人外境主人残日録 2009
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2009 平成21年
4月
4月3日(金)
野村恒彦講演会「親友二人」のお知らせ
4月4日(土)
乱歩スレに謝意を表しつつラジオの話題
4月15日(水)
チューリップの町で僭越ながら後援です
4月20日(月)
江戸川乱歩賞はどうなったのでしょうか
▼3月1日(日)
誰だってデビューのときは新人であった
▼3月2日(月)
お勢の形相と格太郎の死相どっちが怖い
▼3月3日(火)
乱歩生誕地碑広場をご覧いただきますか
▼3月4日(水)
乱歩はミッドライフの危機に直面したか
▼3月6日(金)
少年読者の反応はどう熱狂的だったのか
▼3月7日(土)
都会の少年の懐かしい故郷における熱中
▼3月8日(日)
少年タイガーから少年探偵団シリーズへ
▼3月9日(月)
たぶんいやなやつだとお思いでしょうが
▼3月13日(金)
海野十三忌講演会と講師先生出版祝賀会
▼3月22日(日)
野村恒彦さん処女出版お祝いの会ご案内
▼3月23日(月)
神奈川近代文学館「大乱歩展」のご案内
▼2月1日(日)
松居竜五さんの講演会が徳島県で開かれます
▼2月3日(火)
節分の日に昨年末の落ち穂拾いをいたしました
▼2月8日(日)
八日えびすなので早々に失礼いたします
▼2月11日(水)
墓参はしませんでしたが散歩はしました
▼2月12日(木)
三島由紀夫の書斎における乱歩全集の謎
▼2月20日(金)
江戸川乱歩年譜集成おぼえがきアゲイン
▼2月23日(月)
フラグメントで再チャレンジしましたが
▼2月24日(火)
依頼されたのか希望したのかという問題
▼2月25日(水)
「少年倶楽部」は何度ベルを鳴らしたか
▼2月26日(木)
新機軸を求めた新編集長による白羽の矢
▼2月27日(金)
あれから十年かよ「二十面相は突然に」
▼2月28日(土)
二十面相ばかりか「妄想姉妹」も突然に
▼1月1日(木)
あけましておめでとうございます
▼1月4日(日)
もうへろへろでございます
▼1月5日(月)
いよいよわからなくなってきました
▼1月6日(火)
いったいどうなるのでしょうか
▼1月7日(水)
深い森のなかであてどなく
▼1月8日(木)
深い森のなかでついふらふらと
▼1月10日(土)
残日録にいたしました
▼1月21日(水)
エントリ中心主義はよかったのですが
▼1月22日(木)
「嗚呼、私の探偵は!」は嗚呼とっくの昔に
野村恒彦講演会「親友二人」のお知らせ
2009年4月3日(金)

 徳島県は北島町で5月に催される海野十三忌の内容がほぼまとまったみたいです。開催へ向けて大車輪になっていらっしゃる小西昌幸さんからだいたいのところをメールで教えていただきましたので、さっそくそのままをお知らせいたします。演題は「親友二人〜海野十三と横溝正史」で決定とのことです。

【没後60年/海野十三忌2009/
 野村恒彦講演会/親友二人〜海野十三と横溝正史】


日時●2009年5月17日(日)14時半〜
会場●北島町立創世ホール2階ハイビジョンシアター
    771‐0207 徳島県板野郡北島町新喜来字南古田91
    電話088・698・1100
入場料●無料
講師●野村恒彦(探偵小説研究家、探偵小説愛好会《畸人郷》代表、
 SRの会会員、神戸市在住、兵庫県職員、55歳)
演題●「親友二人〜海野十三(うんのじゅうざ)と横溝正史(よこみぞせいし)」
主催●海野十三の会
共催●北島町立創世ホール

■徳島が生んだ日本SFの父・海野十三。
彼は、1949年5月17日に51歳の若さで世を去った。
海野十三の会は毎年5月に海野十三忌を開きその業績をしのんでいる。
没後60年に当たる今年は、
気鋭の研究家を招いて講演会を開催する。
親友だった海野と横溝をとりあげ、
二人の友情とその作品世界について熱く語っていただく。
多数ご参集ください。

