅れというものだ。とはいうものの、これは名張まちなか再生委員会のみなさんにもこの伝言板を通じてお伝えしてあることなれど、私はどいつにもこいつにもほんとに愛想がつきておるのじゃが、名張市役所のみなさんであれ名張まちなか再生委員会のみなさんであれ、泣きたくなるほど思案にあまることがあるのなら話くらいは聞いてさしあげないでもありません。それだけは申しあげておきましょう。 しかしまあ、こちらからの簡単な問い合わせにも応答できないみなさんが、そちらから私の助力を求めていらっしゃるとも思えませんな。まあいいでしょう。好きになさい。どうにもならぬであろうけれども。
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ミステリー文庫とかいうまぼろしの話題からはきれいさっぱり離れてしまい、本日は新刊の話題でも。 東京創元社の中井英夫全集第十二巻『月蝕領映画館』が出ました。下の画像をクリックすると版元の紹介ページが開きます。 創元ライブラリ版中井英夫全集はこれにてようやく完結ということになりました。ちょっと調べてみましたところ、第一回配本の第三巻『とらんぷ譚』(私は第一巻『虚無への供物』から配本がはじまったのだと勘違いしておりました)が世に出たのは1996年5月のことでした。まるまる十年かかってついに堂々の完結となったわけです。なんでこんなに時間がかかったのよとぼやくべきなのか、あるいはたとえ十年がかりでも全巻完結してくれたことを感謝すべきなのか、とても微妙なところではあるのですが、私はやはり素直にうれしい。 『月蝕領映画館』は1984年に潮出版社から刊行され、それ以来ただの一度も再刊再録の機会がなかったとの由なのですが、ぱらぱら読み返してみると雑誌に連載された1981年7月から1982年12月までの自分自身のあれこれが映画を手がかりとして思い出されてきたりもします。 おとといきのうと「本日のアップデート」で横溝正史がらみの話題がつづいたことに鑑み、「12 消えた映画館」から引いておきましょう。
中井英夫にしてはくつろいだ感じのスタイルですが、それでもやはり中井英夫は中井英夫で、私は思いがけず中井英夫の肉声に接したようなひどく懐かしい気分になりました。 創元ライブラリ版中井英夫全集全十二巻、ご所蔵でない方はぜひこの機会に購入をご検討ください。私がもっているのは『虚無への供物』や『とらんぷ譚』の巻などすっかり背が焼けてしまっているのですが、いま揃えれば書棚には真っ白い背が並びます。ミステリー文庫をプランニング中のみなさんにもお薦めしておきましょう。
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乱歩の名前で全国紙のオフィシャルサイトを検索するという早朝のルーティンワークをこなしておりましたところ、産経新聞のニュースがひっかかってきました。来年1月の山梨県知事選挙に三人目の候補者が名乗りをあげたと報じられております。
どうしてこの記事がひっかかってきたのかというと、この金子望さんが、 ──金子氏は甲府一高、慶大を経て、電通に入社し部長職で定年。十数年前から県内に戻り、江戸川乱歩や横溝正史の小説の挿絵を描いた竹中英太郎を紹介する私設記念館を開設し、湯村温泉の活性化の活動をしている。 といったような方でいらっしゃるからです。 ああ、おれは弥生美術館の英太郎展にまだ行ってないではないか、などといった個人的な嘆きは横に置いておくとして、朝日新聞でも金子さんのことが報じられておりました。
金子さんにかんしてはこうあります。 ──同氏によると、江戸川乱歩の小説の挿絵などで知られる山梨ゆかりの挿絵画家の故・竹中英太郎の娘婿にあたる。04年に竹中英太郎記念館を設立し、主宰している。 私は山梨県の事情など何ひとつ知るところがなく、知事選の話題にもこれらの記事ではじめて接した次第ではあるのですが、竹中英太郎の娘婿でいらっしゃるとあればそれだけでこの金子望さんを支援しなければならんのではないかという気になってきます。市民団体の一般公募に応じて現職と元衆院議員を向こうにまわすという心意気も好ましければ、ハコモノや道路など大型公共工事の削減によって財政赤字の解消をめざすという主張にも共感できます(むろんこんなのは日本全国そこらじゅうで主張されていることではあるでしょうけれど)。 といったって実際にはどんな支援もかなわぬわけで、それに見ず知らずの人を軽々に支援するなどというのは傲慢でもあれば無謀なことでもあるのですけれど、乱歩がらみの異色の話題としてお知らせしておく次第です。読者諸兄姉はもしかしたら、山梨知事選における「リセット山梨・県民の会」からスライドして名張まちなか再生プランのリセットの話題がつづられるのではないか、「リセット名張・市民の会」なんてものが熱く語られるのではないかとお思いかもしれませんが、そんなことはまったくありません。 ミステリー文庫の関係者なら当然連想されるであろうそのとおり、リセットという言葉からスライドする先は北村薫さんの話題しかありません。
