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裁判 
その(1)裁判の争点  その(2)裁判は始まったものの  その(3)もう居直った! 当たって砕けろだ!
その(4)点が線に、線が面になる その(5)六箇条の実践 その(6)地元医師に意見書作成を依頼 
その(7)裁判所業を煮やし公の医療機関に鑑定を依頼
 その(8)裁判所と鑑定医が対立、被告弁護士も逆襲開始 
その(9)保険会社独自の意見書で反論
 その(10)判決か和解か、戦術の見直し その(11)和解、事実上の勝訴!

裁判  その(4)点が線に、線が面になる

にわか女医の苦悩

 大学病院図書館を始め、県立図書館、果てはインターネットと、ありとあらゆるメディアから情報を集め始めます。全くの脳外傷オタク状態。それでも何の苦にもならないから不思議。母の症状が医学用語で言うとどうなるのか、また、どのような衝撃が原因なのか、段々と理解できるようになりました。友人に何人か看護婦さんがいますが、私が発する言葉にやたら医学専門用語がポンポン出て来るので気味悪がられました。「あなた、ダイジョーブ!?」

 にわか女医の研究によれば、母の脳障害は、びまん性軸索損傷によるものとわかりました。母は約一ヶ月昏睡状態が続きましたが、ある文献によればレベル1(軽度)からレベル5(重度)まである中で、母の程度はレベル4(重症−随時介護群)となります。引用しますと、

「外傷後昏睡〜半昏睡が1・2ヶ月程度続いた例に見られる。痴呆、記銘力障害、性格変化、情動障害は必発であり、片麻痺ないし四肢痙性麻痺、尿便失禁、立位・歩行の不安定性、失調性発語、易怒性、暴力行為、幼児化なども見られる。施設入所ないし自宅監視・介護状態にならざるを得ない。中等度〜高度な脳室拡大と脳萎縮がみられる」 

これは母の症状と全く符号します。こんなことを言うのもお医者さんに失礼かもしれませんが、最初に母を診た脳外科医も、また精神神経科医も、この文献が余り頭に入っていなかったと思います。つまり、人格・見識の非常に優れたお医者さんも居れば、ヤブ医者も居るということです。

 しかし、ヤブであろうと何であろうと、医師としての国家資格がある限りその医師の診断は医学的証拠として法廷で力を持つものです。また先述の通り、医師間のマナーとしてメインの医師の診断が最も尊重されます。医師の間で意見が分かれてしまった、さあどうする、にわか女医さん!

その(5)へ続く