 つづきまして野村恒彦さんのコメントをどうぞ。

海野十三の探偵小説の処女作は、
雑誌「新青年」昭和3年(1928年)4月号に発表された
「電気風呂の怪死事件」と言われるが、
探偵作家としての海野を見出したのは
「新青年」編集長時代の横溝正史であった。
彼らの親交は深く、数多くの手紙をやりとりしていたが、
終戦後、横溝に疎開先から上京するよう勧めて、
ついの住処となった世田谷の家を購入するために、
いろいろと面倒をみたのが海野であった。
その後も親交は続き、海野が亡くなる直前に
最後に訪問したのが横溝の家だったという。
また、海野の死後に横溝の家に
海野が差し出した葉書が届いたという逸話もある。
一見全く異なった作風を持つ二人だが、
深い親交の根底には共感できる何かが存在していたのではないか。
それは、二人が神戸という街で育ったという
共通点を持っていることにも関連しているかもしれない。
講演ではこのような二人の友情と足跡について、
彼らの残した随筆等をもとに、たどってみたい。(野村恒彦)

 気になる宴会情報は、いまだ不確定要素はありますものの、講演会前日の5月16日に大宴会、当日の17日は講演後に小宴会、といった感じになりそうです。体調管理に万全を期して臨みたいと思います。



乱歩スレに謝意を表しつつラジオの話題
2009年4月4日(土)

 2ちゃんねる乱歩スレで「心理試験」が朗読されるラジオ番組のことを教えてもらいました。

 ミステリー@2ch掲示板:【地獄の道化師】 江戸川乱歩 第十三夜

 エントリはこちらです。2ちゃんねる乱歩スレへのお礼のしるしに、下記のレスで話題になっていた「時代小説」についていささかを記しておきたいと思います。

 【地獄の道化師】 江戸川乱歩 第十三夜:607
 【地獄の道化師】 江戸川乱歩 第十三夜:610

 話題というのはこういうことなのですが──

乱歩は捕物作家クラブの発起人の一人だし、探偵小説が発表できなく
なった戦時中には、大仏開眼をテーマにした時代小説を書こうとして
資料を集めていたことが、最近の研究で判っている。

本格的に時代小説を書こうとしていた件については初耳。
そのことについてどこかに詳しく書かれた記事がありませんか?

 1999年5月、「アミューズ」が「幻影城主乱歩 帝都の残照」という特集を組んだとき、ごく短いコラム「幻影城主が歴史小説を ?! 」でくだんの構想が初めて明らかにされました。実際には構想というほどたいしたものではなく、残念ながら「詳しく書かれた記事」というのも存在しないのですが、元ネタとでも呼ぶべきものを掲載いたしました。エントリはこちら、あるいはこちらです。



チューリップの町で僭越ながら後援です
2009年4月15日(水)

 徳島県板野郡北島町がチューリップで知られた町だとは一か月ほど前に人から教えられるまでちっとも知りませんでしたが、その北島町であと一か月ほどすると海野十三忌のメインイベントとして野村恒彦さんの講演会が催されます。主催の海野十三の会からなのか、共催の北島町立創世ホールからなのか、とにかく小西昌幸さんからチラシをお送りいただきましたので、あらためてご案内申しあげましょう。エントリはこちら。僭越ながら名張人外境も後援の一翼を担っており、チラシにも名前を明記していただいてありますので、チラシがそこだけとっても怪しげ。

 北島チューリップ公園というのはいったいどこにあるのか、それにそもそも5月中旬にチューリップが咲いているものなのか、どうもよくわかりませんけどとにかく足を運びたいと思います。



江戸川乱歩賞はどうなったのでしょうか
2009年4月20日(月)

 あ! バラードが……

 asahi.com:英のSF作家、J・G・バラードさん死去(4月20日)

 「溺れた巨人」でも読み返して、NWSF(なんか古いなあ)の巨人を追悼したいと思います。

 え? 『乱歩の軌跡』は……

 YOMIURI ONLINE:日本推理作家協会賞に「カラスの親指」など6作品(4月17日)

 エントリはこちら。ついでにもうひとつ、こちらもどうぞ。

 ところで、去年まで日本推理作家協会賞と同じ日に選考されていた江戸川乱歩賞、今年はいったいどうなったのでしょうか。