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きのうにつづいて山梨の話題なのですが、朝日新聞オフィシャルサイトの検索機能はどっか調子がおかしいのか、ひっかかってきた記事にアクセスすると、 ──お探しの記事はみつかりませんでした。 と書かれたページが出てくることがたまにあり(つまり記事が掲載されてから検索にヒットするまでのタイムラグの問題なのですが)、こちらとしてはあっかんべーをされたような気分になってしまいます。この記事もそうでした。しかたありませんから Google のキャッシュで代用いたします。 山梨市の横溝正史館が来年3月にオープンするそうなのですが、記事の内容はこちらのほうで──
さてこちらはいわれなくたっていいだけ好きにしてるアナーキー都市名張市なのですが、結局どうなるのか、といったお問い合わせのメールを一通、おまえがもう少ししっかりしなければならんのではないか、といったお叱りのメールを一通、昨日までに頂戴しておりまして、そういえば10月28日の第十六回なぞがたりなばり講演会記念大宴会にはるばるご参加いただいた方からも「何ができるんですか」とのご質問をいただいた次第であったのですけれど、しかしながらそんなこと私に訊かれてもなあ。むろん乱歩文学館とかミステリー文庫とかのおはなしです。 かりにも乱歩の名のついた施設ができるというのに、とそのお叱りのメールのほうに書かれてあったのですけれど、そのプランにおまえがまったくタッチしていないのはあまりにもおかしな話ではないか。それはたしかにそうなのですが、私は名張市には乱歩文学館なんてまったく必要ないと考えておりますし、また乱歩文学館の構想そのものがごく少数の人間の密談によって決められた正当性のかけらもないインチキであるというしかなく、そうしたインチキを平気で押し通す名張まちなか再生委員会の事務局に対して私はおまえらにはもういっさい協力しないからと最後通牒を宣告してもありますので、私がノータッチなのは当然といえばごく当然の話です。だいたいが乱歩文学館がどうのこうのという以前に、何から何までインチキかましてうわっつらだけをとりつくろおうとする関係者に、というよりは名張市という自治体そのものに私は我慢がならぬわけです。 そうか。書いててわかったけど、やっぱり我慢がならんのだなおれは。 ならばかますか。
11月7日に名張市役所の都市環境部市街地整備推進室にこんなメールをお出ししたなり、寒さに萎縮したのかほんとにばからしくなってミステリー文庫はまぼろしであったと思っておくことにしたのだけれど、くっそーうすらばかどもおれが怒ってないとでも思うておるのか。私の書斎では早朝にはもうストーブを使用しておるのだから、私はいまや寒さに萎縮することもないのだ。 ならばかますか。 いっちょかますか。 がッ、と一発かましたるか。 それならばまず確認。6月26日付伝言に引用した6月20日付毎日新聞の記事を再掲いたします。
6月18日に名張市役所で開かれた名張まちなか再生委員会の2006年度総会を報じる記事です。乱歩文学館たらいう施設はこんな調子でプランニングが進んでいるようです。むろん何が決まったところでそんな決定は何者によっても担保されることのない密室のなかのプランニングではあるのですが、今年7月には委員会の内部に乱歩文学館検討委員会とかいう組織が結成され(それにしてもばかってのはどうしてこう次から次へと委員会なるものをつくりたがるのでしょう)、着々と検討が進んでいるのかな。 ついでですからおなじ記事から別の段落を引いておきます。
