もうひとつの三峰山


 奈良県と三重県の県境にあり、台高山脈最北端に位置する三峰山は、樹氷ハイキングの山として有名だ。取り立てて展望に恵まれている訳ではなく、一見平凡な印象を受ける薮山は、「名山」の条件が充分揃っているとは言いがたいものがある。しかし北面、南面に食い込んでいる谷のひとつひとつを詳しく見てみると、スケールこそないが、中央構造線上に位置する三峰山の隠れた一面が浮かび上がってくる。

 ここでは、そのような、もうひとつの三峰山をご紹介したいと思う。じっくり自然のなかに浸る山行をしたいという願いも受け入れてくれる、三峰の「懐の深さ」を感じていただけることを願っている。

ご注意:一般登山道以外は基礎的な登山技術を習得されている方を対象に記述しています。ハイキングコースの紹介ではありませんので、くれぐれもご注意ください。)


三重県側 坂本谷一般登山道
奈良県側とはひと味違う、坂本谷から三峰へ
弓木谷から坂本谷へ
奈良県側から坂本谷へ入るにはこれ...
坂本谷 魚止滝前の無名支沢
魚止滝手前から三峰北尾根959mピークへ
坂本谷源流 右又
坂本谷から直接三峰頂上を目指す、静かな谷
坂本谷源流 中の右又
短いが、急峻。ロープが必要
坂本谷源流 中の左又
沢慣れた人なら特に技術的な問題はない
坂本谷源流 左又
短い割には、変化に富んだ推薦ルート
奈良県側 不動谷
詰めにある思いがけない滝場(涸れ滝)
奈良県側 ケヤキ谷
右又は夏場はお薦めできない、凡谷
南面月出川源流 ワサビ谷
谷相も深く、短いが充実した遡行ができる
三峰半周記録と三峰概念図