細川邸を利用する初瀬ものがたり交流館のほうはいよいよ来年1月に工事がはじまるようですが、結局のところ観光案内所と特産物販売所をかねたような施設になるのでしょうか。いや結構結構。名張まちなか再生プランに盛り込まれていた歴史資料館構想とはまったく関係のないものが誕生するようで、どこ叩いたって歴史認識にも歴史意識にもかすりもしないうすらばかの考えることはこの程度のものであろう。これが単なる名称変更だとはよくぞ申した。好きなだけインチキかましてろばーか。 以下、あすにつづきます。いつまでも知らん顔を決め込んでおられると思うなこのインチキ自治体。おまえらなんかあっかんべー、だ。 |
さあもう思いっきりばんばんかましてやっからなッ、とばかりがばッ、と跳ね起きてみたもののきょうは土曜でお役所はお休みであり拍子抜け。あー寒いなと思ってストーブでがんがん部屋を暖めてたら頭がぼーっとしてきてなーんかやる気が出ない。名張市という名のインチキ自治体のみなさんのことなんてやっぱりもうどうだっていいやという気になってくる。 いやいや、こんなぐあいに押したり引いたりお役所の人たちをじらしまくって面白がるのもいい加減にしておかなければなりませんけど、まずはメールでお知らせいただいた催しのご案内です。多賀新さんの銅版画による「江戸川乱歩の世界」展がきのう開幕いたしました。日程と会場は「番犬情報」でどうぞ。 さて、さてさて、さーてさて、頭も多少はっきりしてきたことだからぱーっとかますか、と考えてまずはメールの文案をば。
こういうメールをですね、名張市役所の都市環境部市街地整備推進室へお出しすることにいたしました。添付ファイルとなるべき文書はまだ書き終えておりません。週明けにはファイルを添えたメールを送信できるものと思います。 さてそれでいまやとても他人ごとではない感じの北海道夕張市のことなのですが、朝日新聞にこんな記事が掲載されておりました。
いくらなんでもこれはひどい。財政再建団体になるというのは具体的にはこういうことなのであったか。しかもこの記事にはこんなことまで書かれてあります。 ──市は老人ホームのほか、図書館や美術館、市民会館など17の公共施設の休止・廃止も決めた。 公共図書館が休止あるいは廃止に追い込まれるなんてこと、私はこれまでに考えてみたこともありませんでした。しかしこんな事態にまで立ち至ってしまう可能性は、いまや全国の少なからぬ地方自治体に潜在しているのではないかしら。 いっぽうこちら夕張によく似た名前のアナーキー都市でごんすが、中日新聞の記事をごらんいただきましょうか。
いやちがった。こんな記事ではありません。こんなものはどうだってよろしい。市民のひとりとしてなんだかこっ恥ずかしいような気はすれど、まあ好きになさい。問題はこちらの記事です。
くわしいことはさっぱりわかりませんものの、とにもかくにも大変らしい。名張市の財政状況はこれまで「財政難」と表現されていたのですけれど、この記事では「財政苦」という言葉が使用されております。「難」なんかではなくてもうはっきりと「苦」なわけね。予算の規模がいよいよ小さくなり、歳出がめいっぱい削減されるわけなのね。夕張市みたいに老人ホームや図書館を切り捨てるという事態にまでは至らなくとも、相当な歳出カットがごりごり進められるわけであろう。弱い立場の者から順に泣きを見ることになるのであろう。まあいたしかたない。ない袖が振れないのはしかたのないことであろう。だがしかし── その財政苦の名張市がインチキに税金をつかおうというのか。 初瀬ものがたり交流館だの、 乱歩文学館だの、 ミステリー文庫だの、 市民のコンセンサスとはまったく無縁なそんなインチキにないはずの袖を振ろうというのか。 うーむ。わからん。どうもようわからん話ではありますが同時に腹の立つ話でもありますので、いささか変則的な改行によってそのあたりの疑問と憤懣とを強調してみました。 まあとにかくこの疑問と憤懣をキープしつつ、ミステリー文庫担当室へのおてがみを書きあげてしまうことにしましょうか。
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ニュース系サイトでその名を眼にするたびにどきりとしてしまう夕張市で昨18日、財政再建にかんする住民説明会が開かれたようです。 北海道新聞の記事。
ニュース系サイトに掲載された共同通信の配信記事。
テレビニュースのウェブサイト版記事。
毎日新聞の記事。
なんとも悲痛な話ですが、この記事でとくに悲痛なのは七十二歳の元炭鉱労働者が口にした、 ──おれたちは何ら悪いことをしていないのに市役所はツケを押しつけてくるんだろう」 ──このままだと夕張に殺される」 という言葉でしょう。 住民が地方自治体に殺される。 そんなばかなことがあるはずはないのですが、この言葉からは油のように重い実感が感じられます。 私は何もいたずらに不安をあおろうとしているわけではないのですが、なんだか名張市役所には11月15日付中日新聞にあった「財政苦」にかんする危機意識が稀薄なのではないかという感じがいたします。私が感じていないだけの話なのかもしれませんし、市役所のみなさんに財政の問題でいろいろご苦労ご尽力をいただいていることはもとより理解しているつもりでもいるのですが、夕張の問題は他人ごとではなく、それこそ他山の石なのであるということが名張市役所のみなさんにはおわかりなのかな。うわっつらではなく根っこのところの問題がおわかりなのかな。ちょっと心配。 山陽新聞の社説です。
次はもうひとつ毎日の記事。
夕張観光協会といえばすぐに連想されるのは名張市観光協会です。 明治27年はあいかわらず1895年のままです。ふーむ。田舎者って結構かたくななわけなのね。 ついでですから名張市のニュースも行っときましょう。室蘭民報に掲載された共同通信配信記事です。
奥西勝さんをはじめとした関係各位にいい年明けが訪れることをお祈りしておきたいと思います。
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気づくのが遅かったせいで終わってからのお知らせとなりますが、東京の青梅市で青梅宿アートフェスティバルというのが開かれたそうです。今年で十六回目を迎えたコミュニティイベントなのですが、今回のテーマは「黄金仮面の青梅宿」。オフィシャルサイトをごらんください。 フェスティバルでは種々雑多なイベントが催されたようで、乱歩がらみのものではシリアルナンバー入り黄金仮面カードが発行され、黄金仮面の謎解きウォークラリー、江戸川乱歩の映画看板展、黄金仮面劇団の公演「あの黄金仮面を探せ」、夜空を彩る金粉ショー「黄金仮面が愛した女たち」、黄金仮面の館国際交流広場、黄金仮面イラスト展などがくりひろげられたといいます。 しかしこの金粉ショーというのはあの金粉ショーなのでしょうか。若き日の唐十郎さんと李麗仙(当時は礼仙であったか)さんがやっていたような、皮膚呼吸ができないから踊るのは三十分が限界であると伝えられるところの、ショーのあとシャワーで金粉を落とすときにはまず陰毛を利用して石鹸を思いきり泡立てるのが作法であると唐さんがどこかで述懐していらっしゃったと記憶する、あの正真正銘の金粉ショーであったのでしょうか。しかもタイトルが「黄金仮面が愛した女たち」。私はまっさきに由美かおるさんを思い出してしまったのですが、由美かおるさんによる西野バレエ団仕込みの金粉ショーなんてのは結構微妙な感じでしょうか。 つづいてはこちらでどうぞ。
それでは夕張市から青梅市を経過して地元名張市に戻りましょう。 私はさきほど、名張市役所の都市環境部市街地整備推進室にこんなメールを送信しました。
添付ファイルの内容はこんな感じでした。
なんだかようわからん話だな、とお思いの読者諸兄姉も少なくないかもしれません。私にもよくわかりません。ただまあこの名張市という自治体におきましては、どうやら自主性や主体性というものがいっさい等閑視されているみたいです。 名張地区既成市街地再生計画策定委員会が策定した名張まちなか再生プランは名張まちなか再生委員会によって恣意的に変更されてしまう。その名張まちなか再生委員会の意向に沿って市長部局が図書館に図書の提供を要請する。 そういった不合理なことがしごくあたりまえのこととして進められているようです。ひとことでいえばなあなあです。なあ名張市役所のみなさんや。あんたらいつだってなあなあだなあ。悪あがきまでなあなあだなあ。 さあこれで少しは面白いことになるのかな。 と思っておりましたところ、なぜかメールが送り返されてきておりました。むろんさきほど名張市役所の都市環境部市街地整備推進室へ送信したメールです。返ってきたメールにはこんなことが書かれてありました。
おっかしいなあ。何の手違いなのかなあ。名張市役所オフィシャルサイトのこのページのアドレスに送信したのであるけれど。 おっかしいなあ。名張市役所では私のメールはいっさい着信拒否、ということになってしまったのかなあ。おっかしいなあ。 |